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アジュバント開発研究の新展開(普及版)

  • Advanced Technologies for adjuvant research and development(Popular Edition)
  • NEW
2011年刊「アジュバント開発研究の新展開」の普及版!ワクチン開発研究には必須のアジュバント技術に関する,基礎研究、開発、審査行政にわたり網羅!!

商品コード: B1221

  • 監修: 石井健・山西弘一
  • 発行日: 2017年10月10日
  • 価格(税込): 5,400 円
  • 体裁: B5版、249ページ
  • ISBNコード: 978-4-7813-1214-9

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  • アジュバントとしての細菌表層成分分子:リポ多糖 / リピドA,ペプチドグリカン,リポペプチド / オイルエマルジョン / 核酸アジュバント / アジュバントとしてのサイトカインおよびその機能性変異体

刊行にあたって

 ワクチンは現存する医療技術の中でもその起源が最も古く,且つ,有効なもののひとつである。ワクチン開発は,Jenner 以来,永らく観察と経験に頼ってきた。しかし近年の免疫学の発展により,アジュバント成分を特異的に認識するTLRなどの宿主細胞受容体を介した自然免疫反応がその後の獲得免疫反応を厳密に制御することが判明し,また,ワクチン抗原探索技術の進歩によって論理的なワクチン設計が可能となってきた。これからのワクチン開発研究では,慢性感染症,癌,アレルギーなどワクチンの対象となる疾患に関する病態研究から,免疫学,疫学,治験製剤の生産,さらには効果判定を科学的かつ効率的に行う臨床研究が必須であり,常に実用化を念頭においたGoal orientedな戦略が必要である。
 このような状況の中で,本書はワクチン開発研究になくてはならなくなってきた,アジュバントに関する,基礎研究,開発,審査行政にわたる網羅的な内容を提供する意欲的なものである。国内はもとより,グローバルな視点でユニークかつトップレベルの仕事をされている方々に執筆をお願いした。
 これまでアジュバントの開発研究に特化した学会は存在しなかったが,平成22年度から医薬基盤研究所を主体としてアカデミア,ワクチン関連製薬企業の専門家をメンバーとする「次世代アジュバント研究会」を発足させた。また,アジュバント開発研究に特化した専門書も非常にまれであり,その発行が切望されていたことから今回の本がアジュバント開発研究者,またその関連の基礎研究者や審査行政に関わる方々においても有益であることを切に願うばかりである。
(本書「はじめに」より抜粋)

<普及版の刊行にあたって>

 本書は2011年に『アジュバント開発研究の新展開』として刊行されました。普及版の刊行にあたり、内容は当時のままであり加筆・訂正などの手は加えておりませんので、ご了承ください。

2017年10月  シーエムシー出版 編集部

著者一覧

石井健   (独)医薬基盤研究所 
青枝大貴   (独)医薬基盤研究所 
小檜山康司  (独)医薬基盤研究所 
鉄谷耕平   (独)医薬基盤研究所
審良静男   大阪大学
山西弘一   (独)医薬基盤研究所 
吉田裕樹   佐賀大学 
原博満   佐賀大学 
安田好文   兵庫医科大学 
中西憲司   兵庫医科大学 
竹内理   大阪大学 
荒木幸一   Emory Vaccine Center
黒田悦史   産業医科大学 
小山正平   東北大学
藤本ゆかり  大阪大学 
深瀬浩一   大阪大学 
新川武   琉球大学 
宮田健   琉球大学 
柳義和   (株)MBR 
豊永憲司   九州大学 
山崎晶   九州大学 
下里剛士   信州大学 
北澤春樹   東北大学 
Cevayir Coban  Laboratory of Malaria Immunology
Keiichi Ohata  Laboratory of Malaria Immunology
Yoshikatsu Igari  ZENOAQ
Masahiro Kato  ZENOAQ
Toshihiro Tsukui  ZENOAQ
望月慎一   北九州市立大学 
櫻井和朗   北九州市立大学
岩田晃   (財)日本生物科学研究所 
前山順一   国立感染症研究所
山本三郎   日本BCG研究所
改正恒康   大阪大学 
西川元也   京都大学 
高倉喜信   京都大学 
角田慎一   (独)医薬基盤研究所 
堤康央   大阪大学 
吉開泰信   九州大学 
内田哲也   国立感染症研究所 
赤木隆美   大阪大学 
明石満   大阪大学 
長谷川秀樹  国立感染症研究所 
植松智   大阪大学 
佐々木津   ファイザー(株) 
Nathalie Garcon  Vice President
瀬谷司   北海道大学 
佐藤治子   北海道大学 
志馬寛明   北海道大学 
松本美佐子  北海道大学

執筆者の所属表記は、2011年当時のものを使用しております。

目次

第1章 アジュバント総論
1 アジュバントの開発研究の現状と未来;審査行政や社会とのかかわりも含めて
1.1 アジュバントとは
1.2 アジュバントの可能性
1.3 アジュバントの危険性
1.4 アジュバントの安全性確保
1.5 アジュバント開発研究の新展開:自然免疫研究からのアプローチ
1.6 アジュバントの具体例
1.7 代表的なアジュバント
1.8 自然免疫受容体によって認識されるアジュバント
1.9 自然免疫受容体リガンド以外(?)のアジュバント
1.10 ドラッグデリバリーに着目したアジュバント
1.11 アジュバント開発研究の今後の展開とワクチン審査行政および医学教育,社会への波及効果
1.11.1 アジュバント開発のための安全性規制
1.11.2 アジュバント単独での安全性試験
1.12  まとめ
2 アジュバントの歴史
2.1 はじめに
2.2 アジュバントの誕生
2.3 Oil emulsionアジュバント
2.4 アルミニウム塩アジュバント
2.5 微生物由来のアジュバントと,自然免疫系の関与
2.6 ワクチンデリバリーシステムとしてのアジュバント
2.7 混合アジュバント
2.8 非感染症ワクチンへの応用
2.9 おわりに

第2章 アジュバントの免疫
1 アジュバントのシグナル伝達研究の新機軸
1.1 はじめに
1.2 ITAM関連受容体とCBM複合体
1.3 ITAM関連受容体による異物認識とM-CBM複合体の役割
1.4 無菌刺激とNLRP3インフラマゾームによるIL-1βの活性化
1.5 シグナルクロストーク
1.6 おわりに
2 Th2アジュバントの作用機序と臨床応用
2.1 はじめに
2.2 アジュバントについて
2.3 T細胞の分化
2.4 アラムと尿酸
2.5 その他のTh2アジュバント
2.6 TSLP(Thymic stromal lymphopoietin)
2.7 Th2アジュバントの臨床応用
2.8 おわりに
3 免疫反応抑制因子とそのワクチン開発応用への可能性
3.1 はじめに
3.2 自然免疫の受容体システムとそのシグナル伝達:TLRを中心として
3.3 TLRシグナル抑制因子とその機能
3.4 mRNA安定性調節とワクチンへの応用可能性
3.5 おわりに
4 記憶CD8 T細胞の機能と分化メカニズム―新規アジュバント開発を目指して
4.1 はじめに
4.2 記憶CD8 T細胞の特徴
4.3 記憶CD8 T細胞への分化
4.4 記憶CD8 T細胞と新規アジュバント開発

第3章 アジュバント各論
1 アラムアジュバントをふくむ粒子状物質の新規免疫学的メカニズム
1.1 はじめに
1.2 粒子のサイズとアジュバント活性
1.3 アジュバント活性を持つ粒子状物質
1.4 粒子状物質による自然免疫活性化のメカニズム
1.5 粒子状物質により引き起こされるシグナル伝達
1.6 その他のメカニズム
1.7 おわりに
2 微生物由来のアジュバント
【ウイルス】
2.1 インフルエンザウイルスの内因性アジュバント
2.1.1 はじめに
2.1.2 インフルエンザウイルス感染時に誘導される宿主自然免疫応答
2.1.3 インフルエンザウイルス及びワクチンに含まれる内因性アジュバント
2.1.4 ワクチン開発における内因性アジュバントの意義
2.1.5 おわりに
【細菌】
2.2 アジュバントとしての細菌表層成分分子:リポ多糖/リピドA,ペプチドグリカン,リポペプチド
2.2.1 はじめに
2.2.2 リポ多糖とリピドA
2.2.3 ペプチドグリカン
2.2.4 リポタンパク質/リポペプチド
2.2.5 化学合成によるアジュバントと抗原による人工ワクチン
2.2.6 おわりに
2.3 細菌由来タンパク質成分を利用したアジュバント開発の新展開
2.3.1 はじめに
2.3.2 コレラ毒素(CT)とそのB鎖タンパク質(CTB)を活用したマラリアワクチン
2.3.3 コレラ毒素A鎖タンパク質(CTA)を活用した免疫賦活物質
2.3.4 細菌由来のタンパク質を利用した新しいデリバリーシステム:三部構成免疫賦活システム(TIPS)の開発
2.3.5 おわりに
2.4 BCG-CWS(SMP-105):現状と今後の展開
2.4.1 はじめに
2.4.2 SMP-105(BCG-CWS)の製造
2.4.3 SMP-105(BCG-CWS)の製剤
2.4.4 SMP-105(BCG-CWS)の薬理学的特性・作用機序
2.4.5 SMP-105(BCG-CWS)に関する研究の課題と今後の展開
2.4.6 おわりに
2.5 Cタイプレクチンを介する結核菌アジュバント作用機序
2.5.1 はじめに
2.5.2 Mincleによる結核菌の認識
2.5.3 Mincleを介したTDMに対する免疫応答
2.5.4 おわりに
2.6 プロバイオティック乳酸菌を利用した経口ワクチン・アジュバント研究の新展開
2.6.1 プロバイオティクス(Probiotics)
2.6.2 乳酸菌由来アジュバント成分
2.6.3 乳酸菌アジュバント・ワクチン開発の最前線
【原虫】
2.7 NOVEL ADJUVANT: A NANOCRYSTAL FROM MALARIA PARASITES
2.7.1 Introduction
2.7.2 What is hemozoin?
2.7.3 Structure of hemozoin and its analog β-hematin (synthetic hemozoin)
2.7.4 Hemozoin and the immune system
2.7.5 Adjuvant properties of hemozoin
2.7.6 Conclusions
2.7.7 Acknowledgments
【真菌】
2.8 βグルカンを利用した次世代型アジュバント開発研究の新展開
2.8.1 はじめに
2.8.2 シゾフィラン(SPG)/核酸複合体
2.8.3 SPG及びCpG-DNA/SPG複合体の抗原提示細胞特異性
2.8.4 CpG-DNA/SPGによる細胞応答
2.8.5 おわりに
3 オイルエマルジョン
3.1 はじめに
3.2 フロインド完全アジュバント
3.3 オイルエマルジョン
3.4 オイルエマルジョンのアジュバント効果
3.5 MF59アジュバントの安全性
3.6 オイルエマルジョンの将来展望
4 核酸アジュバント
4.1 CpG-DNAの粘膜アジュバント効果
4.1.1 はじめに
4.1.2 感染症対策とワクチン
4.1.3 BCGに対するモルモットの遅延型過敏反応(DTH)
4.1.4 DT特異的抗体応答に関するCpG-DNAの効果
4.1.5 CpG配列以外の作用
4.1.6 CpG-DNAのワクチンアジュバントとしての作用機構
4.1.7 副反応
4.1.8 まとめ
4.2 樹状細胞サブセット機能を制御する分子基盤
4.2.1 はじめに
4.2.2 核酸を認識するTLRと自己免疫
4.2.3 形質細胞様樹状細胞とTLR7,TLR9
4.2.4 形質細胞様樹状細胞におけるTLR7,TLR9のシグナル伝達機構
4.2.5 クロスプレゼンテーション能を有する樹状細胞サブセット
4.2.6 CD8陽性cDC優位に発現するケモカイン受容体
4.2.7 おわりに
4.3 CpG DNAの立体化によるアジュバント効果の増強
4.3.1 はじめに
4.3.2 多足型DNAの開発
4.3.3 多足型DNAの連結によるDNAデンドリマー化
4.3.4 DNAハイドロゲルを基盤とする化学・免疫療法システムの開発
4.3.5 おわりに
5 宿主因子によるアジュバント
5.1 アジュバントとしてのサイトカインおよびその機能性変異体
5.1.1 はじめに
5.1.2 粘膜ワクチン
5.1.3 アジュバントとしてのTNF-αとその機能向上技術
5.1.4 活性増強型TNF変異体の粘膜アジュバントへの応用
5.1.5 抗ウイルスワクチン用粘膜アジュバントとしてのTNF変異体
5.1.6 おわりに
5.2 IL-15による記憶免疫活性化―アジュバントとしてのIL-15への期待―
5.2.1 はじめに
5.2.2 IL-15/IL-15Rの概要
5.2.3 IL-15の記憶細胞免疫活性化における役割
5.2.4 IL-15アジュバントとしての応用
5.2.5 おわりに
6 アジュバントのかたち
6.1 新規細胞透過性シグナルポリペプチドを利用したアジュバント開発
6.1.1 はじめに
6.1.2 Protein transduction domainの発見とメカニズム
6.1.3 新規自然免疫活性化分子のメカニズム
6.1.4 N'-CARD-PTDの自然免疫活性化能
6.1.5 N'-CARD-PTDにおけるアジュバント効果
6.1.6 まとめ
6.2 Drug Delivery Systemとしてのリポソーム類
6.2.1 リポソーム結合抗原はIgE抗体産生を誘導しない
6.2.2 細胞性免疫を誘導するリポソーム結合抗原
6.2.3 細胞性免疫誘導型インフルエンザワクチンの開発
6.2.4 CTL誘導型リポソームワクチンの臨床応用可能性
6.3 ナノ粒子を応用したアジュバント開発研究の新展開
6.3.1 はじめに
6.3.2 ワクチンキャリアとしてのナノ粒子
6.3.3 ナノ粒子による抗原デリバリー
6.3.4 ナノ粒子による抗原の細胞内動態制御
6.3.5 ナノ粒子による樹状細胞の活性化
6.3.6 ナノ粒子ワクチンによる免疫誘導
6.3.7 おわりに

第4章 粘膜アジュバント
1 経鼻粘膜投与型インフルエンザワクチンアジュバントの開発
1.1 はじめに
1.2 インフルエンザウイルス
1.3 ウイルス感染とアジュバント作用
1.4 経鼻粘膜投与型インフルエンザワクチンとアジュバント
2 小腸粘膜固有層における自然免疫活性化機構とアジュバント開発
2.1 はじめに
2.2 粘膜固有層に存在する抗原提示細胞群
2.3 TLR5と腸管免疫
2.4 CD11chiCD11bhiDCによるヘルパーT細胞(Th)応答
2.5 CD11chiCD11bhiDCによるTLR5依存的なIgA誘導
2.6 ワクチンターゲットとしてのCD11chiCD11bhiDC
2.7 まとめ

第5章 アジュバントの臨床
1 感染症
1.1 肺炎球菌結合型ワクチンの実績と今後の展望―キャリアタンパクを利用した抗原修飾―
1.1.1 はじめに
1.1.2 肺炎球菌に対する防御抗体
1.1.3 結合型ワクチン(conjugate vaccine)とは
1.1.4 肺炎球菌結合型ワクチンに含まれる血清型(価数:valency)
1.1.5 PCV7の侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)に対する効果
1.1.6 PCV7の中耳炎・肺炎に対する効果
1.1.7 成人向け13価結合型ワクチンとCAPITA trial
1.2 グラクソ・スミスクライン社によるアジュバント・システムの開発
1.2.1 はじめに
1.2.2 アジュバント・システム
1.2.3 Proof of conceptが示されたアジュバント・システムの開発:マラリア用候補ワクチンを例に
1.2.4 アジュバント・システムの作用機序:AS04およびAS03を例に
1.2.5 既承認ワクチンに使用されているアジュバント・システムAS04
1.2.6 既承認ワクチンで使用されているアジュバント・システムAS03
1.2.7 プレパンデミック(H5N1)およびパンデミック(H1N1)インフルエンザワクチン
1.2.8 感染症予防を越えたアジュバント・システムの応用:抗原特異的がんの免疫治療薬
1.2.9 アジュバント・システム添加ワクチンの安全性:AS04およびAS03添加既承認ワクチンを例に
1.2.10 おわりに
2 抗がん免疫アジュバントの開発と現状
2.1 はじめに
2.2 PRR 経路と樹状細胞成熟化
2.2.1 MyD88 依存性成熟化
2.2.2 TICAM-1(TRIF)依存性成熟化
2.2.3 IPS-1依存性成熟化
2.3 腫瘍浸潤マクロファージのPRR応答特性
2.4 がんと微小環境の問題
2.5 ペプチド・アジュバント療法への道程
2.6 おわりに
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