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月刊機能材料 2009年2月号

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【特集】 熱電新時代

商品コード: M0902

  • 発行日: 2009年1月5日
  • 価格(税込): 4,320 円
  • 体裁: B5判
  • ISBNコード: 0286-4835
こちらの書籍については、お問い合わせください。

目次

【特集】 熱電新時代

特集にあたって
Introduction
舟橋良次((独)産業技術総合研究所 ナノテクノロジー研究部門 主任研究員)
 

熱電変換材料への期待
Prospect of Thermoelectric Materials
舟橋良次((独)産業技術総合研究所 ナノテクノロジー研究部門 主任研究員)

 エネルギー・環境問題が深刻な現在、新エネルギーへの期待は高まりつつある。エネルギー消費量の削減には総合エネルギー効率を向上させる必要があるが、最も有効な手段が廃熱利用である。ここでは廃熱からの発電をめざした熱電変換材料の現状を概観する。

【目次】
1. エネルギー・環境問題と熱電変換
2. 熱電発電のメカニズム
3. 熱電変換材料の現状
4. 熱電発電への期待


自然ナノ構造化合物半導体
Natural Nanostructured Compound Semiconductors
山中伸介(大阪大学 大学院工学研究科 環境・エネルギー工学専攻 教授)
黒﨑健(大阪大学 大学院工学研究科 環境・エネルギー工学専攻 助教)

 熱電特性の高度化において、今最も注目されていることは、材料のナノ構造化である。本稿では、われわれのグループが独自に発見した「材料中に自然にナノ構造が生じるGa2Te3」について、その熱電特性に関する最新の研究成果を報告するとともに、新規熱電材料としての可能性を考察する。

【目次】
1. はじめに
2. 自然ナノ構造Ga2Te3の局所構造観察と制御
3. 自然ナノ構造Ga2Te3の熱電特性
4. おわりに


ナノラトリング半導体
Nano-rattling Semiconductors
阿武宏明(山口東京理科大学 基礎工学部 電子・情報工学科 准教授;(独)科学技術振興機構、CREST)

 クラスレート半導体が有する多面体かご構造に内在するナノ空隙に収まったラトリング(rattling)ゲスト原子とホストとの間の相互作用は、この物質のフォノンならびに電子輸送特性と相関する重要な因子である。この観点から、クラスレート半導体におけるホストおよびゲスト置換による構造変調と、その熱電物性に及ぼす効果に関してのわれわれの研究について紹介する。

【目次】
1. はじめに
2. クラスレート構造と熱電物性
3. ナノ構造変調と熱電物性への効果
3.1 ホスト・6cサイト置換
3.2 ゲスト・サイト置換
4. おわりに


ナノ欠陥導入酸化物材料
Oxide Materials doped with Nano-defect
吉田隆(名古屋大学 大学院 工学研究科 准教授)

 BiTe、SbTe材料という金属系熱電変換材料とともに、最近までの数年間でNa-Co-O系やCa-Co-O系などの酸化物系熱電変換材料が発見され、熱電変換素子の研究が活発になり、エネルギー変換技術の一つとして期待される。それらの廃熱の有効利用には室温付近での酸化物系熱電変換のさらなる性能向上が必要である。本論文ではナノ制御技術を用いた熱電変換材料の技術構築を紹介する。

【目次】
1. はじめに
2. 作製方法、評価方法
3. 実験結果および考察
4. おわりに


自然ナノ構造酸化物
Self-assembled Nanostructured Oxide
小菅厚子((独)産業技術総合研究所 ナノテクノロジー研究部門 日本学術振興会特別研究員)
舟橋良次((独)産業技術総合研究所 ナノテクノロジー研究部門 主任研究員)

 簡単な固相反応で、ユニークなナノチェッカーボード構造が自己組織化的にできるZnMnGaO4に着目し、ナノ構造が熱伝導率に与える影響について調べた。その結果、ZnMnGaO4の熱伝導率は、理論的に予想される最小値を下回ることがわかったので、その結果について紹介する。

【目次】
1. はじめに
2. ナノチェッカーボード構造酸化物
3. ナノ相分離酸化物とマイクロ複合酸化物
4. 試料の同定と分析
5. ナノ構造が熱伝導率に与える影響
6. おわりに


有機系材料
Organic Polymer Thermoelectric Materials
篠原嘉一((独)物質・材料研究機構 材料ラボ エコエネルギーグループ グループリーダー)

 有機高分子系において熱電効果という材料開発の視点が導入されたのは1990年代末である。有機高分子系の熱電材料研究は約10年と歴史が浅いが、低温廃熱回収に向けて熱い期待が寄せられている。本稿では、日本が中心となって研究開発が実施されている有機高分子系熱電材料への期待、研究の現状、課題と展望について紹介する。

【目次】
1. はじめに
2. 熱電研究の現状
2.1 共役高分子の実力
2.2 研究のポイント
2.3 研究例
3. 課題と展望
3.1 課題
3.2 展望


Material Report
R&D

新材料による高効率純緑色発光ダイオード
High-efficiency Pure-Green Light Emitting Diode using Novel Material
田中徹(佐賀大学 シンクロトロン光応用研究センター 助教)
西尾光弘(佐賀大学 理工学部 電気電子工学科 教授)
郭其新(佐賀大学 シンクロトロン光応用研究センター 教授)
小川博司(佐賀大学 名誉教授)

 発光ダイオードは光の三原色であるRGBがすでに実用化されているが、緑色領域にはグリーンギャップと呼ばれる効率の谷間が存在しており、効率向上に向けた研究開発が進められている。本稿では、この緑色領域における新材料としてテルル化亜鉛を用いた発光ダイオードについて、最近の研究成果を紹介する。

【目次】
1. はじめに
2. ZnTeを用いた緑色LEDの特徴と開発の歴史
3. ZnTeにおけるAl熱拡散特性について
4. 表面処理によるLEDの特性改善
5. ZnTe LEDの光取り出し効率改善による高性能化
5.1 ZnTe/Zn1-xMgxTeヘテロ接合構造LEDの開発
5.2 薄膜型ZnTeホモ接合構造LEDの開発
6. まとめと今後の展望


有機発光トランジスタの素子設計と電子材料
Device Designing and Materials for Organic Light-emitting Transistors
菅沼直俊(京都大学 産官学連携センター 研究員(科学技術振興)(現 (独)産業技術総合研究所))
松重和美(京都大学 大学院 工学研究科 電子工学専攻 教授)
下地規之(ローム(株) 研究開発本部 ディスプレイ研究開発センター センター長 次席研究員)
奥良彰(ローム(株) 研究開発本部 ディスプレイ研究開発センター 主任研究員)
奥山優(ローム(株) 研究開発本部 ディスプレイ研究開発センター 准研究員)

 新たな有機発光デバイス構造として有機発光トランジスタが注目を集めつつあるが、実用的な性能をめざす観点からみるとその素子特性にはまだ課題が多い。ここでは、有機トランジスタのキャリアの流れに沿った方向にn型材料とp型材料のヘテロ接合発光界面を有する有機発光トランジスタについて紹介する。この構造は、有機半導体薄膜をリフトオフパターニングするという独自の加工技術を用いて実現した。

【目次】
1. はじめに
2. 従来の横型OLET開発
3. 従来型OLETの問題点とpnヘテロ接合型OLETの考案
4. pn-OLETのコンセプト
5. 有機半導体薄膜のリフトオフパターニングによるpn-OLETの作製
6. pn-OLETの電気的特性および発光特性
7. 改良構造の導入によるpn-OLETの特性向上
7.1 スプリットゲート構造
7.2 完全pn-OLET構造
8.これからの展望


連載 ロボットテクノロジー都市の実現に向けて(5)
ネットワークロボット
Networked Robots
萩田紀博((株)国際電気通信基礎技術研究所 知能ロボティクス研究所 所長)

 ロボット技術とユビキタスコンピューティング技術を融合したネットワークロボットについて概説する。ネットワークロボットとしてこの数年間の動向を述べ、国内での具体的な研究成果、具体的にオープン化された環境情報構造化プラットフォームなどについて説明する。
【目次】
1. はじめに
2. ネットワークロボットとは
3. 総務省ネットワークロボット研究開発プロジェクトの進捗状況
3.1 ロボット・プラグ・アンド・プレイ(Robot PnP)技術
3.2 状況に依存した高度対話技術
4. 環境情報構造化の進捗状況
4.1 環境情報構造化プラットフォームの基本構想
4.2 関西環境プラットフォーム
5. おわりに


計算機シミュレーションによる分子デバイスの設計と評価(2)
グラフェン上のリチウムイオンの拡散ダイナミクス―ダイレクト・アブイニシオ分子動力学計算によるアプローチ―
Diffusion Dynamics of Lithium Ion on Graphene Surfaces:Direct ab initio Molecular Dynamics(MD)Approach
田地川浩人(北海道大学 大学院 工学研究科 物質化学専攻 助教)
川畑弘(京都大学 大学院 工学研究科 電子工学専攻 助教(現 科学技術政策研究所 上席研究官))

 グラフェン上のリチウムイオンの拡散ダイナミクスについて、ダイレクトabinitio分子動力学計算によって得られた結果を解説した。リチウムイオンの拡散は、グラフェンの最高被占軌道(HOMO)の節面に沿った経路が最も安定であることを示した。また、グラフェンの特異な性質を利用して、イオンスイッチングデバイス素子を理論設計した。

【目次】
1. はじめに
2. ダイレクトab initio MD法とは
3. グラフェン上のLi+イオンの拡散ダイナミクス
4. グラフェン上のリチウム原子の拡散ダイナミクス
5. フラーレンC60表面上でのLi+イオンの拡散ダイナミクス
6. 修飾したグラフェン上のLi+イオンの拡散ダイナミクス
7. おわりに


Market data
ハイブリッド自動車用二次電池の市場動向
Market Trend on Rechargeabe Battery for Hybrid Car

【目次】
1. 概要
2. ハイブリッド自動車の市場規模
3. ハイブリッド自動車用電池の市場規模
3.1 ニッケル水素電池
3.2 リチウムイオン電池
4. 業界動向
5.企業動向
(1) パナソニック
(2) 日立製作所/日立ビークルエナジー
(3) ジーエス・ユアサコーポレーション
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