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スピンエレクトロニクスの基礎と応用

(2004年『スピンエレクトロニクスの基礎と最前線』普及版)

商品コード: B0905

  • 監修: 猪俣浩一郎
  • 発行日: 2010年1月
  • 価格(税込): 4,968 円
  • 体裁: A5判、325ページ
  • ISBNコード: 978-4-7813-0162-4
こちらの書籍については、お問い合わせください。

刊行にあたって

 電子は電荷とスピンをもっており、スピンには上向き(↑)と下向き(↓)の2種類がある。トランジスタの発明(1947年)以来、エレクトロニクス産業を支えてきた半導体電子デバイスは電荷のみを利用している。一方、強磁性の起源はスピンにあり、磁気デバイスはそれを様々な形態で利用し、永久磁石やハードディスクなど今日見るような多岐に渡る応用分野を築いてきた。このように電荷とスピンはそれぞれ半導体工学と磁気工学という、今日のエレクトロニクスを支える二つの巨大分野で個別に利用され、最近まで磁性体の電子伝導が大きく注目されることはなく、また、半導体に電子スピンが利用されることもなかった。これは、スピンを利用しようにも電子が伝導する間に緩和してしまい、↑スピン電子と↓スピン電子を区別して制御することができなかったからである。
 しかし、伝導パスが伝導電子の平均自由行程よりも十分小さな、いわゆるメゾスコピック系になると伝導中のスピンは保存され、電子伝導現象にスピンの寄与が観測されるようになる。その典型的な例が1988年、金属人工格子で発見された巨大磁気抵抗(GMR:GiantMagneto-Resistance)効果である。膜厚方向の原子配列が人工的に制御された人工格子では、積層周期が伝導電子の平均自由行程よりも十分短いため、界面での電子散乱がスピンに依存し、電気抵抗にスピン状態が反映してGMRが発現する。GMRの発見以降、磁性体の電子伝導が大きく注目されるようになった。また、スピンに依存した伝導は、これまで電荷しか利用してこなかった半導体でも注目されるようになってきた。
 電子のもつ電荷とスピンを制御し、新しいエレクトロニクスの創製を目指す技術分野をスピンエレクトロニクスあるいはスピントロニクスと呼んでいる。現在、デバイスとして不揮発性の磁気ランダムアクセスメモリMRAMが注目を集めており、メガビット級の実用化も近いと目されている。さらにギガビット級の超大容量MRAMが開発されれば、インスタントオンコンピュータの実現など、そのインパクトは極めて大きいと予想される。スピンエレクトロニクスはこのほか金属や半導体を含め非常に多岐に亘る研究が世界的規模で展開され、多くの新しい物理現象の発見やデバイスの提案がなされており、未開拓のフロンティアと大きなビジネスチャンスの可能性を秘め、ナノ領域の新しいパラダイムとして期待されている。真空管からトランジスタに代わることでエレクトロニクス社会へと世の中が一変したように、大きな技術革新は従来技術の延長ではなく質的に異なる物理現象から生まれる。スピンエレクトロニクスがその一翼を担うことを切望している。
 本書は、第一線の研究者に執筆を依頼し、基礎から最先端に至るまでを網羅したスピンエレクトロニクスに関する総合的成書である。スピンエレクトロニクスのカバーする領域は広大であるが、本書では将来、デバイスに繋がることが期待されるであろう領域を中心に構成した。基礎編、材料・デバイス編、応用編から成り、本書一冊でスピンエレクトロニクスの全容を知ることができる。本書が大学院生や企業の研究者・技術者にとってスピンエレクトロニクスを学ぶ端緒に、あるいは視野を広げる一助となれば監修者として望外の喜びである。

2004年6月  東北大学大学院 工学研究科 猪俣浩一郎

<普及版の刊行にあたって>
 本書は2004年に『スピンエレクトロニクスの基礎と最前線』として刊行されました。普及版の刊行にあたり、内容は当時のままであり加筆・訂正などの手は加えておりませんので、ご了承ください。

2010年1月  シーエムシー出版 編集部

著者一覧

猪俣浩一郎   東北大学大学院 工学研究科 教授
         (現)(独)物質・材料研究機構 磁性材料センター フェロー
宮﨑照宣   (現)東北大学 原子分子材料科学高等研究機構(WPI) 教授
高橋三郎   (現)東北大学 金属材料研究所 金属物性論研究部門 助教
前川禎通   (現)東北大学 金属材料研究所 金属物性論研究部門 教授
高梨弘毅   東北大学 金属材料研究所 教授
安藤康夫   (現)東北大学大学院 工学研究科 応用物理学専攻 教授
水上成美   日本大学 工学部 総合教育物理学教室 助手
         (現)東北大学 原子分子材料科学高等研究機構 助教
中村洋明   東北大学大学院 工学研究科 応用物理学専攻 博士課程
久保田均   (現)(独)産業技術総合研究所 エレクトロニクス研究部門 主任研究員
松倉文礼   東北大学 電気通信研究所 附属ナノ・スピン実験施設 半導体スピントロニクス研究部 助手
大野英男   東北大学 電気通信研究所 附属ナノ・スピン実験施設 半導体スピントロニクス研究部 教授
宗片比呂夫   東京工業大学大学院 理工学研究科附属像情報工学研究施設 教授
井上順一郎   (現)名古屋大学大学院 工学研究科 教授
大谷義近   東京大学 物性研究所 ナノスケール物性研究部門 教授
小野輝男   京都大学 化学研究所 教授
白井正文   (現)東北大学 電気通信研究所 教授
湯浅新治   (独)産業技術総合研究所 エレクトロニクス研究部門 スピントロニクスグループ 研究グループ長;(独)科学技術振興機構 さきがけ研究員
屋上公二郎   (現)ソニー(株) 半導体事業本部 セミコンダクタテクノロジー開発部門 主任研究員
鈴木義茂   (現)大阪大学大学院 基礎工学研究科 教授
田中雅明   (現)東京大学大学院 工学系研究科 電気系工学専攻 教授
安藤功兒   (独)産業技術総合研究所 エレクトロニクス研究部門 副部門長
秋永広幸   (独)産業技術総合研究所 ナノテクノロジー研究部門 先進ナノ構造グループ グループ長
松浦正道   (株)アルバック 筑波超材料研究所 材料制御部 部長
小林和雄   (株)富士通研究所 ストレージシステム研究所 専任部長
Brad N.Engel   Freescale Semiconductora Motorola Subsidiary   
Thomas W.Andre   Freescale Semiconductora Motorola Subsidiary  
Mark Durlam   Freescale Semiconductora Motorola Subsidiary
Bradley J.Garni   Freescale Semiconductora Motorola Subsidiary   
Greg Grynkewich   Freescale Semiconductora Motorola Subsidiary 
Jason Janesky   Freescale Semiconductora Motorola Subsidiary  
Joseph J.Nahas   Freescale Semiconductora Motorola Subsidiary   
Nicholas D.Rizzo   Freescale Semiconductora Motorola Subsidiary  
Jon M.Slaughter   Freescale Semiconductora Motorola Subsidiary   
Chitra K.Subramanian   Freescale Semiconductora Motorola Subsidiary   
Saied Tehrani   Freescale Semiconductora Motorola Subsidiary   
水島公一   東芝リサーチ・コンサルティング(株) シニアフェロー
新田淳作   (現)東北大学大学院 工学研究科 知能デバイス材料学専攻 量子材料物性分野 教授
伊藤公平   (現)慶應義塾大学 理工学部 教授

 執筆者の所属表記は、注記以外は2004年当時のものを使用しております。

目次

【基礎編】
第1章 巨大磁気抵抗効果
1. はじめに
2. 巨大磁気抵抗(GMR)効果とは
3. GMR効果のメカニズム
4. スピンバルブGMR
5. スピンバルブGMRのエンハンス
6. スピンバルブCPP-GMRのエンハンス

第2章 トンネル磁気抵抗効果
1. 原理
2. TMR比の障壁高さ依存性
3. TMR、AMR、PHEの比較
4. 交換バイアス層を有するスピンバルブタイプ接合
5. 単結晶高品質トンネル接合
6. ハーフメタルを用いたトンネル接合
7. 磁性半導体のトンネル磁気抵抗効果
8. グラニュラー構造物質の巨大磁気抵抗効果

第3章 スピン注入・蓄積効果
1. はじめに
2. スピン注入・検出素子
3. スピン伝導の基礎
4. スピン蓄積シグナル
5. スピンホール効果
6. おわりに

第4章 磁性ナノ粒子系におけるスピン依存単一電子トンネル現象
1. はじめに
2. 磁性ナノ粒子集合体
3. スピン依存SETに基づくTMRの特徴的な現象
3.1 TMRの増大
3.2 TMRの振動
4. 今後の課題―結びにかえて

第5章 スピンダイナミクス
1. はじめに
2. ダイナミクスの基礎
2.1 スピンの運動
2.2 熱揺らぎ
3. スピンの才差運動とスピンポンピング
3.1 スピンポンピング
3.2 FMRとGilbertダンピング
3.3 ポンププローブ法とGilbertダンピング
4. スピンの反転
5. 新しいスピン反転方法とスピンダイナミクス
5.1 Precessional switching
5.2 Toggling
5.3 スピン注入磁化反転
6. おわりに

第6章 磁性半導体の伝導現象
1. はじめに
2. (Ga、Mn)Asの結晶成長 
3. 磁気的性質
4. 正孔誘起強磁性
5. 伝導現象
5.1 抵抗の温度依存性及び磁場依存性
5.2 ホール効果
5.3 異方性磁気抵抗効果
5.4 磁壁と伝導
6. おわりに

第7章 磁性半導体の光磁化と光操作
1. はじめに
2. III-V族磁性混晶半導体 
3. キャリア誘起強磁性 
4. 強磁性の光制御
4.1 (In、Mn)As/GaSbヘテロ構造における光誘起効果
4.2 (Ga、Mn)Asにおける光誘起磁化回転
5. 展望:半導体スピントロニクス 

第8章 磁性半導体の電子状態、磁性およびスピン伝導
1. はじめに
2. 強磁性金属/半導体接合でのスピン注入 
3. 強磁性半導体の電子状態
4. 強磁性発現機構
4.1 RKKY模型
4.2 磁気ポーラロン模型
4.3 第一原理計算と二重交換模型
4.4 Zener模型
4.5 二重共鳴機構
5. 2次元電子ガスにおける拡散領域での電子伝導度とスピン蓄積
6. おわりに

第9章 配列ドット格子と磁気物性
1. はじめに
2. ナノ磁性体円盤の磁気相図
2.1 軟磁性Fe20Ni80円盤の磁気構造
2.2 Co/Pt人工格子ドット
3. ナノ磁気円盤の磁気特性と応用
3.1 面内単磁区構造(S//構造)
3.2 孤立した磁気渦構造とその運動
3.3 静磁的に結合した2次元磁気渦格子

第10章 強磁性細線におけるスピン偏極電流による磁壁の運動
1. はじめに
2. スピントランスファー効果による磁壁の電流駆動とは
3. 強磁性細線における磁壁の電流駆動 
4. スピントロニクスデバイスへの応用 

【材料・デバイス編】
第11章 高スピン偏極材料の理論設計
1. はじめに
2. ハーフメタル:理論と実験 
3. 新ハーフメタルの理論設計
4. スピン軌道相互作用の効果 
5. 原子配列不規則性の効果 
6. 高スピン偏極ヘテロ接合の理論設計
7. 今後の展望

第12章 ハーフメタル薄膜とTMR
1. はじめに 
2. 酸化物系ハーフメタル 
2.1 LSMO
2.2 Sr2FeMoO6(SFMO)
2.3 Fe3O4
2.4 CrO2
3. ホイスラー合金 
3.1 ハーフホイスラー合金
3.2 フルホイスラー合金
3.2.1 Co2MnZ(Z=Ge、Si)フルホイスラー合金の構造と磁性
3.2.2 Co2(Cr、Fe)Alホイスラー合金薄膜の構造と磁性
3.2.3 Co2(Cr、Fe)Alホイスラー合金薄膜を用いたトンネル接合のTMR
4. せん亜鉛鉱型
5. おわりに

第13章 単結晶トンネル接合のコヒーレントなTMR効果
1. TMR効果の物理機構
2. 単結晶電極を持つトンネル接合とTMR効果の結晶方位依存性
3. スピン偏極共鳴トンネル効果
4. トンネル電子の波動関数の対称性の重要性
5. 全単結晶トンネル接合のコヒーレント・トンネルによる巨大なTMR効果
6. おわりに

第14章 スピン注入による磁化反転
1. スピン注入磁化反転の発見
2. スピン注入磁化反転の機構
2.1 スピントルク
2.2 スピンダイナミクス
3. 実験研究の現状
3.1 微細素子の作製
3.2 電流注入による磁気抵抗効果膜の磁化反転
3.3 臨界電流を小さくする試み
3.4 スピントランスファーを用いたその他の試み
4. MRAMへの応用と課題
4.1 大容量MRAMの実現
4.2 MRAMへの適用における問題点
5. おわりに

第15章 半導体をベースとしたヘテロ構造―強磁性転移温度と磁性制御―
1. はじめに
2. MnデルタドープGaAsを含むp型選択ドープへテロ構造
2.1 磁性混晶半導体
2.2 磁性元素のデルタドーピング
2.3 Mnデルタドープとp型選択ドープへテロ構造
3. 磁気輸送特性と強磁性秩序
3.1 強磁性秩序の構造依存性
3.2 強磁性転移温度と正孔濃度の評価および低温アニール効果
3.3 高い強磁性転移温度
4. ゲート電界および光照射による磁性の制御 
4.1 FET構造におけるゲート電圧による磁性の制御
4.2 光照射による磁性の制御
5. おわりに 

第16章 室温磁性半導体―新材料と課題―
1. 磁性半導体に期待される機能
2. 磁性半導体の研究の経緯
3. 室温強磁性半導体の理論予測と実験報告の現状
4. 磁性半導体の本質はs、p-d交換相互作用
5. In1-xMnxAsとGa1-xMnxAs
6. Zn1-xCrxTe
7. ZnO:TM 
8. GaN:Mn 
9. Ga1-xCrxAs 
10. おわりに 

第17章 磁気抵抗スイッチ効果
1. はじめに
2. 磁気抵抗スイッチ効果の概要
3. 磁気抵抗スイッチ効果の起源
4. おわりに

【応用編】
第18章 微細加工技術
1. はじめに
2. 微細加工技術の概要
3. 微細加工技術とスピントロニクス研究への応用
3.1 電子線リソグラフィおよび光リソグラフィ
3.2 エッチングおよびリフトオフ
3.3 収束イオンビーム
3.4 走査プローブ顕微鏡
4. 磁性膜エッチング技術 
4.1 磁性材料エッチングの困難性
4.2 磁性膜反応性ドライエッチング技術
4.2.1 ハロゲンガス系プロセス
4.2.2 非ハロゲンガス系プロセス

第19章 磁気ヘッドへの応用
1. はじめに
2. 磁気記録概観 
3. 磁気ヘッド技術 
3.1 MRヘッド
3.2 スピンバルブヘッド
3.3 強磁性トンネル接合
4. おわりに

第20章 Development of MRAM
1. Introduction 
2. 4Mb Memory Cell and Process Integration
3. MRAM Programming 
3.1 Review of Conventional MRAM
3.2 New Approach―Toggle MRAM
3.3 Switching Results
4. The 4Mbit Chip Architecture 
4.1 Isolated Write and Read Path Bitcell Array
4.2 512kbit Core Array Description
4.3 4Mbit Chip Description
5. The Balanced Three Input Sensing Scheme 
5.1 Midpoint Conductance Reference
5.2 Three Stage Senseamplifier
5.3 Balanced Three Input Column Multiplexing
5.4 Preamp Stage Operation
5.5 Read Margin Sweep Test Mode
6. The Write Current Driver 
6.1 Unidirectional Write Currents
6.2 Locally Mirrored Driver Circuit
7. Timing 
7.1 Read Before Write Sequence Timing
7.2 Silicon Results
8. Summary of Features 
8.1 Features
9. Summary 

第21章 スピンバルブトランジスタ
1. はじめに
2. スピンバルブトランジスタの作製とその特性
3. 考察
4. 磁気ヘッド応用の可能性
5. スピンバルブトランジスタの高性能化
6. おわりに

第22章 電界によるスピン制御とスピンFET
1. はじめに
2. 電界効果スピントランジスタの動作原理
3. ゲート電圧によるスピン軌道相互作用とスピン回転制御
4. 磁性体電極の評価と半導体へのスピン注入
5. 今後の展望

第23章 量子コンピュータとスピンエレクトロニクス
1. 量子コンピュータの基礎と性能指標
2. 量子コンピュータ開発最前線
3. シリコン量子コンピュータ
3.1 ケーン型シリコン量子コンピュータ
3.2 全シリコン量子コンピュータ
4. おわりに
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