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フラーレン誘導体・内包技術の最前線

  • Cutting-edge Technology in Fullerene Derivatives and Endohedral Fullerenes
★フラーレン誘導体、内包フラーレンの本格専門書!
★基礎から設計、反応、合成、精製、化学修飾、構造解析など詳細な情報を一挙掲載!
★盛り上がりを見せるリチウムイオン内包フラーレン始め多数の最新研究を徹底解説!

※本文p.120およびp.123に掲載している図4と図7のカラー版はこちらをご参照下さい。http://www.cmcbooks.co.jp/user_data/colordata/T0934_Chap3_4.pdf

商品コード: T0934

  • 監修: 松尾豊
  • 発行日: 2014年4月30日
  • 価格(税込): 71,280 円
  • 体裁: B5判、247ページ
  • ISBNコード: 978-4-7813-0937-8

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  • 化学修飾フラーレン / 官能基化フラーレン / 金属内包フラーレン / 水分子内包フラーレン / リチウム内包フラーレン / PCBM / SIMEF / ICBA / フレロピロリジン / 五重付加型フラーレン / メタノフラーレン / ハロゲン化フラーレン / 水酸化フラーレン / 酸化フラーレン / アザフレロイド / アジリジノフラーレン / ランタノイド / リチウムイオン / 電解還元 / 光電子移動反応 / 有機薄膜太陽電池 / 光電変換 / ソフトマテリアル / キラル高次フラーレン

刊行にあたって

 フラーレンは、安定に取り扱え、工業的に大量生産可能な分子の中では、際立って特異な分子であるといえる。球形に曲がって閉じたπ電子共役系をもつ分子は他にはなく、電子を収容する能力も格段に優れている。このため、フラーレンは、電子を受け渡しすることを鍵とするデバイスで、他にはない役割を果たすと考えられてきた。そしてフラーレンの形も美しい。研究者は直感的に、フラーレンは世の中に役立つ分子であると信じてきたのではないだろうか。そしてフラーレンに関する非常に多くの研究が行われ、数多くの興味深く面白い研究成果が生み出されてきた。
例えば、新しい太陽電池のひとつである有機薄膜太陽電池においては、フラーレンやフラーレン誘導体は電子受容体として代え難い材料であることがわかってきている。有機系の太陽電池には、有機薄膜太陽電池、色素増感太陽電池、有機金属ペロブスカイトを用いた太陽電池があり、それぞれに長所と短所があるが、そのうちの有機薄膜太陽電池では、電子受容体は通常、フラーレン誘導体である。高いエネルギー変換効率を与えるフラーレン誘導体を求めて、研究が続けられている。また、内包フラーレンの研究も進展が続いている。2014年現在では特に、リチウムイオン内包フラーレンの研究の展開が立ち上がりを見せている。リチウムイオン内包フラーレンは我が国で工業的製造が検討されている材料であり,とりわけ化学分野の若い科学者がその研究の旅路を開始して、最初の手がかりを掴んだところである。今後は他の分野にも波及していくものと思われる。
 本書は、フラーレン誘導体と内包フラーレンの最近の研究を紹介する目的で編集された。本書がフラーレン研究者だけでなく、これからフラーレンを研究で使ってみようと考えている研究者にも役立てば幸いである。
                                                (「はじめに」より一部抜粋)

著者一覧

松尾豊  東京大学
大澤映二  (株)ナノ炭素研究所
大町遼  名古屋大学
篠原久典  名古屋大学
金鉄男  東北大学
山本嘉則  東北大学
小久保研  大阪大学
武田洋平  大阪大学
南方聖司  大阪大学
内山幸也  東邦大学
五十嵐望紀  東邦大学
森山広思  東邦大学
田島右副  (独)理化学研究所 ; FLOX(株)
前田優  東京学芸大学
赤阪健  (公財)国際科学振興財団;筑波大学名誉教授 ; 東京学芸大学 ; 首都大学東京
岡田洋史  東京大学
河地和彦  イデア・インターナショナル(株)
笠間泰彦  イデア・インターナショナル(株)
上野裕  名古屋大学
大久保敬  大阪大学
川島雄樹  大阪大学
福住俊一  大阪大学
村田靖次郎  京都大学
張鋭  京都大学
橋川祥史  京都大学
金子俊郎  東北大学
畠山力三  東北大学 
青柳忍  名古屋市立大学
安部陽子  (株)三菱化学科学技術研究センター
辛川誠  大阪大学
安蘇芳雄  大阪大学
林達也  東邦大学
三浦匠悟  東邦大学
中西尚志  (独)物質・材料研究機構 ; ワルシャワ工科大学
河内岳大  東京工業大学
新タ春奈  筑波大学
岡田晋  筑波大学
大江知之  慶應義塾大学
増野匡彦  慶應義塾大学

目次

第1章 基礎
1 フラーレンの発見と生成機構 
1.1 C60の発見
1.1.1 発端
1.1.2 展開
1.1.3 合成化学との接点
1.1.4 まとめ
1.2 生成機構
1.2.1 初期の迷走
1.2.2 MD実験
1.2.3 新しい手掛り:星雲中にフラーレン
1.2.4 燃焼法について(補足)

2 フラーレン・金属内包フラーレンの分子構造と電子物性 
2.1 フラーレンの構造
2.2 フラーレンの電子物性
2.3 金属原子を内包したフラーレン
2.4 金属内包フラーレンの構造
2.5 クラスターを内包したフラーレンとその構造
2.6 フラーレンの常識を破る非IPR金属内包フラーレン
2.7 金属内包フラーレンの電子状態
2.8 おわりに

3 代表的なフラーレン誘導体 
3.1 はじめに
3.2 1,3-双極子の付加反応により得られるフラーレン誘導体
3.3 アニオン性求核種の反応により得られるフラーレン誘導体
3.4 中性基質の環化付加反応により得られるフラーレン誘導体
3.5 カチオン性フラーレン種の求電子反応により得られるフラーレン誘導体
3.6 おわりに

第2章 フラーレン誘導体の合成手法

1 塩化第二鉄を用いるフラーレン修飾反応 
1.1 はじめに
1.2 塩化第二鉄を利用したアリール化フラーレンの合成
1.3 塩化第二鉄を利用したフラーレニルエステルの合成
1.4 フラーレニルエステルのアクセプター材料としての特性
1.5 FeCl3を利用した各種フラーレン誘導体のレトロ反応
1.6 FeCl3を利用したダンベル型C120の合成方法
1.7 おわりに

2 コバルト触媒を用いた新規フラーレン誘導体合成反応
2.1 はじめに
2.2 コバルト触媒を用いたモノ置換フラーレンの合成および有機薄膜太陽電池への応用
2.3 コバルト触媒を用いたフラーレンモノ環化付加誘導体の合成
2.4 おわりに

3 アセタール化フラーレンの設計と合成 
3.1 はじめに
3.2 アセタール化フラーレンの合成
3.3 アセタール化フラーレンの性質
3.4 スピロアセタール化フラーレンの立体配座と動的挙動
3.5 その他のアセタール化フラーレン
3.6 合成中間体として注目されるフラーレン誘導体
3.7 おわりに

4 イミノフラーレンの選択的合成反応 
4.1 はじめに
4.2 クロラミン塩によるイオン的機構を経るフラーレンのアジリジン化、ならびに触媒的異性化によるイミノフラーレンの選択的合成
4.3 N,N-ジハロアミドから生じるラジカル種を鍵活性種とするイミノフラーレンならびに関連化合物の選択的合成
4.4 おわりに

5 ハロゲン化フラーレンを用いた多付加フラーレンの合成 
5.1 はじめに
5.2 ハロゲン化フラーレン
5.3 フッ化フラーレンの置換反応
5.4 塩素化フラーレンの置換反応
5.5 臭素化フラーレンの置換反応
5.6 ハロゲン化フラーレンを用いた水酸化フラーレンの選択的合成
5.7 C60Br6およびC60Br8の置換反応
5.8 ハロゲン化フラーレンの置換反応の今後

6 酸化フラーレンを用いた誘導体合成
6.1 はじめに
6.2 ルイス酸触媒による酸化フラーレンの求核反応
6.2.1 カルボニル化合物による酸化フラーレンのアセタール化
6.2.2 芳香族化合物による酸化フラーレンの求核置換
6.2.3 アニリン誘導体との反応によるインドリノフラーレン誘導体の生成
6.2.4 フェノール誘導体との反応によるベンゾフラノフラーレン誘導体の生成
6.3 まとめ

第3章 内包フラーレンの合成と誘導体化
1 ランタノイド内包フラーレンの化学修飾 
1.1 はじめに
1.2 金属内包フラーレンの特徴
1.3 ランタノイド内包フラーレンの合成
1.4 ランタノイド内包フラーレンの分離
1.5 ランタノイド内包フラーレンの化学修飾
1.5.1 ジシラシクロプロパンの反応
1.5.2 求電子試薬の反応
1.5.3 求核試薬の反応
1.5.4 [4+2]環化付加反応
1.5.5 1,3-双極子環化付加反応
1.5.6 ラジカル付加反応
1.6 おわりに

2 リチウムイオン内包フラーレンの合成と精製 
2.1 はじめに
2.2 リチウム内包フラーレンの合成
2.3 リチウムイオン内包フラーレンの合成
2.4 リチウムイオン内包フラーレンの精製
2.5 リチウムイオン内包フラーレンのNMR
2.6 おわりに

3 リチウムイオン内包フラーレンの有機化学修飾
3.1 はじめに
3.2 リチウムイオン内包PCBMの合成
3.3 リチウムイオン内包フラーレンとシクロペンタジエンのDiels–Alder反応
3.4 陰イオン交換の交換による溶解度の向上
3.5 おわりに

4 リチウムイオン内包フラーレンのイオン性と電解還元
4.1 はじめに
4.2 リチウムイオン内包フラーレンの“イオン性”
4.3 リチウムイオン内包フラーレンのイオンとしての性質
4.4 超原子型リチウム内包フラーレンLi@C60の電解合成
4.5 超原子型Li@C60の安定性・保存
4.6 おわりに

5 リチウムイオン内包フラーレンの光電子移動反応 
5.1 はじめに
5.2 リチウムイオン内包フラーレンの光励起状態の物性
5.3 イオン誘起電荷分離
5.4 超分子電荷分離系
5.5 Li+@C60を用いた超分子光電変換系の構築
5.6 おわりに

6 水分子内包フラーレン
6.1 緒言
6.2 水分子内包C60の合成
6.3 水分子内包C60の性質
6.4 結言

7 窒素原子内包フラーレンの合成 

8 内包フラーレンの結晶構造解析 
8.1 C60の結晶構造
8.2 H2O@C60の結晶構造
8.3 Li+@C60の結晶構造
8.4 高次金属内包フラーレンの結晶構造

第4章 フラーレン誘導体の応用

1 有機薄膜太陽電池に用いるメタノインデンフラーレンの構造と光電変換特性 
1.1 はじめに
1.2 56π電子ジヒドロメタノフラーレンの合成
1.3 メタノインデンフラーレンの構造
1.4 メタノインデンフラーレンの物性
1.5 メタノインデンフラーレンの太陽電池特性
1.6 単離したCS対称メタノインデンフラーレンの光電変換特性
1.7 おわりに

2 低いLUMO準位をもつフラーレン誘導体 
2.1 はじめに
2.2 低LUMOフラーレン材料
2.2.1 アザフレロイド/アジリジノフラーレン類
2.2.2 シアノ化56π電子系フラーレン類
2.3 太陽電池特性
2.3.1 アザフレロイド/アジリジノフラーレン類をアクセプター材料とするp-nヘテロジャンクションセル
2.3.2 シアノ化56π電子系フラーレン類をアクセプター材料とするp-nヘテロジャンクションセル
2.4 おわりに

3 有機薄膜太陽電池材料:フレロピロリジン誘導体の太陽電池応用 
3.1 はじめに
3.2 フレロピロリジン誘導体
3.3 有機薄膜太陽電池用新規フレロピロリジン誘導体
3.4 まとめ

4 メタノフラーレン誘導体を中心とした電子受容体材料の性能評価
4.1 はじめに
4.2 フラーレン誘導体の分子設計指針
4.2.1 Methanofullerene
4.2.2 Indene fullerene
4.2.3 1,4-addition fullerene
4.2.4 Dihydronaphthyl fullerene
4.2.5 Bis-addition fullerene
4.2.6 Dihydromethanofullerene
4.3 分子設計
4.4 素子評価
4.5 おわりに

5 水酸化フラーレンの合成と応用
5.1 はじめに
5.2 水酸化フラーレンの特徴
5.3 水酸化フラーレンの合成
5.4 水酸化フラーレンの構造同定と性質
5.5 水酸化フラーレンの応用用途
5.5.1 抗酸化剤
5.5.2 CMP精密研磨剤
5.5.3 ポリマー改質添加剤
5.5.4 抗アレルゲン剤
5.5.5 リチウムイオン内包水酸化フラーレン
5.6 おわりに

6 フラーレン誘導体を用いたソフトマテリアル 
6.1 はじめに
6.2 サーモトロピックC60液晶(Deschenauxタイプ)
6.3 コニカルC60誘導体による液晶形成(松尾・中村タイプ)
6.4 アルキルC60誘導体による液晶形成(中西タイプ)
6.5 常温液状フラーレンの開発
6.6 おわりに

7 フラーレンと立体規則性ポリマーの複合体 
7.1 はじめに ―立体規則性PMMAについて―
7.2 フラーレンとポリマーのナノスケール構造体
7.3 らせんポリマーによるフラーレンの包接
7.4 包接錯体形成によるフラーレンサイズの識別
7.5 光学活性PMMA/フラーレン包接錯体,キラル高次フラーレン
7.6 おわりに

8 フラーレン誘導体の理論計算:物性の理論予測
8.1 はじめに
8.2 計算手法
8.3 5重付加体C60のエネルギー論と電子構造
8.4 5重付加体C60鎖のスピン物性
8.5 10重付加体C60鎖のスピン物性
8.6 まとめ

9 フラーレン誘導体のライフサイエンス分野における応用 
9.1 はじめに
9.2 フラーレン誘導体の生理活性
9.2.1 抗炎症作用
9.2.2 抗がん作用
9.2.3 抗菌活性
9.2.4 抗ウイルス活性
9.3 おわりに
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