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月刊機能材料 2003年8月号

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創刊22周年特集 強誘電体メモリーの動向と展望

商品コード:
M0308
発行日:
2003年7月5日
体裁:
B5判
ISBNコード:
0286-4835
価格(税込):
4,400
ポイント: 40 Pt
関連カテゴリ:
雑誌・定期刊行物 > 月刊機能材料

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創刊22周年特集 強誘電体メモリーの動向と展望
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強誘電体メモリーの現状と次世代型への期待
Current Status of Ferroelectric Memories and Expectation to Next-generation Type

石原宏 東京工業大学フロンティア創造共同研究センター教授

本稿では, まず強誘電体メモリーの現状と将来動向を紹介し, プロセス技術の進展によ
りメモリーの微細化が急速に進んでいることを明らかにした。また, メモリー用強誘電体
材料に必要な特性をまとめた。次に, 次世代型メモリーの特徴と問題点を明らかにし, 筆
者がリーダーを務めている「次世代強誘電体メモリの研究開発」プロジェクトの概要と主
要な成果について述べた。

【目次】
1. はじめに
2. 現行型強誘電体メモリー
3. FeRAM用強誘電体材料の現状
3.1 Pb(Zr,Ti)03(PZT)
3.2 SrBi2Ta2O9(SBT)
3.3 (Bi,La)4Ti3O12 (BLT)
4. 次世代型FeRAMへの期待
5. プロジェクトの研究概要
5.1 強誘電体膜およびバッファー層の高品質化
5.2 データ保持特性に優れた回路構成の検討
6. おわりに


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MOCVD法による強誘電体薄膜の形成
Preparation of Ferroelectric Thin Film by MOCVD

舟窪浩 東京工業大学大学院総合理工学研究科物質科学創造専攻 助教授
渡辺隆之 東京工業大学大学院総合理工学研究科物質科学創造専攻
酒井朋裕 東京工業大学大学院総合理工学研究科物質科学創造専攻

非鉛系のFeRAM用強誘電体と して注目されているBi4Ti3O12 基強誘電体の高品質エピ
タキシャル薄膜をMOCVD法により作製した。Bi4Ti3O12への元素置換が特性に及ぽす効
果を明らかにすることで, 新規材料の開発指針を検討したので紹介する。

【目次】
1. はじめに
2. 薄膜の作製と結晶構造評価
3. 誘電特性
4. リーク電流
5. 強誘電特性
6. おわりに

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減圧仮焼成法によるBi系強誘電体薄膜の形成
Synthesis of Bi-Related Ferroelectric Thin Films under Low Oxygen Pressure Ambient

藤崎芳久 (財)新機能素子研究開発協会
東京工業大学フロンティア創造共同研究センター共同研究員

減圧酸素雰囲気中で乾燥ゲルを仮焼成すると,ゾルゲルBi3.46La0.75Ti3O12 (膜厚80nm)
の強誘電特性を著しく向上できることを見いだした。残留分極値は従来の倍以上の27.2
μC/cm2 であるにもかかわらず, 抗電界は54.3kV/cm(抗電圧: ~0.4V) と十分に小さ
< , +/-1.5V で良好な飽和ループを描く。膜疲労もなく, Gbit級の超高集積低雷圧駆
動強誘電体メモリーに必須かつ好適な特性を有することがわかった。

【目次】
1. はじめに
2. 実験
3. 結果および考察
4. おわりに

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Si添加強誘電体材料の特性
Ferroelectric Performances of Si-added Ferroelectric Oxides

井手本康 東京理科大学理工学部工業化学科助教授

強誘電体酸化物のBLT, SBT, BIT 系にSiを含む複合酸化物を混合し,焼成すること
により,新規のバルク材料である強誘電体酸化物が得られた。Si 置換により,Pr,Ecな
どの強誘電体特性の向上がみられ,Tc, 誘電率にも変化がみられた。さらに,組成変化や
熱処理を行うことによっても特性に変化がみられた。

【目次】
1. はじめに
2.(Bi,La)-Ti-Si-O系強誘電体酸化物
2.1 試料の合成,特性,結晶構造の評価方法
2.2 物性および強誘電体特性
2.3 結晶構造
2.4 Birich (Bi,La)4+x(Ti,Si) 3-yO12の物性と強誘電体特性
3. (Sr,Bi)-Ta-Si-O 系強誘電体酸化物
4. Bi-Ti-Si-O 系強誘電体酸化物
5. おわりに

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強誘電体メモリーの基本動作と信頼性
Elements of Circuit Operation and Reliability Limiting Factors of Ferroelectric Memories

嶋田恭博 松下電器産業㈱ 半導体デバイス研究センターチームリーダー

実用化されている強誘電体メモリーは, 強誘電体の分極反転に伴う強誘電体キャパシターへの電荷の出し入れの量を論理信号のレベルに増幅してデータの読み出しを行う。
したがって, 論理状態を保持している分極は読み出し動作によって破壊される。本論文ではこの破壊読み出しの原理に基づく強誘電体メモリーの動作を解析し,その信頼性を制限するさまざまな要因を強誘電体内での物理過程に焦点を当てながら考察する。

【目次】
1. はじめに
2. セル構成と動作原理
3. 信頼性上の課題
3.1 ファティーグ
3.2 不揮発性の評価方法と課題
4. おわりに

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連鎖型強誘電体メモリ(chain FeRAM)
Overview of chain FeRAM

高島大三郎 ㈱東芝 セミコンダクター社 SoC研究開発センター 主査

chain FeRAM® は,高密度・高速動作が可能な不揮発性メモリーとして期待される。
1つのメモリーセルは,1個のセルトランジスタと1 個の強誘電体キャパシターの並列接続
から構成され, これを複数個直列接続してセルブロックを構成している。この構成により,
従来型のFeRAM と比べてChip サイズを縮小しつつ,高速なRandom Access が可能と
なる。本論文では,①chain FeRAMの概要②高速高密度,低電圧動作を実現するメモリーセル,回路技術について解説する。

【目次】
1. はじめに
2. 従来型のFeRAM
3. chain FeRAMの概要
3.1 基礎構成
3.2 基本動作
4. 高速化技術
5. 高密度化技術
5.1 chain方式の優位性
5.2 One-Pitchシフトセル
5.3 低コスト階層ワード線方式
5.4 小面積ダミーセル方式
5.5 Chipサイズ比較
6. 低電圧化技術
7. おわりに

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強誘電体ロジック回路
Ferroelectric Logic Circuits

淵上貴昭 (財)新機能素子研究開発協会 研究開発部 主任研究員/
ローム㈱研究開発本部技術員

強誘電体デバイスを用いた新しい回路の概念が提案され認知され始めている。不揮発性
を応用した不揮発性強誘電体ロジック回路である。強誘電体の不揮発性を利用することに
より,論理状態や回路構成を無電源で維持し続けることができる。この不揮発性強誘電体
ロジックについて,基本となるセル構成から商単な応用例について述べる。また,強誘電
体デバイスを用い,演算機能と記憶機能を一体化した機能パスゲートについても簡単に述
ぺる。

【目次】
1. はじめに
2. 強誘電体ロジック回路
2.1 誘電体不揮発性ロジック回路
2.1.1 強誘電体不揮発性ラッチ
2.1.2 強誘電体不揮発性フリップフロップ
2.1.3 強誘電体不揮発性ラッチ・フリップフロップの応用
2.2 機能パスゲート
3. おわりに

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強誘電体メモリーの応用
Applications of Ferroelectric Random Access Memory

桝井昇一 ㈱富士通研究所シリコンテクノロジ研究所主管研究員

強誘電体メモリーの応用分野を概説する。強誘電体メモリーは主流である1T1C 型の
ほか,不揮発SRAM や不揮発ラッチの実現が可能であり,SoCへの応用に適している。
SoC 応用のための設計環境を説明し,実際の応用例として,汎用メモリー,
スマートカード,RFID, FPGA を取り上げ,強誘電体メモリーにより得られる利点をまとめる。

【目次】
1. はじめに
2. FeRAMメモリー素子構造と特性
3. FeRAM搭載カスタムICの設計環境
4. 汎用メモリー
5. スマートカード
6. RFIDタグ
7. FPGA/DPGA
8. ASIC/カスタムLSI
9. まとめと将来展望