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マイクロニードルの製造と応用展開

  • Development of Application and Production of Microneedle
★低侵襲、薬物の経皮吸収性向上などの特徴から開発が活発化しているマイクロニードル!
★多種多様な材料・形状からなるマイクロニードルについて、材料選定から各種製造方法と性能評価を解説!
★医療・医薬品や美容・化粧品への応用事例を多数紹介!

商品コード: T1023

  • 監修: 中川晋作
  • 発行日: 2016年10月11日
  • 価格(税込): 75,600 円
  • 会員価格(税込):
    68,040 円 会員価格について
  • 体裁: B5判、181ページ
  • ISBNコード: 978-4-7813-1179-1

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  • ソリッド型 / 中空型 / コーティング型 / 溶解型 / 微細針 / 低侵襲 / 経皮吸収 / ドラッグデリバリーシステム / 蚊の針 /ヒアルロン酸 / 生分解性 / MEMS技術 / エッチング / フォトリソグラフィ / 射出成形 / ナノインプリント / 微細機械加工 / 穿刺評価 / 医療機器 / 経皮ワクチン /糖尿病治療 / ヒト成長ホルモン / 化粧品 / 美容 / アンチエイジング / 抗シワ / 美白 / 育毛 / 線維芽細胞増殖因子

刊行にあたって

 経皮吸収型製剤は、皮膚に貼付した部位から薬物を浸透させ、皮膚の毛細血管から全身循環血に移行させることにより、全身での薬理作用を発揮させる製剤であり、現在では経口剤や注射剤に次いで重要な位置を占めている。これまでに狭心症薬のニトログリセリンや麻薬性鎮痛薬のフェンタニル、酔い止め薬のスコポラミンなどが経皮吸収型製剤として開発されており、患者のコンプライアンスやQOL向上に貢献している。しかしながら、皮膚の最外層を構成する角質層は外界からの異物侵入を防ぐ物理的バリアとして機能しているために、皮膚からの薬物の吸収は大きく制限されており、どのような薬物でも経皮吸収型製剤として開発できる訳ではない。皮膚に薬物を塗布した場合、一般的に経皮吸収により有効血中濃度に達することができるのは、オクタノール/水分配係数が1~4の適度に脂溶性があり、分子量が500 Da以下の薬物であると言われている。そのため、薬物の経皮吸収効率を改善させる手法として、エレクトロポレーション法やイオントフォレシス法、ソノフォレシス法など、様々な経皮薬物デリバリー技術が考案されてきた。その一つにマイクロニードル法がある。マイクロニードルはマイクロメートルサイズの微小針を用いて角質層に微小孔をあけることで物質の経皮送達効率を向上させる技術である。この概念は1976年にGerstelとPlaceらによって初めて報告された。当初は、製造技術が困難であることから費用対効果の面が問題となり開発研究は停滞していたが、1990年代になって電子工業が発展することで微細加工技術が容易になり、現在では様々なマイクロニードルの開発が進められている。その中でも日本の研究開発技術は高い水準にあり、特に実用化の面においては2008年に世界初、日本発のマイクロニードル化粧品を上市するに至っている。一方、医薬品領域においては、マイクロニードル製剤として開発されたものはないが、多くの企業や大学がその開発に取り組んでおり、上市されるのは時間の問題であると思われる。世界初のマイクロニードル医薬品についても、日本から発信できればと願っている。
 本書では、「マイクロニードルの基礎」から「マイクロニードル製造技術と穿刺評価」、「医療・医薬品への展開」、「美容・化粧品への展開」を取り上げ、その領域の第一人者の先生方に解説して頂いた。マイクロニードルに興味を持っておられる多くの研究者にとって本書が参考書としての役割を担い、マイクロニードルが拓く新領域の発展に少しでも貢献できれば幸いである。

大阪大学 大学院薬学研究科
中川晋作

著者一覧

中川晋作   大阪大学
押坂勇志   城西大学
藤堂浩明   城西大学
杉林堅次   城西大学
権英淑   コスメディ製薬(株)
神山文男   コスメディ製薬(株)
小幡誉子   星薬科大学
福田光男   (株)ライトニックス(Lightnix, Inc.)
青柳誠司   関西大学
式田光宏   広島市立大学
加藤暢宏   近畿大学
高橋英俊   東京大学
許允禎   慶煕大学校
伊藤浩志   山形大学
三重野計滋   (株)ワークス
廣部祥子   大阪大学
岡田直貴   大阪大学
小山田孝嘉   富士フイルム(株)
勝見英正   京都薬科大学
山本昌   京都薬科大学
深水秀一   浜松医科大学
水上高秀   浜松医科大学
伊東忍   (株)アイ・ティー・オー;慶應義塾大学
森文子   クリニックモリ;慶應義塾大学
内田貴子   (株)アイ・ティー・オー
金澤秀子   慶應義塾大学
野原哲矢   (株)東洋発酵

目次

第1章 マイクロニードルの基礎
1 マイクロニードルの製造法と応用
1.1 はじめに
1.2 マイクロニードル製造方法
1.2.1 材料  
1.2.2 製造方法  
1.2.3 マイクロニードルの形状と投与方法 
1.3 マイクロニードルで穿刺した試験方法
1.3.1 皮膚透過試験  
1.3.2 穿刺深さの評価法  
1.3.3 皮膚透過試験評価法
1.4 マイクロニードルとエレクトロポレーションの併用
1.5 おわりに
2 医療用デバイスとしてのマイクロニードルの開発
2.1 はじめに
2.2 医療用デバイスとしてのマイクロニードルの要求性能
2.3 医療用デバイスとしてのマイクロニードルの種類および構成材料
2.4 医療用デバイスとしてのマイクロニードルの機械的強度
2.5 医療用デバイスとしてのマイクロニードルの投与器具(アプリケータ)
2.6 医療用デバイスとしてのマイクロニードルの皮膚挿入性および薬物送達性
2.6.1 ヒアルロン酸溶解型マイクロニードル  
2.6.2 PGA生分解性非溶解型マイクロニードル
2.7 医療用デバイスとしてのマイクロニードルの皮膚安全性
2.8 まとめ
3 マイクロニードルの設計および材料選定のポイント
3.1 はじめに
3.2 マイクロニードルの種類,形状および材料
3.2.1 固体マイクロニードル  
3.2.2 コーティング型マイクロニードル 
3.2.3 溶解型マイクロニードル  
3.2.4 中空型マイクロニードル  
3.2.5 マイクロニードルパッチ  
3.3 マイクロニードルの選択と適用
3.4 将来の展望
4 痛みを感じない蚊の針を模倣したマイクロニードルの設計―ごみを残さない新しい医療機器の実現―
4.1 はじめに(背景)
4.2 これまでの刺さることの基本構造:従来の概念での針構造
4.3 バイオミメティックスからの考察
4.4 マイクロニードルの現状
4.5 マイクロニードルに必要な設計
4.6 これからのマイクロニードルにとっての重要性
4.7 今後の展開
4.8 まとめ

第2章 マイクロニードル製造技術と穿刺評価
1 蚊を模倣したマイクロニードルの開発
1.1 はじめに
1.2 蚊の針の構造と穿刺動作
1.3 有限要素法による穿刺動作のシミュレーション
1.3.1 解析モデルと解析手法  
1.3.2 シミュレーション結果
1.4 超高精度光造形によるマイクロニードルの作製
1.4.1 蚊の上唇と2本の小顎を模倣した3本一組の針の作製(蚊の忠実な模倣)  
1.4.2 半割状の針を2本組み合わせた針の作製(成形可能)  
1.4.3 半割状マイクロニードルの作製および評価結果 
1.5 まとめ
2 エッチング及びモールド加工技術を用いたマイクロニードルの開発
2.1 はじめに
2.2 MEMS加工技術によるマイクロニードル開発の経緯
2.2.1 Si製マイクロニードル加工プロセス  
2.2.2 低コスト化Si製マイクロニードル加工プロセス  
2.2.3 生分解性マイクロニードル加工プロセス  
2.3 エッチング加工技術によるSi製マイクロニードルの開発
2.3.1 Si製マイクロニードルの作製方法  
2.3.2 エッチング加工で作製したSi製マイクロニードル
2.4 モールド加工技術による生分解性マイクロニードルの開発
2.4.1 生分解性マイクロニードルの作製方法  
2.4.2 モールド加工で作製した生分解性マイクロニードル  
2.5 まとめ
3 リソグラフィを利用したマイクロニードルの開発
3.1 はじめに
3.2 厚膜フォトリソグラフィ
3.3 フォトレジストパターニングによるマイクロニードル型の形成
3.4 裏面照射型移動マスク露光法
3.5 移動マスク露光装置の構成
3.6 レジストの露光特性
3.7 フォトレジスト形状シミュレーション
3.8 作製したフォトレジスト製マイクロニードル
3.9 コンドロイチン硫酸Cナトリウム製マイクロニードルの作製
3.10 まとめ
4 回転傾斜露光によるマイクロニードルアレイの作製
4.1 回転傾斜露光方法
4.2 回転傾斜露光方法を用いた成形マスクの作製
4.2.1 逆円錐構造  
4.2.2 円錐構造  
4.2.3 成形マスタを用いたモールド加工
4.3 露光量の違いを利用した円錐構造の作製
4.3.1 各パラメータの定義  
4.3.2 屈折による影響
4.4 紫外線露光量の割合
4.4.1 紫外線露光領域の定義  
4.4.2 紫外線が照射される区間の割合
4.5 紫外線の減衰
4.6 回転傾斜露光時の露光量
4.7 円錐構造の作製
4.8 まとめ
5 射出成形および熱インプリントによるマイクロニードルアレイの作製と構造形成
5.1 はじめに
5.2 マイクロ・ナノスケールの微細表面転写成形の課題と動向
5.3 射出成形によるマイクロニードルアレイの成形
5.4 ホットエンボスもしくはRtRナノインプリントによるニードル成形の研究
6 精密微細機械加工技術を用いたマイクロニードルアレイの開発
6.1 諸言
6.2 自己溶解型マイクロニードルとは
6.3 マスター金型
6.3.1 マスター金型と材質  
6.3.2 加工工具の選定と機械への装着 
6.3.3 加工条件  
6.3.4 加工機械  
6.3.5 加工環境 
6.4 鋳型の製作
6.4.1 鋳型
6.5 成形加工方法
6.5.1 研究用流し込み金型での試作開発  
6.5.2 量産型 
6.6 測定方法
6.6.1 非接触レーザー測定 
6.7 結言
7 物理的アプローチによるマイクロニードル穿刺評価
7.1 はじめに
7.2 荷重変位曲線に基づいた力学的穿刺評価方法
7.2.1 荷重変位曲線から穿刺特性を計測評価する方法  
7.2.2 複数回実施の荷重変位曲線から穿刺の有無を判別する方法
7.3 光学的穿刺評価方法
7.4 まとめ

第3章 医療・医薬品への展開
1 自己溶解型マイクロニードルを用いた経皮ワクチン製剤の開発
1.1 はじめに
1.2 ワクチンの標的部位としての皮膚
1.3 皮内注射ワクチンの有用性
1.4 マイクロニードルを用いた経皮ワクチン製剤
1.4.1 ソリッドマイクロニードル  
1.4.2 中空マイクロニードル  
1.4.3 コーティングマイクロニードル  
1.4.4 生分解性および溶解型マイクロニードル
1.5 溶解型マイクロニードルを用いた経皮ワクチン製剤の開発
1.6 おわりに
2 マイクロニードルアレイ医薬品開発
2.1 はじめに
2.2 マイクロニードルアレイ医薬品開発
2.2.1 不活化全粒子インフルエンザワクチンを内包したMNAによる免疫誘導 
2.2.2 ヒト成長ホルモンを内包したマイクロニードルアレイ製剤
2.3 おわりに
3 ヒアルロン酸を素材とする溶解型マイクロニードルを利用した糖尿病治療薬の経皮デリバリー
3.1 はじめに
3.2 ヒアルロン酸を利用した溶解型マイクロニードルの開発
3.3 ヒアルロン酸マイクロニードルを用いた糖尿病治療薬インスリンの経皮デリバリー
3.4 ヒアルロン酸を素材とする先端部封入型マイクロニードルの開発
3.5 先端部封入型マイクロニードルを利用した糖尿病治療薬エキセナチドの経皮デリバリー
3.6 おわりに
4 マイクロニードルを用いた皮膚疾患治療法の開発
4.1 はじめに
4.2 脂漏性角化症に対する外科的療法
4.3 レチノイドを用いた薬物療法の開発動向
4.4 ATRA装填マイクロニードル製剤を用いた薬物療法の開発
4.5 ATRA装填マイクロニードル製剤の安定性および安全性
4.6 ATRA装填マイクロニードル製剤の臨床研究
4.7 おわりに

第4章 美容・化粧品への展開
1 マイクロニードルのアンチエイジング化粧品への応用
1.1 はじめに
1.2 化粧品マイクロニードルの特徴
1.3 マイクロニードルの基本性能
1.3.1 マイクロニードルの溶解性および薬剤送達性  
1.3.2 マイクロニードルによる薬剤皮膚浸透性  
1.3.3 マイクロニードルの皮膚安全性  
1.4 マイクロニードルのしわケアへの応用
1.5 マイクロニードルの美白への応用
1.6 マイクロニードルの育毛への応用
1.7 おわりに
2 マイクロニードルの形成外科,美容皮膚科治療への応用
2.1 はじめに
2.2 マイクロニードル(MN)の歴史
2.3 我々の開発した3本針MN
2.4 3本針MNの臨床応用
2.4.1 ボトックスビスタⓇによる皺取り  
2.4.2 局所麻酔  
2.4.3 その他
2.5 現状と今後の展望
3 マイクロニードルの美容医療における臨床応用
3.1 はじめに
3.2 b-FGFの皮膚への各種導入方法の検討
3.3 b-FGFの定量
3.4 ELISA法によるb-FGFの皮膚内濃度の定量
3.5 GFPによる疑似ペプチドの皮膚内分布の可視化
3.6 細胞染色における膠原繊維の分布
3.7 b-FGFの製剤内部の力価変化
3.8 ELISA法による皮膚内b-FGF濃度
3.9 皮膚内の膠原繊維密度
3.10 共焦点レーザー顕微鏡観察による皮膚内のGFP分布
3.11 臨床試験の結果
3.12 マイクロニードルによるドラッグデリバリーシステム
3.13 b-FGFの製剤中の安定化技術
3.14 おわりに
4 米糠大豆発酵物配合マイクロニードルの有用性
4.1 はじめに
4.2 米糠大豆発酵物とレチノール成分の機能
4.2.1 真皮線維芽細胞増殖促進  
4.2.2 コラーゲン合成量  
4.2.3 「モイスチャーパッチ」連用試験(ヒト試験)
4.3 まとめ
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