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月刊ファインケミカル 2017年9月号

【特集】抗ウイルス加工剤開発の最前線

商品コード:
F1709
発行日:
2017年9月15日
体裁:
B5判
ISBNコード:
0913-6150
価格(税込):
7,700
ポイント: 70 Pt
関連カテゴリ:
雑誌・定期刊行物 > 月刊ファインケミカル

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著者一覧

高麗寛紀 高麗微生物研究所
杉浦晃治 東亞合成(株)
射本康夫 (一財)日本繊維製品品質技術センター
中山鶴雄 (株)NBC メッシュテック 
石黒 斉 (地独)神奈川県立産業技術総合研究所
大島一史 元(一財)バイオインダストリー協会

目次 +   クリックで目次を表示

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【特集】抗ウイルス加工剤開発の最前線

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特集にあたって
Introduction

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抗菌試験法の国際標準化動向と抗ウイルス加工の目的    
International Standardization Trend of Antimicrobial Test Method and The Purpose of Antiviral Processing

 繊維, 住宅, 自動車までに抗菌加工や抗かび加工が進展する中, 近年, 複数の抗ウイルス試験方法(日本提案のISOとJIS)が発行された。これを契機に, 抗ウイルス剤と抗ウイルス加工製品の開発が活発化した。本稿では抗微生物加工製品のISO, JIS等の試験方法策定の歴史を振り返り, 抗ウイルス加工の将来を展望する。

【目次】
1. はじめに
2. 微生物やウイルスの制御を目的とした高機能製品の試験方法のJIS化とISO化
2.1 抗微生物・抗ウイルス加工製品のJIS評価試験方法
2.2 抗微生物・抗ウイルス加工製品のISO評価試験方法
3. 抗微生物・抗ウイルス加工繊維製品の評価試験方法のJIS化およびISO化の概要
3.1 抗菌性繊維製品のJISおよびISO評価試験方法策定の歴史
3.1.1 JIS L 1902:1990-2015繊維製品の抗菌性試験方法
3.1.2 JIS L 1902:1998繊維製品の抗菌性試験方法
3.1.3 ISO提案
3.1.4 JIS L 1902:2002繊維製品の抗菌性試験方法・抗菌効果
3.1.5 ISO 207432:2007Textiles-Determination of antibacterial activity of antibacterial finished productsの国際規格化
3.1.6 JIS L 1902:2008繊維製品の抗菌性試験方法および抗菌効果
3.2 抗かび試験
3.2.1 JIS L 1921:2015繊維製品の抗かび性試験方法および抗かび効果
4. 硬質表面を有する抗菌製品加工製品の抗菌試験方法のJIS化およびISO化の概要
4.1 硬質表面を持つ抗菌製品の抗菌試験方法
4.1.1 JIS Z 2801:2010抗菌加工製品-抗菌性試験方法・抗菌効果の概要
5. 抗ウイルス加工の目的
6. おわりに

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抗ウイルス加工剤の特徴と開発動向
A Characteristic and Development Trend of The Antivirus Processing Agent

 近年, 衛生意識の高い国内を中心に, 抗ウイルス加工製品への関心が高まっている。機能性繊維のマーク認証制度を運用する(社)繊維評価技術協議会では, 2015年から抗ウイルス加工マーク認証をすでに開始している。しかし, 抗ウイルス加工に関する認知度はまだ低く, 有効な抗ウイルス加工剤が少ないなどの課題も残されている。本稿では, 抗ウイルス加工剤とその開発動向について解説する。

【目次】
1. はじめに
2. ウイルスについて
3. 抗ウイルス剤の種類と抗ウイルス加工剤の開発
4. 銀系無機抗菌剤の抗ウイルス加工剤への応用
5. 抗ウイルス加工剤の加工方法と用途
6. おわりに

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繊維製品の抗ウイルス性試験について
Antiviral Testing Method of Textile Products

 近年, 快適・清潔な生活を求め, 繊維製品をはじめ, 幅広い分野で抗微生物製品の需要が拡大している。繊維製品を清潔, 衛生的に保つ加工は様々あり, その評価方法もそれぞれ規定されているが, 本稿では衛生加工製品のなかでも抗ウイルス性能に関連する, 繊維製品を対象とした抗ウイルス性試験(JIS L 1922)について紹介する。

【目次】
1. はじめに
2. ウイルスについて
3. 抗ウイルス性試験について
3.1 ウイルスの測定方法
3.2 試験対象ウイルス
3.3 試験手順
3.4 抗ウイルス活性値の算出
4. 今後の展開について

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抗ウイルス技術「Cufitec(R)」の特長とその製品展開     
Properties of Anti-viral Technology 「Cufitec(R)」 and It’s Product Development

 一価銅化合物がウイルスを短時間で不活化することを見出した。その不活化要因にはフェントン型のOHラジカルの関与が示唆された。この一価銅化合物を用いて抗ウイルス技術「Cufitec(R)」を開発し, 不織布, 高分子材料, 塗料・インキ, アルミニウム陽極酸化被膜などへ応用し, それらの材料を用いて開発した様々な製品とその特長を紹介する。

【目次】
1. はじめに
2. 銅化合物の抗ウイルス・抗菌作用
2.1 抗ウイルス作用
2.2 抗菌作用
3. 抗ウイルス技術「Cufitec(R)」
3.1 Cufitec(R)薄膜技術
3.1.1 ウイルスの不活性化効果
3.1.2 様々な細菌に対する抗菌効果
3.2 Cufitec(R)薄膜技術の不織布製品展開
3.3 安全性
4. Cufitec(R)の高分子材料・塗料・インキへの展開
5. アルミニウム陽極酸化皮膜の利用
6. おわりに

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光触媒素材の抗ウイルス試験法と性能評価
Antiviral Test Method and Performance Evaluation of Photocatalytic Materials

 これまでに, 光触媒素材を用いた抗ウイルス試験法として, JIS規格の制定が行われており, この試験方法を用いた, 様々な光触媒加工製品の抗ウイルス性能評価とそれに基づく製品開発が進められている。本稿では, JIS規格を中心に光触媒素材を用いた抗ウイルス試験法の概要について解説する。

【目次】
1. はじめに
2. 光触媒素材に対する抗ウイルス試験
3. 特殊な形状を持つ光触媒素材に対する抗ウイルス試験の開発
4. おわりに

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抗菌剤の用途分野別動向
Trend of The Use of Antimicrobial Agent

 抗菌技術を利用した抗菌加工製品は, 国内において年間1兆円を超える巨大市場を形成している。病院や介護施設をはじめ, 保育施設, 食品工場, 一般家庭においても抗菌加工製品が多種多様に浸透している。本稿では, 各分野ごとに要求される機能や役割について詳述するとともに, 各メーカーの開発動向をまとめる。

【目次】
1. 繊維製品
1.1 抗菌剤の使用目的
1.1.1 抗菌繊維
1.1.2 抗菌不織布
1.2 使用されている主な薬剤
1.3 主なメーカーと製品
2. プラスチック製品
2.1 抗菌剤の使用目的
2.2 使用されている主な抗菌剤
2.2.1 軟質塩化ビニル用抗菌剤
2.2.2 硬質プラスチック用抗菌剤
2.2.3 抗菌剤の化合物の特徴
2.3 主なメーカーと製品
3. 塗料・接着剤分野
3.1 抗菌剤の使用目的
3.2 使用されている主な抗菌剤
3.3 主なメーカーと製品
4. 食品工業分野
4.1 抗菌剤の使用目的
4.2 使用されている主な抗菌剤
4.3 主なメーカーと製品
5. 医薬・化粧品分野
5.1 抗菌剤使用の目的
5.2 使用されている主な抗菌剤
5.3 主なメーカーと製品
6. 紙・パルプ分野
6.1 抗菌剤使用の目的
6.2 使用されている主な薬剤
6.2.1 スライムコントロール剤
6.2.2 ピッチコントロール剤
6.3 主なメーカーと製品

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[連載] バイオプラスチックを巡って

第9回:改めて, 何故バイオプラスチックなのか―再資源化性, LCAおよびLCCから見た最適な“End-of-Life”とは―
(LCA:ライフ・サイクル・アセスメント, LCC:ライフ・サイクル・コスト)

 本シリーズ第2回以降より前回まで, バイオプラスチック(BP)の現状を, 第1回および今回はBPのメリットを概観した。特に今回は寿命の短いプラスチック製品として規格袋や食品食材容器包装, さらに耐久性部材の再資源化性をエコプロファイルの観点から石油由来製品との比較で整理し, BPを利活用するメリットを, とりわけCOP21での我が国の公約実現においてBPに期待される役割を考察した。
 BPは, 原料としたバイオマス(BM)由来フィードストック分の二酸化炭素排出量がオフセットされることから, “環境に優しい” 資材とされるが, 筆者は, BM栽培時の育成・採取, 以降のマテリアル化工程すべての資源環境負荷を考慮したらどうなるのか…との質問をきわめて頻繁に受ける。我が国におけるこの種のライフ・サイクル・アセスメント(LCA)評価事例が限られていることが背景にあるように思われることから, ここでは文献を引用しつつ更新する形でBP製品の再資源化特性を通してBPの存在意義を考えたい。

【目次】
1. バイオプラスチックのエコプロファイル評価事例
1.1 温室効果ガス排出原単位
1.2 家庭生ゴミ回収袋のエコプロファイル
1.3 レジ袋の全生涯GHG排出量
1.4 食品食材パッケージの全生涯GHG排出量
1.5 日用品の全生涯GHG排出量
1.6 耐久消耗品の全生涯GHG排出量
1.7 バイオプラスチックの特質を活かせるリサイクルとは
1.7.1 エコプロファイルおよびLCC評価事例から見た結論要旨
1.7.2 国の施策上の扱い
1.7.3 民間の取り組み
1.7.4 バイオプラスチックのリサイクルは可能か―今後への期待

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[ケミカルプロフィル]
1,4-ナフトキノン(1,4-Naphthoquinone)
ノニルフェノール(Nonyl phenol)

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[ニュースダイジェスト]
・海外編
・国内編