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初めての酵素化学

★大学2,3年生レベルの初学者を対象とした、これから酵素について学ばれる方に向けた入門書!
★タンパク質の構造や酵素反応速度論などの基礎から酵素利用の応用まで、ボリュームたっぷりに酵素化学を解説!
★簡単な【クイズ】を掲載!【クイズ】を解くことで知識を深める!

商品コード:
B1196
監修:
井上國世
発行日:
2016年12月8日
体裁:
A5判・541頁
ISBNコード:
978-4-7813-1148-7
価格(税込):
5,500
ポイント: 50 Pt
関連カテゴリ:
一般書・参考書

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キーワード:

酵素反応/アミノ酸/ペプチド/タンパク質/立体構造/高次構造/構造解析/補酵素/酵素補因子/ビタミン/固定化酵素/精製/触媒作用/遺伝子工学/反応速度論/酵素活性/阻害/多基質反応/酵素命名法/産業酵素/食品/バイオセンサー/臨床診断

著者一覧

井上國世 京都大学名誉教授
都築 巧 京都大学
兒島憲二 京都大学
廣瀬順造 福山大学名誉教授
滝田禎亮 京都大学
田之倉優 東京大学
森本康一 近畿大学
成田優作 UCC上島珈琲(株)
奥村史郎 福岡県工業技術センター
築山拓司 近畿大学
橋田泰彦 京都大学

目次 +   クリックで目次を表示

はじめに

第1章 酵素とは何か?
1 酵素は生体の化学反応を触媒する生体物質である
2 酵素の特性 
3 酵素は広範な学問分野と密接に関係している
4 酵素を実感する
5 酵素化学が21世紀において期待されることは多い
6 タンパク質の多彩な機能
7 生体反応には多くの酵素が関与している
8 酵素化学の歴史:酵素は醗酵と食物の消化から認識されるようになった
9 ラボアジエ(Lavoisier)による醗酵の化学的認識
10 胃における食物の消化
11 フェルメントとは何か?
12 酵素の産業利用への機運
13 醗酵における触媒説と微生物説の論争
14 酵母の無細胞抽出液 
15 フェルメント(ferment)からエンチーム(Enzym)へ
16 酵素の基質特異性と反応機構 
17 酵素の精製と構造解析
18 生体物質の代謝における酵素の機能
19 20世紀後半の酵素化学―構造解析と反応解析
20 酵素を用いる合成反応
21 酵素の機能による分類と問題点
22 酵素命名法に関する国際規則
23 酵素活性の単位
24 酵素補因子

第2章 タンパク質としての物理化学的性質
1 アミノ酸の構造と特徴
2 ペプチドの構造と特徴
3 分子量
4 等電点
5 拡散係数と沈降係数
6 吸収スペクトル
7 蛍光スペクトル
8 円二色性と旋光性
9 誘電率
10 疎水性スケール,solvent accessible surface,ハイドロパシープロット,QSAR
11 表面プラズモン共鳴法(surface plasmon resonance,SPR)

第3章 酵素タンパク質の構造と解析法
1 タンパク質の構造と特徴
2 サブユニットの解離と会合
3 アミノ酸配列の決定法
4 二次構造の決定法

第4章 酵素の立体構造
1 三次構造の決定法
2 NMRとESR
3 タンパク質の水和
4 高次構造の形成と安定性
5 熱量測定
6 高次構造予測
7 酵素活性部位
8 変性と失活
9 酵素の修飾
10 ペプチドの化学合成法と酵素合成

第5章 複合的な酵素系
1 タンパク質の生合成系
2 補因子を要求する酵素
3 オリゴマー酵素
4 膜結合酵素
5 マルチ酵素構造体
6 セリンプロテアーゼと阻害物質

第6章 酵素の精製
1 酵素精製の目的(なぜ酵素を精製するのか?)
2 酵素の細胞内分布
3 生体材料の選択
4 生体材料の破砕法および調製法
5 分離精製法
6 酵素の均一性の判定
7 緩衝液

第7章 酵素の遺伝子工学
1 酵素と塩基配列
2 真核生物ゲノムを構成する様々な要因
3 酵素タンパク質の過剰発現と精製
4 酵素前駆体による酵素活性の制御
5 変異導入法を用いた組換えタンパク質の改変
6 酵素タンパク質のデザイン

第8章 酵素活性の反応速度論的解析
1 化学平衡
2 反応速度
3 酵素反応の速度解析
4 阻害と活性化
5 多基質反応
6 酵素活性に対するpHの影響と活性解離基
7 温度の影響
8 圧力の影響
9 多基質反応
10 遷移相の速度論
11 スローバインディング阻害剤
12 協同性とアロステリック効果
13 リガンド結合と構造変化

第9章 酵素の作用
1 酵素の触媒作用の化学的側面
2 酵素反応における素過程分析
3 基質結合
4 コンホメーション変化と誘導適合
5 酵素触媒機構の代表例(ケーススタディ)

第10章 酵素活性の調節
1 酵素の生体濃度とターンオーバー
2 酵素の遺伝子発現量の調節
3 代謝
4 代謝経路
5 代謝物による酵素活性の調節
6 ホルモンによる酵素活性の調節

第11章 酵素の応用
1 酵素応用の現状
2 食品への酵素利用
3 固定化酵素とアフィニティークロマトグラフィー
4 分析化学および臨床診断,バイオセンサーへの応用  
5 酵素免疫測定法
6 臨床分析へのそれ以外の酵素応用
7 固定化酵素とATP再生系
8 固定化酵素や固定化微生物を用いる物質生産
9 固定化酵素を用いるバイオセンサー
10 有機溶媒,イオン液体,超臨界流体の酵素反応への応用
11 グリーンケミストリーとホワイトバイオテクノロジー
12 Cryタンパク質と微生物農薬

第12章 酵素化学―今後の展開
1 新しいタイプの生体触媒あるいは人工酵素の可能性
2 酵素化学の限界と展開,今後考えるべき一部の問題
3 わが国の酵素化学黎明期
4 最後に