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高反射率材料の新展開

  • New Developments of High-Reflective Materials
★ ヒートアイランド対策の有望な手段として期待される高反射率材料!
★ 冷房負荷低減、ひいてはCO2排出削減にも有効!
★ 国内外の市場動向、多種多様な材料の基礎・応用、性能評価法まで徹底解説!

商品コード: T0735

  • 監修: 松尾陽
  • 発行日: 2010年5月
  • 価格(税込): 70,200 円
  • 体裁: B5判、289ページ
  • ISBNコード: 978-4-7813-0220-1

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  • 遮熱,ヒートアイランド対策,CO2削減,省エネルギー,動向,顔料,光学薄膜,塗料,建材,性能評価

刊行にあたって

 本書の書名であるが、「高」反射率というのは太陽の放射熱の内の赤外線成分をよく反射するという意味である。窓ガラスの場合には古くから熱線吸収ガラスとか熱線反射ガラスなどが使われてきた。ところが近頃のようにヒートアイランド問題が深刻となり、都市の気温が上昇するということになると、今度はガラス以上に建物の屋根や外壁、舗装その他の不透明な表面材の性質が重要になってくる。なぜならば、一般に屋根、壁等の方が窓よりも面積が大きく、それだけ都市空間に与える熱的インパクトが大きいからである。
 高反射率材料は上記のような背景のもとに、ここ10年ほどの間に開発され、使用されるようになった新しい材料である。すなわち、都市の高温化を防止して都市内でのエネルギー消費を抑制する目的で、ひいてはCO2排出削減による地球温暖化防止に有効な手段として高反射率材料が注目されるようになった。したがって歴史的にはきわめて若い材料であるが、ようやく社団法人日本塗料工業会などの手によってその性能の評価法が整備され、その有効性が確認されるようになってきた。また、地方自治体等のヒートアイランド対策においても有望な手段として認知されるようになってきた。
 本書はこの新しい材料の、おそらくわが国では最初の、解説書である。
 本書が今後の高反射率材料の開発と製品の普及のための一助となれば幸いである。
(「はじめに」より一部抜粋)

2010年5月  東京大学 名誉教授 松尾 陽

著者一覧

松尾 陽   東京大学 名誉教授
吉田篤正   大阪府立大学大学院 工学研究科 機械工学分野 教授
近藤靖史   東京都市大学 工学部 建築学科 教授
三木勝夫   三木コーティング・デザイン事務所 所長
上埜博基   (株)センテック 代表取締役社長
船倉省二   DIC(株) 顔料技術本部 主席研究員
真田和俊   戸田工業(株) 品質保証グループ グループリーダー
池田征弥   テイカ(株) 岡山研究所 第1グループ
外岡和彦   (独)産業技術総合研究所 エレクトロニクス研究部門 主任研究員
村瀬俊和   市場創造(株) 代表取締役社長
筒井宏明   日本ペイント(株) 工業用塗料事業本部 遮熱グループ
酒井孝司   明治大学 理工学部 建築学科 教授
澤西良三   アーキヤマデ(株) 総合企画室 技術担当主幹
五十嵐麻ヤ   住友スリーエム(株) コンストラクションマーケット技術部
武田 雄   日本道路(株) 技術研究所 研究部長
井原智彦   (独)産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 研究員
千坂善秀   ダイキン工業(株) 化学事業部 塗料事業推進部
竹林英樹   神戸大学大学院 工学研究科 建築学専攻 准教授
大橋伸一   三協立山アルミ(株) 技術開発統括室 技術企画部 技術企画課 主事
大上俊彦   日本ファインコーティングス(株) グローバル開発本部 国際グループ グループリーダー
藤本哲夫   (財)建材試験センター 中央試験所 環境グループ 統括リーダー
清水亮作   (財)日本塗料検査協会 検査部 課長
村田泰孝   崇城大学 工学部 建築学科 助教

目次

【第1編 総論】
第1章 ヒートアイランド現象の原因と対策
1. ヒートアイランドとは
2. ヒートアイランドの実態
3. ヒートアイランドの発生メカニズム
3.1 人工排熱
3.2 太陽熱
3.3 風の衰弱
4. ヒートアイランドの影響
4.1 住民の健康に対する影響
4.2 冷房によるエネルギー消費の増加
4.3 局所的気象災害
4.4 生態系の変化
5. ヒートアイランド対策
5.1 省エネルギーの推進
5.2 植栽による日射熱の防除
5.3 透水性舗装による日射熱の防除
5.4 その他の水分蒸散手法
5.5 高反射材による日射防除
5.6 風を復活させる
6. 国および自治体の取り組み
6.1 政府のヒートアイランド対策大綱
6.2 東京都の取り組み

第2章 太陽光高反射材料の基本的な原理
1. 太陽光の分光特性
2. 日射反射率
3. 分光反射特性
4. 赤外放射特性
5. 伝熱特性
6. 塗膜におけるふく射輸送
7. 機能性材料
8. 経年変化

第3章 建物屋根と道路の高反射率化によるヒートアイランド緩和
1. はじめに
2. 屋根の高反射率化
2.1 屋根の高反射率化のPrivate BenefitとPublic Benefit
2.2 屋根の高反射率化によるヒートアイランド緩和に関する測定
2.3 高反射率化による効果と人工排熱量との比較
2.4 日本における高反射率塗料
2.5 高反射率材料の適材適所
3. 道路の高反射率化
3.1 道路の高反射率化に関する夏期実測
3.2 実測結果を用いた道路表面の熱収支解析
3.3 全国各地における顕熱削減量の推定
3.4 高反射率化した道路上の人体温熱感
3.4.1 人体温熱感に関する実測
3.4.2 CFD解析による人体表面温度の検討
4. まとめ

第4章 高反射率材料の市場動向と今後の展望
1. はじめに
2. 高反射率材料の効果
3. 市場動向
4. 高反射率材料の効果的採用方法
5. 高反射率材料採用のための参考資料
6. 高反射材料の市場規模
7. 今後の展望

第5章 高反射率材料の海外動向
1. はじめに
2. 高反射率材料
3. 高反射率塗料設計のポイント
4. 高反射率材料の性能試験方法
5. 高反射率材料の効果
6. 高反射率材料の適用例
7. 高反射率材料に対する法制度の支援
8. 今後の課題

【第2編 材料】
第1章 有機顔料
1. 有機顔料とその歴史
2. 有機顔料の色と製造法
3. 有機顔料の高反射率材料の展開

第2章 無機・複合無機顔料
1. はじめに
2. 高反射塗料の実施事例
2.1 弊社大竹事業所事務棟屋根の遮熱塗装事例
2.2 高反射塗料の反射特性
2.3 空調電力用の低減率
3. 太陽光高反射率の理論と日射反射率
3.1 太陽光放射スペクトル
3.2 JIS K 5602の制定
3.3 高反射塗料と低反射塗料の比較
3.4 有彩色顔料
4. 市販黒色系顔料
5. 弊社黒顔料の開発
5.1 環境配慮顔料
5.2 実験方法
5.3 結果及び考察
6. 高反射顔料の開発の方向性
7. おわりに

第3章 酸化チタン
1. はじめに
2. 酸化チタンの性質
3. 白色顔料としての酸化チタンの光散乱
4. 赤外線反射酸化チタン
5. アプリケーションについて
5.1 塗料用途
5.2 プラスチック用途
6. おわりに

第4章 光学薄膜
1. 光学薄膜のための材料
2. 日射熱反射膜への応用
3. 日射熱反射膜の最適化設計
4. 各種基材への日射熱反射膜コーティング
5. おわりに

【第3編 設計・応用】
第1章 高反射率材料の適用範囲
1. はじめに
2. 高反射率材料の適用範囲
3. 高反射率材料が実際に適用されている例
3.1 現場施工(ポストコート)
3.2 工場内施工(プレコート)
3.3 工場製品
4. 今後

第2章 高反射率塗料の展開(屋根、道路、床)
1. はじめに
2. 高反射率塗料のしくみ
3. 高反射率塗料の材料設計
4. 高反射率塗料の期待効果
4.1 夏の冷房費削減
4.2 熱収支からの地球温暖化防止
4.3 ヒートアイランド抑制
4.4 その他の期待効果
5. 高反射率塗料の展開
5.1 屋根
5.2 道路
5.3 床
5.4 その他
6. おわりに

第3章 建物外皮用高反射率膜材料
1. はじめに
2. 膜構造建築
3. 膜材料による日射遮蔽
4. 膜材料の日射反射率
5. 外皮膜によるヒートアイランド現象の緩和効果の検証
6. 外皮膜による冷房負荷削減効果の検証
7. 屋外空間における膜屋根の熱放射環境改善効果
8. まとめ

第4章 屋上用高反射率防水
1. はじめに
2. 建築物の防水の分類
2.1 葺き屋根
2.2 メンブレン防水
2.2.1 シート防水工法(合成高分子ルーフィングシート防水工法)
2.2.2 アスファルト防水工法
2.2.3 改質アスファルトシート防水トーチ工法
2.2.4 塗膜防水工法
2.3 保護材の有無
2.3.1 露出工法
2.3.2 保護工法
2.4 高反射率化可能屋上面積
2.4.1 防水施工面積
3. 防水層の高反射率化
3.1 防水層本体の高反射率化、及び標準化
3.2 防水仕上げ塗料の高反射化、及び防水工事保証
4. 防水層の表面温度
4.1 実験による表面温度の測定
4.2 シミュレーションにより得た表面温度
5. 防水層の寿命延長
5.1 熱負荷の低減効果
6. おわりに

第5章 窓ガラス用透明高反射率フィルム
1. はじめに
2. 窓ガラスの光学的要求性能
3. 従来の窓ガラス用遮熱フィルム
4. マルチレイヤーナノフィルムの特徴
4.1 高透明高赤外線反射両立の製品コンセプト
4.2 赤外線の選択的反射による効果
4.3 選択的赤外線反射の原理
4.3.1 光の薄膜干渉
4.3.2 多層膜干渉
4.3.3 光学的性能における入射角特性
5. 窓ガラス用透明高反射率フィルムの構造
5.1 ハードコート層
5.2 フィルム基材
5.3 粘着剤層
5.4 剥離フィルム
6. 窓ガラス用透明高反射率フィルムの種類
6.1 建築用
6.2 自動車用
7. 性能評価
7.1 明るさ・見え方~眺望性、開放感、透明性、採光性
7.1.1 可視光線透過率、可視光線反射率(JIS A 5759準拠)
7.1.2 照度(実環境での測定)
7.1.3 外観
7.2 遮熱性能
7.2.1 日射熱取得率(JIS A 5759準拠)
7.2.2 遮蔽係数(JIS A 5759準拠)
7.2.3 赤外線カット率(JIS A 5759使用)
7.2.4 日射量(実環境での測定)
7.2.5 透過赤外線量(実環境での測定)
7.2.6 温度
7.3 省エネルギー効果(実環境での測定)
7.4 求められるその他の性能
8. 今後の展開

第6章 舗装用高反射塗料
1. はじめに
2. 遮熱性舗装とは
3. 遮熱性舗装の路面温度上昇抑制メカニズム
4. 遮熱性舗装の路面温度上昇抑制効果および定義
5. 遮熱性舗装の特徴
6. 遮熱性舗装の適用箇所
7. 遮熱性舗装の種類
8. 遮熱性舗装の性状
9. 遮熱性舗装の施工方法
9.1 2液硬化型遮熱性舗装
9.2 エマルジョン型遮熱性舗装
10. 遮熱性舗装の特性
10.1 動的安定度
10.2 タイヤ/路面騒音
11. 遮熱性舗装の供用性能
11.1 すべり抵抗性
11.2 路面温度上昇抑制効果の経時変化
12. おわりに

第7章 自動車用高反射率塗料
1. はじめに
1.1 自動車室内の熱環境
1.2 車室内熱環境の形成要因
2. 自動車用高反射率技術
2.1 高反射率技術のいろいろ
2.2 ガラス用透明高反射率フィルム
2.3 高反射率シート
2.4 自動車用高反射率塗料
3. 自動車塗装と高反射率塗料
3.1 自動車塗装の手順と役割
3.2 塗装設計
3.3 自動車用高反射率塗装の事例
4. 車室内熱環境緩和効果
4.1 日射反射率向上による効果の実測
4.2 自動車用高反射率塗装による効果の実測
4.3 走行時における効果の実測
5. 実燃費改善効果およびCO2排出削減効果
5.1 静止時における効果の実測
5.2 実燃費改善効果およびCO2排出削減効果の評価
5.3 カーエアコンの小型化
5.4 クリーン開発メカニズム
6. 都市気温低減効果
7. おわりに

第8章 高反射率塗料への高耐候性フッ素樹脂の応用
1. はじめに
2. 高反射率塗料技術応用の背景
3. 高反射率塗料
4. 高反射率塗料の理論
5. 高反射率塗料の効果
6. 高反射率塗料に対するフッ素樹脂の優位点
6.1 フッ素樹脂塗料の概要
6.2 高耐候性の優位点
6.3 低汚染性の優位点
6.4 防食性の優位点
7. 施工事例
7.1 工場屋根
7.2 船舶
7.3 タンク
8. おわりに

第9章 高反射率瓦
1. 高反射率瓦の普及の現状
2. 高反射率瓦の開発および性能評価の状況
3. 高反射率瓦の性能
3.1 屋根の熱収支モデルの概要
3.2 屋根の熱収支モデルの計算結果
3.3 他の典型的な材料との比較
4. 高反射率瓦の普及に向けて

第10章 太陽熱高反射アルミ建材
1. はじめに
2. アルミ建材分野における環境技術動向
3. アルミ建材の表面処理
4. アルミ建材への太陽熱高反射塗装技術応用
5. 太陽熱高反射アルミ建材の構造
6. 塗膜性能
7. 熱反射性能と温度低減効果
8. 期待される効果
9. ホコリや汚れ付着による日射反射率の低下
10. ビル建材分野への応用例
11. 壁面への太陽熱高反射塗装技術適用の有効性
12. ビル設計段階におけるCASBEE-HIの利用
13. 住宅・エクステリア建材分野への応用について
14. おわりに

第11章 高反射率プレコート鋼板
1. はじめに
2. プレコート鋼板について
3. 高反射率プレコート鋼板の仕様
4. 高反射塗料のプレコート仕様での評価
5. 暴露耐久性評価
6. 施工事例
7. おわりに

【第4編 評価】
第1章 高反射率建材の評価
1. はじめに
2. 高日射反射率材料の評価
3. 高反射性を持つ開口部の評価
3.1 窓ガラス用フィルム、窓用コーティング材
3.1.1 光学的性能の評価
3.1.2 建物としての評価
3.2 板ガラス類
4. 熱線反射材を用いた材料の評価
4.1 熱線反射材の放射率の測定
4.1.1 受光用の積分球を付属した赤外分光光度計
4.1.2 放射温度計(赤外線カメラ)を用いた測定
4.2 部位としての評価
5. おわりに

第2章 高反射率塗料の性能評価
1. はじめに
2. JIS K 5602「塗膜の日射反射率の求め方」の解説と活用法
2.1 測定の原理
2.1.1 日射反射率と温度の関係
2.1.2 太陽日射(重価係数)の定義
2.1.3 分光反射率の測定
2.1.4 日射反射率の算出
2.2 試験片の作製方法
2.2.1 隠ぺい率試験紙
2.2.2 試験板(隠ぺい率試験紙)への塗布
2.2.3 試験片は塗装仕様を厳守して作製すること
2.3 JIS K 5602の活用と留意点
2.3.1 拡散反射標準白色板
2.3.2 波長間隔が連続していない重価係数
2.3.3 JIS K 5602:2008の誤り(誤植)
3. おわりに

第3章 高反射率塗料の現場での性能評価
1. 現場での性能評価の必要性と目的
1.1 現場での性能評価の必要性
1.2 現場での性能評価の目的と日射反射率測定の概要
2. 熱収支理論に基づく方法
2.1 屋根表面での流入熱と相当外気温度
2.2 貫流熱
2.3 屋根表面での熱収支と日射反射率の評価法
2.4 表面温度から日射反射率を評価する方法
3. 日射計を用いた日射反射率の評価法
3.1 日射計を用いた日射反射率測定
3.2 標準板二点校正法
3.2.1 標準板二点校正法による日射反射率の評価法
3.2.2 測定例および評価精度
3.2.3 金属折板屋根への適用について

第4章 ライフサイクルアセスメント(LCA)
1. はじめに
1.1 LCAの概要と歴史
1.2 LCAの手順
1.3 高反射率塗料とLCA
2. 高反射率塗料のLCA
2.1 LCAの目的と調査範囲
2.2 インベントリ分析
2.2.1 導入段階(塗料製造および施工)
2.2.2 運用段階(維持管理および建築物の空調)
2.2.3 ライフサイクルでのCO2削減効果(ライフサイクルインベントリ)
2.3 影響評価
3. ヒートアイランド対策のLCA
3.1 LCAの目的と調査範囲
3.1.1 評価シナリオの設定
3.1.2 評価対象地域および期間
3.2 インベントリ分析
3.2.1 導入段階(対策製造および施工)
3.2.2 運用段階(a.維持管理)
3.2.3 運用段階(b.建築物の空調の増減および気温の変化)
3.2.4 ライフサイクルでのCO2削減効果(ライフサイクルインベントリ)
3.2.5 ライフサイクルでの気温緩和効果(ライフサイクルインベントリ)
3.3 影響評価
3.3.1 ヒートアイランド対策導入に伴う影響軽減評価手法
3.3.2 環境影響評価
4. おわりに
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