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機能性化粧品と薬剤デリバリー 

Transdermal Drug Delivery Systems on Functional Cosmetics

★専門を異にする3者 (大学・物理系/企業出身・生物系/皮膚科医) を監修に迎え、幅広い見地から経皮吸収・皮膚浸透を解説!
★化粧品学や香粧品学では踏み込めなかった領域について、医薬品/美容分野を巻き込んでまとめた新しい視点の一冊!
★2011年発行「次世代経皮吸収型製剤の開発と応用」の姉妹版!

商品コード:
T0899
監修:
杉林堅次・正木仁・市橋正光
発行日:
2013年6月3日
体裁:
B5判・258頁
ISBNコード:
978-4-7813-0797-8
価格(税込):
72,600
ポイント: 660 Pt
関連カテゴリ:
ファインケミカル
ファインケミカル > 香粧品素材

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キーワード:

経皮吸収(TDDS)/皮膚浸透/皮膚科学/皮膚モデル/経皮感作/アレルギー/マイクロニードル/イオントフォレシス/エレクトロポレーション

刊行にあたって

 一年前、神戸大学名誉教授((現)同志社大学客員教授)で化粧品や美容の世界で大変著名な皮膚科医でもある市橋正光先生と、化粧品会社に勤務され長い間この世界をリードし、一昨年東京工科大学教授になられた正木仁先生に相談させていただき、このたび機能性化粧品の有効成分のデリバリーに関する書籍の刊行を計画することになった。
 化粧品は剤であり、皮膚に透過することはないと考えることによって、いままで化粧品学や香粧品学では踏み込めなかった項目について、本書では詳細に記述できたと考えている。本書が有効性を強く標榜できる医薬部外品や機能性化粧品のさらなる開発や展開につながれば幸いである。また、境界領域を巻き込み、機能性化粧品の美容への利用が進めばさらによいと考えている。

著者一覧

杉林堅次   城西大学 
正木仁   東京工科大学 
市橋正光   再生未来クリニック神戸
岸本治郎   (株)資生堂 
小島肇夫   国立医薬品食品衛生研究所 
古村南夫   久留米大学
藤堂浩明   城西大学 
湯田浩太郎   (株)インシリコデータ 
京谷大毅   (株)ニコダームリサーチ 
荒川琢   東洋紡(株) 
加藤雅一   (株)ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング 
半田由希   倉敷紡績(株) 
天野聡   (株)資生堂 
権英淑   コスメディ製薬(株) 
神山文男   コスメディ製薬(株) 
小暮健太朗   京都薬科大学 
濱進   京都薬科大学
梶本和昭   北海道大学 
森健二   城西国際大学 
宮城孝満   城西国際大学 
河合敬一   (医)河合敬一皮膚科医院 
友田敬士郎   東京理科大学 
徳留嘉寛   城西大学 
山下裕司   千葉科学大学 
坂本一民   千葉科学大学 
内田崇志   (株)カネボウ化粧品 
木村文子   公立那賀病院 
古川福実   和歌山県立医科大学 
竹岡篤史   アリスタヘルスアンドニュートリションサイエンス(株)
伊東忍   慶応大学
井口里紗   昭和電工(株) 
加藤詠子   昭和電工(株)
京谷大毅   コスモステクニカルセンター 
大門奈央   キユーピー(株)
嘉手苅崇   オリザ油化(株) 
山本順寛   東京工科大学
久保田芳樹   (株)ナノエッグ 
長澤輝明   (株)ナノエッグ 
武蔵弥菜   (株)ナノエッグ 
山下裕司   聖マリアンナ医科大学 
山口葉子   聖マリアンナ医科大学 
飯村菜穂子   新潟薬科大学 
引間理恵   (株)カネボウ化粧品 
宇野和孝   ビーバンジョア(株) 

目次 +   クリックで目次を表示

総論 化粧品有用成分の皮膚透過・経皮吸収メカニズム  
1 化粧品成分は経皮吸収されるのか?
2 皮膚の構造と経皮吸収
3 化学物質がなぜ経皮吸収されていくか?
4 経皮吸収経路
5 経皮吸収速度を決定しているもの
6 経皮吸収速度
7 まとめ

第1章 皮膚科学研究
1 皮膚科学研究の最前線 
1.1 はじめに
1.2 角層・表皮研究
1.3 アンチ・エイジング
1.4 幹細胞研究
1.5 皮膚恒常性研究
1.6 皮膚感覚研究
1.7 皮膚の毛細血管・リンパ管に関する研究
1.8 色素細胞研究
1.9 まとめ
2 皮膚科領域における経皮吸収関連の研究成果―皮膚科医師の見地から  
2.1 はじめに
2.2 角層細胞膜バリア機能とデリバリー
2.3 角層細胞間バリア機能とデリバリー
2.4 タイトジャンクション(tight junction;TJ)
2.5 角層 細胞内バリア機能
2.6 結語

第2章 安全性
1 化粧品の安全性  
1.1 序論
1.2 機能性化粧品に関する規制法等
1.3 今後の展望
1.4 最後に
2 化粧品の安全性―皮膚科医師の見地から  
2.1 はじめに
2.2 機能性化粧品の安全性評価と問題点
2.3 化粧品のコモディティ化と安全性確保
2.4 皮膚科医と化粧品メーカーの連携による安全性確保
2.5 化粧品開発者による安全性確保と皮膚科医からみた問題点
2.6 安全性認識の時代変化と皮膚科医が知るべき安全性の知識
2.7 食物抗原に対する経皮感作の問題
2.8 ナノテクノロジーを駆使した化粧品の安全性
2.9 最近の安全性検査の動向
2.10 最後に

第3章 In silico予測
1 In silico皮膚透過性 概説 
1.1 はじめに
1.2 皮膚透過性とin silico透過性予測について
1.3 角層への分配性予測
1.4 角層中の物質拡散性
1.5 化粧品製剤からの物質の皮膚透過予測
1.6 応用―化粧品有効成分のin silico皮膚中濃度予測
1.7 おわりに
2 In silico予測手法の開発と応用 
2.1 はじめに
2.2 化学多変量解析/パターン認識(ケモメトリックス)による予測の特徴
2.3 分類/予測率向上での問題点と解決手法
2.3.1 分類/予測率向上を目指す時の問題点
2.4 In silico予測実施上での要求を満たす新たなデータ解析手法の開発
2.5 常に完全(100%)分類を実現するKY(K-step Yard sampling)法
2.5.1 KY法の適用分野と種類
2.5.2 二クラス分類KY法概要
2.5.3 二クラス分類KY法の特徴
2.6 In silico予測適用事例
2.6.1 KY法によるAmes試験データの分類実験
2.6.2 In silicoによる皮膚感作性分類/予測実験
2.7 まとめ

第4章 経皮吸収評価のための皮膚モデルとその展開
1 SkinEthic社の皮膚モデル 
1.1 製品紹介
1.2 販売方法
1.3 EpiSkin(R) の特徴および用途
1.3.1 作製法
1.3.2 ロット間再現性
1.3.3 安全性試験への応用
1.3.4 有用性試験への応用
1.4 使用実績
2 東洋紡の3次元培養ヒト皮膚モデル―TESTSKIN LSE-highとMATREX LDM―
2.1 東洋紡の3次元培養皮膚モデル
2.2 TESTSIKN LSE-high(通常品および1週間培養品)
2.2.1 その構造
2.2.2 作製方法
2.2.3 培養の経過
2.2.4 製品提供のタイミング
2.2.5 発現しているタンパク質,皮脂の比較
2.2.6 刺激性評価
2.2.7 経皮吸収評価
2.2.8 肌荒れ改善評価1(乾燥肌モデル)
2.2.9 肌荒れ改善評価2(脱脂モデル)
2.3 MATREX
2.3.1 その構造
2.3.2 作製方法
2.3.3 製品提供のタイミング
2.3.4 刺激性評価
2.3.5 眼刺激性評価への応用
2.4 おわりに
3 ヒト培養組織モデルLabCyte(ラボサイト)シリーズの紹介 
3.1 はじめに
3.2 LabCyte EPI-MODEL
3.2.1 LabCyte EPI-MODELの組織構造
3.2.2 LabCyte EPI-MODELの製造方法,および組織構造の変化
3.2.3 LabCyte EPI-MODELの使用例
3.3 LabCyte MELANO-MODEL
3.3.1 LabCyte MELANO-MODELの組織構造
3.3.2 LabCyte MELANO-MODELの特徴
3.3.3 LabCyte MELANO-MODELの使用例
3.4 おわりに
4 MatTek社各種皮膚3次元モデルの特性および有効性・安全性評価
4.1 MatTek社の歴史
4.2 各種モデルの細胞および培養法概要
4.2.1 細胞
4.2.2 基本構造,培養法
4.2.3 出荷・納品
4.2.4 注文・販売
4.3 用途
4.3.1 色素沈着評価(MelanoDermTM)
4.3.2 肌荒れ改善評価
4.3.3 老化改善評価
4.3.4 各種安全性試験法の国内外利用状況
4.3.5 経皮吸収性
4.4 おわりに

第5章 実験法
1 In vivo経皮吸収評価法―共焦点ラマン顕微鏡―  
1.1 はじめに
1.2 In vivo共焦点ラマン顕微鏡を用いたヒトにおける物質の経皮吸収測定
1.2.1 角層中のNMFおよび水分の測定
1.2.2 水分の経皮吸収(保湿効果)
1.2.3 グリセリンの経皮吸収
1.2.4 DMSOの経皮吸収
1.2.5 カフェインの経皮吸収
1.2.6 レチノールの経皮吸収
1.2.7 化粧品原料油分の経皮吸収
1.3 おわりに
2 手作りの皮膚モデルを用いた評価法 
2.1 はじめに
2.2 真皮モデルの作製方法
2.2.1 真皮線維芽細胞の培養
2.2.2 真皮モデルの作製
2.3 表皮作製方法
2.3.1 表皮角化細胞の培養
2.3.2 表皮層の作製
2.4 皮膚モデルの特徴
2.4.1 表皮の特徴
2.4.2 基底膜の特徴
2.5 真皮(収縮コラーゲンゲル)の特徴
2.6 3次元培養皮膚モデルの応用
2.6.1 基底膜構造を良好にするアプローチ
2.7 おわりに
3 3次元培養ヒト皮膚モデルを介した物質透過性の違い  
3.1 はじめに
3.2 3次元培養皮膚モデルを介した物質透過性の違い
3.3 3次元培養皮膚モデルのTEM画像観察
3.4 おわりに

第6章 美容成分の経皮吸収促進法
1 マイクロニードルの美容領域への応用  
1.1 はじめに
1.2 マイクロニードルの種類及び経皮吸収機構
1.3 溶解型マイクロニードル(MicroHyala)の皮膚内溶解性
1.4 溶解型マイクロニードル(MicroHyala)の皮膚送達性および経皮透過促進効果
1.5 溶解型マイクロニードル(MicroHyala)の美容領域への応用
1.6 おわりに
2 イオントフォレシスによる機能性物質の皮内デリバリー 
2.1 はじめに
2.2 核酸医薬のIP
2.3 機能性物質封入リポソームのIP
2.3.1 インスリン封入リポソームのIPによる血糖値抑制
2.3.2 抗酸化酵素SOD封入リポソームのIPによる紫外線誘導皮膚傷害の抑制効果
2.3.3 抗酸化剤アスタキサンチン封入リポソームのIPによるメラニン生成抑制
2.4 おわりに
3 イオントフォレシスとエレクトロポレーション  
3.1 はじめに
3.2 エレクトロポレーション
3.2.1 作用メカニズム
3.2.2 装置
3.3 エレクトロポレーションとイオントフォレシスの併用
3.3.1 黄体ホルモン放出ホルモン(LHRH)
3.3.2 サケカルシトニン(sCT)
3.3.3 ヒト甲状腺ホルモン(1-34)(hPTH(1-34))
3.3.4 エレクトロポレーションとイオントフォレシス併用時の低分子量薬物透過促進メカニズムの考察
3.3.5 皮膚刺激性について
3.4 今後
4 メソポレーション法を用いた美容成分の導入効果  
4.1 はじめに
4.2 メソポレーション法の原理
4.3 メソポレーション法による美容成分導入
4.4 メソポレーション法の臨床応用症例
4.4.1 皮膚のハリ・キメ改善
4.4.2 顔面のシワ改善
4.4.2 美白効果
4.4.3 赤ら顔改善効果
4.4.4 顔面全体のアンチエイジング効果
4.4.5 体型改善効果
4.5 かんがえ
5 ナノ粒子製剤と経皮吸収  
5.1 経皮吸収型Drug Delivery System(DDS)
5.2 経皮吸収機構
5.3 製剤化へ向けた研究
5.4 ナノ粒子を用いた経皮吸収
5.5 ナノ粒子とイオントフォレシスの併用
6 リポソームによる皮膚浸透促進  
6.1 はじめに
6.2 皮膚の構造
6.3 機能性化粧品が標的とする部位
6.4 皮膚中に化合物を送達するための方策
6.5 リポソームとは
6.6 リポソームによる経皮吸収促進の考え方
6.6.1 化合物自身の皮膚浸透力を利用した方法(薬物放出制御)
6.6.2 脂質による促進効果を利用した方法
6.6.3 角層脂質との融合能(相互作用)を利用した方法
6.6.4 柔軟性の高いリポソームを利用する方法
6.7 まとめ
7 乳化技術による経皮吸収 
7.1 はじめに
7.2 乳化(Emulsification)と乳液(Emulsion)
7.3 皮膚適用基材としてのコロイド分散系
7.3.1 マイクロエマルション(ME)
7.3.2 エマルション
7.3.3 その他コロイド状基剤
7.4 コロイド状基剤の課題
7.5 おわりに
8 活量制御による皮膚浸透促進
8.1 活量とは
8.2 活量と皮膚透過
8.3 活量と皮膚中薬物濃度
8.4 活量を制御した美白化粧品の開発
9 ケミカルピーリング  
9.1 はじめに
9.2 角層バリア機能
9.2.1 角層バリア機能に影響する因子
9.3 ケミカルピーリング
9.3.1 表層ピーリング
9.4 DDSへの応用

第7章 化粧品原料の特性と経皮吸収
1 最近の機能性化粧品成分 
1.1 はじめに―機能性化粧品への潮流―
1.2 機能性化粧品とは? 薬剤デリバリーが必要か?
1.3 機能性化粧品に応用される原料の最近の例
1.3.1 機能性化粧品成分の例
1.4 機能性化粧品で応用される薬剤デリバリーの例
1.4.1 浸透補助技術
1.4.2 安定性向上技術
1.4.3 使用法による向上
1.4.4 情報を伝達するという考え方
1.5 おわりに
2 アスコルビン酸リン酸塩の特性と経皮吸収  
2.1 AP塩とは
2.2 APM定量法
2.3 APMの基本的な経皮吸収と体内動態
2.4 界面活性剤の添加効果(レシチン系)
2.5 界面活性剤の添加効果(ローション系)
2.6 界面活性剤の添加効果(クリーム系)
2.7 APMの皮膚導入法
2.8 イオン導入と製剤のHBLとの関係
2.9 エレクトロポレーション,マイクロニードル,超音波導入
2.10 ケミカルピーリング,レーザーピーリング
2.11 マスクシート,ガーゼマスク,貼付シート
3 APPS  
3.1 はじめに
3.2 APPSの設計
3.3 APPSの効果
3.3.1 APPSの経皮吸収性
3.3.2 抗酸化作用
3.3.3 コラーゲン合成促進
3.3.4 美白作用
3.4 おわりに
4 テトラ2-ヘキシルデカン酸L-アスコルビル
4.1 はじめに
4.2 VC-IPのビタミンCへの変換
4.3 UVB照射後のDNA損傷抑制作用
4.4 酸化ストレス抑制作用
4.5 メラノサイト刺激因子抑制作用
4.6 グルタチオン合成促進作用
4.7 臨床試験:紫外線誘導による皮膚の色素沈着抑制作用
4.8 まとめ
5 低分子ヒアルロン酸の機能 
5.1 はじめに
5.2 ヒアルロン酸の性質
5.3 低分子ヒアルロン酸の特徴
5.4 浸透性
5.4.1 角質層への浸透性
5.4.2 毛髪への浸透性
5.5 保湿
5.5.1 保湿効果
5.5.2 肌水分持続性
5.5.3 高分子ヒアルロン酸との相乗効果
5.6 しわ軽減
5.7 おわりに
6 α-リポ酸 
6.1 α-リポ酸とは
6.2 α-リポ酸の美容機能
6.2.1 紫外線障害保護作用
6.2.2 コラーゲン合成促進作用
6.2.3 美白作用
6.3 α-リポ酸の特性と生体吸収・代謝
6.3.1 物理的特性と安定性
6.3.2 安全性
6.3.3 経口摂取
6.3.4 皮膚への塗布
6.3.5 製剤技術によるALA物性の改善
6.4 まとめ
7 コエンザイムQ10と皮膚 
7.1 はじめに
7.2 皮膚中の抗酸化物質
7.3 紫外線照射による皮膚中抗酸化物質の減少
7.4 皮膚への吸収
7.5 結語

第8章 応用
1 経皮吸収促進基材の開発―液晶構造を持ったNANOCUBE(R)―  
1.1 はじめに
1.2 経皮吸収促進基材「NANOCUBE」
1.2.1 NANOCUBE(R)による細胞間脂質ラメラ構造の相転移
1.2.2 NANOCUBE(R)による低分子薬剤の皮膚透過性
1.2.3 NANOCUBE(R)による高分子薬剤の皮膚透過性
1.3 皮膚透過性向上による薬理効果亢進
1.4 NANOCUBE(R)の三つの疑問
1.5 今後の展望
2 両親媒性物質の利用によるアンチエイジング化粧品の開発 
2.1 はじめに
2.2 両親媒性物質と薬物間に形成する分子複合体
2.3 両親媒性物質と薬物間に形成する分子複合体の医療機関向け化粧品開発への応用
3 唇の角層研究と製品応用  
3.1 口唇について
3.2 唇の角層
3.3 唇角質細胞の表面形態
3.4 唇荒れの特徴
3.5 唇荒れに伴う角層の変化
3.6 唇角層と落屑調節酵素との関連
3.7 落屑調節メカニズムに基づいたリップケア
4 角層上層部のメラニン吸着除去素材の研究  
4.1 はじめに
4.2 研究方法―「クリームパック」を使用した「メラニン面積率評価法」
4.3 結果
4.4 考察
4.5 おわりに

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