カテゴリ

  • 近日発売の新刊情報
  • CMCeBOOK

導電性高分子の最新開発・市場動向と技術ノウハウ集

※代理販売の書籍につき見計い不可

★長年、導電性高分子の技術に深く携わっている著者だからこそ書ける導電性高分子の ”技術・市場の変遷” と ”今” をわかりやすく解説した実務者の為の必読書!
★導電性高分子の安定性をよくする添加剤技術を解説!
★Liイオン二次電池、スーパーキャパシタの電極サイクル寿命の大幅改善が期待できるコンポジット技術を解説!
★プリンタブルエレクトロニクス、柔軟性と生体適合性を活かした医療分野への応用を解説!
★導電性高分子と競合する≪共役系低分子有機化合物、カーボンナノチューブおよびグラフェン≫との優劣の比較分析!
★今後のマーケットを占う市場動向についても解説!

商品コード:
P0521
発行元:
(株)AndTech
発行日:
2014年6月
体裁:
A4判、約100ページ ※本書はお届けまで1週間程度お時間を頂きます
価格(税込):
40,700
定価価格(税込):
40,700
ポイント: 370 Pt
関連カテゴリ:
マーケット情報・業界動向・その他

Review

この商品に対するご感想をぜひお寄せください。

キーワード:

高次構造制御 / 添加剤による安定性の改良 / ドーパント / PEDOT:PSS / コンポジット / PE / 用途 / 市場動向

刊行にあたって

導電性高分子の開発の歴史は大別して3期に分けられる。第期にはドープした金属的な高い電気伝導度を持った導電性高分子が,電解コンデンサの陰極材料や帯電防止剤として実用化された。また,電気伝導度が半導体から金属に遷移する機構についての解明が進んだ。次の第期では,キャリア担体としての機能に注目が集まり,FET,ELおよび太陽電池の実用化を目指した開発が世界的規模で行われた。FETおよびELの実用化は足踏みはしているものの,太陽電池に関しては,変換効率10%を越え,実用化の目安となる15%が射程距離に入るまでに向上した。変換効率の向上にはドナー・アクセプター型共重合体(D・A共重合体)の開発や導電性高分子の高次構造制御技術の進展が大きく寄与している。また,この期には印刷法でデバイスを製造するプリテッドエレクトロニクスが注目を集め,導電性高分子も主要な材料として検討されている。
 現在は,第期および第期の成果をベースに,導電性高分子の開発が新たな飛躍の時代に入った第期と捉えることが出来る。従来より1桁以上も向上した機能を持った導電性高分子が数多く開発され,新たな用途の開発が始まっている。具体的には3,000 S/cmを超える高導電性PEDOT:PSS,10 cm2/s・V以上の高移動度p型導電性高分子,空気中での安定性が良好で高い移動度を示すn型導電性高分子,ZTが0.25と高い熱電変換効率を持った導電性高分子などである。また,熱可塑性樹脂や無機材料との複合化による高性能化も進んで,Liイオン電池やスーパーキャパシタの電極のサイクル寿命の大幅な改善が図られている。さらに,導電性高分子の柔軟性と生体適合性を活かして医療分野への応用も活発化してきている。
 本書では導電性高分子の新たな展開が始まっている技術開発状況を中心に,新展開のベースとなっている第期の開発も含めて紹介している。また,用途によっては導電性高分子と競合する共役系低分子有機化合物,カーボンナノチューブおよびグラフェンなどとの優劣の比較も行った。さらに,本書では詳細に紹介しきれなかった用途に関しては,関連文献を記載して読者の便を図った。最終章では導電性高分子の最近の市場動向についてまとめた。
 本書が有機エレクトロニクスの開発に従事あるいは興味を持っておられる技術者および研究者の方々の有益な情報源となればこの上ない喜びである。

著者:小林技術士事務所 小林征男(2014年6月)

著者一覧

小林技術士事務所 小林征男 氏

目次 +   クリックで目次を表示

第1章 導電性高分子の概要
はじめに
1.1 導電性高分子とは
1.2 導電性高分子の種類とその特徴
 1.2.1 p型導電性高分子
 1.2.2 自己ドープ型導電性高分子
 1.2.3 ドナー・アクセプター型共重合体
1.3 ドーピングの種類とその特徴
 1.3.1 化学ドーピング
 1.3.2 電気化学ドーピング
 1.3.3 二次ドーピング
1.4 導電性高分子の導電メカニズム

第2章 特徴ある物性を持った導電性高分子の開発動向
はじめに
2.1 結晶性の高い導電性高分子
2.2 分子量分布の狭い導電性高分子
2.3  高い電気伝導度を持った導電性高分子が得られる気相重合法
2.4 高移動度p 型導電性高分子
2.5 安定性の改良された高移動度n型導電性高分子

第3章 導電性高分子の高次構造制御に関する技術動向
はじめに
3.1 テンプレート重合法による高次構造制御
3.2 テンプレートフリー重合法による高次構造制御

第4章 添加剤による導電性高分子の安定性の改良
はじめに
4.1 ポリピロールの熱安定性の改良
4.2 PEDOT:PSS の安定性の改良
(1)空気中での安定性の改良
(2)耐熱性
(3)耐候性の改良
4.3 ポリアニリンの熱安定性の改良

第5章 ドーパントの種類と導電性高分子の安定性
はじめに
5.1 ポリアニリン(PAn) の熱安定性の向上
5.2 ポリピロール(PPy) の熱安定性の改良
5.3 ドーパントの種類がPEDOT の安定性に及ぼす影響

第6章 PEDOT : PSS の高導電化とそのメカニズム
はじめに
6.1 有機溶媒処理系
 6.1.1 高沸点極性溶媒処理
 6.1.2 高沸点極性溶媒蒸気処理
 6.1.3 高沸点極性有機溶媒処理 + 熱処理
6.2 化合物添加系
 6.2.1 フッ素化合物添加系
 6.2.2 硫酸添加系
 6.2.3 イオン液体添加系
 6.2.4 反応抑制剤添加系
 6.2.5 架橋構造導入系…

第7章  導電性高分子を一成分とするコンポジットの用途開発動向
はじめに
7.1 スーパーキャパシタ
7.2 リチウムイオン電池電極
7.3 センサ
7.4 その他の用途
7.4.1 水素発生
7.4.2 メモリ

第8章  プリンタブルエレクトロニクス材料としての導電性高分子
はじめに
8.1 インク化
8.2 印刷法でのデバイス作製

第9章 用途別の開発動向
はじめに
9.1 透明導電膜
9.2 有機EL
9.3 有機薄膜太陽電池
9.4 熱電変換
9.5 医療分野

第10章 市場動向
はじめに
10.1 帯電防止剤
10.2 導電性高分子コンデンサ
10.3 その他の用途