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食品酵素化学の最新技術と応用 II ―展開するフードプロテオミクス―

  • Food Enzyme Chemistry: its Cutting -edge Technology and Development in Food Proteomics-
★ 食品分野で活躍する酵素を,大学・企業の研究者が詳細に解説!
★ 糖質関連,アミノ酸・ペプチド・タンパク質関連・脂質関連酵素や,食品加工における酵素利用技術の最新情報を掲載!

商品コード: T0824

  • 監修: 井上國世
  • 発行日: 2011年10月
  • 価格(税込): 71,280 円
  • 体裁: B5判,261ページ
  • ISBNコード: 978-4-7813-0483-0

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  • 食品 / 酵素 / 糖質 / アミノ酸 / ペプチド / タンパク質 / 脂質 / 食品加工 / アミラーゼ / セルラーゼ / ペクチナーゼ / キシラナーゼ / キチナーゼ / プルラナーゼ / グルタミナーゼ / ペプチダーゼ / リパーゼ

刊行にあたって

 歴史の長い食品酵素であるが,積極的な研究がいまなお盛んである。ゲノミクス,プロテオミクス,タンパク質工学を活用した新機能の創出やメタゲノムを活用した新規な酵素の探索など,新しいバイオテクノロジーが活用され,食品酵素化学の研究も大きく変わろうとしている。これまでに「食品酵素化学の最新技術と応用-フードプロテオミクスへの展望」(2004年3月)およびに「産業酵素の応用技術と最新動向」(2009年3月)をシーエムシー出版から出版した。本書では,これらに記載された内容以降に蓄積された情報を取り上げ,とくに食品酵素化学に焦点を当てた。食品には多くの酵素が含まれ,食品の特性の形成に大きい役割を果たしている。
 食品の製造や加工,保蔵,調理さらには食品分析,食品衛生など,食品を取り巻く科学・技術には多くの酵素が関係している。食品の科学・技術は酵素機能の調節・制御の上に成り立っていると言っても過言ではない。食品の製造や加工では,人類が経験的に獲得してきた酵素機能の利用に加えて,近年の酵素化学や食品科学の進展により,思いもよらない酵素の利用法が見られる。これらを踏まえて,前書では「食品に関わる酵素タンパク質の情報の大系」をフードプロテオミクスと呼んだ。本書は,フードプロテオミクスのさらなる展開と発展に着眼して取りまとめた。

著者一覧

上田光宏   大阪府立大学 大学院生命環境科学研究科 准教授
杉田亜希子  天野エンザイム(株) 産業用酵素事業部 研究員 
岡田正通   天野エンザイム(株) 産業用酵素事業部 上級専用研究員 
山口庄太郎  天野エンザイム(株) 産業用酵素事業部 部長
森川 康   長岡技術科学大学 名誉教授
阪本龍司   大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科 准教授
澤田雅彦   合同酒精(株) 酵素医薬品研究所 グループマネージャー
深溝 慶   近畿大学大学院 農学研究科 バイオサイエンス専攻 教授 
新家粧子   近畿大学大学院 農学研究科 バイオサイエンス専攻 
渡邉剛志   新潟大学 大学院自然科学研究科 生命・食料科学専攻 教授 
鈴木一史   新潟大学 大学院自然科学研究科 生命・食料科学専攻 准教授
岩本博行   福山大学 生命工学部 生命栄養科学科 教授
半谷吉識   キッコーマン(株) 研究開発本部 環境・安全分析センター センター長代理 
伊藤考太郎  公益財団法人 野田産業科学研究所 研究員
吉宗一晃   日本大学 生産工学部 応用分子化学科 助教 
若山 守   立命館大学 生命科学部 生物工学科 教授
野口治子   東京農業大学 応用生物科学部 生物応用化学科 嘱託准教授
有馬二朗   鳥取大学 農学部 生物資源環境学科 准教授
森本康一   近畿大学 生物理工学部 准教授
井上國世   京都大学 大学院農学研究科 食品生物科学専攻 教授 
中澤洋三   東京農業大学 生物産業学部 食品香粧学科 助教
髙野克己   東京農業大学 応用生物科学部 生物応用化学科 教授
島田裕司   岡村製油(株) 商品企画開発室 室長
植野洋志   奈良女子大学 生活環境学部 食物栄養学科 教授 
伊東昌章   沖縄工業高等専門学校 生物資源工学科 教授
藤本佳則   日本食品化工(株) 研究所 研究員 
佐分利亘   北海道大学大学院 農学研究院 助教 
林 幸男   宮崎大学 工学部 教授
篠原 智   日本オリゴ(株) 研究所顧問
熊谷日登美  日本大学 生物資源科学部 生命化学科 教授 
北田杏和   日本大学 生物資源科学研究科 生物資源利用科学専攻 
中村静佳   大塚薬品工業(株) 生産部 開発課 研究員
尾﨑嘉彦   (独)農業・食品産業技術総合研究機構 果樹研究所 栽培・流通利用研究領域 流通利用・機能性ユニット 上席研究員 
尾関健二   金沢工業大学 バイオ・化学部 応用バイオ学科 ゲノム生物工学 研究所 教授
坂本宏司   広島県立総合技術研究所食品工業技術センター 技術支援部部長
島田研作   松谷化学工業(株) 研究所 主査研究員 
大隈一裕   松谷化学工業(株) 研究所 所長

目次

第Ⅰ編 糖質関連酵素
第1章 ミミズ由来の低温適応性を有する新規な生デンプン分解酵素  
1 はじめに
2 ミミズ由来の低温適応性を有する生デンプン分解酵素の単離・精製
3 ミミズ由来の低温適応性を有する生デンプン分解酵素の性質
3.1 N‐末端ならびに内部アミノ酸配列
3.2 pHと温度の影響
3.3 各種生デンプンに対する分解活性と加水分解産物
4 ミミズ由来の低温適応性を有する生デンプン分解酵素のバイオエタノール生産への利用
5 まとめと展望

第2章 微生物β-アミラーゼ 
1 はじめに
2 β-アミラーゼの歴史と工業生産の現状
3 β-アミラーゼの産業利用
3.1 マルトースの製造
3.2 澱粉食品の老化抑制
4 Bacillus flexus APC9451株由来のβ-アミラーゼ
4.1 生産株の取得
4.2 性質
4.2.1 分子量および等電点
4.2.2 温度およびpHの影響
4.2.3 基質特異性
4.2.4 金属塩および阻害剤の影響
4.3 構造
4.3.1 一次構造
4.3.2  X線結晶構造
5 Bacillus flexus APC9451株由来のβ-アミラーゼの応用
5.1 マルトースシロップの製造
5.2 餅のソフトネス維持
6 おわりに

第 3 章  セ ル ラ ー ゼ 
1 はじめに
2 セルラーゼの種類とファミリー分類
3 セルラーゼ生産生物とそのセルラーゼの種別
3.1 セルラーゼ生産生物
3.2 セルロソーム
4 セルラーゼの構造と機能
4.1 反応機構
4.2 セルロース分解
4.3 セルラーゼの構造
4.4 構造機能相関
4.4.1 プロセッシブな分解反応
4.4.2 CBHの反応速度
5 セルラーゼ生産と糸状菌セルラーゼ
6 セルロース系バイオマスの酵素糖化
7 セルラーゼの応用

第4章 ペクチンの構造と分解酵素 
1 はじめに
2 ペクチンの構造
2.1 ホモガラクチュロナン(HG)
2.2 キシロガラクチュロナン(XGA)
2.3 ラムノガラクチュロナンII(RG-II)
2.4 ラムノガラクチュロナンI(RG-I)
2.5 アラビナン(ABN)
2.6 アラビノガラクタンI(AG-I)
2.7 アラビノガラクタンII(AG-II)
2.8 同一糖鎖間の架橋構造
2.9 ペクチンの構造モデル
3 ペクチン分解酵素の分類
3.1 HG分解酵素
3.2 XGA分解酵素
3.3 RG-II分解酵素
3.4 RG-I分解酵素
3.5 ABN分解酵素
3.6 AG-I(β-1,4-ガラクタン)分解酵素
3.7 AG-II(β-1,3/6-ガラクタン)分解酵素
4 ペクチナーゼの利用
4.1 ジュース製造
4.2 食品加工
4.3 ペクチンの物性改変
4.4 その他
5 おわりに

第5章 キシラナーゼ 
1 はじめに 
2 キシラン
2.1 キシランとヘミセルロース
2.2 キシランの構造
3 キシラナーゼの分類と構造
3.1 キシラナーゼの分類
3.2 立体構造
4 キシラナーゼの酵素学的性質
4.1 エンドキシラナーゼ
4.2 キシロシダーゼ
4.3 還元末端作用型エキソオリゴキシラナーゼ
5 キシラナーゼの産業利用
5.1 製パン産業
5.2 キシロオリゴ糖
5.3 エタノール発酵
5.4 製紙産業
5.5 その他
6 市販キシラナーゼ剤

第6章 キトサナーゼの加水分解機構と基質認識機構 
1 はじめに
2 キトサナーゼの立体構造
2.1 Family GH46キトサナーゼ
2.2 Family GH8キトサナーゼ
2.3 Family GH2エキソ型キトサナーゼ
3 触媒反応機構
3.1 プロトン・ドナー
3.2 触媒塩基
4 基質認識機構
4.1 蛍光測定による解析
4.2 NMR法による滴定実験
4.3 NMRデータの結晶構造に基づく考察
4.4 キトサナーゼにおける酸性アミノ酸残基の重要性
5 キトサナーゼの応用
5.1 真菌類細胞壁の加水分解
5.2 糖転移反応
6 おわりに

第7章 キチナーゼ 
1 キチナーゼの多様性
2 キチナーゼはどのようにして結晶性キチンを分解するのか
3 キチンに由来する単糖、オリゴ糖の機能性と食品,健康補助食品への利用
4 単糖,オリゴ糖生産へのキチナーゼおよび関連酵素の利用

第8章 枝切り酵素 
1 はじめに
2 プルラナーゼ
3 イソアミラーゼ
4 枝切り酵素の産業利用
5 枝切り酵素の構造と機能
5.1 イソアミラーゼ
5.2 プルラナーゼ
6 植物における枝切り酵素
7 さいごに

第Ⅱ編 アミノ酸・ペプチド・タンパク質関連酵素
第9章 麹菌グルタミナーゼ 
1 はじめに
2 麹菌の定義
3 麹菌グルタミナーゼ研究の歴史
3.1 酵素学的研究
3.2 遺伝子からの検討


第10章 グルタミナーゼ・アスパラギナーゼ 
1 はじめに
2 グルタミナーゼ (EC 3.5.1.2)
2.1 E. coli由来酵素
2.2 Micrococcus luteus由来酵素
2.3 Aspergillus oryzae由来酵素
2.4 Bacillus subtilis由来酵素
2.5 Rhizobium etli由来酵素
3 グルタミナーゼ-アスパラギナーゼ (EC 3.5.1.38)
4 アスパラギナーゼ
4.1 細菌I型アスパラギナーゼ
4.2 細菌II型アスパラギナーゼ
4.3 植物型アスパラギナーゼ
5 γ-グルタミルトランスペプチダーゼ (EC 2.3.2.2, GGT)
6 おわりに

第11章 コムギ由来プロテインジスルフィドイソメラーゼ 
1 はじめに
2 プロテインジスルフィドイソメラーゼ
3 コムギ由来PDI
4 小麦粉とPDI
5 PDIファミリー
6 今後の展望

第12章 セリンペプチダーゼ ―ペプチド合成への利用展開― 
1 はじめに
2 セリンペプチダーゼに分類される酵素の反応機構
3 加水分解と拮抗して起こる副反応「アミノリシス」
4 エキソ型のセリンペプチダーゼを利用したジペプチド類の合成
5 セリンペプチダーゼのアミノ酸/ペプチド転移酵素への改変
6 今後の展望

第13章 コラーゲン分解酵素 
1 はじめに
2 基質となるコラーゲン分子の三重らせん構造の特徴
3 コラーゲン分子とコラーゲン線維
4 コラーゲン分解酵素の種類
5 コラーゲン分解酵素の構造
6 コラーゲン分解酵素の反応機構
7 合成基質
8 阻害物質
9 細菌性コラゲナーゼとMMP-1を用いたコラーゲン分解の実験例
10 コラーゲン分解ペプチド
11 おわりに

第14章 サーモライシンの活性化と安定化 
1 はじめに
2 TLNの構造と反応機構
3 タンパク質工学による酵素の機能改変
4 溶媒工学によるTLNの高機能化
5 TLNへの多重変異の導入
5.1 変異型酵素の設計
5.2 変異型酵素の発現
5.3 変異型酵素の活性と熱安定性
5.4 変異型TLNによるZDFM合成
5.5 今後の展望
6 おわりに

第Ⅲ編 その他の酵素
第15章 ホスホリパーゼDの構造と機能およびその応用 
1 はじめに
2 ホスホリパーゼDの構造と機能の多様性
3 ホスファチジル基転移反応の反応系
3.1 単相ミセル系
3.2 二相エマルジョン系
3.3 無水系
4  機能性リン脂質の合成と産業利用への展望
5 おわりに

第16章 リパーゼ反応を利用した油脂加工: 反応におよぼす水の影響 
1 はじめに
2 減圧下で脱水する反応
2.1 トリグリセリド(TG)の製造
2.2 モノグリセリド(MG)の製造
3 水-油の二相系を利用する反応
3.1 リパーゼの構造と機能の相関関係
3.2 油相中の成分によって決まる反応の平衡
3.3 LauOHとFAのエステル化を利用したPUFAの精製
3.4 二相系の反応を利用したトコフェロールとステロール(StOH)の精製
3.5 グリセリン添加による油相中の水分除去
4 大量のエタノール(EtOH)を添加する脱水反応
5 おわりに

第17章 GABA合成酵素,グルタミン酸デカルボキシラーゼ:その生理作用と塩味・隠し味に関する最近の話題 
1 はじめに
2 GABA合成
3 アミノ酸の脱炭酸反応
4 アミノ酸分析技術
5 新しい役割
6 まとめ

第18章 有機溶媒耐性チロシナーゼ -その特性と利用の可能性- 
1 はじめに
2 チロシナーゼとは?
3 チロシナーゼを含むポリフェノールオキシダーゼの食品への利用
4 有機溶媒耐性チロシナーゼの発見と諸性質
5 無細胞タンパク質合成系を用いた有機溶媒耐性チロシナーゼの解析
6 有機溶媒耐性チロシナーゼの利用の可能性
7 おわりに

第Ⅳ編 食品加工
第19章 CGTaseとα‐グルコシダーゼの共反応による分岐グルカンの生成とその応用 
1 はじめに
2 分岐グルカンの主成
3 分岐グルカンの利用特性

第20章 グルコシルトランスフェラーゼを用いた機能性オリゴ糖の生産 
1 はじめに
2 酵素生産菌
3 酵素生産
4 酵素特性
5 グルコース転移反応
6 おわりに

第21章 酵素による食品の低アレルゲン化 
1 はじめに
2 小麦(Triticum aestivum)
3 米(Oryza sativa)
4 蕎麦(Fagopyrum esculentum)
5 大豆(Glycine max)
6 まとめ

第22章 微生物酵素によるカキ果実剥皮技術の開発
1 はじめに
2 米国でのカンキツの酵素剥皮技術の開発
3 カンキツの酵素剥皮に影響及ぼす要因とプロセスの設計
4 カキの酵素剥皮技術の開発の背景
5 前処理としての熱処理
6 酵素剤の選抜
7 熱処理の意義と適用範囲の拡大
8 剥皮果実の品質
9 まとめ

第23章 小麦フスマの前処理・酵素処理および麹菌発酵による解析と機能性付与
1 はじめに
2 小麦フスマでの可溶化試験
2.1 マイクロウェブの前処理・酵素処理
2.2 機能性評価
3 デンプン質除去小麦フスマでの可溶化試験
3.1 デンプン質除去小麦フスマの調製方法および確認
3.2 マイクロウェブの前処理・酵素処理
3.3 麹菌発酵によるプロテオーム解析およびDNAマイクロアレイ解析
3.4 機能性評価
4 おわりに

第24章 凍結含浸法による食材の軟化 
1 はじめに
2 凍結含浸法とは
2.1 食材の単細胞化
2.2 凍結含浸法
2.3 凍結含浸法で得られた単細胞の品質
3 凍結含浸法を利用した高齢者・介護用食品の開発
3.1 高齢者・介護用食品としての凍結含浸法の優位性
3.2 根菜類等の凍結含浸処理
3.3 水産物,食肉への適用
3.4 増粘剤含浸による離水抑制および油脂含浸
3.5 凍結含浸食の消化性改善効果と摂食試験
4 真空包装機の利用した凍結含浸法
5 安全性評価のための臨床試験と新規嚥下造影検査食の開発
6 機能性成分の付加・増強技術への応用
7 おわりに

第25章 既存の酵素を用いた新素材の生産―難消化性デキストリンと遅消化性デキストリンを例に―
1 はじめに
2 難消化性デキストリン
2.1 概要
2.2 製造方法と分析方法
2.3 物理化学的特性
2.4 機能特性
2.5 安全性
2.6 食品への応用
3 遅消化性デキストリン
3.1 概要s
3.2 製造方法と分析方法
3.3 物理化学的特性
3.4 機能特性
3.5 安全性
3.6 食品への応用
4 おわりに
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