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生分解性ケミカルスとプラスチックの開発

(2000年『生分解性ケミカルスとプラスチック』普及版)

商品コード: B0758

  • 監修: 冨田耕右
  • 発行日: 2005年11月
  • 価格(税込): 3,888 円
  • 体裁: A5判、255ページ
  • ISBNコード: 978-4-88231-865-1

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刊行にあたって

 2000年という記念すべき年を迎えた機会に20世紀を振り返ってみると,ただひたすら猪突猛進する技術革新の時代であったといえよう。それはダイナミックな感動に満ちた時代ではあったが,資源・エネルギーを大量に消費し,環境への影響に無頓着な面の強い時代であった。1960年前後からその歪みが顕在化するようになったが,その後は一つ解決するとまた別の問題が露呈するという「もぐら叩き」の状態となり,技術革新の光と陰をひしひしと実感する現在はまさに節目の年にふさわしい反省の時期である。それでは,このような過去を踏まえて,21世紀をどう考えるべきであろうか。人類は,必ずや現在のデッドエンドの状態を克服して,輝かしい未来の一歩を踏み出す叡智を有すると確信するものであるが,そのキーワードの一つは循環型社会の構築である。
 ここで自然界の仕組みを眺めてみると,生物の代謝系は分解系(異化)と合成系(同化)から成り立っており,資源の再生とその有効利用が巧みに行われている。また,生態系では植物を生産者,微生物を分解者,等とするエコシステムが稼働することにより資源の循環と同時に健全な環境の保全が行われている。さらに,生物,特に微生物には自己消化(オートリシス)の機能も備わっており,環境への負荷を低減するのに有効に働いている。このような事実はわれわれの従来の科学技術の粗雑さを示唆するものといえよう。
 合成化学素材は20世紀の技術革新の代表的なものの一つであり,これらが人々の豊かな生活の実現に果たした役割は極めて大きいものがあったが,有限な化石資源に依存するとともに,使用後自然界に放出されてからの成り行きまで考慮したものではなかった。したがって,その多くのものは,限りある資源を消費する一方で,自然界の分解者である微生物に過大な負荷を与えることになり,エコシステムの円滑な循環を阻害したりあるいはエコシステムに乗らずに,自然環境を汚染することになった。この主たる打開策の一つが,あらかじめ合成化学素材に微生物や酵素に対する分解能,生分解性を付与することによる,自然界のエコシステムに乗せることの可能な,あるいはリサイクルの容易な,環境低負荷素材の開発であり,原料としては再生可能な資源の利用である。これはすなわち,場当たり的なその場しのぎの対策ではなく,その意義は21世紀を目指した循環型社会の構築に向けてその一翼を担うべき新しい事業の創成にある。
 このような背景のもとに,合成化学素材のなかで特に最近重大視されているのが,生産量の拡大とともに増大する廃棄プラスチックの問題である。そこで,環境低負荷性が期待される生分解性プラスチックの研究開発が世界的規模で精力的に進められており,数多くの新しい素材が発表されている。既に,世界で20、000トン規模の市場を形成しているといわれるが,本格的な普及は2000年以降とみられる。一方,ファインケミカルスでは,かつて1970年を境に世界的規模で生分解困難なハード型から生分解容易なソフト型へと転換が進められた界面活性剤の例があり,現在でも,より環境負荷に優れた界面活性剤の開発が続けられているが,最近特に問題になっているものはキレート剤である。すなわち,ヨーロッパを中心に生分解性が強く要求されるようになり,各種の生分解性キレート剤が開発されている。なお,以上いずれの場合も,発酵生産物や天然物のような(環境に調和し,再生も可能な)非化石資源を原料とする例が多い。
 本書は,このように急速に発展しつつある生分解性ケミカルスとプラスチックにつき,その開発の現状,特に実用化されつつある新素材を中心に,その特性,技術上の特徴,将来の展望などについて解説したものである。すなわち,本書は生分解性素材の観点からファインケミカルスとプラスチックの両者を総合的・網羅的に捉えたもので,類書とは異なる特色ある書と自負している。また,内容的には,全体的な基礎的解説および開発動向は第1章と第2章にとどめて,各論として開発の実際を解説することにウエイトを置いた。これも本書の特色とするところであるが,そのために各分野の企業の第一線で活躍されている30名に及ぶ多くの方々にご協力をいただいた。このようにして世に出ることが可能になった本書が,生分解性ケミカルスとプラスチックに関心をお持ちの多くの方々や新しい世紀に向けて新事業,新技術を模索されている多くの方々のお役に立つことを心から願っている次第である。
 最後に,本書の刊行に多大なご尽力をいただいた上記執筆者各位ならびに㈱シーエムシー出版部の吉倉広志氏,青木礼子氏に厚く感謝申し上げる。
2000年2月 関東学院大学 工学部 冨田耕右

<普及版の刊行にあたって>
 本書は以上のような趣旨で、まず、2000年という記念すべき年に『生分解性ケミカルスとプラスチック』として上梓され、幸いにして好評を博することができた。その後この分野は着々と成長期に向っているが、その間のトピックとして2002年12月における「バイオマス・ニッポン総合戦略」の閣議決定がある。地球温暖化問題とも関連して「持続的に発展可能な社会」の実現を目指す方策として、二酸化炭素を介し持続的に再生可能な資源であるバイオマスの利活用が打ち出されたわけであるが、そこで国家的に今後展開されるべきバイオマス利活用技術の対象としてあげられたのが生分解性プラスチック、工業製品等である。ところが、バイオマスという言葉こそ使ってはいないが、本書2000年版で解説されている開発例の多くは直接的または間接的にバイオマスを利用している。すなわち、これらは「バイオマス・ニッポン総合戦略」の具体例にも相当するわけで、ここで国家戦略の中に位置付けられることになったともいえよう。今回、このような機運のもとに、本書をより多くの方々に御利用いただけるように普及版として刊行する運びとなった。本普及版の内容は2000年版のままであり何ら改訂が加えられたわけではないが、元々未来への展望に立って編集し解説されたものである。上に触れたバイオマス関連のように今日にしてさらに重要性の認識が高まるなど、それぞれが現在でも十分意義のある内容となっているので、生分解性ケミカルスとプラスチックに関心をお持ちの多くの方々のお役に立ちうるものと思われる。本書は普及版として極めてハンディーな造りにもなったので、日常気軽に御利用いただくことにより、この分野の研究・開発のさらなる発展の一助となればこの上ない幸いとするところである。 

2005年7月 冨田耕右

著者一覧

冨田耕右   関東学院大学 工学部 工業化学科 教授
菊池克明   三菱レイヨン(株) 化成品開発研究所
安齋竜一   三菱レイヨン(株) 化成品開発研究所
田中勝彦   三菱レイヨン(株) 化成品事業部
齋藤 信   昭和電工(株) 川崎工場 技術部
         (現)昭和電工(株) 化学品事業部門 化学品事業部 化学品開発部 ガス・情報電子グループ長
山本 徹   昭和電工(株) 川崎工場 技術部
         (現)昭和電工(株) 化学品事業部門 化学品事業部 化学品開発部 有機グループ 有機ケミカルズグループリーダー
福田 寛   昭和電工(株) 化学品事業部門 特殊化学品事業部 主席
松岡清成   (現)BASFジャパン(株) 特殊化学品本部 特殊薬品グループ テクニカルマネジャー
向山恒治   (現)ライオン(株) 生産本部 生産技術部 部長
斎藤 清   昭和高分子(株) 石油化学総括部 ビオノーレプロジェクト
伊藤正則   ダイセル化学工業(株) 企画開発本部 セルグリーン事業開発室 室長
         (現)(株)ユニック BP事業グループ 参与
伊藤 宏   (株)日本触媒 機能開発研究所 第4研究室 主任研究員
         (現)(株)日本触媒 事業企画室 主任
桑原英樹   (株)JSP 第二事業部 開発部 次長
         (現)(株)JSP 高機能材カンパニー 開発部 部長
小原仁実   (株)島津製作所 基盤技術研究所 主任研究員
         (現)トヨタ自動車(株) バイオ・緑化事業部 第2加工技術グループ長
福島 武   (株)日本製鋼所 研究開発本部 機械研究所
炭廣幸広   (株)日本製鋼所 研究開発本部 機械研究所
小柳邦彦   (株)日本製鋼所 研究開発本部 機械研究所
橋本憲明   日鋼設計(株)
酒井忠基   (株)日本製鋼所 経営戦略室
上倉正雄   大日本インキ化学工業(株) 総合研究所 高分子研究室 主任研究員
         (現)大日本インキ化学工業(株) 関西ポリマ関連技術研究所 ポリマ添加剤技術本部 主席研究員
石川英樹   シンワ(株) 営業開発部
望月政嗣   (現)ユニチカ(株) テラマック事業開発部 部長
高桑恭平   三菱ガス化学(株) 総合研究所 主任研究員
         (現)富士化成(株) 研究開発部 部長
辻 正男   (株)クラレ 構造解析センター 研究専任職
         (現)(株)クラレ 研究開発本部 企画・開発推進部 企画専任職
岩崎廣司   王子製袋(株) 物流資材販売部 部長
渡部乙比古   味の素(株) アミノサイエンス研究所 機能製品研究部 香粧品研究室
         (現)味の素(株) アミノサイエンス研究所 バイオプロセス研究室 室長
石野良明   三島製紙(株) 開発研究所 主席研究員
         (現)三島製紙(株) 機能品事業部 部長
寺部 亮   アイセロ化学(株) マーケティング本部 研究室 マネージャー
入里義広   三井化学(株) 合成化学研究所 主任研究員
石徳 武   三井化学(株) 合成化学研究所 主任研究員
         (現)三井化学(株) 岩国大竹工場 主席部員
小屋敷修   ノボン・ジャパン(株) 代表取締役

 執筆者の所属は,注記以外は2000年当時のものです。

目次

【総論 編】
第1章 化学結合からみた有機化合物の生分解性
1. はじめに
2. 生分解における酵素と微生物,低分子物質と高分子物質の関係
3. C-C結合の分解
4. エーテル結合の分解
5. エステル結合の分解
6. アミド結合の分解
7. おわりに 

第2章 ファインケミカルスやプラスチックを指向した生分解性素材の開発動向
1. はじめに 
2. 生分解性ファインケミカルス
3. 生分解性プラスチック 

【生分解性ファインケミカルス 編】
第3章 アスパラギン酸系キレート剤
1. 開発の背景
2. モノアミン系生分解性キレート剤 ASDA
3. ASDAの特徴
4. ASDAの応用
5. ジアミン系生分解性キレート剤 S,S-EDDS
6. S,S-EDDSの特徴
7. S,S-EDDSの応用
8. 今後の展望

第4章 グルタミン酸系キレート剤
1. GLDAの開発経緯
2. 生分解性キレート剤 GLDAの特徴
3. GLDAの応用
4. 今後の展望

第5章 メチルグリシン系キレート剤
1. はじめに 
2. MGDAの開発
3. MGDAの特性
4. 応用分野
5. おわりに

第6章 α-スルホ脂肪酸メチルエステル塩
1. はじめに 
2. α-SFの原料及び製法
3. α-SFの生分解性
4. α-SFの洗浄挙動
5. コンパクト洗剤への応用
6. おわりに

【生分解性プラスチック 編】
第7章 脂肪族ポリエステル(I)
1. はじめに 
2. 脂肪族ポリエステル「ビオノーレ」の構造と特徴
3. 脂肪族ポリエステル「ビオノーレ」の基礎特性
4. 「ビオノーレ」の応用例及び今後の展望

第8章 脂肪族ポリエステル(II)
1. はじめに
2. セルグリーンP-H(CELGREEN(R)P-H)
3. セルグリーンP-Hの品番と一般性状
4. セルグリーンP-H,P-HBの物性
5. セルグリーンP-Hの動的粘弾性と熱的挙動
6. セルグリーンP-H7の溶解性
7. セルグリーンP-H7の各種樹脂との相溶性
8. セルグリーンP-H,HBの生分解性
9. セルグリーンP-Hの取扱い上の注意及び安全性
10 PCLを利用した生分解性プラスチック
11. 生分解性を利用したその他の用途
12. 今後の展望

第9章 脂肪族ポリエステル(III)
1. はじめに
2. ユニークでシンプルな製造プロセス
3. ルナーレ(R)SEの基本的な物性
4. ルナーレ(R)SEの成形加工性と実用物性
5. ルナーレ(R)SEの各種条件下での生分解性
6. 今後の展開

第10章 脂肪族ポリエステル緩衝材
1. はじめに
2. グリーンブロックの特徴
3. 生分解性
4. 焼却性
5. 物性
6. 耐油・耐薬品性
7. 熱的特性
8. 緩衝特性

第11章 ポリ乳酸(I)
1. はじめに
2. 工業用乳酸発酵
3. 乳酸発酵の原料
4. グリーンケミストリーとポリ乳酸
5. ポリ乳酸の結晶性
6. ポリ乳酸の製造法
7. ポリ乳酸の物性
8. ポリ乳酸の用途と分解性
9. ポリ乳酸のリサイクル
10. おわりに

第12章 ポリ乳酸(II)
1. はじめに
2. ポリ乳酸の重合方法および装置
3. 直接重縮合に用いる触媒の選定
4. 直接重縮合に用いる溶媒の選抜
5. 直接重縮合と開環重合から得られたポリ乳酸の比較
6. ポリマーの高分子量化反応メカニズム
7. おわりに 
第13章 乳酸系グリーンプラ CPLA
1. はじめに
2. CPLAの特徴
3. CPLAの製造プロセス
4. CPLAの成形加工及び用途展開
5. おわりに 

第14章 ポリ乳酸不織布
1. はじめに
2. ポリ乳酸樹脂(繊維)の特長
3. 生分解性スパンボンド不織布(Haibon)の特徴
4. 生分解性スパンボンド(Haibon)の用途(日本国内)
5. おわりに

第15章 ポリ乳酸繊維
1. はじめに
2. ポリ乳酸繊維の歴史
3. ポリ乳酸繊維の製糸性と一般的性質
4. ポリ乳酸繊維の環境分解特性
5. ポリ乳酸の生分解機構
6. ポリ乳酸繊維・不織布の分類と特徴
7. ポリ乳酸繊維・不織布の用途展開

第16章 ポリ乳酸フィルム
1. はじめに
2. 高分子材料化学におけるパラダイムシフト
3. ポリ乳酸フィルム・シートの特徴
4. ポリ乳酸フィルム・シート「テラマック」の特長と応用
5. 「テラマック」の環境分解特性
6. 「テラマック」フィルム・シートの用途展開
7. おわりに

第17章 脂肪族ポリエステルカーボネート
1. はじめに
2. 開発の経緯
3. 各種生分解性プラスチックとポリエステルカーボネートの特徴
4. 性能と加工性
5. 生分解性および安全性
6. 応用と用途
7. おわりに

第18章 ポリビニルアルコール
1. はじめに
2. 文献にみるPVAの生分解
3. 生分解性の評価方法
4. PVAの部分分子構造とPVA DHase活性の相関
5. 新規PVA系合成高分子の開発

第19章 生分解性緩衝材
1. 概要
2. 「エコ・フォーム」の生分解性
3. 「エコ・フォーム」の開発
4. 「エコ・フォーム」の特徴
5. LCA的考察
6. 「エコ・フォーム」の製造方法
7. 用途開発と今後の展開

第20章 バクテリアセルロース
1. はじめに
2. 構造の特徴
3. バクテリアセルロースの生産と加工
4. ゲル状バクテリアセルロースの機能と利用
5. 加工したものの物性と利用
6. バクテリアセルロースの生分解性
7. おわりに

第21章 セルロースエステル
1. はじめに
2. セルグリーンP-CAについて
3. 樹脂性能と成形加工性
4. セルグリーンP-CAの生分解性
5. おわりに

第22章 紙/合成ポリマー
1. はじめに
2. 生分解性混抄紙の製造法と物性
3. 生分解性混抄紙の生分解性
4. 生分解性混抄紙開発品と応用分野
5. 生分解性フィルムラミネート紙の製法と物性
6. 生分解性フィルムラミネート紙の生分解性
7. ラミネート紙開発品と応用分野
8. 今後の展望と課題

第23章 キトサン系生分解性プラスチック
1. はじめに
2. キトサン系生分解性プラスチックについて
3. キトサン系生分解性プラスチックの生分解性
4. キトサン系生分解性フィルム“トロンCC”
5. おわりに

第24章 ポリアミノ酸系吸水性ポリマー
1. はじめに
2. 吸水性ポリマー
3. 紙おむつについて
4. 生分解性紙おむつ
5. 生分解性吸水性ポリマー
6. ポリアミノ酸
7. ポリアスパラギン酸
8. 架橋ポリアミノ酸
9. 今後の課題

第25章 生分解誘発添加剤
1. 分解性プラスチックの必要性
2. 分解性プラスチックの一般的定義とデグラ・ノボン添加剤
3. デグラ・ノボン添加剤の使用事例から見た市場性&将来性
4. 日本におけるコンポスト化(堆肥化)
5. デグラ・ノボン添加剤とその混合樹脂
6. デグラ・ノボン製プラスチックの強度特性並びに安定性
7. デグラ・ノボン添加剤による分解機構
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