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全固体電池開発の最前線

  • Frontiers of Research on All-Solid-State Batteries
★「全固体電池」開発の基礎から応用まで,最新情報を網羅!
★「トヨタ自動車」をはじめとする企業6社の研究開発動向を網羅!

商品コード: T0821

  • 監修: 辰巳砂昌弘
  • 発行日: 2011年12月
  • 価格(税込): 69,120 円
  • 体裁: B5判,238ページ
  • ISBNコード: 978‐4‐7813‐0478‐6

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  • 全固体電池/固体電解質/無機固体電解質/ガラス系固体電解質/高分子固体電解質/全固体リチウム電池/オールナシコン型全固体電池/全固体リチウムポリマー電池/フレキシブルラジカルポリマー電池

刊行にあたって

 経済産業省や文部科学省のロードマップには,2030年頃までには,現在のリチウムイオン電池の性能を7倍程度向上させた革新的蓄電池の普及が謳われている。その具体的な候補の一つとして,固体電解質を用いた全固体電池が挙げられている。現在のリチウムイオン電池に用いられている有機電解液を無機固体電解質に置き換える,つまり電池の全固体化によって,安全性・信頼性を飛躍的に向上することができ,画期的な高エネルギー密度化を図ることが期待できるからである。
 本書は,固体電解質の開発動向,全固体リチウム電池の開発と展望,企業における蓄電池の全固体化に向けた研究開発動向と展望という3編から構成されており,それぞれの材料研究の第一線で活躍されている産学官の方々にご執筆いただいた。全固体電池に関心を持たれている方,これから研究を始めようとされている方々の一助となればこの上ない喜びである。

「はじめに」より抜粋

著者一覧

菅野了次   東京工業大学 大学院総合理工学研究科 物質電子化学専攻 教授
佐藤峰夫   新潟大学 自然科学系 教授
辰巳砂昌弘  大阪府立大学 大学院工学研究科 物質・化学系専攻 応用化学分野 教授
林 晃敏   大阪府立大学 大学院工学研究科 物質・化学系専攻 応用化学分野 助教
前川英己   東北大学 大学院工学研究科 准教授
山本仁    大阪大学 安全衛生管理部 教授
松本一    (独)産業技術総合研究所 ユビキタスエネルギー研究部門 主任研究員
明渡純    (独)産業技術総合研究所 先進製造プロセス研究部門 上席研究員,グループ長
小和田善之  兵庫教育大学 認識形成系教育コース・自然系分野 准教授
高田和典   (独)物質・材料研究機構 電池材料ユニット ユニット長
町田信也   甲南大学 理工学部 機能分子化学科 教授
岡田重人   九州大学 先導物質化学研究所 准教授
小林栄次   九州大学 先導物質化学研究所 教務職員
金村聖志   首都大学東京 大学院都市環境科学研究科 都市環境科学環 分子応用化学域 教授
竹内友成    (独)産業技術総合研究所 ユビキタスエネルギー研究部門 主任研究員
蔭山博之    (独)産業技術総合研究所 ユビキタスエネルギー研究部門 主任研究員
中西康次   立命館大学 総合理工学研究機構 SRセンター リサーチアシスタント
田渕光春    (独)産業技術総合研究所 ユビキタスエネルギー研究部門 主任研究員
栄部比夏里   (独)産業技術総合研究所 ユビキタスエネルギー研究部門 主任研究員
太田俊明    立命館大学 総合理工学研究機構 SRセンター SRセンター長,教授
妹尾博     (独)産業技術総合研究所 ユビキタスエネルギー研究部門 主任研究員
境 哲男    (独)産業技術総合研究所 ユビキタスエネルギー研究部門 研究グループ長
辰巳国昭    (独)産業技術総合研究所 ユビキタスエネルギー研究部門 主幹研究員
小林弘典    (独)産業技術総合研究所 ユビキタスエネルギー研究部門 研究グループ長
今西誠之   三重大学 工学部 分子素材工学科 准教授
須賀健雄    早稲田大学 理工学術院 総合研究所 研究院講師
西出宏之    早稲田大学 理工学術院 応用化学専攻 教授
桑田直明   東北大学 多元物質科学研究所 固体イオン物理研究分野 助教
入山恭寿   静岡大学 工学部 准教授
嵯峨根史洋   静岡大学 工学部 テニュアトラック助教
内本喜晴   京都大学 大学院人間・環境学研究科 教授
折笠有基   京都大学 大学院人間・環境学研究科 助教
奥村豊旗    (独)産業技術総合研究所 ユビキタスエネルギー研究部門 蓄電デバイス研究グループ 研究員
山本和生    (財)ファインセラミックスセンター ナノ構造研究所 電子線ホログラフィーグループ ユニットリーダー 主任研究員
濱 重規   トヨタ自動車(株) 電池研究部 主任
川本浩二   トヨタ自動車(株) 電池研究部 グループマネージャー
清野美勝   出光興産(株) 先進技術研究所 リチウム電池開発センター 電解質開発グループ
上村卓     住友電気工業(株) エレクトロニクス・材料研究所 主席
小林直哉    (株)サムスン横浜研究所 AR-3 Team 主席研究員
印田靖     (株)オハラ インキュベーションセンター LB事業化推進室 室長補佐
坂本明彦   日本電気硝子(株) 研究・開発企画担当部長

目次

【固体電解質の開発動向編】
第1章 無機固体電解質の開発動向と展望 
1 はじめに
2 固体電解質探索の歴史と現状,様々な物質
3 イオン導電体の物質例―Li10GeP2S12
4 イオン導電体を用いたデバイス―アプリケーションから見たイオン導電体
5 全固体電池の実現に向けて
6 新しいイオン導電体発見への期待

第2章 酸化物系リチウムイオン伝導体 
1 はじめに
2 Aサイト欠損ペロブスカイト型リチウムイオン伝導体
3 NASICON型リチウムイオン伝導体
4 β-Fe2(SO4)型リチウムイオン伝導体
5 ガーネット型リチウムイオン伝導体
6 薄膜型リチウムイオン伝導体
7 まとめ

第3章 無機ガラス系固体電解質 
1 はじめに
2 ガラス電解質の作製方法
3 ガラス電解質の導電率
4 ガラスセラミック電解質の導電率
5 おわりに

第4章 錯体水素化物リチウムイオン伝導体群と全固体電池への応用
1 はじめに
2 既知の水素含有リチウムイオン伝導体
2.1 水素化α-Li3N
2.2 リチウムイミド(Li2NH)
3 リチウムボロハイドライド(LiBH4)
3.1 リチウムボロハイドライドのリチウムイオン伝導特性
3.2 リチウムボロハイドライドのリチウムイオン伝導相の室温安定化
4 その他の水素化物への展開
5 固体電池への応用展開
6 おわりに

第5章 低障壁高分子固体電解質の研究開発
1 緒言
2 低障壁高分子固体電解質の分子設計
3 低障壁高分子固体電解質の合成
4 低障壁高分子固体電解質のイオン伝導度評価
5 モデル錯体の構造解析によるリチウムイオン配位様式の推定
6 結言

第6章 プラスチッククリスタル電解質 
1 はじめに
2 プラスチッククリスタルとは
3 プラスチッククリスタルの固体電解質への応用
3.1 分子系
3.2 オニウム塩
3.3 その他の塩
4 おわりに

第7章 エアロゾルデポジション(AD)法による常温セラミックスコーティングと全固体薄膜型リチウムイオン電池への応用
1 はじめに
2 エアロゾルデポジション法による常温衝撃固化現象
3 成膜条件の特徴
3.1 原料粉末の影響
4 常温衝撃固化と成膜メカニズムに関する検討
4.1 粒子衝突速度の測定
4.2 緻密膜形成の基本メカニズム
5 高硬度,高絶縁AD膜と実用化への試み
6 全固体・薄膜型リチウムイオン電池への応用
7 大面積コーティングへの挑戦
8 今後の技術展望

第8章 硫化物ガラス系固体電解質のイオン伝導性と計算科学
1 はじめに
2 Li2S-SiS2-MxSy系ガラス中のLi+イオンの化学結合
3 Li+イオン伝導性に対する添加物効果
4 超イオン伝導性Li7P3S11結晶
4.1 結晶構造とLiサイト
5 硫化物系固体電解質中のLi+イオンの伝導メカニズム

【全固体リチウム電池の開発と展望編】
第9章 硫化物固体電解質を用いたバルク型電池の開発と展望
1 はじめに
2 硫化物固体電解質のバルク型電池用電解質としての特質
3 硫化物固体電解質の開発とバルク型電池
4 硫化物固体電解質電池の展望
5 おわりに

第10章 バルク型全固体二次電池の高容量化
1 はじめに
2 硫化物固体電解質を用いたバルク型全固体電池の作製
3 高容量電極活物質の適用による電池の高容量化
3.1 硫黄正極活物質
3.2 リン負極活物質
4 電極-電解質固体界面制御による電池の高容量化
4.1 電極活物質の微粒子化
4.2 ガラス性液体の利用
4.3 電極活物質上への固体電解質薄膜コーティング
5 おわりに

第11章 全固体型リチウム電池用Li-Si合金の開発と応用
1 はじめに
2 メカニカルミリング(MM)法によるLi-Si合金の作製
3 メカニカルミリング(MM)法により合成されたLi-Si合金の全固体電池用負極材料特性
4 メカニカルミリング(MM)法により合成したLi-Si-Ge合金の特性
5 まとめ

第12章 オールナシコン型全固体電池 
1 はじめに
2 リン酸ナシコン型全固体対称電池
2.1 全固体Li電池:Li3V2(PO4)3/Li1.5Al0.5Ge1.5(PO4)3/Li3V2(PO4)3
2.2 全固体Na電池:Na3V2(PO4)3/Na3Zr2(SiO4)2PO4/Na3V2(PO4)3
3 おわりに

第13章 3次元電池 
1 はじめに
2 3次元電池の構造
3 3次元電池用固体電解質
4 3次元規則配列多孔構造とホールアレイ構造の複合化
5 まとめ

第14章 通電焼結を用いた全固体電池の構築
1 はじめに
2 通電焼結法を用いた金属酸化物正極活物質―炭素複合体の作製
3 通電焼結法を用いた硫黄系正極活物質―炭素複合体の作製
4 通電焼結法を用いた正極/電解質/負極積層体の作製

第15章 全固体リチウムポリマー電池 
1 はじめに
2 ポリマー電解質
3 ポリマー電解質用負極材料
4 ポリマー電解質用正極材料
5 まとめ

第16章 フレキシブルラジカルポリマー電池
1 はじめに
2 ラジカルポリマー電池の作動原理と特長
3 ラジカルポリマー電池の位置づけと将来展望
4 新しい有機系電極活物質(多電子系、導電性高分子など)での展開

第17章 全固体薄膜電池と界面構築
1 はじめに
2 全固体薄膜電池
2.1 薄膜電池の特徴
2.2 薄膜電池の構造
3 薄膜電池の作製方法
3.1 材料
3.2 薄膜作製方法
4 PLD法による薄膜電池の作製法
4.1 正極材料の薄膜化
4.2 固体電解質の薄膜化
4.3 負極の薄膜化
5 PLD法による薄膜電池の作製と界面特性
6 まとめ

第18章 リチウム二次電池の全固体化に向けた界面制御 
1 はじめに
2 固体電解質/電極活物質界面で起こる電荷移動反応の熱力学的考察
2.1 活性化エネルギー(Ea)
2.2 前指数因子
2.2.1 Li+移動系
2.2.2 電子移動系(Li析出溶解反応)
3 まとめ

第19章 放射光を用いた全固体リチウム二次電池電極/電解質の界面評価 
1 緒言
2 実験手法
3 電極/電解質界面の修飾
4 界面修飾による電気化学特性の変化
5 深さ分解X線吸収分光法(DR-XAFS)
6 おわりに

第20章 電子線ホログラフィーによる全固体電池反応のその場観察 
1 はじめに
2 電子線ホログラフィーの原理
3 TEM観察用全固体リチウム電池の作製
4 電子線ホログラフィーによる電位分布のその場観察
5 まとめ

【企業における蓄電池の全固体化に向けた研究開発動向と展望編】
第21章 自動車用次世代型全固体電池の研究開発と展望 
1 はじめに
2 全固体電池のメリットと課題
3 活物質の表面コーティングで界面制御
4 固体電解質の化学的安定性
5 界面抵抗と固体電解質の化学的安定性の関係
6 自動車用次世代型全固体電池の展望

第22章 硫化物系無機固体電解質を用いた全固体電池の開発 
1 はじめに
2 硫化物系無機固体電解質の特徴
3 硫化物系無機固体電解質を用いた全固体リチウム電池
4 硫化物系無機固体電解質を用いた全固体リチウム電池の安全性
5 大型(ラミネート型)電池の作製
6 おわりに

第23章 硫化物固体電解質薄膜を用いた全固体リチウム電池の開発 
1 緒言
2 薄膜全固体リチウム電池のデザイン,及び技術課題
3 硫化物固体電解質の薄膜化プロセス
3.1 成膜条件
3.2 Liイオン伝導特性
3.3 Li金属に対する固体電解質膜の化学安定性
4 Li金属の薄膜化プロセス
5 薄膜全固体リチウム電池試作,及び充放電評価
5.1 薄膜全固体リチウム電池試作
5.2 充放電試験結果
6 結言

第24章 バルク型全固体電池の特性向上
1 はじめに
2 固体電解質を用いた電池の課題
3 全固体電池の特性
3.1 出力&寿命特性
3.1.1 LiCoO2正極を用いた全固体電池の特性
3.1.2 正極/固体電解質界面での副生物抑制技術開発
3.2 安全性
3.3 エネルギー密度
3.4 温度特性
4 まとめ

第25章 全固体電池用酸化物ガラスセラミックス電解質の開発
1 はじめに
2 酸化物系固体電解質
3 酸化物系ガラスセラミックス電解質
4 固体電解質の新しい応用
5 新しいガラスセラミックス電解質
6 ガラスセラミックス電解質の全固体電池への応用

第26章 ガラス系電極材料の全固体電池への応用 
1 はじめに
2 リン酸鉄リチウム系結晶化ガラス
3 LFP結晶化ガラスの製造プロセス
4 LFP結晶化ガラスの構造と電池特性
5 スズリン酸系ガラス
6 SnPガラスの電池特性
7 まとめ
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