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コーティング用添加剤開発の新展開

  • New Developments of Coating Additives
★ 塗料・印刷インキ・接着剤やコーキング材などの分野から,液晶ディスプレイ・プリント基板・小型電子部品等へ,コーティング技術の応用範囲が拡大する,機能性付与を目的とした薄膜コーティング技術の研究開発をまとめた。
★ 環境問題・化学物質に対する法規制が厳しさを増す中で,コーティング材料に対しても適切に対応することが要求されており,環境対応型コーティング材料,環境対応型添加剤の技術開発動向も詳細にまとめた。

商品コード: T0711

  • 監修: 長沼桂・坪田実
  • 発行日: 2009年10月
  • 価格(税込): 70,200 円
  • 体裁: B5判,277ページ
  • ISBNコード: 978-4-7813-0170-9

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刊行にあたって

 コーティング領域の進展には目を見張る物がある。塗料・塗装は,もちろんコーティング技術の本流であるが,コーティング材料としてカーボンナノチューブやナノ粒子など機能性材料の開発が盛んに行われ,従来の塗料,印刷インキ,接着剤やコーキング材などの分野から液晶ディスプレイやプリント基板・小型電子部品等へコーティング技術の応用範囲が拡大され,特別な機能性付与を目的とした薄膜コーティング技術の研究開発も盛んに行われている。
 複雑な化合物からなるコーティング材料は,何らかの塗布方法で造膜され硬化過程を経てFilmとなり,製品としての機能を発揮する材料である。添加剤は,コーティング材料の一原料であり,微量添加され粘度や湿潤,消泡,流動性等の界面調節や相互作用制御の微調整を行い,高性能化や高機能化に効果を発揮する材料であり,粘弾性制御や表面・界面張力のコントロールに優れた材料でもある。環境問題や化学物質に対する法規制が厳しさを増す中で,コーティング材料に対しても適切に対応することが要求されており,環境対応型コーティング材料の開発が進展する中で,添加剤に対しても環境に対応した技術開発が求められている。
 コーティング材料には,界面の調和技術,制御技術が重要であり,添加剤の利用方法と,使用方法が重要となる。本書は,添加剤に焦点を当て,進展するコーティング用製品に寄与できるように編集した。
 コーティング技術に関連する皆様や添加剤にご興味をお持ちの皆様方のお役に立てれば幸甚である。
(「はしがき」より一部抜粋)

2009年10月  長沼 桂/坪田 実

著者一覧

坪田 実   職業能力開発総合大学校 専門基礎学科 准教授
生方 誠   楠本化成(株) 技術本部 応用技術部 係長
長沼 桂   楠本化成(株) 技術本部 物性研究室 室長
秋永恵一   東レ・ダウコーニング(株) スペシャルティケミカルズ事業本部 機能化学品 開発部 研究員
大江賢一   水澤化学工業(株) 研究開発部 樹脂添加剤開発G
中山雍晴   元:千葉工業大学 非常勤講師(元:関西ペイント)
矢辺茂昭   日本曹達(株) 農業化学品事業部 バイオサイドグループ 主査
毛利喜代美  日東化成(株) 船底防汚事業部 技術グループ グループリーダー
占部 朗   DIC(株) ポリマ添加剤技術本部 ポリマ添加剤技術グループ 主席研究員
今村彰志   DIC(株) ポリマ添加剤技術本部 ポリマ添加剤技術グループ 主任研究員
徳永幸次   DIC(株) ポリマ添加剤技術本部 本部長
木下啓吾   長島特殊塗料(株) 技術本部(元:技術顧問)

目次

第1章 塗料に必要な基礎知識
1. はじめに
1.1 塗料における添加剤の役割
1.2 塗料の分類
1.2.1 溶液型塗料
1.2.2 分散型塗料
1.2.3 粉体塗料
1.3 塗料の固化
2. 塗料のぬれ性と表面張力・溶解性パラメーター
2.1 表面張力
2.2 ぬれ現象
2.3 溶解性パラメーターδ(Solubility Parameter、S.P)の求め方
2.3.1 分子構造から推定する方法
2.3.2 溶解性(濁点滴定法)から求める方法
3. 塗料のぬれ性と塗膜の付着力
3.1 拡散説と吸着説
3.2 付着力の解明
4. ぬれ性・表面張力の評価・試験方法と制御
4.1 液体の表面張力γの測定法
4.1.1 デュヌイ法(リング法)
4.1.2 ウイルヘルミィ法(Wilhelmy法)
4.1.3 液滴法
4.2 固体の表面張力γの測定法
4.2.1 ぬれ指数標準液を塗布し、γcを求める方法
4.2.2 ジスマンプロットからγcを求める方法
4.2.3 水とヨウ化メチレンの接触角から固体の表面張力γsを求める方法
4.3 疎水性粉末(粉体)の表面張力γの測定法
4.3.1 測定装置
4.3.2 脂肪酸による粉体の表面改質効果
5. 蒸発と乾燥
5.1 蒸発速度
5.2 混合溶剤の蒸発速度
5.3 塗料の乾燥

第2章 顔料分散の基礎技術
1. はじめに
1.1 顔料分散とは
1.2 顔料/ビヒクル間相互作用力について
1.3 顔料の分類
2. ミルベースの配合設計
2.1 吸油量(OA)を求める
2.2 フローポイントを求める
2.3 ミルベースの調製
2.4 エナメルの調製(レットダウン工程)
2.5 塗料化
3. 分散性の評価
3.1 磁性粉の特性値
3.2 分散性に及ぼす影響
3.2.1 流動性と分散性
3.2.2 着色力・光沢度と分散性
3.3 塗膜の粘弾性に及ぼす影響

第3章 塗装に必要な塗料の粘弾性
1. 流動性の基礎
1.1 流れるという現象
1.2 粘性と弾性の違い
1.3 流動の種類
1.3.1 チキソトロピー
1.3.2 ダイラタンシー
1.4 降伏値について
2. 塗装時に必要な塗料の粘弾性
2.1 粘弾性体の挙動
2.2 ずり速度の推定
2.3 塗面の平滑性
2.3.1 レベリング(平坦化)
2.3.2 たれ

第4章 レオロジーコントロール剤
1. はじめに
2. 各種流動とずり速度
3. 塗料に要求される粘性挙動
4. レオロジーコントロール剤の種類
4.1 チクソトロピック剤
4.2 増粘剤
4.3 沈降防止剤
4.4 タレ止め剤
5. 非水系塗料用レオロジーコントロール剤
5.1 無機・複合系チクソトロピック剤
5.1.1 合成微粉シリカ
5.1.2 ベントナイト、有機ベントナイト
5.1.3 極微細沈降性炭酸カルシウム
5.2 有機系チクソトロピック剤
5.2.1 金属セッケン類
5.2.2 水添ヒマシ油
5.2.3 ポリアマイドワックス系
5.2.4 ウレア系
5.2.5 マイクロジェル系
5.2.6 酸化ポリエチレン系
5.2.7 植物油、重合油系
5.2.8 界面活性剤系
6. 非水系レオロジーコントロール剤の使用例
7. 水系塗料用レオロジーコントロール剤
8. 水系レオロジーコントロール剤の効果
9. おわりに

第5章 表面・界面コントロール剤
1. 湿潤・分散剤
1.1 はじめに
1.2 分散過程と分散剤
1.3 湿潤・分散剤
1.3.1 界面活性物質
1.3.2 湿潤・分散剤の種類
1.4 湿潤・分散剤の選択に有効となる固体表面の評価法
1.4.1 顔料の等電点
1.4.2 有機顔料の臨界表面張力
1.4.3 粒子表面の酸・塩基性
1.5 分散剤の効果
1.5.1 水系塗料における光輝性顔料の分散性
1.5.2 溶剤型塗料におけるカーボンブラックの分散性
1.6 おわりに

2. 平滑(レベリング)剤
2.1 はじめに
2.2 レベリングの理論と平滑剤の作用
2.3 平滑剤の種類
2.4 レベリング剤の効果
2.4.1 被塗物に対する濡れ性の向上
2.4.2 熱対流の防止
2.4.3 塗膜のエッジ部の形状制御
2.5 おわりに

3. 消泡剤
3.1 はじめに
3.2 泡の性質
3.3 消泡剤の種類
3.3.1 溶剤系用消泡剤
3.3.2 水系用消泡剤
3.4 消泡剤の作用
3.4.1 抑泡剤
3.4.2 破泡剤
3.4.3 溶泡剤
3.5 消泡剤の効果
3.6 おわりに

4. 色分かれ防止剤
4.1 はじめに
4.2 色分かれ現象
4.2.1 色分かれ現象の原因
4.2.2 色むら現象の原因
4.3 色分かれ防止剤
4.4 色分かれ防止剤の効果
4.4.1 分散剤による電荷制御効果
4.4.2 色分かれ防止剤の効果
4.5 おわりに

5. 皮張り防止剤
5.1 はじめに
5.2 酸化重合反応の機構
5.3 皮張り防止剤の機能
5.4 皮張り防止剤の種類

6. シラン系カップリング剤
6.1 はじめに
6.1.1 塗料添加剤としての応用
6.1.2 コーティングに関連した直接添加以外の応用方法
6.2 シランカップリング剤の化学構造
6.3 シランカップリング剤の加水分解反応と縮合反応
6.3.1 加水分解速度のpH依存性
6.3.2 加水分解性基「OR」による影響
6.3.3 ケイ素原子上の置換基「Y」による影響
6.4 シランカップリング剤の縮合反応
6.5 シランカップリング剤と無機物表面との反応
6.6 シランカップリング剤と有機ポリマーとの反応、相互作用
6.7 シランカップリング剤の使用方法
6.7.1 シランカップリング剤の選定
6.7.2 シランカップリング剤水溶液の調製
6.8 塗料添加剤としての応用

第6章 機能性付与剤
1. スリップ剤・擦り傷防止剤
1.1 はじめに
1.2 スリップ剤・擦り傷防止剤の機能
1.3 スリップ剤・擦り傷防止剤の種類
1.4 ワックス類の種類
1.4.1 天然ワックス
1.4.2 合成ワックス
1.5 おわりに

2. つや消し剤
2.1 はじめに
2.2 非晶質シリカの分類と特徴
2.3 合成非晶質シリカ『ミズカシル(R)』の粉末物性と粒子形状
2.4 つや消し性能とシリカ物性の関係
2.5 定形非晶質シリカ『ミズパール(R)』シリーズについて
2.6 表面処理とその効果
2.6.1 ワックス
2.6.2 シランカップリング剤
2.6.3 シリコーンオイル
2.7 おわりに

3. ドライヤー
3.1 反応機構
3.2 ドライヤーの働き
3.2.1 1次ドライヤー
3.2.2 2次ドライヤー
3.2.3 着色
3.2.4 対イオン
3.2.5 劣化
3.2.6 毒性
3.3 水系でのドライヤー

4. 架橋触媒
4.1 概要
4.2 メラミン樹脂による架橋
4.3 シラノール基による架橋
4.4 イソシアネイト基による架橋
4.5 ブロックイソシアネイト基による架橋
4.6 エポキシ基による架橋
4.7 ヒドラジド基による架橋
4.8 その他の架橋

5. 抗菌・防カビ剤
5.1 はじめに
5.2 コーティング塗膜と微生物汚染
5.2.1 汚染微生物
5.2.2 汚染微生物の調査
5.2.3 微生物の汚染と防除の考え方
5.3 微生物汚染防止薬剤と効果
5.3.1 有効成分の種類と性質
5.3.2 製剤タイプとコーティング剤タイプの組み合わせ
5.3.3 効果確認試験方法
5.3.4 薬効耐久性の考え方
5.3.5 抗菌とは(防カビとのちがい)
5.4 薬剤の安全性
5.4.1 毒性対応、環境対応
5.4.2 規制傾向と国内外法規の今後
5.5 開発トピックス
5.5.1 安全な防腐剤
5.6 まとめ

6. 防汚剤
6.1 はじめに
6.2 付着生物とその影響
6.3 船底防汚塗料
6.3.1 防汚剤の歴史
6.3.2 船底防汚塗料に使用される防汚剤
6.3.3 船底防汚塗料配合
6.3.4 防汚機構と分類
6.3.5 船底防汚塗料の評価法
6.4 漁網防汚剤(漁網防汚塗料)
6.4.1 漁網防汚剤に用いられる防汚剤
6.4.2 漁網防汚剤の種類
6.4.3 漁網防汚剤の配合
6.4.4 漁網防汚剤の評価法
6.5 新規防汚剤の開発
6.5.1 生物検定法
6.6 おわりに

7. 可塑剤
7.1 はじめに
7.2 可塑剤の種類及び特徴
7.3 可塑剤の基本構造と作用機構
7.4 各種可塑剤の特徴と技術動向
7.4.1 フタル酸エステル系
7.4.2 トリメリット酸エステル系
7.4.3 アジピン酸エステル系
7.4.4 ポリエステル系
7.4.5 その他の可塑剤
7.5 まとめ

第7章 シリコーン系塗料添加剤の活用技術
1. はじめに
2. シリコーンとは
3. シリコーンの構造による分類
4. シリコーン系塗料添加剤の種類と特徴
4.1 オイル型
4.1.1 ポリジメチルシロキサン
4.1.2 ポリエーテル変性シリコーンオイル
4.1.3 アミノ変性シリコーンオイル
4.1.4 アルキル変性シリコーンオイル
4.1.5 フッ素変性シリコーンオイル
4.2 コンパウンド型
4.3 エマルション型
4.4 自己乳化型
4.5 ディスパーション型
5. シリコーン系消泡剤
6. 東レ・ダウコーニングのシリコーン系塗料添加剤
7. シリコーン系塗料添加剤の評価及び使用上の注意点
8. おわりに

第8章 塗料用添加剤の扱い方
1. はじめに
2. 汎用塗料にもいろいろな添加剤が使われている
3. ポリ塩化ビニル塗料には、その塗料液の安定性および塗膜の経時的な劣化防止のために安定剤が必ず必要である
4. 塗膜の親水化は確かにその汚染防止効果がある
5. スラリーグラインディングとは(モレキュラーシーブの利用)
6. シリコーン中間体の活用(その反応による導入)
7. シランカップリング剤の併用
8. バイオサイドは確かによく効く
9. むすびに
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