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月刊機能材料 2009年7月号

【特集】 コールドスプレー/キネティックスプレーの最新動向

商品コード: M0907

  • 発行日: 2009年6月5日
  • 価格(税込): 4,320 円
  • 体裁: B5判
  • ISBNコード: 0286-4835

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目次

【特集】 コールドスプレー/キネティックスプレーの最新動向

特集にあたって
Introduction
榊和彦(信州大学 工学部 機械システム工学科 准教授)


コールドスプレー/キネティックスプレーの概要と最新動向
Promising Field in New Thermal Spray Technology,“Cold and Kinetics Spraying”
榊和彦(信州大学 工学部 機械システム工学科 准教授)

 コールドスプレーは,主に金属の微粒子を高速で基材に衝突させて大気中で成膜する新しい溶射法の一つであり,低温の高速作動ガスにより加速することが大きな特徴である。このコールドスプレーについて,溶射法や他の粒子衝突による表面改質技術と比較し,原理,特徴,被膜材料と適用検討事例について簡単に解説した。

【目次】
1. はじめに
2. コールドスプレーの概要
2.1 コールドスプレーとは
2.2 コールドスプレーの原理
2.3 コールドスプレーの長所と短所
3. コールドスプレーの最近の動向
3.1 研究の動向
3.2 材料と適用検討事例
3.3 コールドスプレーの課題
4. おわりに


コールド&ウォームスプレーにおけるガス流動と粒子挙動
Gas Flow and Particle Behavior in Cold Spray and Warm Spray
片野田洋(鹿児島大学 大学院 理工学研究科 機械工学専攻 准教授)

 高速フレーム溶射の貯気温度は3000℃程度,コールドスプレーの貯気温度は1000℃未満である。両者の貯気温度の差を埋める超音速の溶射法として,近年ウォームスプレーが開発された。本論文ではコールドスプレーとウォームスプレーにおけるガス流動と粒子挙動に関する最新の研究動向,課題,および将来の展望について述べる。

【目次】
1. はじめに
2. コールドスプレー
2.1 臨界速度
2.2 付着率
2.3 課題と将来の展望
3. ウォームスプレー
3.1 概要
3.2 計算例
3.3 課題と将来の展望
4. おわりに


溶射およびコールドスプレーにおける粒子付着機構
Particle Deposition Mechanism in Both Thermal Spray and Cold Spray
福本昌宏(豊橋技術科学大学 工学部 教授)

 既存溶射法における溶融が一種の必要悪である反省から,非溶融固体粒子の成膜が考案された。その代表がコールドスプレー:CS法であり,厚膜創製分野における新潮流として期待される。ただし同法の基盤確立には,個々の粒子の基材への付着機構解明が不可欠である。本稿では,溶射およびCS法における粒子付着機構の研究の現状を概説する。

【目次】
1. はじめに
2. 溶射法における粒子偏平挙動観察を通したプロセス制御
3. コールドスプレーにおける粒子挙動観察を通したプロセス制御
4. コールドスプレーに関する国内フィージビリティースタディー
5. おわりに


高圧高温型コールドスプレー装置の開発とその応用の動向
Development of High Pressure and Temperature Cold Spray System and the Current of its Application
深沼博隆(プラズマ技研工業(株) 代表取締役)
黄仁忠(プラズマ技研工業(株) 研究開発部)

 高圧高温コールドスプレー装置の特性を簡単に述べ,低圧コールドスプレーに比べてその技術的優位性および将来性の高さについて記述している。特にコールドスプレーにおいて材料粒子速度および温度が被膜の特性に与える影響について詳しく述べ,また,これまでの応用および将来の可能性についても記述した。

【目次】
1. はじめに
2. 高圧高温コールドスプレー装置と高温ガスヒーター
3. コールドスプレーガン内の流体および粒子シミュレーション
4. コールドスプレーの付着率
5. コールドスプレー被膜の密着強度
6. コールドスプレー被膜組織と特性
7. コールドスプレーの応用
8. おわりに


ウォームスプレー法の基礎と高機能被膜創製への応用
Fundamentals of Warm Spraying Process and its Application to the Fabrication of High Performance Coatings
黒田聖治((財)物質・材料研究機構 ハイブリッド材料センター センター長)

 近年,固相粒子を高速度で基材に投射させてコーティングを形成させるプロセスが種々開発され,注目されている。物質・材料研究機構(NIMS)ではコールドスプレーと高速フレーム溶射の中間的な温度領域のガスを用いて成膜するウォームスプレー法を開発した。プロセスの原理と特徴,チタンおよびWC-Co被膜形成への応用について解説した。

【目次】
1. はじめに
2. ウォームスプレーの原理
3. 粒子密着のメカニズムと微細組織
4. 応用例
5. おわりに


低圧携帯型および低圧音速型コールドスプレーの市販装置とその適用事例
Introductions and Applications of Portable Low Pressure Cold Spray and Supersonic Low Pressure Cold Spray
成田章(スタータック(株) 代表取締役)

 低圧圧縮空気を使用しロシア国内で累計800台以上販売された,高圧ガス保安法適用外のロシア製コールドスプレー装置DYMET(低圧携帯型コールドスプレー)と,低圧ヘリウムガスを使用する米国製カイネティックメタリゼーション(Kinetic Metallization)装置:KM-CDS(低圧音速型コールドスプレー)の装置概要と適応例の紹介および最近の低圧コールドスプレーの動向について記す。

【目次】
1. はじめに
2. 低圧携帯型コールドスプレー
2.1 装置紹介
2.2 装置概要
2.3 装置構成
2.4 装置特徴
2.5 適応例
3. 低圧音速型コールドスプレー
3.1 装置紹介
3.2 装置概要
3.3 KM-CDSの特徴
3.4 KMコーティングの適応例
4. 低圧コールドスプレーの動向
5. おわりに


コールドスプレーによる機器・構造物の損傷補修の検討
Investigation of Repairing for Damaged Devices and Structures by the Cold Spray Technique
小川和洋(東北大学 大学院 工学研究科 附属エネルギー安全科学国際研究センター 准教授)

 多くの機器・構造物においては多くの金属材料が使用されており,長期間に及ぶ過酷な使用により経年的な劣化が否めない。劣化が軽微なものに関しては溶接などによる補修が行われるケースも見受けられるが,種々の問題点を有する。そこで,これらの問題を解決可能な新しい補修技術として,コールドスプレー法による補修の可能性について説明する。

【目次】
1. はじめに
2. コールドスプレー
3. 低圧型CSによるアルミニウム材料補修の可能性検討
4. 高圧型CSによるNi基超合金補修の可能性検討
5. おわりに


コールド&ウォームスプレーによるWC-Co被膜の形成と機械的特性
Mechanical Properties of WC-Co Coatings Prepared by Cold and Warm Spraying Methods
北村順也((株)フジミインコーポレーテッド 溶射材事業部 溶射材事業課 主任技師)

 タングステンの消費低減への手段として,コールドおよびウォームスプレーによるWC成膜の調査が行われた。現状実用で最も一般的な高速フレーム溶射では,過熱による被膜の劣化が不可避であるが,低温プロセスにより過熱劣化のない被膜を得ることに成功した。端緒の段階で改善の余地を残しながらも,HVOFと同等以上の機械的特性を得た。

【目次】
1. はじめに
2. CS法によるWC-Co被膜の形成と被膜の機械的特性
3. WS法によるWC-Co被膜の形成と被膜の機械的特性
4. WSとCSの比較
5. おわりに


コールドスプレー用粉末の開発と適用事例
Development and Application of Powder for Cold Spray
仲館創(エイチ・シー・スタルク(株) 金属・セラミック粉末事業部 表面処理材料部 マネジャー)

 コールドスプレーは溶射と異なり原料粉末を溶かさない技術であり,高い被膜品質を得るためには粉末の特性管理が重要になる。またガス温度の影響も大きく,工業的にはヘリウムではなく窒素ガスを使える粉末開発が大切である。ここではタンタル,ニオブを中心に,コールドスプレー用粉末の開発および適用事例を記す。

【目次】
1. はじめに
2. コールドスプレー装置と銅粉末の場合
3. タンタル,ニオブ,ニッケル粉末の場合
4. 適用事例
4.1 スパッタリングターゲット
4.2 厚膜チューブ
4.3 タングステン-銅混合粉
5. その他の粉末
6. おわりに


Material Report
R&D

UV硬化型油面シーリング材「コンジール」の開発
Development of UV-Curing Sealant,“Congeal”for Oily Surface
岡田真起(ニチバン(株) 中央研究所)

 無溶剤で省エネルギー,高生産性のUV硬化型シーリング材「コンジール」を開発した。コンジールはUV照射により短時間で硬化が完了する。被着体は金属(亜鉛鋼板,アルミニウム),特に防錆オイル処理された金属面にも高い接着性を示す。ユニークな特徴は,-40℃から120℃という広い温度範囲で十分な伸びを有するので,被着体の変形に追従するためクラックの発生を防止できる。自動車や電気部品のシーリング材として,さまざまな分野での展開が期待できる。

【目次】
1. はじめに
2. UV硬化前・硬化時の特性
2.1 粘度特性
2.2 硬化性
2.3 アウトガス,硬化収縮
3. UV硬化後特性
3.1 油面接着性
3.2 温度変化による引張り特性
3.3 耐湿性,防錆性
4. 保存安定性
5. おわりに


連載 ロボットテクノロジー都市の実現に向けて(10)
自律分散型制御:生産システムの観点から
Autonomous Distributed Control System:Application to Manufacturing Systems
杉村延広(大阪府立大学 大学院 工学研究科 機械系専攻 教授)
岩村幸治(大阪府立大学 大学院 工学研究科 機械系専攻 助教)

 本稿では,人間との協調あるいは融合を考えるうえでの一つの課題として,生産システムにおける知能化生産設備の自律分散制御およびこれらの設備と作業者との融合について解説する。特に,生産における自律分散制御と作業者とのかかわりについて考える。

【目次】
1. はじめに
2. 設計・生産システムにおける課題
3. 自律分散システム
4. ホロニック生産システム(HMS)
4.1 基本的考え方
4.2 リアルタイムスケジューリングへの適用
5. 自律分散制御と作業者との融合
5.1 自律的な意思決定を行う作業者
5.2 作業者の能力と希望
5.3 作業者の有効性
6. おわりに
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