カテゴリ

  • 近日発売の新刊情報
  • CMCeBOOK

月刊ファインケミカル 2015年5月号

【特集】JACI/GSC シンポジウムからみるサステイナブル社会実現への取り組み

商品コード:
F1505
発行日:
2015年5月15日
体裁:
B5判
ISBNコード:
0913-6150
価格(税込):
7,700
ポイント: 70 Pt
関連カテゴリ:
雑誌・定期刊行物 > 月刊ファインケミカル

Review

この商品に対するご感想をぜひお寄せください。

著者一覧

,

目次 +   クリックで目次を表示

-------------------------------------------------------------------------

【特集】JACI/GSC シンポジウムからみるサステイナブル社会実現への取り組み

-------------------------------------------------------------------------

治水哲学とGSC

御園生誠 (東京大学名誉教授)

-------------------------------------------------------------------------

JACI/GSC シンポジウム 2014 報告
Report of 3rd JACI/GSC Symposium (2014)

貞本満 ((公社)新化学技術推進協会)
宇山浩 (大阪大学)
跡部真人 (横浜国立大学)

 (公社)新化学技術推進協会(JACI)の主催にて, 2014年5月22〜23日にかけて「第3回JACI/GSCシンポジウム」が東京国際フォーラムにおいて開催された。本シンポジウムのテーマは「化学が拓く豊かな未来社会 ―マザー・インダストリーとしての期待に応えて―」であり, 日本のあらゆる産業に素材を提供する役割を担う化学産業の重要性をアピールする内容となった。今回の特徴として挙げられるのが, ポスターセッションおよび併設で行われた企業活動紹介に今まで以上に多くの方が展示者として参加したことである。本シンポジウムが「学ぶシンポジウム」から「参加するシンポジウム」へとその姿を代えつつあるものとして受け止めることができる。
 今年7月に開催される「第4回JACI/GSCシンポジウム」は, 「第7回GSC東京国際会議」との合同開催となる。より多くの方々が参集する国際シンポジウムとするためにも, 「第3 回JACI/GSCシンポジウム」を振り返りたいと思う。

【目次】
1. はじめに
2. プログラム
2.1 開会挨拶
2.2 1日目の講演
2.3 GSC 賞表彰式
2.4 2日目の講演
2.5 ポスターセッション
2.6 企業活動紹介
2.7 閉会挨拶
3. 国際シンポジウム開催に向けて


-------------------------------------------------------------------------

航空機の軽量化を可能とする炭素繊維複合材料の開発
Development of Carbon Fiber Composite Materials for Lightweight Commercial Airplanes

遠藤真 (東レ(株))
伊勢昌史 (東レ(株))

 軽くて強い炭素繊維複合材料(CFRP)は, 省エネルギー, CO2排出量削減の観点から, 航空機材料として待望されてきた。CFRPの弱点であった, 脆さ, 高コスト, 低生産性を, 材料設計技術, プロセス技術により克服することによって, 民間航空機としては世界初のオールCFRP機であるボーイング787型機の実現に貢献した。

【目次】
1. はじめに
2. 従来CFRPの課題
3. 本開発材料の特徴
4. 本開発材料の航空機への採用とメリット
4.1 ボーイング787型機への採用
4.2 GSCへの貢献
4.3 航空機へのCFRP適用によるその他のメリット
5. おわりに


-------------------------------------------------------------------------

環境調和型脱水素クロスカップリングの新手法開発
Development of New Methods for Environmentally-Benign Dehydrogenative Cross-Coupling

三浦雅博 (大阪大学)
佐藤哲也 (大阪市立大学)
平野康次 (大阪大学)

 周知のように遷移金属触媒を用いるクロスカップリングは, 医薬品をはじめさまざまな有機機能性材料の合成反応としてきわめて有用である。われわれは, 従来法において必須のハロゲン化や金属化を含む反応基質の事前活性化を行うことなく, 炭素-水素結合を触媒的に切断し, 2つの反応基質を直接的に脱水素カップリングさせることによって, 副生成物と反応ステップ数の削減を可能とする手法の開発に取り組み, いくつかの新しい触媒反応の開発に成功した。

【目次】
1. はじめに
2. 芳香族化合物と不飽和化合物の脱水素カップリング
3. 脱水素ビアリールカップリング
4. おわりに


-------------------------------------------------------------------------

VOCおよび船体抵抗を低減する新規船舶防汚塗料の開発と実用化
Development and Practical Use of a New Paint which Enables Reduction of VOC and Ship Hull Friction

仁井本順治 (中国塗料(株))

 昨今のグローバル化により船舶物流は年々増加している。そこで課題となっているのは燃費の節減である。燃費を良くすることは, 経済的かつ温室効果ガスの排出量削減に寄与し, 地球環境保全に大きく貢献する。船底部に塗装される防汚塗料は海中生物の付着を抑制し, 燃費の悪化を防止する。従来塗料よりもVOCを削減し, 燃費性能をさらに向上させた製品の実用化に至るまでの技術をここに紹介する。

【目次】
1. はじめに
2. 船舶の摩擦抵抗について
3. 摩擦抵抗低減およびVOC低減塗料の開発
4. 摩擦抵抗低減効果の検証
5. 摩擦抵抗低減塗料の今後の展開


-------------------------------------------------------------------------

過酸化水素を酸化剤に用いるクリーン酸化技術の機能化学品への展開
Development of Clean Oxidation Method of Producing Functional Chemicals Using Hydrogen Peroxide as an Oxidizing Reagent 

橋本瞬 (住友精化(株))
金原祐治 (住友精化(株))
藤本信貴 (住友精化(株))
今喜裕 ((独)産業技術総合研究所)
佐藤一彦 ((独)産業技術総合研究所)

 酸化剤に過酸化水素を用いる酸化反応は, 副生成物は水のみのクリーンな酸化技術である。著者らは, このクリーン反応にて, ラジカルポリマーの一種であるPTMA(ポリ(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル メタクリレート))の合成検討を行い, パイロットスケールにて大量合成を可能にした。従来法と比較し, ハロゲンフリー, 過酸化水素の高効率使用を達成することで, 安全なPTMAの製造が可能となった。

【目次】
1. はじめに
2. ラジカルポリマーとは
3. 従来技術
3.1 有機過酸化物によるPTMAの合成
3.2 過酸化水素によるPTMAの合成
4. 共同研究の経緯
5. 新規PTMAの酸化反応
5.1 溶媒検討
5.2 触媒検討
6. スケールアップ検討
6.1 酸素濃度の管理
6.2 パイロット検討
7. まとめ


-------------------------------------------------------------------------

燃料電池の研究開発状況と自動車への応用
Research and Development Status of Fuel Cells and Application thereof to Automobiles

草川紀久 (高分子環境情報研究所)

 燃料電池は, 燃料である水素と, 空気中の酸素の電気化学的反応から直接電気を発生させる発電装置であり, 電気エネルギーを直接取り出すため発電効率が高く, 排出されるものは水だけである。この燃料電池を駆動源として使用する燃料電池自動車は, 走行中に二酸化炭素をまったく発生せず, 環境にやさしい自動車であり, 究極のエコカーとみなされている。その燃料である水素は, 多様な原料から製造可能であり, 利用段階では高効率かつゼロ・エミッションのエネルギーであり, 今後, 民生・産業部門の分散型電源システムや輸送用途の有力なエネルギー源の一つとしての役割が期待されている。日本政府としても, 中長期的には水素エネルギーを有効活用する「水素社会」を構築していくことを表明している。ここでは, 燃料電池に対する政府の取り組みと民間の燃料電池の研究・開発の現状とその自動車への応用について概観する。

【目次】
1. 燃料電池自動車の市販開始と「水素社会」の幕開け
2. 燃料電池注目の背景〜地球環境問題・エネルギー問題と自動車業界の大きな構造変化〜
3. 政府の「次世代自動車戦略2010」と「エネルギー基本計画」(2010年)
4. 2014年4月11日に閣議決定された新「エネルギー基本計画」
4.1 考えられているエネルギー源
4.1.1 非化石エネルギー
4.1.2 化石燃料
4.1.3 水素エネルギー
4.2 今後のエネルギー源のベストミックスのあり方
4.3 次世代自動車等の環境性能に特に優れた自動車の普及
5. 政府の「水素・燃料電池戦略ロードマップ」(2014年6月)
5.1 わが国の置かれている状況
5.2 水素の果たし得る役割
6. 燃料電池の特徴と動作原理
6.1 燃料電池の特徴
6.2 燃料電池の動作原理
6.3 燃料としての水素
7. 主な燃料電池の開発現況と用途
7.1 固体高分子形燃料電池(PEFC)
7.2 固体酸化物形燃料電池(SOFC)
8. 燃料電池自動車とは
9. 燃料電池自動車の主要部品
9.1 燃料電池システム
9.2 FC スタックと昇圧コンバーター
9.3 高圧水素タンク
10. 燃料電池自動車の世界の技術開発競争
11. わが国の燃料電池自動車の市場投入に向けた取り組み
12. 燃料電池(FC)と燃料電池自動車(FCV)の今後の応用展開と開発課題
12.1 PEFCの実用化・普及に向けての課題
12.2 SOFCの実用化・普及に向けての課題
13. まとめ


-------------------------------------------------------------------------

医薬品開発の流れと製薬業界の動向〜品質管理の重要性とプロセス制御〜 第19回

品質および分析技術の新展開

河崎孝男 (Tak開発研究CMC)

【目次】
1. はじめに
2. ICHの観点から
2.1 原薬および製剤中不純物
2.2 元素(金属)不純物
2.3 ライフサイクル管理
3. PIC/S GMP の観点から
4. おわりに


-------------------------------------------------------------------------

[ケミカルプロフィル]

塩化チオニル(Thionyl Chloride)
5,5-ジメチルヒダントイン(5,5-Dimethyl hydantoin)


-------------------------------------------------------------------------

[ニュースダイジェスト]

・海外編
・国内編