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機能性食品素材と運動療法 -生活習慣病予防と運動機能維持・向上をめざして-

  • Functional foods, a material and Exercise therapy -Aims to prevent lifestyle-related diseases, and maintain and improve active life-
★ 生活習慣病の予防と対策に不可欠な「食品」「運動」情報を集約!
★ エビデンスにもとづいた食品素材と有効な利用法も紹介!
★ 抗老化のために運動療法を併用し効果もアップ!

商品コード: T0851

  • 監修: 大澤俊彦・佐藤祐造
  • 発行日: 2012年6月
  • 価格(税込): 69,120 円
  • 体裁: B5判,225ページ
  • ISBNコード: 978-4-7813-0566-0

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  • 抗酸化/抗肥満/糖尿病/がん予防/バイオマーカー/代謝促進/運動障害/骨粗鬆症/関節疾患/燃焼系運動/体力維持

刊行にあたって

 65歳以上の人が総人口に占める割合,高齢者化率が7%を超えると「高齢化社会」,14%を超えると「高齢社会」,21%を超えると「超高齢社会」といわれています。日本は1970年に高齢化率が7%を超え,1994年には14%を超え,2010年10月1日の時点での高齢者人口は過去最高の2,929万人で,高齢化率は23.1%と「超高齢社会」となりました。今後も急速に増え続けると推定されています。さらに,戦後のベビーブームに生まれた年齢層,いわゆる「団塊の世代」も,大量退職の時代を迎え,資金的には余裕のある生活を楽しむことができる可能性を持ちつつも,年齢とともに体力の低下は避けられないことを実感し,まだまだ若い者に負けられないと思う気持ちと裏腹に体力の限界を味わっているのが現状です。
 一方,がんや動脈硬化,糖尿病の合併症など,「生活習慣病」になる高い可能性は誰もが持っていますが,疾病に発症に至る前の段階,いわゆる「未病」段階に如何に長くとどめることができるか,が重要な課題となっています。しかしながら,特に,このような高齢者,さらにはその予備軍である「団塊の世代」の人たちにとって,生活習慣病の予防と運動機能の維持がQOL向上の大きな要素となります。重篤な疾患を引き起こす生活習慣病の予防には適切な食生活とともに運動療法を行うことで大きな効果を得ることができます。また,「介護予防」として,個々の状態に適した運動方法と食品素材の研究も盛んになっています。しかし,効果の低いサプリメントや健康食品,また,身体に負担を掛けたり筋肉や関節に障害を与えるような運動方法など,科学的な根拠に基づいている(Evidence-based)とは言い難いような情報も含めて,様々な情報にあふれているのが現状です。
 このような背景で,本書では「機能性食品,素材」,特に,「抗酸化食品・素材」と「運動療法」に焦点を当て,様々な観点から,「適正な運動療法とは何か?」,また,各年齢層にあった運動療法の可能性について運動生理学を中心とした専門家や第一線の臨床医の先生方に解説をしていただきました。また,最近の運動機能向上を目指したサプリメントや健康食品の企業間の開発競争は,眼を見張るものです。しかしながら,科学的な根拠に基づいた(Evidence-based)機能評価がなされた商品はごく僅かしか存在しないといっても過言ではないのが現状でしょう。われわれの研究グループは,機能性食品評価における「バイオマーカー」(生体指標)の必要性を痛感してきました。特に,抗酸化機能食品のもつ役割に焦点をあて,「抗酸化バイオマーカー」の開発を重点的に進めてきました。その方法は,簡単に入手しうる唾液や血液,尿などの素材に,疾患予防バイオマーカーや酸化ストレスバイオマーカーを用いて簡便かつ定量的に測定することで,まだ未病の段階なのか,それとも既に病気の段階なのかを診断し,個人個人に適した運動や食生活を指導することができないものか,というわけです。
 今回の企画の執筆者は,いずれも,この分野では国際的にも評価の高いトップの研究者であり,専門分野に関連した国際的な研究動向をまとめていただきました。「機能性食品」,特に「抗酸化食品」の持つ「運動機能」への役割の重要性が世界的にも認知されつつある現状の中で,本書の刊行はきわめてタイムリーであり,食品機能や運動生理の研究者のみならず,予防医学や臨床医学,生化学,薬理学,栄養学,食品科学など,産官学の一線の研究者にとって必読の書であると確信しています。
巻頭言より

著者一覧

大澤俊彦   愛知学院大学 心身科学部 学部長;教授(健康栄養学科) 
佐藤祐造   愛知学院大学 心身科学部 健康科学科 教授
家森幸男   武庫川女子大学 国際健康開発研究所 所長
森真理    武庫川女子大学 国際健康開発研究所 講師
望月美佳   愛知学院大学 心身科学部 健康栄養学科 助手 
丸山和佳子  (独)長寿医療研究センター 加齢健康脳科学研究部 部長
永井雅代   (独)長寿医療研究センター 加齢健康脳科学研究部
能勢弓    (独)長寿医療研究センター 加齢健康脳科学研究部
直井信    愛知学院大学 心身科学部 
伊藤友美   北海道教育大学 教育学部 准教授
宇野智子   愛知学院大学 心身科学部 健康栄養学科 准教授
太田好次   藤田保健衛生大学 医学部化学 教授
濱田博喜   岡山理科大学 理学部 教授
堀尾嘉幸   札幌医科大学 医学部 教授 
下村吉治   名古屋大学 大学院生命農学研究科 応用分子生命科学専攻 応用生命化学講座 栄養生化学研究分野 教授
津金昌一郎  国立がんセンター がん予防・検診研究センター 予防研究部 部長
田村好史   順天堂大学大学院 代謝内分泌内科学 准教授
北村伊都子  愛知学院大学 教養部 専任講師
梅垣宏行   名古屋大学医学部附属病院 老年内科 助教
青井渉    京都府立大学大学院 生命環境科学研究科 健康科学研究室 助教
三宅義明   東海学園大学 スポーツ健康科学部 教授
三浦陽子   名古屋文理大学 健康生活学部 健康栄養学科 助手
内藤通孝   椙山女学園大学 大学院生活科学研究科 教授
下田博司   オリザ油化(株) 研究開発部 部長
藤井健志   (株)カネカ QOL事業部 機能性食品グループ
大野秀樹   杏林大学 医学部 衛生学公衆衛生学教室 主任教授
櫻井拓也   杏林大学 医学部 衛生学公衆衛生学教室 講師
小笠原準悦  杏林大学 医学部 衛生学公衆衛生学教室 助教
石橋義永   杏林大学 医学部 衛生学公衆衛生学教室 博士研究員
木崎節子   杏林大学 医学部 衛生学公衆衛生学教室 教授
渡部睦人   東京農工大学 農学部附属 硬蛋白質利用研究施設 研究員 
野村義宏   東京農工大学 農学部附属 硬蛋白質利用研究施設 准教授
内藤裕二   京都府立医科大学 大学院医学研究科 消化器内科学 准教授
高木智久   京都府立医科大学 大学院医学研究科 消化器内科学 講師
吉川敏一   京都府立医科大学 学長
高波嘉一   大妻女子大学 家政学部 食物学科 教授;京都府立医科大学
川合ゆかり  (財)ルイ・パストゥール医学研究センター 健康スポーツ医科学研究室 室長
長崎大    愛知学院大学 心身科学部 健康科学科 准教授

目次

序論 機能性食品と運動療法  
1 はじめに
2 「機能性食品」とは
3 運動療法における食品の重要性
4 スポーツ系食品の開発
5 抗酸化食品への期待

第1編 抗酸化食品・素材
第1章 抗酸化食品とバイオマーカー 
1 抗酸化食品の持つ機能性
2 抗酸化単位(Antioxidant-unit)の確立に向けて
3 抗酸化食品の機能評価
4 酸化ストレスバイオマーカーの開発

第2章 大豆の栄養源とイソフラボンの機能性  
1 大豆は長寿への栄養源
2 大豆イソフラボンの摂取状況
3 大豆イソフラボンと循環器疾患
4 大豆摂取と前立腺癌、乳癌
5 イソフラボンと骨粗鬆症
6 大豆イソフラボンと糖代謝
7 更年期症状や着床、その他へのイソフラボンの影響
8 おわりに

第3章 ゴマリグナンの代謝と機能性 
1 はじめに
2 ゴマの栄養特性
3 ゴマリグナン
4 「セサミン」の機能性
5 「セサモリン」の機能性
6 「セサミノール」の機能性
7 おわりに

第4章 ポリフェノールの抗老化作用  
1 はじめに
2 ポリフェノールとは
3 ポリフェノールと脳の老化、神経変成疾患
4 レビー小体病モデル細胞に対するポリフェノール類の作用
5 おわりに

第5章 エルゴチオネインの抗炎症作用  
1 はじめに
2 エルゴチオネインとは
3 エルゴチオネインの機能性
3.1 活性酸素
3.2 エルゴチオネインの機能性
4 次亜塩素酸によるリジンクロラミン生成抑制を指標としたエルゴチオネインの抗炎症作用
4.1 好中球による次亜塩素酸の生成
4.2 HOClとアミノ酸/タンパク質との反応
4.3 炎症と動脈硬化
4.4 エルゴチオネインの抗炎症活性
5 脂肪細胞のTNF-αによる炎症性サイトカイン産生抑制によるエルゴチオネインの抗炎症作用
5.1 メタボリックシンドロームと肥満
5.2 肥満と脂肪組織の炎症
5.3 エルゴチオネインの抗炎症活性
6 EGT含有食品によるシワ形成抑制作用
6.1 皮膚の老化と太陽紫外線
6.2 皮膚の老化と活性酸素
6.3 エルゴチオネインの抗光老化作用
6.4 炎症による光老化作用
6.5 エルゴチオネイン含有食品のin vivoにおける抗光老化作用

第6章 漢方と肥満,糖尿病 
1 はじめに
2 糖尿病
2.1 清心蓮子飲
2.2 紫苓湯
2.3 牛車腎気丸
3 肥満
3.1 防風通聖散
3.2 防已黄耆湯
4 おわりに

第7章 抗酸化ビタミン・ミネラル 
1 はじめに
2 抗酸化ビタミン
2.1 ビタミンA
2.2 ビタミンB群
2.3 ビタミンC
2.4 ビタミンE
3 抗酸化ミネラル
3.1 亜鉛(Zn)
3.2 クロニウム(Cr)
3.3 セレン(Se)
3.4 鉄(Fe)
3.5 銅(Cu)
3.6 マグネシウム(Mg)
3.7 マンガン(Mn)

第8章 トランスーレスベラトロールの機能性解明
1 はじめに
1.1 岡山産ピオーネ果皮からのレスベラトロール(RSV)の抽出
1.2 レスベラトロール(RSV)の新しい誘導体の合成-植物培養細胞を活用して-
2 レスベラトロールのサーチュインを介する生物作用

第2編 生活習慣病予防と運動療法
第9章 生活習慣病対策と運動 
1 はじめに
2 安静の弊害
2.1 生活習慣病/メタボリックシンドローム
2.2 糖尿病
3 身体運動とエネルギー代謝
3.1 運動中の主要エネルギー源
3.2 運動強度によるエネルギー源の違い
4 生活習慣病と身体運動:疫学的研究成績
4.1 糖尿病・肥満
4.2 高血圧症
4.3 脂質異常症
5 生活習慣病に対する運動療法の効果
5.1 糖尿病・肥満
5.2 高血圧
5.3 脂質異常症
6 運動処方の実際
6.1 運動療法の適応とメディカル・チェック
6.2 運動の種類と方法
6.3 運動療法実施上の注意点

第10章 活性酸素と運動  
1 活性酸素の種類
2 体内での活性酸素の生成と代謝
3 運動による活性酸素の生成とトレーニング効果

第11章 がん予防と運動 
1 国際的な評価
2 日本人のエビデンス
3 多目的コホート研究(JPHC Study)からのエビデンス
3.1 身体活動量とがん罹患リスクとの関連
3.2 身体活動量と死亡リスクとの関連
4 身体活動とがん:メカニズム,特に,インスリン抵抗性との関係
5 がん予防のための身体活動量

第12章 異所性脂肪と運動 
1 はじめに
2 異所性脂肪とインスリン抵抗性
3 異所性脂肪に対する運動の効果 ①
4 異所性脂肪に対する運動の効果 ②
5 異所性脂肪の蓄積原因
6 おわりに

第13章 糖尿病予防と運動 
1 生活習慣の改善、運動の効果に関する疫学的研究
2 運動の内分泌代謝学的効果とそのメカニズム
2.1 急性効果
2.2 トレーニング効果
3 運動療法の実際
4 日本における糖尿病運動療法の現状

第14章 運動による認知症予防 
1 はじめに
2 認知症の原因疾患
3 MCI
4 認知症の薬物治療
5 認知症の薬物的な予防
6 運動による認知症予防
7 運動による認知症予防の機序
8 まとめ

第3編 運動機能食品・素材
第15章 運動機能向上と食品素材総論 
1 はじめに
2 発酵による機能性食品素材の創製
3 黒麹菌を利用した機能性食品素材開発
4 発酵法による機能性素材生産の最近の話題

第16章 アスタキサンチンの代謝促進作用 
1 天然のカロテノイド アスタキサンチン
2 エネルギー代謝と健康問題
3 エネルギー代謝におよぼすアスタキサンチンの有用性
4 有酸素運動時のエネルギー代謝におよぼすアスタキサンチンの有用性
5 中・高強度運動時のエネルギー代謝におよぼすアスタキサンチンの有用性
6 おわりに

第17章 発酵レモンフラボノイドの運動障害予防作用 
1 運動障害と酸化ストレス
2 レモンフラボノイド
3 発酵レモンフラボノイド
4 運動酸化ストレスへの影響
4.1 レモンフラボノイドの運動酸化ストレス低減作用
4.2 発酵レモンフラボノイド

第18章 ワサビ葉イソサポナリンによる紫外線傷害予防作用 
1 はじめに
2 紫外線の影響
3 抗酸化物質としてのワサビ
4 短期間の紫外線照射に対するイソサポナリン塗布の紅斑抑制効果
4.1 紅斑抑制効果
4.2 抗酸化作用
4.3 紫外線の照射によるDNA損傷
5 長期間の紫外線照射に対するイソサポナリン塗布のしわ形成抑制効果
5.1 皮膚中の水分量および水分蒸散量
5.2 紫外線照射によるしわの形成およびコラーゲンの形成
6 おわりに

第19章 骨および関節疾患対応素材―温州ミカン,赤ショウガ― 
1 はじめに
2 温州ミカンエキスおよび含有成分の骨に及ぼす作用
2.1 β-CPXの骨代謝改善作用
2.2 ヘスペリジンの骨代謝改善作用
2.3 温州ミカンエキスの骨代謝改善作用
3 赤ショウガエキスの関節症に対する作用
3.1 赤ショウガ
3.2 炎症モデル動物に対する作用
3.3 抗炎症メカニズム
4 おわりに

第20章 身体つくりとアミノ酸 
1 はじめに
2 筋タンパク質合成のためのアミノ酸
3 骨格筋における分岐鎖アミノ酸濃度
4 運動によるアミノ酸分解の促進
5 筋タンパク質合成のための栄養
5.1 タンパク質サプリメント
5.2 アミノ酸サプリメント
5.3 分岐鎖アミノ酸サプリメント
6 おわりに

第21章 還元型コエンザイムQ10による中高年齢者の運動機能維持 
1 はじめに―中高年齢者が衰える二つの側面―
2 コエンザイムQ10の活性型は還元型
3 運動とCoQ10
4 中高年齢者の活動度増加
5 血中還元型CoQ10の割合は健康パラメーターになるか
6 還元型CoQ10は食品からも摂取できる
7 まとめ

第22章 燃焼系素材と運動 
1 はじめに
2 遺伝子ドーピング
3 レスベラトロール
4 オリゴノール
5 茶カテキン
6 カフェイン
7 L-カルニチン
8 カプサイシン
9 アミノ酸
10 ケセルチン
11 おわりに

第23章 運動器疾患と機能性食品  
1 はじめに
2 機能性食品としてのコラーゲン
2.1 ドイツでの伝説
2.2 コラーゲンの骨・関節に対する作用
3 in vitroのassay系について
4 機能性食品素材のポテンシャル
5 まとめ

第4編 運動機能維持・向上  
第24章 高齢者の運動処方総論 
1 高齢者の増加と生産年齢人口
2 高齢者の身体的特徴
2.1 加齢に伴う生理機能の変化
2.2 高齢者の運動機能の変化
2.2.1 体力・生理的予備力の低下
2.2.2 個人差の増大
2.2.3 組織の脆弱化
2.2.4 回復の遅延
2.2.5 血圧の亢進
2.2.6 最高心拍数の低下
2.2.7 運動許容量の幅が少ない
2.3 高齢者にみられる糖代謝の変化
3 高齢者に対する身体運動の効果
3.1 身体トレーニングとインスリン抵抗性
3.1.1 身体運動とインスリン抵抗性
3.1.2 有酸素運動,レジスタンス運動
3.1.3 乗馬様他動的運動機器を用いた運動
3.2 身体トレーニングと冠危険因子
3.3 身体運動と筋力,筋量
3.4 身体トレーニングと抗炎症作用
4 運動処方の実際
4.1 運動療法の適応とメディカルチェック
4.2 運動の種類と実施方法
4.3 運動療法実施上の注意点

第25章 運動と酸化ストレス 
1 はじめに
2 急性運動負荷と酸化ストレス
3 日常的運動によるメタボリックシンドローム対策
4 日常的運動によるがん予防
5 おわりに

第26章 アンチエイジングと筋力 
1 はじめに
2 骨格筋の加齢変化の特徴
3 サルコペニアによる骨格筋の萎縮
4 加齢による運動機能の低下と転倒
5 サルコペニア予防のための対策
5.1 ビタミンDとサルコペニア
5.2 タンパク質・アミノ酸とサルコペニア
5.3 その他の栄養素とサルコペニア
6 アンチエイジングのための筋力増強作戦

7 おわりに
第27章 身体運動と糖代謝機能の維持・向上 
1 はじめに
2 インスリンシグナル伝達系路とは
3 インスリン抵抗性発現機序
4 運動が糖代謝機能に及ぼす急性効果
5 運動トレーニングが糖代謝機能に及ぼす慢性効果
6 おわりに
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