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次世代アジュバント開発のためのメカニズム解明と安全性評価 

Scientific Mechanism of Action towards Safe Vaccine Adjuvant Development

★ 感染症、がん、アレルギーや自己免疫疾患の予防・治療方法として活用が期待されているアジュバント!
★ 有効かつ安全なアジュバントを探索するための作用メカニズム、アジュバント各論、前臨床・臨床事例、評価・審査行政を専門家が徹底解説!
★ 世界のワクチン市場の拡大に伴うアジュバント研究開発競争が激化! 日本のワクチン産業活性化に向け一助となる書籍!

商品コード:
T1040
監修:
石井 健
発行日:
2017年3月31日
体裁:
B5判・355頁
ISBNコード:
978-4-7813-1238-5
価格(税込):
94,600
ポイント: 860 Pt
関連カテゴリ:
ファインケミカル
ファインケミカル > 医薬

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キーワード:

アジュバント/ワクチン/作用機序/免疫療法/微生物由来/核酸/粘膜/DDS/サイトカイン/エマルジョン/リポソーム/鉱酸塩/癌/アレルギー/感染症/自己免疫疾患/臨床/バイオマーカー/毒性/副反応/安全性/有効性/ガイドライン/レギュレーション

刊行にあたって

 感染症を予防することを目的に200年以上前に発明された医療である「ワクチン」は現存する医療技術の中でもその起源が最も古く、且つ、有効なもののひとつである。ワクチン開発は、その発展の貢献で名高いエドワード・ジェンナーやルイ・パスツール以来、永らく観察と経験に頼ってきた。しかし近年の微生物学、分子生物学、免疫学などの発展により、ワクチンにはアジュバント成分が必須であり、そのアジュバント成分を特異的に認識するトル様受容体(TLR)などの宿主細胞受容体を介した自然免疫反応がその後の獲得免疫反応を厳密に制御することが判明し、また、ワクチン抗原探索技術の進歩によって論理的なワクチン設計が可能となってきた。これからのワクチン開発研究では、慢性感染症、癌、アレルギーなどワクチンの対象となる疾患に関する病態研究から、免疫学、疫学、治験製剤の生産、さらには効果判定を科学的かつ効率的に行う臨床研究が必須であり、常に実用化を念頭においたGoal orientedな戦略が必要である。
 このような状況の中で、2011年の8月にシーエムシー出版より「アジュバント開発研究の新展開」という日本では初めてアジュバントの基礎から臨床、そして審査行政をカバーした書籍を発刊された。期せずしてその2ヵ月後に2011年のノーベル医学生理学賞として、ワクチンアジュバントの受容体、TLRの発見から始まった自然免疫の研究と、その鍵となる細胞、樹状細胞の研究の先駆者達に与えられた。
 その後も、分子理論的なワクチン、アジュバントの開発研究が可能になる新しい発見、革新的な技術が次々と見出され、上記にあるとおり、昨今では、ワクチン開発の対象は感染症という対象疾患の枠を大きく超えてきており、現在では、ガン、アレルギー、自己免疫疾患、高血圧、糖尿病、アルツハイマー病などの疾患にまでその開発が広がりを見せている。しかし、それら「非感染症」疾患のワクチンのターゲット、すなわち抗原となるものは、免疫が起きないように免疫寛容が維持されているようないわゆる「自己抗原」であることが多い。そのような抗原にも強い、特異的な免疫反応を起こすには、「アジュバント」が必須であることが、近年の免疫学でさらにはっきりしてきた。
 有効なワクチン開発に必須で、誘導する免疫の方向性を決めることができる「アジュバント」の開発は、今後のワクチン、免疫療法における創薬の「鍵」となると期待されている。本書は、初版にもまして、ワクチン開発研究になくてはならなくなってきた、「アジュバント」に関する、基礎研究、臨床開発、免疫学的評価法、レギュラトリーサイエンス、審査行政にわたる網羅的な内容を提供する意欲的なものである。今回も前回同様、国内はもとより、グローバルな視点でユニークかつトップレベルの仕事をされている方々に執筆をお願いした。
(中略)
 これまでアジュバントの開発研究に特化した学会は存在しなかったが、2010年度から医薬基盤研究所を主体としてアカデミア、ワクチン関連製薬企業の専門家をメンバーとする「次世代アジュバント研究会」が発足し、2017年1月23,24日に第10回を迎え、外国からの講演者も招聘し国際会議を開催することができた。また、アジュバント開発研究に特化した専門書もなかったときに前回初版として出されたこの本がアジュバント開発研究者、またその関連の基礎研究者や審査行政に関わる方々においても有益であった。

(国研)医薬基盤・健康・栄養研究所;大阪大学
石井健

著者一覧

石井健   (国研)医薬基盤・健康・栄養研究所;大阪大学
清水敏之   東京大学
青枝大貴   大阪大学
細見晃司   (国研)医薬基盤・健康・栄養研究所
國澤純   (国研)医薬基盤・健康・栄養研究所;東京大学;大阪大学;神戸大学
小山正平   大阪大学
辻村祐佑   (国研)医薬基盤・健康・栄養研究所
保富康宏   (国研)医薬基盤・健康・栄養研究所
吉田裕樹   佐賀大学
三宅靖延   佐賀大学
原博満   鹿児島大学
上地貴音   九州大学
本園千尋   九州大学
下山敦史   大阪大学
深瀬浩一   大阪大学
小檜山康司   La Jolla Institute for Allergy and Immunology
瀬谷司   北海道大学
松本美佐子   北海道大学
石川裕規   沖縄科学技術大学院大学
GlenBarber   University of Miami
石毛和也   ヤマサ醤油(株)
BurcuTemizoz   Osaka University
黒田悦史   大阪大学;(国研)医薬基盤・健康栄養研究所
中橋理佳   東京大学
幸義和   東京大学
清野宏   東京大学
日下部峻斗   (国研)医薬基盤・健康・栄養研究所;大阪大学
林正行   田辺三菱製薬㈱
武村直紀   千葉大学;東京大学
植松智   千葉大学;東京大学
木本貴士   徳島大学
木戸博   徳島大学
中村孝司   北海道大学
原島秀吉   北海道大学
赤木隆美   大阪大学
明石満   大阪大学
有馬英俊   熊本大学
本山敬一   熊本大学
東大志   熊本大学
櫻井和朗   北九州市立大学
伊藤大貴   北九州市立大学
宮本寛子   北九州市立大学
望月慎一   北九州市立大学
畔上達彦   東京大学;慶應義塾大学
安田好文   兵庫医科大学
中西憲司   兵庫医科大学
角田慎一   神戸学院大学
吉開泰信   九州大学
岩田晃   セバ・ジャパン(株)
MichelleSueJannLee   Osaka University
YoshikatsuIgari   Nippon Zenyaku Kogyo Co., Ltd.
KyokoMatsuda   Osaka University
ToshihiroTsukui   Nippon Zenyaku Kogyo Co., Ltd.
CevayirCoban   Osaka University
宮本朋美   富山県薬事研究所
長井良憲   富山大学;(国研)科学技術進行機構さきがけ
髙津聖志   富山県薬事研究所;富山大学
岩堀幸太   大阪大学
和田尚   大阪大学
原田直純   三重大学
珠玖洋   三重大学
北畑裕司   和歌山県立医科大学
鹿島光司   東京大学;(株)朝日工業社
BéatriceLaupèze   GSK
AlbertaDiPasquale   GSK
ArnaudDidierlaurent   GSK
高橋宜聖   国立感染症研究所
飯島則文   (国研)医薬基盤・健康・栄養研究所;大阪大学
土井雅津代   鳥居薬品(株)
伊藤弘康   岐阜大学
石川哲也   名古屋大学
加藤孝宣   国立感染症研究所
明里宏文   京都大学
夏目やよい   (国研)医薬基盤・健康・栄養研究所
水口賢司   (国研)医薬基盤・健康・栄養研究所
岸下奈津子   (国研)医薬基盤・健康・栄養研究所
升田雄士   (国研)医薬基盤・健康・栄養研究所
山本拓也   (国研)医薬基盤・健康・栄養研究所
下村和裕   北里第一三共ワクチン(株)
小松真一   POCクリニカルリサーチ(株)
池田孝則   MSD(株)
笛木修   (独)医薬品医療機器総合機構
松本峰男   (独)医薬品医療機器総合機構
佐々木永太   国立感染症研究所
水上卓郎   国立感染症研究所
浜口功   国立感染症研究所

目次 +   クリックで目次を表示

第1章 アジュバント総論―現状と将来展望―
1 アジュバントとは
2 アジュバントの可能性
3 アジュバントのリスク
4 アジュバントの安全性確保
5 アジュバント開発研究の新展開:自然免疫研究からのアプローチ
5.1 Toll like receptors (TLRs)
5.2 RIG-I like receptors (RLRs)
5.3 NOD like receptors (NLRs)
5.4 その他の自然免疫受容体(CLRsなど)
6 アジュバントの具体例
6.1 代表的なアジュバント
6.1.1 CT, LT
6.1.2  CpG ODN
6.1.3 MPLA
6.2 自然免疫受容体によって認識されるアジュバント
6.3 自然免疫受容体リガンド以外のアジュバント
6.3.1 サイトカイン
6.3.2 界面活性剤
6.3.3 エマルジョン
6.4 ドラッグデリバリーに着目したアジュバント
6.4.1 リポソーム
6.4.2 ナノビーズ
6.4.3 Virus-like particles(VLPs)
7 アジュバント開発研究の今後の展開とワクチン審査行政および医学教育、社会への波及効果
7.1 アジュバント開発のための安全性規制
7.2 アジュバント単独での安全性試験
8 まとめ

第2章 アジュバントの作用機序
1 アジュバント受容体の立体構造およびそのリガンド認識機構
1.1 アジュバント受容体としてのTLR
1.2 TLR の構造的特徴および活性化機構
1.3 TLR3 による二本鎖RNA の認識
1.4 TLR9 によるCpG モチーフをもつDNA の認識
1.5 TLR8 による低分子リガンド認識機構
2 アジュバントによる生体反応の網羅的解析
2.1 はじめに
2.2 ワクチンアジュバントの必要性
2.3 ジュバントの分類と作用機序
2.4 アジュバントによる生体反応(主作用と副作用)の網羅的解析
2.5 アジュバントによる生理学的影響の解析
2.6 今後の展望
3 アジュバントのターゲットとしての粘膜免疫システム
3.1 はじめに
3.2 粘膜組織の構造と生体防御における機能
3.3 粘膜面における自然免疫応答と上皮細胞層の機能
3.4 粘膜面における獲得免疫の誘導と分泌型IgA 抗体産生
3.5 腸内細菌や食事成分によるIgA 抗体産生の増強作用
3.6 おわりに

第3章 アジュバント各論
1 微生物由来
1.1 インフルエンザウイルス感染と内因性核酸アジュバント
1.1.1 はじめに
1.1.2 インフルエンザウイルス感染の認識に関わる自然免疫受容体とシグナル伝達経路
1.1.3 不活化ワクチン:スプリットワクチンと全粒子ワクチンの宿主免疫誘導の違いから見出されたウイルス核酸による内因性アジュバント効果
1.1.4 新規インフルエンザに対するワクチンにおける自然免疫誘導の重要性
1.1.5 おわりに
1.2 抗酸菌分泌タンパク、Ag85B のアジュバント効果と生物活性
1.2.1 はじめに
1.2.2 抗酸菌分泌抗原Ag85B とは
1.2.3 Ag85B によるアジュバント活性
1.2.4 Ag85B の誘導する生物活性
1.2.5 おわりに
1.3 原虫由来新規アジュバントの探索とそのシグナル伝達経路の解明
1.3.1 はじめに
1.3.2 ITAM 関連受容体
1.3.3 ITAM 関連受容体による異物認識
1.3.4 リーシュマニア原虫と生活史
1.3.5 ITAM 関連受容体とリーシュマニア由来リガンドのスクリーニング
1.3.6 おわりに
1.4 病原性細菌・真菌に由来するアジュバント
1.4.1 はじめに
1.4.2 病原性細菌に由来するアジュバント
1.4.3 真菌に由来するアジュバント
1.4.4 おわりに
1.5 アジュバントとしてのリピドA
1.5.1 はじめに
1.5.2 自然免疫活性化因子としてのリピドA
1.5.3 天然由来LPS、リピドAをアジュバントとして含むワクチン
1.5.4 アジュバント候補としての環境・発酵食品由来LPS,リピドA
1.5.5 アジュバントとしての半合成ならびに化学合成リピドA
1.5.6 研究が進むリピドAアジュバント
2 核酸アジュバント
2.1 TLR 9 アゴニストの開発研究
2.1.1 はじめに
2.1.2 Toll-like receptor(TLR)
2.1.3 TLR 9 リガンドの歴史
2.1.4 CpG オリゴデオキシヌクレオチド
2.1.5 ナノ粒子型CpG ODN
2.1.6 TLR 9 リガンドの臨床試験と安全性
2.1.7 おわりに
2.2 サイトカイン毒性のない新規核酸アジュバントの開発
2.2.1 アジュバントの定義
2.2.2 プライムアジュバントのレセプターとシグナル
2.2.3 IFNAR
2.2.4 抗原提示樹状細胞に特化したプライムアジュバント
2.2.5 TLR 3 特異的アジュバントARNAXのデザイン
2.2.6 抗がん免疫療法とプライムアジュバント
2.3 STING;新たなアジュバントのターゲット
2.3.1 はじめに
2.3.2 STING による自然免疫シグナリング
2.3.3 感染防御とSTING
2.3.4 ガンとSTING
2.3.5 炎症性疾患とSTING
2.3.6 おわりに
2.4 STING リガンド,環状ジヌクレオチドの酵素合成技術
2.4.1 はじめに
2.4.2 Cyclic di-GMP(c-d-GMP)
2.4.3 Cyclic di-AMP(c-d-AMP)
2.4.4 対称型cyclic GMP-AMP(3’3’-cGAMP)
2.4.5 非対称型cyclic GMP-AMP(2’3’-cGAMP)
2.5 STING Ligand and Development to Immunotherapy
2.5.1 Introduction
2.5.2 STING in Immunotherapy
2.5.3 STING in Inflammation
2.5.4 Conclusions
3 粘膜アジュバント
3.1 粘膜免疫をターゲットとしたワクチン戦略
3.1.1 粘膜ワクチン概論
3.1.2 開発中の粘膜ワクチン
3.1.3 おわりに
3.2 シクロデキストリンの粘膜アジュバント効果とメカニズム
3.2.1 はじめに
3.2.2 2-ヒドロキシプロピル-β- シクロデキストリン(HP-β-CD)
3.2.3 HP-β-CD のアジュバント効果
3.2.4 HP-β-CD の粘膜アジュバントへの応用
3.2.5 HP-β-CD 粘膜アジュバントの作用機序
3.2.6 おわりに
3.3 粘膜脂質アジュバントEndocineの作用メカニズム解析
3.3.1 背景
3.3.2 免疫反応と傷害関連分子パターン(DAMPs)
3.3.3 Endocineの作用メカニズム解析
3.3.4 おわりに
3.4 粘膜樹状細胞とアジュバント開発
3.4.1 はじめに
3.4.2 小腸の粘膜免疫機構
3.4.3 小腸粘膜固有層に存在する抗原提示細胞群
3.4.4 DCの微生物認識受容体の役割
3.4.5 小腸粘膜固有層のDC によるIgA 産生の制御
3.4.6 小腸粘膜固有層のDC によるTh 応答の誘導
3.4.7 粘膜DCの機能解析を基盤とした粘膜ワクチン開発
3.4.8 おわりに
3.5 高い安全性と有効性を示す生体成分粘膜アジュバントSF-10 の開発
3.5.1 はじめに
3.5.2 肺サーファクタントに由来する人工合成粘膜アジュバントSF-10 開発
3.5.3 SF-10 の有効性
3.5.4 SF-10 の安全性
3.5.5 最近の新たな知見
3.5.6 おわりに
4 デリバリーシステム
4.1 DDS によるアジュバントの創製とワクチンへの応用
4.1.1 はじめに
4.1.2 BCG-CWS(BCG cell wall skeleton)搭載LNP を用いた新規膀胱がん免疫療法
4.1.3 Cyclic di-GMP(c-di-GMP)搭載LNP を基盤としたがんアジュバント戦略
4.1.4 siRNA 搭載MEND による免疫細胞の機能制御
4.1.5 おわりに
4.2 生分解性ナノ粒子によるワクチンデリバリー,アジュバント効果
4.2.1 はじめに
4.2.2 アジュバント
4.2.3 ナノ粒子を用いた細胞内抗原デリバリー
4.2.4 ナノ粒子による抗原提示細胞の賦活化
4.2.5 ナノ粒子ワクチンによる免疫誘導効果と安全性
4.2.6 疎水化γ-PGAナノ粒子のアジュバントとしての有用性
4.2.7 おわりに
4.3 シクロデキストリンを基盤とした新規DDS開発とアジュバント効果
4.3.1 はじめに
4.3.2 シクロデキストリン(CyD)
4.3.3 シクロデキストリン/デンドリマー(CDE)結合体
4.3.4 グリコフェクション法
4.3.5 マンノース修飾CDE結合体
4.3.6 まとめ
4.4 多糖類による核酸アジュバントのデリバリー技術
4.4.1 はじめに
4.4.2 シゾフィラン(SPG)/核酸複合体
4.4.3 おわりに
4.5 経鼻粘膜投与へのワクチン,アジュバントのターゲティング
4.5.1 はじめに
4.5.2 経鼻ワクチンに用いられる粘膜アジュバント
4.5.3 経鼻ワクチンの投与技術の動向:ナノゲルデリバリーシステム
4.5.4 開発が進んでいる経鼻感染症ワクチン
4.5.5 おわりに
5 サイトカインとアジュバント
5.1 Th2アジュバント活性とサイトカイン
5.5.1 はじめに
5.1.2 アジュバントと免疫応答
5.1.3 アラム
5.1.4 その他のTh2アジュバント
5.1.5 TSLP(Thymic stromal lymphopoietin)
5.1.6 IL-33
5.1.7 Th2 アジュバントの臨床応用
5.1.8 おわりに
5.2 TNF-α及び改変型TNF-αの粘膜ワクチンアジュバントとしての有用性
5.2.1 はじめに
5.2.2 粘膜ワクチンとアジュバント
5.2.3 アジュバントとしてのTNF-αとその機能向上技術
5.2.4 機能改変TNF-α変異体の粘膜アジュバントへの応用
5.2.5 機能改変TNF-α変異体の抗ウイルスワクチン用粘膜アジュバントとしての有用性
5.2.6 おわりに
5.3 アジュバントしてのIL-15
5.3.1 はじめに
5.3.2 IL-15 の概要
5.3.3 IL-15R の概要
5.3.4 IL-15 の役割
5.3.5 IL-15 アジュバントとしての応用
6 エマルジョン,鉱酸塩アジュバント
6.1 オイルアジュバント
6.1.1 はじめに
6.1.2 フロインド完全アジュバント
6.1.3 オイルエマルジョン
6.1.4 オイルエマルジョンのアジュバント効果
6.1.5 MF59アジュバントの安全性
6.1.6 オイルエマルジョンの将来展望
6.2 アラムアジュバント
6.2.1 はじめに
6.2.2 アラムアジュバントの現状
6.2.3 アルミニウムアジュバントと徐放効果
6.2.4 アラムアジュバントと自然免疫
6.2.5 アラムアジュバントの展望と限界
6.2.6 おわりに
6.3 Pre-clinical Safety Profile of Synthetic Hemozoin as an Adjuvant
6.3.1 Hemozoin
6.3.2 Synthetic hemozoin
6.3.3 Adjuvanticity of optimized synthetic hemozoin
6.3.4 Non-clinical safety profile of synthetic hemozoin in rats according to GLP standard
6.3.5 Long term multiple injections of synthetic hemozoin in mice
6.3.6 Conclusions
6.4 ハイドロキシアパタイトの物理化学的性質とアジュバント効果
6.4.1 背景
6.4.2 ハイドロキシアパタイト
6.4.3 粒子の物理化学的・生理的性質とアジュバント活性
6.4.4 ハイドロキシアパタイト(HA)のアジュバント活性
6.4.5 まとめ
6.5 天然物由来アジュバント
6.5.1 はじめに
6.5.2 キラヤサポニン
6.5.3 その他サポニン
6.5.4 その他の天然物由来アジュバント
6.5.5 結語

第4章 前臨床・臨床事例
1 アジュバント入りがんワクチンの開発1
1.1 はじめに
1.2 がんワクチン療法におけるアジュバント
1.3 デリバリーシステムとしてのアジュバント
1.3.1 VirosomeおよびLiposome
1.3.2 サポニン
1.3.3 鉱酸塩(アラム)
1.3.4 エマルジョン
1.4 自然免疫系を活性化させるアジュバント
1.4.1 TLR 3 リガンド
1.4.2 TLR 4 リガンド
1.4.3 TLR 7 リガンド
1.4.4 TLR9リガンド
1.5 複合アジュバント
1.6 おわりに
2 アジュバント入りがんワクチンの開発2
2.1 がんワクチンの作用機序とアジュバントの重要性
2.2 アジュバント入りがんワクチンの臨床開発の状況
2.3 おわりに
3 アジュバントによるがん免疫療法の新展開
3.1 はじめに
3.2 がん免疫療法
3.3 膵癌に対するペプチドワクチン療法
3.4 がん免疫療法におけるアジュバント開発
3.5 まとめ
4 コメを利用したコレラ経口ワクチンの開発
4.1 はじめに
4.2 MucoRice-CTBの製造
4.3 MucoRice-CTBの規格設定
4.4 第相臨床試験
4.5 おわりに
5 Adjuvant Systems:progress toward rational adjuvant selection for disease prevention
5.1 Adjuvants: why do we need them?
5.2 Mode of action
5.3 Evaluation of the safety of adjuvanted vaccines
5.4 Adjuvant Systems in licensed or approved products, or products under review
5.4.1 AS04
5.4.2 AS03
5.4.3 AS01
5.5 Conclusions and Perspectives
6 パンデミックインフルエンザワクチンとアジュバント
6.1 はじめに
6.2 国内におけるパンデミックインフルエンザワクチン対策
6.3 交差防御抗体の誘導を目的としたインフルンザワクチン
6.4 交差防御抗体の産生とアジュバント
6.5 交差防御抗体の機能とアジュバント
6.6 おわりに
7 子宮頸癌ワクチンとアジュバント
7.1 子宮頸癌とは
7.2 ヒト乳頭腫ウィルスの種類
7.3 HPV 感染に対する免疫応答と子宮頸癌に対する予防用ワクチンの効果と作用
7.3.1 現行のワクチン
7.3.2 免疫原性と予防期間
7.3.3 現行のワクチンの副反応
7.4 子宮頸癌に対する新しい予防用ワクチンおよび治療ワクチンの開発
8 アレルギー疾患に対するアジュバント療法
8.1 はじめに
8.2 アレルゲン特異的免疫療法
8.2.1 アレルゲンエキス製剤の特徴
8.2.2 アレルゲン免疫療法の作用機序
8.3 次世代のアレルゲン免疫療法薬
8.4 おわりに
9 B型肝炎ワクチンとアジュバント
9.1 B型肝炎ウイルス感染の概要,臨床像
9.2 HBV持続感染に対する治療法の現状と問題点
9.3 B型肝炎ワクチン(HBワクチン)による感染予防効果
9.4 HBV持続感染に対する新規治療法としての免疫療法
9.5 新規アジュバントK3-SPGによるHBV抗原特異的免疫応答の増強効果
9.6 今後の展望
10 C型肝炎ワクチンとアジュバント
10.1 はじめに
10.2 培養細胞を用いたワクチン抗原の調製
10.3 HCV粒子ワクチンのマウスモデルでの評価
10.4 HCV粒子ワクチンの霊長類モデルでの評価
10.5 HCV粒子ワクチンによる細胞性免疫誘導
10.6 HCV粒子ワクチンの有効性とアジュバント
10.7 おわりに

第5章 評価・審査行政
1 アジュバントデータベースとバイオマーカー
1.1 はじめに
1.2 アジュバントデータベースプロジェクト
1.3 トキシコゲノミクスデータベースとの連携
1.4 Systems vaccinologyを加速する基盤構築に向けて
1.5 バイオマーカー探索を目指したsystems vaccinologyの実践
1.6 おわりに
2 アジュバントの安全性と有効性のバイオマーカー
2.1 はじめに
2.2 安全性の担保
2.2.1 末梢血中のバイオマーカー
2.2.2 アジュバント毎の特性と副反応
2.3 有効性の指標・評価とアジュバントの選択
2.3.1 自然免疫反応と有効性評価
2.3.2 Th 1 型とTh 2 型の免疫誘導
2.4 さいごに
3 霊長類モデルによるアジュバントの評価
3.1 はじめに
3.2 自然免疫反応に関するマウスとヒトの違い
3.3 マウスモデルを用いたアジュバント評価における課題点
3.4 霊長類サルモデルを用いたアジュバント評価の可能性
3.5 カニクイザルを用いたアジュバント in vivo 投与による安全性、有効性の評価
3.6 おわりに
4 ワクチンアジュバントの非臨床安全性評価ガイドライン
4.1 ワクチン及びアジュバントに関する非臨床試験ガイドライン
4.2 EMAのヒト用ワクチンのアジュバントに関するガイドライン
4.3 WHOのワクチンアジュバントとアジュバント添加ワクチンのガイドライン
4.3.1 非臨床安全性試験に使用する被験物質
4.3.2 動物種の選択
4.3.3 反復投与毒性試験
4.3.4 その他の試験
4.4 日本の感染症予防ワクチンの非臨床試験ガイドライン
5 感染症ワクチンおよびアジュバントのレギュレーションと評価法
5.1 はじめに
5.2 製造販売承認審査体制の強化
5.3 SLP(Summary Lot Protocol)制度の国家検定への導入と検定削除の動き
5.4 マーカー遺伝子を用いた新規ワクチン試験法の開発
5.5 おわりに

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