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竹の基礎科学と高度利用技術

  • Basic Science and Advanced Technologies for Industrial Applications of Bamboo
★ 持続的再生産可能天然資源として注目される竹の全容!!
★ 建築部材、畜産分野、水質浄化、生理機能の応用など幅広い産業分野での活用事例を紹介!!
★ 特に竹繊維を活用した高度な工業的利用の実際と今後の可能性を詳述!!

商品コード: T0630

  • 監修: 藤井透
  • 発行日: 2008年8月
  • 価格(税込): 70,200 円
  • 体裁: B5判、236ページ
  • ISBNコード: 978-4-7813-0027-6
こちらの書籍については、お問い合わせください。
  • 建築部材,竹繊維,BFRP,生理機能,竹エキス,竹炭,魚礁,抗菌,スタンバブルシート

刊行にあたって

 地球温暖化防止の観点から、持続的再生産可能天然資源(SNR:SustainableNatural Resources)への転換が喫緊の課題である。そのため、石油を原料とする化学繊維に代わり、ジュートやケナフなど植物系繊維の利用が進みつつある。確かに、地球温暖化を身近に感じる今日、バイオマスへのシフトはこれを解決する切り札のように思える。しかし、これらSNRの大量消費は耕作地の減少など、新たな環境・食糧問題を引き起こす恐れがある。最近のバイオエタノールブームが引き金となった大豆やトウモロコシ、小麦をはじめとする食用穀物価格の高騰は、たとえ対象が繊維素材であっても、脱石油を合言葉に特定のSNRへのシフトがもたらす危険性を表しており、大きな警鐘ともなっている。
 ところで、軽くて強い竹は、昔から木質系材料の一つとして様々な形で用いられてきた。その強さの秘密は繊維にある。その比強度(単位重量当たりの強さ)は鉄筋の約2~4倍にも達する。「天然のガラス繊維」とも呼ばれる。竹からジュートやケナフに代わる繊維が取り出せれば、従来の植生を変えない豊富な天然資源として竹は、(1)二酸化炭素(CO2)削減など地球環境の維持に貢献するとともに、(2)その優れた特性を生かした新たな工業利用が展開できる。わが国では厄介者である放置竹林も、その竹から優れた特性を有する繊維が取り出せれば、地球環境を守る資源の宝庫となる。(3)さらに竹の安定した利用はわが国の里山再生にも寄与する。
 繊維素材の原料としてだけでなく、良質なパルプ(針葉樹と広葉樹の中間の性質・特性を持つとも言われている)が得られることから、中国やベトナムでは竹パルプが幅広く用いられ、輸出もされている。ベトナムでは日常使われるティッシュペーパまでが竹から作られると聞く。日本でも、竹(パルプ)入り紙が人気を集めつつあり、現在300t/年程度の利用を倍増する計画が大手製紙会社で検討されている。伊能忠敬の日本地図作成に当たっては竹紙が用いられた。これは墨のにじみが少ないとの理由からと言われている。
 近ごろ、ヨーロッパでは竹ブームらしい。中国、ベトナムで作られる竹の集成材を使った床材や、IKEAの家具に人気が集まっている。住宅といえば、日本家屋では、土壁の補強に竹を薄く板状に加工し、これを井桁状に重ねた小舞下地が用いられてきた。踏切の遮断機のバーも竹であった。新しく作られるFRP製のバーもその外観は竹をまねている。物干し竿=竿竹は「竹」そのものであった。このように思い返すと、竹の特性(=軽くて強く、中空で節がある)は先人によく理解され、うまく利用されていた。
 本書は、竹の特長をうまく捉え、これをいかに有効に活用するかについて、この分野の専門家に集まっていただき、まとめられたものである。単に、『利用する』だけでなく、竹の生物としての本質、あるいは栽培される植物としても科学的側面から多くのページ数を割いた。【竹を知らねば竹を生かせない】である。そのため、章によってはいくらか重複する箇所も散見されるが、異なる専門家からの見方も学ぶことができると考え、それらをそのまま記載させて頂いた。読者の方々にはそのあたりのご理解を賜れば幸いである。
(「はじめに」より)

2008年8月   同志社大学 藤井 透

著者一覧

内村悦三   富山県中央植物園 園長
柴田昌三   京都大学 フィールド科学教育研究センター 里山資源保全学分野 教授
坂本正弘   京都大学 大学院農学研究科 地域環境科学専攻 森林生化学分野 講師
前田雅信   積水ハウス(株) 大阪設計部 部長
藤井 透   同志社大学 理工学部 機械システム工学科 教授
井上正文   大分大学 工学部 福祉環境工学科 建築コース 教授
合田公一   山口大学 大学院理工学研究科 教授
櫻井昭男   (独)海上技術安全研究所 大阪支所 材料・艤装研究グループ グループ長
小野正夫   (独)海上技術安全研究所 大阪支所 材料・艤装研究グループ 主任研究員
田中達也   同志社大学 理工学部 機械システム工学科 教授
高木 均   徳島大学 大学院ソシオテクノサイエンス研究部 教授   
木村照夫   京都工芸繊維大学 工芸科学研究科 先端ファイブロ科学部門 教授
横越英彦   静岡県立大学 食品栄養科学部 教授
岩澤敏幸   静岡県立農林大学校 主幹
寺岡文雄   大阪大学 大学院歯学研究科 バイオマテリアル学教室 准教授
石橋融子   福岡県保健環境研究所 環境科学部 水質課 
浜野龍夫   (独)水産大学校 生物生産学科 准教授

目次

第1章 タケの生育環境と生態
1. はじめに
2. 生育環境要因
2.1 気温
2.2 降水量
2.3 土壌
2.4 地形
3. 分布地域と生育型
3.1 温帯性タケ類
3.2 熱帯性タケ類
4. タケ科植物の種類
4.1 日本のタケ・ササの種類
4.2 世界のタケ・ササの種類
5. 稈と地下茎の成長
5.1 稈の成長
5.2 地下茎の成長
6. 開花と実生苗
6.1 開花の経過
6.2 実生苗の生育
6.3 温帯性タケと熱帯
7. タケ類の物質生産量
8. タケのバイオマス
8.1 タケがバイオマスとして有利なこと
8.2 年生産量の評価
8.3 バイオマス利用の問題点

第2章 資源として竹を理解する
1. はじめに
2. 竹はすべて地下茎を持っている?
3. 竹とはどのような植物なのか?
4. 竹の花が咲くと凶兆?
5. 竹は世界のどの地域に分布しているのか
6. 世界の竹資源の現状
7. 竹の資源としての有用性
8. 竹資源の循環的利用とそのための管理方法
9. 地球温暖化も含めた地球環境問題における竹の位置づけ

第3章 タケをタケたらしめるもの―遺伝子から見たタケの特徴―
1. はじめに
2. タケの出自を探る
3. タケの開花現象のナゾにせまる
3.1 開花を司るフロリゲン
3.2 エネルギー生産の観点からみた開花現象
4. タケノコの成長に関わる遺伝子
4.1 マイクロアレイ解析
4.2 ショ糖合成酵素
4.3 GRF遺伝子
5. おわりに

第4章 竹と文化―住宅・生活―
1. はじめに
2. 里山、竹林と生活文化
3. 新環境宣言から見た竹文化のポテンシャル
4. 竹製品から建築へ
5. イサム・ノグチが照明で見せたモダンな感性
6. 国宝「如庵」を通じて、竹が育んだ文化を垣間見る
7. 日本の庭文化における竹の存在感
8. 大名庭園と竹林
9. 欧米の庭と竹
10. 最近の現代建築作品と竹
10.1 高知県立牧野植物園
10.2 京都迎賓館
10.3 首相官邸(中庭)
10.4 中部国際空港
10.5 新国際美術館
11. アートになった竹
12. 「もてなし」と竹
13. 住宅と竹
14. 神事、結界でのバージン材としての竹の意味と役割
15. エイジング材の価値と役割
16. 市民に受け入れられた竹文化
17. 高度資源利用への期待―サスティナブルな材料としての竹

第5章 竹資源利用に向けた産地形成の可能性と課題
1. 世界の竹産地
2. 竹の利用
3. 竹利用の問題点と産地形成

第6章 竹材の建築部材としての利用
1. 竹は木か草か?
2. 竹の利用と地球環境保全
3. 竹の引張強度は驚異的
4. 竹の利用上の問題と解決すべき課題
5. 竹材によるスギ材の補強
6. 竹筋コンクリートの復活
7. 丸竹の接合技術
8. 竹材で木材を接合する技術
9. 竹材利用技術が随所に活かされた〈愛・地球博〉長久手日本館
9.1 建物概要
9.2 構造形式及び木材接合法
9.3 竹ケージの耐久性
9.4 エコ建築としての仕掛け
9.5 建設中の状況
9.6 万博開催中の状況
9.7 長久手日本館の閉幕後
10. 竹材の圧密技術
11. 竹利用のこれから―厄介者を表舞台へ―

第7章 天然のガラス繊維―竹繊維の取り出しとその特性―
1. はじめに
2. 竹繊維の取り出し
2.1 竹繊維の化学処理による取り出し
2.2 竹繊維の機械加工による取り出し
2.3 爆砕による竹繊維の取り出し
3. 竹繊維の特性
3.1 竹繊維の構造と成分
3.2 竹繊維の引張試験方法と機械的性質
3.2.1 強度・剛性の定義と試験方法
3.2.2 機械的性質
4. おわりに

第8章 竹繊維の有効利用  
1. 竹繊維を用いたFRP
1.1 BFRPの有用性
1.1.1 FRP廃棄物の現状
1.1.2 ガラス繊維代替材料
1.1.3 竹繊維のガラス代替性
1.2 BFRP用竹繊維強化材
1.2.1 BFRP用竹繊維に要求される条件
1.2.2 竹繊維マットの製造
1.3 BFRPの成形
1.3.1 インフュージョン成形法
1.3.2 樹脂
1.4 BFRPの強度特性
1.4.1 引張強度特性
1.4.2 曲げ強度特性
1.5 BFRPボートの試作
1.5.1 小型ボートの成形と評価方法
1.5.2 成形工程
1.5.3 試作品
1.5.4 成形上の問題点
1.5.5 特性評価
1.6 BFRPの改良
1.6.1 繊維含有率の向上
1.6.2 竹繊維の乾燥
1.7 まとめ

2. 竹繊維を用いたスタンパブルシート
2.1 はじめに
2.2 竹の強さの秘密
2.2.1 竹のマクロ構造
2.2.2 竹のミクロ構造
2.3 竹をどのように役立てるか
2.3.1 竹と竹繊維の特性
2.3.2 豊富な天然資源
2.3.3 竹繊維の製造
2.4 竹繊維を生かす
2.5 スタンパブルシート
2.6 竹繊維を用いたスタンパブルシート(BMT:Bamboo Mats Tampable sheets)
2.6.1 竹繊維強化スタンパブルマット製造方法と成形
2.7 おわりに

3. 竹繊維強化TP(Thermo-Plastic)ペレット
3.1 概要
3.2 現状の天然繊維混練技術
3.3 竹繊維複合化と高含有率化の目的
3.4 高含有率を達成するための竹繊維の新混練押出法
3.4.1 基礎実験による混練造粒方法の検討
3.4.2 スクリュセグメント構成の検討
3.4.3 自動化供給装置の開発
3.5 今後の課題

4. 生分解性樹脂との複合
4.1 はじめに
4.2 竹繊維の強度特性
4.3 竹繊維強化生分解性複合材料の開発状況
4.4 各種竹繊維で強化した複合材料
4.5 各種生分解性樹脂との複合
4.6 生分解性複合材料の成形技術
4.7 生分解性複合材料の特性評価
4.7.1 生分解性
4.7.2 制振性
4.7.3 断熱性
4.8 竹繊維強化生分解性複合材料の応用例
4.9 おわりに

5. 竹とその他の繊維とのハイブリッド
5.1 はじめに
5.2 竹繊維とその他の天然繊維からなる混抄紙
5.3 竹繊維とその他の繊維からなるボード
5.4 おわりに

第9章 竹の生理機能と応用
1. はじめに
2. 竹の民間薬としての利用成分
2.1 竹茄
2.2 竹瀝
2.3 竹塩
2.4 竹酢液
2.5 竹炭
2.6 竹パウダー
3. 栄養機能
4. 生理機能
4.1 生竹微粉末の食物繊維としての利用
4.2 生竹に含まれる香気成分の利用
5. 今後の利用の可能性

第10章 畜産分野における竹の利用
1. はじめに
2. 竹をそのまま使う
3. 竹を資材・素材として使う
4. 竹を炭にして使う
5. 竹をチップ化して使う
6. 竹を粉末にして使う
7. これからの取り組みについて

第11章 竹エキスの抗菌性と歯科への応用
1. 竹エキスについて
2. 竹エキスの安全性について
3. 竹エキスの組成について
4. 竹エキスの抗菌性について
5. 竹エキスの歯科への応用について
5.1 ティッシュコンディショナー
5.2 義歯(入れ歯)
5.3 義歯裏装材
5.4 人工歯(硬質レジン歯)
5.5 歯科用セメント
5.6 コンポジットレジン
5.7 ガッタパーチャーポイント
5.8 副模型
5.9 歯磨剤と洗口液
6. 小括

第12章 竹炭を利用した水質浄化技術
1. はじめに
2. 吸着による水質浄化効果
2.1 濁度
2.2 有機汚濁物質
2.3 重金属の吸着
2.4 栄養塩類(窒素及びリン)などの吸着と放出
2.5 その他化学物質の吸着
3. 生物の住みかとしての竹炭
3.1 有機汚濁物質
3.2 その他の項目
4. 竹炭を利用した水質浄化試験の実証例
4.1 竹炭入りコンクリート
4.1.1 竹炭入りコンクリートの製造方法
4.1.2 浸漬試験
4.1.3 六価クロムの吸着
4.1.4 生物の付着
4.1.5 BOD除去効果
4.1.6 河川での実証試験
4.2 その他
4.2.1 生物を担持した竹炭を用いた排水処理装置
4.2.2 陶磁器屑と竹炭を混入したブロック
4.2.3 炭素含有被覆材
5. まとめ

第13章 竹の魚礁への応用
1. はじめに
2. 水産動物の生活環
3. 研究過程と基本構造
4. 干潟の逆さ竹林魚礁の設置方法
4.1 設置場所の選定
4.2 魚礁のレイアウト
4.3 竹材の確保
4.4 設置作業―杭打ち
4.5 設置作業―金属杭への竹の固定
4.6 設置作業―建材ブロックの設置
4.7 その他
5. 竹林魚礁のメンテナンス
6. 竹林魚礁の生物増殖効果
6.1 昇温抑制
6.2 えさ場
6.3 ナマコ
6.4 その他
7. 今後の展開
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