カテゴリ

  • 近日発売の新刊情報
  • CMCeBOOK

月刊ファインケミカル 2014年10月号

商品コード:
F1410
発行日:
2014年10月15日
体裁:
B5判
ISBNコード:
0913-6150
価格(税込):
7,700
ポイント: 70 Pt
関連カテゴリ:
雑誌・定期刊行物 > 月刊ファインケミカル

Review

この商品に対するご感想をぜひお寄せください。

著者一覧

,

目次 +   クリックで目次を表示

-------------------------------------------------------------------------

【特集】ユニバーサルデザインフード
    ―見た目にも“おいしく”“食べやすい”食品の開発―

-------------------------------------------------------------------------

ユニバーサルデザインフードについて
About Universal Design Foods

藤崎享 (日本介護食品協議会)

 登場以来増え続けるユニバーサルデザインフードについて、安全性、衛生性はもとより、利用者のQOLを一層高めるため、おいしさや利用しやすさといった「質」がこれまで以上に求められている。本稿では、ユニバーサルデザインフードの現状や生い立ちおよび特徴から、利用者の利益となる製品の開発に向けて努力する各企業の姿勢についてその一端を紹介する。

【目次】
1. はじめに
2. 加工食品としての介護食品
3. 加工食品としてのメリット
4. 「おいしさ」と「機能」を備える開発力と技術力
5. おわりに

-------------------------------------------------------------------------

食べ物のテクスチャー調整とその手法
Food Texture Control and its Methods

大越ひろ (日本女子大学)

 人は加齢に伴いさまざまな機能が低下するが、生命維持のためには毎日の食事は欠かせない。本稿は、食べ物のテクスチャーについて、咀嚼機能、摂食嚥下機能の低下などに対応する食べ物のテクスチャー調整とその手法について、事例を中心に解説した。

【目次】
1. はじめに
2. 食べ物のテクスチャーとは
2.1 テクスチャーを構成するもの
2.2 テクスチャーの評価方法
3. 食べ物のテクスチャーを調整する必要性
3.1 咀嚼が困難な人が求める食べ物のテクスチャー調整
3.1.1 肉製品のテクスチャー調整とその手法
3.1.2 根菜類(ゴボウ)のテクスチャー調整とその手法
3.2 摂食機能が低下した人が求める食べ物のテクスチャー調整
3.2.1 むせやすい食べ物の改善
3.2.2 窒息しやすさの改善
3.2.3 適切な食形態(テクスチャー)への調整
3.2.4 段階的な食事へのテクスチャー調整
4. おわりに

-------------------------------------------------------------------------

嗜好性の向上をめざした高齢者用食品の開発
Development of the Foods for the Elderly with the Aim of Improving the Palatability

吉村美紀 (兵庫県立大学)
江口智美 (山形県立米沢栄養大学)

 高齢者用食品の研究開発ではテクスチャー改善により、安全に自分の口から食べることで、人生の楽しみと満足感を与えることが期待されている。近年、物性評価、生体計測、官能評価などの手法を用いて、食べやすくおいしい食品の研究が盛んに行われている。ここでは高齢者を対象に行った、トロミ剤と惣菜のゼリー寄せ、タピオカ澱粉配合麺の研究開発事例を述べる。

【目次】
1. はじめに
2. 咀嚼・嚥下困難な高齢者のための食事
3. きざみ食とトロミ剤
3.1 トロミ剤の種類の比較
3.2 トロミ剤の濃度の比較
3.3 混合系トロミ剤としてきざみ食に添加した場合の影響
3.4 形状が異なるきざみ食の咀嚼性
3.5 惣菜のゼリー寄せ
4. タピオカ澱粉配合麺の力学的特性と咀嚼特性
5. おわりに

-------------------------------------------------------------------------

凍結含浸法による高齢者向け形状保持軟化食品の開発
Development of Shape-retaining Soft Food for Elderly People by Freeze-thaw Infusion Method

柴田賢哉 (広島県立総合技術研究所)

 食材に酵素を急速に導入する「凍結含浸法」を開発した。凍結解凍によって組織緩和した食材に軟化酵素を含浸すると、もとの外観を変えることなく食材の硬さを調整できる。凍結含浸法は、従来の「きざみ食」や「流動食」とは異なった、見た目の「おいしさ」をもつ高齢者用食品の製造に利用でき、高齢者のQOL(生活の質)の向上に貢献できる。

【目次】
1. はじめに
2. 凍結含浸法による酵素を利用した食材の軟化
2.1 酵素利用による食材の軟化
2.2 凍結含浸工程
2.3 凍結含浸法による食材の硬さ制御
2.4 酵素製剤選択の重要性
2.5 加熱と比較した酵素による食材軟化の優位性と注意点
3. 凍結含浸法の酵素含浸メカニズム
3.1 食材の凍結処理が及ぼす酵素の含浸効率
3.2 減圧処理による酵素急速導入
3.2.1 減圧による物質含浸
3.2.2 凍結含浸法と真空含浸法の相違点
3.2.3 凍結含浸法の含浸メカニズム
4. 軟化した凍結含浸食材の特徴
4.1 消化吸収性評価
4.2 軟化食材のテクスチャー評価
5. おわりに

-------------------------------------------------------------------------

介護食への取り組み―業務用と在宅用にそれぞれ求められるもの―
Initiatives of Nursing Care Foods―for Hospitals and Home Care

三松義孝 (マルハニチロ(株))

 高齢者が増加の一途をたどり、長寿国の日本だが、最後まで元気に過ごせる人はどれだけいるだろう? 平均寿命と健康寿命(健康上の問題がない状態で日常生活を送れる期間)が一致するのが理想とされているが、これを実現できる方はまだ少ないのが現状だ。身体機能を維持し、健康に過ごすためには食事をとることが必要不可欠であり,これをサポートするのが介護食の役割である。

【目次】
1. はじめに
2. 介護食を取り巻く環境
3. 施設での介護食の現状
4. 業務用介護食の問題点
5. 業務用介護食に求められるもの
6. 在宅介護食の現状と課題
7. 在宅介護食品の問題点
8. 在宅介護食に求められるもの
9. おわりに

-------------------------------------------------------------------------

おいしく常温保存可能なレトルトやわらか食品の開発
Development of Soft and Delicious Retort Foods

伊藤裕子 (キユーピー(株))

 超高齢社会を支える上で、食事が召しあがりにくい方でも食を楽しめるとともに、介護する側の負担軽減につながる食品の提供は重要である。キユーピーは1998年、史上初の市販やわらか食品を発売、現在「やさしい献立」シリーズとして63品の商品を提供し、お客様のご支持をいただいている。以下では「やさしい献立」の開発について、現状と課題を述べる。

【目次】
1. はじめに
2. 「やわらか食品に求められるもの」とは?
2.1 物性面の配慮
2.1.1 咀嚼機能が低下した人への配慮
2.1.2 嚥下機能が低下した人への配慮
2.2 栄養面の配慮
2.3 QOL上の配慮
3. 常温保存可能なレトルト食品の特長
3.1 レトルト食品の特長
3.1.1 やわらか食品として食べやすい適切な物性
3.1.2  常温流通・保管が可能で賞味期間も長い, 扱いやすさ
3.1.3 簡単に開封でき,すぐ召しあがれる簡便性
3.2 レトルト食品の課題
4. キユーピー「やさしい献立」の現状
5. 日本介護食品協議会とユニバーサルデザインフード(UDF)
6. 今後の課題
7. おわりに

-------------------------------------------------------------------------

介護食の市場動向と展望
Market Trends and Prospects of Nursing Care Food

原田茂樹 (ハウス食品(株))

 介護食品市場はここ数年来右肩上がりで伸びており、昨年度出荷ベースで1000億円を突破した。内訳は施設、病院向けが90%弱と大半を占め、在宅向けが残りの10%強となっているが、近年は特に在宅向け市場の伸びが著しく2桁増となっている。構造的な人口減に伴いシュリンクし続けている国内食品市場にあっては、数少ない成長市場といえるが、今後乗り越えていかなければならない課題も多い。ここでは、1.製品,2.価格、3.認知・コミュニケーション、4.チャネル・売り場の各要素ごとに考えてみたい。

【目次】
1. 社会環境
2. 介護食品の市場状況
2.1 カテゴリー別概要
2.2 チャネル概要
3. 介護食品の課題
3.1 製品
3.2 価格
3.3 認知・コミュニケーション
3.4 流通・売り場
4. 介護食品の展望
4.1 製品展開について
4.2 認知促進について
4.3 チャネル,売り場について
5. おわりに

-------------------------------------------------------------------------

医薬品開発の流れと製薬業界の動向〜品質管理の重要性とプロセス制御〜 第12回

洗浄バリデーション

橋本光紀 (医薬研究開発コンサルテイング)

【目次】
1. はじめに
2. 残留許容基準の設定
3. 許容限度の確立
4. 残留許容量の設定手順
4.1 一般的薬効の医薬品を製造する設備では
4.2 毒性の強い, 溶解性の低い化合物を取り扱う場合は
5. 効果的なサンプリング法
6. まとめ

-------------------------------------------------------------------------

[ケミカルプロフィル]

ソルビン酸/ソルビン酸カリウム(m-Xylylene dichloride)
2-フェノキシエタノール(2-Phenoxyethanol)

-------------------------------------------------------------------------

[ニュースダイジェスト]

・海外編
・国内編