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植物由来食品・代替食品の最前線

The Leading Edge of Plant-Based Foods and Alternative Foods

★環境負荷が低くヘルシーな植物性肉!「ミートレス」がいよいよ本格ブームに!
★ソイミルク、アーモンドミルクなどすでに人気の代替乳製品にヨーグルトやチーズも登場!
★拡大し続ける植物由来食品・代替食品の市場動向を徹底解説!

商品コード:
S0848
発行日:
2020年11月30日
体裁:
B5判、約160ページ
ISBNコード:
978-4-7813-1566-9
価格(税込):
77,000
ポイント: 700 Pt
関連カテゴリ:
食品
食品 > 保健機能食品
食品 > 製造・加工技術

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キーワード:

植物由来食品 / 代替食品 / 代替乳製品 / アーモンドミルク / 代替チーズ / 代替肉 / 植物由来シーフード / プラントベースフード / プラントベースミート / 培養肉 / 植物由来肉 / 代替タンパク / 植物性タンパク / スピルリナ / テックフード / ヴィーガン / エシカル

刊行にあたって

 国連によると、2050年には世界の人口が96億人に増えると予測されている。この成長を牽引しているのは新興国で、遠くない将来、深刻な食糧不足が懸念されている。中でも最大の肉消費国である中国では、中間層の台頭により食肉消費量は年に4%増のペースでの増加が予想されている。食肉に加え、水産資源の枯渇も世界規模での深刻な問題となっている。また、飼料用・食用の穀物需要の増大、ひっ迫する水需給、土壌劣化、気候変動の影響により世界各地で毎年起きる洪水や山火事などの自然災害と、現在の地球は不安材料しかない状況と言っていいだろう。
 このような中、アメリカやヨーロッパを中心に近年、植物由来食品・代替肉食品が一大ブームとなり、市場が年々拡大している。その要因のひとつとして、肥満率の深刻なレベルでの増加により、健康志向が広まったことがある。植物性肉による健康改善効果が医学的に認められ、消費者が増えることで新たな商品開発や参入企業の増加が進み、植物性食品の市場の拡大が続いているものと思われる。
 また、調査会社Mintel調べによると、植物性肉を選ぶアメリカ人の理由は1位「味」(52%)、2位「健康」(39%)、3位「環境」(13%)、4位「動物愛護」(11%)、5位「菜食主義」(10%)となっている。動物性タンパク質に含まれる鉄分の豊富な分子「ヘム」を使うことで植物性製品でも肉のような味わいを再現した植物肉バーガーなど、技術革新によるクオリティの向上により、おいしさが格段にアップし市場拡大を牽引している。
 植物性肉だけにとどまらず、植物性チーズや植物性のミルク、アイス、ヨーグルトも人気となっている。植物性ミルクだけでも、アーモンドミルク、ソイミルク、ココナッツミルク、ライスミルク、カシューミルク、ヘンプミルク、オートムギミルクなど、多くの種類の代替乳製品が次々と生まれ、消費者にとっては、好みの味の選択肢が大きく広がっている。
 アメリカやヨーロッパで一大ブームとなり、市場拡大を続ける植物由来食品・代替食品はいよいよ、アジアにも本格的に進出してくる模様である。2020年末にまずは中国での植物肉販売が計画されている。
 日本でも近年の健康志向と相まって大豆ミートや植物性ミルクなどの認知度は高くなっているが、新たな外資系メーカーの参入により、植物性食品のバリエーションが増えることで、ますます今後の市場の活況が期待される。

 本書では広がりを見せる植物由来食品・代替食品の開発動向と市場について、現時点での最新動向をまとめている。私たちの生活と切っても切り離せない食の問題、今後ますますの広がりが期待される同市場について現状を知る一助となれば幸いです。
シーエムシー出版 編集部(「刊行にあたって」)

著者一覧

魚井伸悟  マリンフード㈱
小林泰丈  マリンフード㈱ 
妹尾詩織  マリンフード㈱ 
曽根正明  伊藤ハム米久ホールディングス㈱ 
弥冨紀子  伊藤ハム㈱ 
松崎典弥  大阪大学 
Dong-hee Kang  大阪大学 
Fiona Louis  大阪大学 
Hao Liu  大阪大学 
佐々木俊弥  ㈱タベルモ

目次 +   クリックで目次を表示

【技術編】
第1 章 代替乳製品の開発動向 代替チーズ「スティリーノ」
1 「スティリーノ」とは
2 代替チーズの歴史
3 代替チーズの存在意義と2 つのアプローチ
4 海外の代替チーズ事情
5 現在の国内の代替チーズ事情
6 スティリーノの詳細と特徴紹介
6.1 コレステロール含量低減
6.2 脂肪分含量の低減
6.3 モッツァレラタイプ
6.4 乳成分完全不使用「ヴィーガン」
7 今後の課題

第2 章  伊藤ハム大豆ミート「まるでお肉!シリーズ」開発と,伊藤ハム米久ホールディングスグループにおける代替肉加工食品の製造技術と開発プロセス  
1 マーケティング視点における商品開発
1.1 開発背景
1.2 狙うターゲット
1.3 メニューの選定
1.4 提供するベネフィット
2 製造技術における開発プロセス
2.1 はじめに
2.2 各成分の置き換えによる構築素材の作成
2.3 今後の技術的課題

第3 章 3D バイオプリントによる培養肉作製技術の開発
1 はじめに
2 培養肉の背景
3 培養肉構成細胞の誘導
4 3D バイオプリントによる細胞ファイバー組織の作製
5 細胞ファイバー組織の配置制御による培養ステーキ肉の作製
6 おわりに

第4 章 藻類スピルリナの食品用途開発 
1 はじめに
2 スピルリナという農産物について
3 代替タンパク質が必要な背景
4 スピルリナでタンパク質の生産をめざす
5 タベルモは生スピルリナ
6 「タベルモ」の生産
7 食文化の拡大に向けたさまざまな商品
8 おわりに

【市場編】
第1 章 欧米を中心とした植物由来食品市場の急成長の背景
1 人口増と食糧問題
2 飢餓と栄養不良
3 食品廃棄とフードロス
4 食生活と健康問題
4.1 バランスのとれた食事
4.2 食塩を減らす
4.3 脂肪の摂り方に注意する
4.4 糖質を摂り過ぎない
4.5 アルコールに注意
5 食生活と肥満
6 畜産と環境負荷

第2 章 アメリカの植物由来食品市場
1 急速に拡大する植物由来食品市場
2 伸びつづける植物由来食品と代替乳製品市場
3 アーモンドミルクと豆乳
4 その他の代替ミルクと代替乳製品

第3 章 アメリカの代替肉市場の動向
1 伸び続ける代替肉市場
2 欧米メーカーの動向
2.1 ビヨンド・ミート
2.2 インポッシブル・フーズ
2.3 ネスレ
2.4 タイソン・フーズ
2.5 メイプル・リーフ・フーズ
2.6 パーデュー・フーズ
2.7 スミスフィールド・フーズ
2.8 ミートレス・ファーム

第4 章 植物由来シーフード
1 世界の漁業生産の動向
2 養殖から植物由来シーフードへ
3 メーカーの動向
3.1 オーシャン・ハガー・フーズ(Ocean Hugger Foods)
3.2 グッド・キャッチ・フーズ(Good Catch Foods)
3.3 ニュー・ウェーブ・フーズ(New Wave Foods)
3.4 その他の植物由来シーフードメーカー
3.4.1 ネスレ
3.4.2 アトランティック・ナチュラル・フーヅ
3.4.3 インポッシブル・フーヅ

第5 章 海外メーカーの開発動向
1 代替肉製品
1.1 ユニリーバ
1.2 ネスレ
1.3 ケロッグ
1.4 クオーン(Quorn)
1.5 ナチュリ・フーズ(Naturli Foods)
1.6 サンフェド・ミート(Sunfed Meats)ほか
1.7 ベジニ(vegini)
1.8 ノバミート(Novameat)
2 培養肉製品
2.1 モサミート(Mosa Meat)
2.2 アレフ・ファームズ(Aleph Farms)
2.3 ジャスト(JUST)
2.4 メンフィス・ミーツ(Memphis Meats)
3 代替乳製品
3.1 アルプロ(Alpro)
3.2 ホワイトウェーブ・フーズ(White Wave Foods)
3.3 ヘイン・セレスティアル・グループ(Hain Celestial Group)
3.4 ヌートリオプス(Nutriops)
3.5 ブルー・ダイアモンド・グロワーズ(Blue Diamond Growers)
3.6 フリーダム・フーズ・グループ(Freedom Foods Group)
3.7 リップル・フーズ(Ripple Foods)
3.8 オートリー(Oatly)
3.9 ヴィタソイ・インターナショナル・ホールディングス(VITASOY International
Holdings)
3.10 アリノール(Alinor)
3.11 カリフィア・ファームズ(Califia Farms)
3.12 その他のメーカー

第6 章 日本の動向
1 拡大する植物由来代替肉市場
2 植物由来代替肉への主な参入企業
2.1 マルコメ
2.2 モスフードサービス
2.3 日清食品
2.4 SEE THE SUN(森永製菓)
2.5 大塚食品
2.6 ケンコーマヨネーズ
2.7 ヤヨイサンフーズ
2.8 不二製油
2.9 伊藤ハム・米久
2.10 日本ハム
2.11 丸大食品
2.12 DAIZ
2.13 ネクストミーツ
2.14 イビデン
2.15 その他の参入企業
3 代替乳製品の動向
3.1 豆乳
3.2 アーモンドミルク
3.3 その他の主な植物性ミルク

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