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月刊機能材料 2008年2月号

【特集】光の極限に挑む

商品コード: M0802

  • 発行日: 2008年1月5日
  • 価格(税込): 4,320 円
  • 体裁: B5判
  • ISBNコード: 0286-4835

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目次

特集:光の極限に挑む

特集にあたって
Introduction
堤直人(京都工芸繊維大学 大学院 工芸科学研究科 高分子機能工学部門 教授)
 

単一分子分光法を駆使した測定技術―光アンチバンチング測定―
Photon Antibunching Measurement for Creating Single-photon Sources
横尾貞弘(京都工芸繊維大学 大学院 工芸科学研究科 高分子機能工学部門 助教)

 1980年代の終わりに、科学者の長年の夢であった“単一分子を見る”ことが実現した。それから約20年、さまざまな単一分子分光測定技術が確立され、生物、医学、化学、物理など幅広い研究分野において必要不可欠な測定技術となっている。本稿では、単一分子分光法を駆使した測定技術の一つとして、最近注目されている光アンチバンチング測定について、その測定技術、および筆者らの研究について紹介する。

【目次】
1. はじめに
2. 測定技術
2.1 光アンチバンチングの測定方法
2.2 単一分子の光アンチバンチング測定
3. 単一マルチクロモファ分子の光アンチバンチング
4. 蛍光性分子から構成される単一ナノ結晶の光アンチバンチング
5. おわりに


近接場光学顕微鏡による超解像光計測・光記録
―高分子材料への応用―
Super-Resolution Imaging and Recording by Near-field Optical Microscopy:Applications to Polymer Materials
青木裕之(京都大学 大学院 工学研究科 高分子化学専攻 特任准教授)

 近接場光学顕微鏡は、従来の光学測定技術では超えることのできなかった波長の壁を超え、光を用いながらナノメートルスケールの空間分解能を達成できる手法として開発された。本稿では近接場光学顕微鏡の原理について概説し、特に高分子材料への応用について解説する。単一分子レベルからメゾスコピックスケールに至る高分子の構造評価、および高分子薄膜を媒体とした高分解能光記録に関する研究について紹介する。

【目次】
1. はじめに
2. 近接場光学顕微鏡
3. 近接場光による高分子材料の構造評価
4. 近接場光による高分子薄膜への情報記録
5. おわりに


2波長レーザー分光法に基づく超解像光学顕微鏡の開発
Construction of Super-resolution Optical Microscope by Using 2-color Laser Spectroscopy
酒井誠(東京工業大学 資源化学研究所 准教授)
井上圭一(東京工業大学 資源化学研究所 特任助教)
藤井正明(東京工業大学 資源化学研究所 教授)

 振動分光法を光学顕微鏡技術に適用した赤外顕微鏡は、細胞内部を分子レベルで観察する手法の一つとして注目されているが、回折限界による空間分解能の制限から極微小な細胞の観察には不向きであった。本稿では、当研究室において新たに開発した赤外顕微鏡について紹介したい。この顕微鏡は2波長レーザー分光法を顕微鏡に利用することで、光の回折限界を超えるきわめて高い空間分解能(すなわち超解像)を達成しており、細胞の観察にも有効である。

【目次】
1. はじめに
2. 赤外超解像顕微鏡の開発
3. 超解像達成原理
3.1 蛍光発生領域を超解像化する
3.2 検出系を工夫して超解像化する
4. 細胞への適用
5. おわりに


光反応を利用した高分子凝集構造の制御と材料科学への利用
Controlling Polymers Morphology by using Photochemical Reactions and its Applications to Materials Science
中西英行(京都工芸繊維大学 大学院 工芸科学研究科 高分子機能工学部門 教授;現Departmentof Chemical&Biological Engineering,Northwestern University,IL,USA)
宮田貴章(京都工芸繊維大学 大学院 工芸科学研究科 高分子機能工学部門 教授)

 光反応を用い、相溶する高分子混合系の相分離を引き起こし、反応と相分離との競合を光強度の変化で操作することによりさまざまな凝集構造を設計する方法について紹介した。さらに、光強度の空間分布をコンピューターで作製・制御する一般的な制御法(Computer-Assisted Irradiation;CAI法)の開発や高分子の凝集構造の制御についても簡単に紹介・解説した。

【目次】
1. はじめに
2. 光誘起相分離の特徴
3. 試料の深さ方向に沿った傾斜構造:Lambert-Beer則の利用
4. 空間分布を有する特性長のモルフォロジー:コンピューター支援光照射法による設計
5. おわりに


レーザー誘起構造形成
Formation of Laser-induced Structure
堤直人(京都工芸繊維大学 大学院 工芸科学研究科 高分子機能工学部門 教授)

 パルスレーザー光照射によりアゾベンゼンポリマー表面に形成される周期的な誘起構造(LIPSS)の形成プロセスとその偏光依存性、ならびに近赤外フェムト秒パルスレーザー光の2光子励起によるポリマー材料表面ならびに内部での構造形成について解説する。

【目次】
1. はじめに
2. レーザー誘起周期表面構造(LIPSS)形成
2.1 直線偏光励起LIPSS形成
2.2 円偏光励起LIPSS形成
2.3 LIPSSとSRG
3. 近赤外フェムト秒レーザーによる多光子励起構造形成
4. 今後の展開


Material Report
R&D
反応場が分離された可視光応答型酸化チタンナノチューブの光触媒作用
Photocatalytic Reactions of Visible Light Sensitive TiO2 Nanotube on which Separation of Reduction and Oxidation Sites
横野照尚(九州工業大学 工学部 物質工学科 教授)
村上直也(九州工業大学 工学部 物質工学科)
深堀貴之(九州工業大学 工学部 物質工学科)
藤澤雄一(九州工業大学 工学部 物質工学科)

 酸化チタンナノチューブの内孔に選択的に還元助触媒ナノ粒子(白金粒子あるいは酸化鉄粒子)を担持する手法を開発した。その結果、内孔と外壁でそれぞれ主に還元反応と酸化反応が進行し、反応場を分離することに成功した。さらに、硫黄ドープ処理により可視光応答性を発現した反応場分離型高活性酸化チタンナノチューブの開発に成功した。

【目次】
1. はじめに
2. 実験
2.1 酸化チタンナノチューブへの白金ナノ粒子の位置選択的担持による反応場制御に関する研究
2.2 可視光応答型硫黄ドープ二酸化チタンナノチューブの開発に関する研究
3. 結果と考察
3.1 白金ナノ粒子を位置選択的に担持した酸化チタンナノチューブの調製と触媒活性
3.2 硫黄ドープした可視光応答型酸化チタンナノチューブの開発と触媒活性の評価
4. おわりに


マイクロ波照射を利用した廃ペットボトルの新化学分解法
A New Chemical Decomposition of Waste PET Bottles by Microwave Irradiation
池永和敏(崇城大学 工学部 ナノサイエンス学科 准教授)

 ポリエチレンテレフタレートは、化学分解が最も容易であるエステル基をもつプラスチックであることはよく知られている。しかしながら、現状では化学分解によるリサイクルはほとんど実施されておらず、熱可塑性を利用したマテリアルリサイクルが主であった。最近、われわれは、高効率の熱源としてマイクロ波照射を用いた廃ペットボトルの超高速化学分解を見いだした。

【目次】
1. はじめに
2. 廃ペットボトルのリサイクルの現状
3. マイクロ波照射を利用した廃ペットボトルの新化学分解法
3.1 廃ペットボトルのマイクロ波照射-塩基性加水分解反応
3.2 マイクロ波照射-酸化チタン触媒を用いる廃ペットボトルのグリコール分解反応(グリコリシス)
4. マイクロ波による分解反応の加速効果について
5. おわりに


連載 SPring-8の産業利用(18)
ヘルスケア製品の機能評価
Functional Evaluation of Healthcare Products such as Cosmetics,Drugs,and Foods
八田一郎((財)高輝度光科学研究センター 産業利用推進室 コーディネーター)

 SPring-8で行われているヘルスケア分野の測定を中心に紹介した。SPring-8では各種分析が行われているが、ヘルスケアで現れるコロイドの一つである脂質分子集合体のラメラ構造の解析に絞って説明を行った。ラメラ構造は毛髪のキューティクルや皮膚角層中の細胞間脂質集合体で現れる基本構造である。これらに基づき、化粧品や医薬品の開発へと展開できる。

【目次】
1. はじめに
2. SPring-8におけるヘルスケア課題の実施例
3. 両親媒性脂質分子集合体の熱力学と構造
4. 毛髪のマイクロビーム小角/広角X線回析実験
5. 皮膚角層の小角/広角X線回析実験
6. おわりに


シリーズ 分子エレクトロニクスの基盤技術(1)
ナノ電極技術
Nano-Gap Electrode Fabrication Technologies
和田恭雄(東洋大学 大学院 学際・融合科学研究科 教授)

【目次】
1. はじめに
2. 初期の試み
2.1 STM/導電性AFM
2.2 SAM膜を挟む縦型電極の作製
3. 1nm程度の微小ギャップ形成方法
3.1 ブレークジャンクション
3.2 エレクトロマイグレーションを利用した金細線の切断によるナノギャップの形成
3.3 メッキによる幅広ギャップの埋め戻し法
4. マイクロマシン技術
5. ナノギャップ電極作製技術
5.1 電子線描画技術による微細加工技術を用いる方法
5.2 収束イオン線(FIB)による配線切断法
6. 平坦化ナノ電極
6.1 化学的機械研磨(CMP)による平坦化
6.2 貼り合わせ法による平坦化
7. 実用化に向けた電極構造の開発


Market data
DLCの市場動向

【目次】
1. 概要
2. 応用分野
3. 市場規模
4. 業界動向
4.1 参入企業
4.2 企業動向
(1) 日本アイ・ティ・エフ
(2) オンワード技研
(3) 神戸製鋼所
(4) 豊田中央研究所
(5) 日立ツール
(6) iMott
(7) 弘前大学
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