キーワード:
医療器具・機器/医療経済・医療制度/検査・診断薬
刊行にあたって
約25兆円といわれる世界の医療機器市場では、そのほとんどを欧米企業が占めており、日本企業の存在感は薄いことが現状です。我が国を凌ぐ規模そして速さで実施されています。最近では新興国の医療発展が目覚しい反面、国内市場は医療費抑制の波を受け縮小傾向にあり、グローバル戦略は益々重要となっています。
インターベンションなどの低侵襲性医療機器や植込み型医療機器、更に、薬剤放出ステント、インシュリンポンプ、カプセル内視鏡といったコンバージェンス医療機器が出現し、日本発の技術の展開についても高い関心が持たれています。このことに対する危機感から、革新的国産治療機器の開発を戦略的に進めるべきとの政策も出されていますが、一方で安全・安心な医療提供態勢の充実も、基本方針であるため国内での臨床開発費用および期間を考えると、欧米での承認、上市を先行し、海外での臨床データを構築した後に、日本への逆輸入という戦略を立てる医療機器メーカーも現れています。株式会社シード・プランニングは、20年以上にわたり、医薬品や医療機器など疾患治療に関する市場調査を行い、製薬企業や医療機器メーカー、バイオベンチャー企業を中心に情報提供を行ってきました。これまでも医薬品のグローバル開発を支援するユーザーガイドを発刊してまいりましたが、このたびは、医療機器のグローバル開発を支援することを目的とし、本書をまとめました。
欧州といえども、ヒトでの安全性・有効性確認のための臨床試験の実施方法、国別の保険償還の申請等、規制基準は国によって違いがあります。そのことを踏まえ、CEマーキングの取得などに必要な基礎情報集め、解説しました。
欧州の医療機器市場への進出を検討する上で、計画作り、戦略作り携わるプレイヤーの方々の一助となれば幸いです。
著者一覧
目次 + クリックで目次を表示
I EU市場とCEマーキング制度
II EC指令と医療機器指令(改正MDDを中心として)
III 製造・規格関連の留意事項(ISO3485を中心として)
IV 医療機器の臨床試験
V クラス別医療機器開発の留意点(医療機器クラス分類と適合性試験)
VI 各国別臨床開発の留意事項
1. ドイツ
2. フランス
3. イギリス
4. オランダ
5. イタリア
6. その他
VII 医療機器のPMSとビジランス制度
VIII 医療機器の欧州市場