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低エネルギー電子線照射の技術と応用

Technology and Application of Low Energy Electron Beam

★高機能・高付加価値・低環境負荷・高エネルギー効率を実現する 『低エネルギー電子線照射』技術について初の実用技術書!
★初心者・経験者どちらでも役立つ基礎・応用技術を充実解説!
★技術実務者に必須の装置導入にあたってのノウハウ・必要情報・ 連絡先を装置メーカ別に解説!
★研究開発に利用できる実験使用設備・連絡先を一覧掲載!

商品コード:
B0787
著者:
鷲尾方一
発行日:
2006年8月
体裁:
A5判、264ページ
ISBNコード:
978-4-88231-894-1
価格(税込):
3,960
ポイント: 36 Pt
関連カテゴリ:
エレクトロニクス
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Review

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刊行にあたって

電子線照射は,重合・架橋・グラフト重合,殺菌・滅菌,環境対策,無機物の防曇など多方面に応用されている。しかも,使用にあたっては無溶剤の材料が使用し易いこと,低環境負荷であること,エネルギー効率がいいこと,機能的にも優れていることなどメリットは非常に多い。しかも,これら低エネルギー電子線照射は,装置・コスト・利用技術など急速に進歩している。しかし,今でも当技術を知っている人は少ない。これは,これまでは低エネルギー電子線を使う方も作る方も手探りの状況であったこと,技術・装置導入に当たっての情報やメリットが開示されたなかったことが主要因と考えられる。 
 この状況下にある(低エネルギー)電子線照射について,本書では利用するにあたって必要となる基礎知識を各専門家の方々に分かりやすく丁寧な解説をしていただき,応用技術も、最新の情報をもとに詳細なデータに基づいて執筆を頂いている。更に装置の導入に関連した項目についても、これまではなかなかオープンにされなかった情報を開示している。実際にシステムを導入しようとしている会社、工場等に是非1冊は常備していただきたい。

著者一覧

鷲尾方一  早稲田大学 理工学総合研究センター教授
佐々木隆  元・日本原子力研究所
瀬口忠男  日本原子力研究所 高崎研究所 材料開発部 部長
斎藤恭一  千葉大学 工学部 物質工学科 助教授
須永博美  日本原子力研究所 高崎研究所 放射線高度利用センター 照射施設管理課長代理
三浦喬晴  王子製紙(株) 研究開発本部 機能材開発研究所 研究主幹
石丸博司  神島化学工業(株) 詫間工場 技術研究所 建材技術部 技術2課 課長
入船真治  信越化学工業(株) シリコーン電子材料技術研究所 第一部開発室 研究員
吉田安雄  (株)アイ・エレクトロンビーム 専務取締役
大島明博  日本原子力研究所 高崎研究所 材料開発部 極限材料研究室 博士研究員
河中裕文  古河電気工業(株) 研究開発本部 平塚研究所 主任研究員
加納義久  古河電気工業(株) 研究開発本部 平塚研究所 主席研究員 工学博士
柏木正之  日新ハイボルテージ(株) 加速器技術部 第1技術部 部長
久保田昇  旭化成工業(株) 機能膜技術開発部主幹研究員
河津秀雄  (株)荏原総合研究所 新技術調査センター 部長
林  徹   農林水産省 食品総合研究所 企画科長
木下 忍  岩崎電気(株) 産業機器事業部 産機開発部 ソフトエンジニアリング課
橋本昭司  日本原子力研究所 高崎研究所 環境保全技術研究室 室長
西 義武  東海大学 工学部 金属材料工学科 教授
小栗和也  東海大学 理学部 物理学科 非常勤講師
二口友昭  富山県工業技術センター 機械電子研究所 電子技術課 副主幹研究員
矢野 映  (株)富士通研究所 無機・高分子材料研究部

目次 +   クリックで目次を表示

Ⅰ 総 論                      

Ⅱ 基礎編
第1章 重合反応について            
 1 はじめに
 2 EB照射による活性種
 3 ラジカル重合に影響する因子 
  3.1 酸素の影響 
  3.2 線量率効果  
   (1) 1/2乗則  
   (2) 加速器方式と照射方式 
  3.3 樹脂配合(オリゴマー/モノマーの分子構造)
 4 カチオン重合の可能性
第2章 架橋反応について            
 1 高分子の放射線架橋の経緯
 2 放射線架橋の特徴と反応機構
 3 放射線架橋と高分子構造
 4 架橋と照射環境 
  4.1 照射雰囲気の酸素の影響 
  4.2 添加剤の影響 
  4.3 照射温度の効果
 5 架橋の展開と将来の可能性
第3章 グラフト重合について          
 1 電子線グラフト重合法の基礎 
  1.1 電子線グラフト重合法の分類 
  1.2 電子線グラフト重合法の利点
 2 電子線グラフト重合法による材料作成の例 
  2.1 多孔性中空糸膜へのグラフト重合 
  2.2 イオン交換基をもつグラフト高分子鎖によるタンパク質の多層集積 
  2.3 リゾチームの高効率精製 
  2.4 キラル分離への応用
第4章 線量測定の技術             
 1 電子線照射利用と線量
 2 物質中に入射した電子線の挙動
 3 線量計 
  (1)三酢酸セルロース(Cellulose triacetate,CTA) 線量計
  (2)Rediachromic 線量計(RCD) 
  (3)Gafchromic 線量計(Gaf 線量計)
 4 線量測定法 
  4.1 測定の目的と線量計の選択  
   (1)表面の薄い層で樹脂を硬化させる場合の線量測定  
   (2)上記の表面処理において表面の一次元または二次元線量分布を求めたい場合
   (3)気体試料の線量測定 
  4.2 フィルム線量計による線量測定の手順
   (1)照射前吸光度の測定  
   (2)照射  
   (3)照射後の吸光度測定と線量の決定 
  4.3 Gaf線量計を用いた深度線量分布の高分解能測定

Ⅲ 応用編
1 章 重合技術への応用
 1 紙への応用                 
  1.1 はじめに
  1.2 電子線照射技術の利用分野
  1.3 電子線硬化技術を紙加工に利用した場合の利点
   1.3.1 熱乾燥法・UV乾燥法との比較
   1.3.2 電子線硬化樹脂塗膜の優れた性質
   1.3.3 電子線硬化樹脂塗膜の優れた表面性
  1.4 装置  
   1.4.1 紙加工に利用される電子線照射装置
   1.4.2 塗工設備(各種コーター)
   1.4.3 分散機 
  1.5 電子線硬化塗料
   1.5.1 電子線硬化樹脂
   1.5.2 顔料 
  1.6 基材 
  1.7 電子線硬化技術を紙加工に応用する場合の留意点
   1.7.1 紙力劣化
   1.7.2 樹脂浸透バリア性の付
  1.8 EB硬化技術の紙加工への実際の応用
   1.8.1 これまでの紙加工応用例  
   1.8.2 最近の電子線硬化技術利用開発製品
  1.9 おわりに
 2 電子線塗装「エレクロンEB」       
  2.1 はじめに
  2.2 EB硬化方法の特徴
  2.3 電子線塗装エレクロンEB
   2.3.1 EBボード
   2.3.2 EBモール
  2.4 建材における今後のEB硬化技術
 3 剥離紙への応用               
  3.1 はじめに
  3.2 剥離紙用シリコーン
  3.3 電子線硬化型剥離紙用シリコーン
   3.3.1 電子線硬化型剥離紙用シリコーンの特徴
   3.3.2 シリコーンの電子線硬化性
   3.3.3 アクリルシリコーンの剥離特性
  3.4 おわりに
 4 帯電防止付与技術              
  4.1 はじめに
  4.2 電子線硬化型帯電防止塗料
   4.2.1 界面活性剤による方法
   4.2.2 有機官能シラン化合物による方法
   4.2.3 制電性樹脂による方法
   4.2.4 導電性フィラーによる方法
   4.2.5 金属フィラーによる方法
  4.3 電子線硬化システム
   4.3.1 電子線照射装置
   4.3.2 コーター
   4.3.3 加工プロセス

第2章 架橋技術への応用
 1 フッ素樹脂への応用            
  1.1 はじめに
  1.2 PTFEの放射線架橋の条件
  1.3 電子加速器によるPTFEの架橋
  1.4 架橋PTFEの諸特性
  1.5 架橋PTFEの機能化
  1.6 PTFE以外のフッ素樹脂の架橋
  1.7 おわりに
 2 発泡ポリオレフィンへの応用    
  2.1 はじめに
  2.2 電子線架橋発泡プロセスの概要
  2.3 電子線架橋による架橋度と発泡性との因果関係
  2.4 電子線の発泡体製品への応用例
   2.4.1 化学架橋・電子線架橋併用ポリエチレン発泡体
   2.4.2 電子線架橋ポリプロピレン発泡体 
  2.5 電子線架橋発泡における現状の技術的問題点とリサイクル技術
  2.6 おわりに
 3 電線ケーブルへの応用            
  3.1 電線照射の概要
  3.2 ポリエチレン電線
  3.3 ポリ塩化ビニル電線
  3.4 電線照射装置の選定方法
   (1)加速電圧の決定
   (2)電子流の決定
  3.5 照射方法
 4 自動車タイヤへの応用            
  4.1 タイヤ照射の概念
  4.2 タイヤ製造における電子線照射
  4.3 電子線照射装置の選定方法
  4.4 照射方法
 5 その他への応用               
  5.1 収縮チューブ・フィルムへの応用
  5.2 発泡ポリオレフィンへの応用

第3章 グラフト重合への応用
 1 水処理への応用               
  1.1「ふるいわけ濾過膜」から「ふるいわけ+αの多機能膜へ」;そのための放射線グラフト重合法利用
  1.2 多孔性膜へのイオン吸着機能の付与技術
  1.3 超純水とは
  1.4 イオン吸着膜による超純水中の微量金属イオンの除去性能評価
  1.5 まとめ:Final Polishing Unit としてのイオン吸着膜の利用
 2 エアーフィルターへの応用          
  2.1 はじめに
  2.2 放射線グラフト重合法
  2.3 放射線源
  2.4 不織布
  2.5 電子線照射装置
  2.6 連続グラフト重合反応方式
  2.7 イオン交換不織布
  2.8 イオン交換不織布のエアーフィルタへの応用
  2.9 イオン交換不織布のエアーフィルタとしての基本特性

第4章 殺菌分野へのソフトエレクトロンの応用
 1 食品殺菌へのソフトエレクトロンの応用    
  1.1 はじめに
  1.2 食品への応用
   1.2.1 穀物の殺菌
   1.2.2 茶葉の殺菌
   1.2.3 その他の原材料の殺菌
   1.2.4 種子の殺菌
   1.2.5 ソフトエレクトロン殺菌装置の開発
   1.2.6 ソフトエレクトロンによる食品の殺菌の特徴
 2 ソフトエレクトロンの特長と応用       
  2.1 はじめに
  2.2 放射線殺菌の動向
  2.3 ソフトエレクトロン装置
  2.4 ソフトエレクトロンの殺菌効果
   2.4.1 各種菌のD値
   2.4.2 ソフトエレクトロンによる殺菌事例
    (1)包装後の薬液入りシリンジの殺菌
    (2)キャップの殺菌
    (3)その他
  2.5 おわりに

第5章 環境対策としての応用          
 1 はじめに
 2 電子ビームによる環境汚染物処理の原理
 3 燃焼排煙の処理
 4 揮発性有機物を含む排ガスの処理
 5 廃水処理
 6 エネルギー利用効率
 7 線量と処理規模との関係
 8 おわりに

第6章 無機物への応用        
 1 超伝導への応用
  1.1 はじめに
  1.2 集束電子ビームの利用
   1.2.1 電子線照射処理による材料改質
  1.3 電子線シャワーの応用
   1.3.1 超伝導特性に対する効果
   1.3.2 電子線照射による超伝導性向上のメカニズム
  1.4 まとめ
 2 ガラスへの防曇処理
  2.1 はじめに
  2.2 くもり止め処理の実用例
  2.3 電子線照射を用いた防曇処理
  2.4 電子線照射による防曇処理の実践例
   2.4.1 医療機器におけるくもりの問題
   2.4.2 電子線照射処理
   2.4.3 防曇効果
   2.4.4 防曇メカニズム
  2.5 まとめ

第7章 リチウム電池への応用         
 1 はじめに
 2 リチウムイオン2次電池の構成
 3 電子線照射技術を用いる製造プロセスの概要
 4 電子線照射技術を用いる製造プロセスの実際
 5 最近の技術動向

第8章 電子線レジストの動向         
 1 電子線リソグラフィー技術
 2 従来の電子線レジスト材料
  2.1 ポジ型レジスト 
  2.2 ネガ型レジスト
 3 最先端の電子線レジスト材料
  3.1 ポジ型レジスト 
  3.2 ネガ型レジスト
 4 まとめ

Ⅳ 最近の装置の動向         
 1 はじめに
 2 低エネルギーEB照射とは?
 3 低エネルギーEB装置の機能と構成
 4 各社の装置の状況
 5 低エネルギーEB装置を工場導入する際に知っておくべきこと
  5.1 工場導入に関する項目の各社データ
   (1) 岩崎電気(株)
   (2) 日新電機(株)
   (3) 住友重機械工業(株)
   (4) 電気興業(株)
   (5) ウシオ電機(株)

Ⅴ 電子線照射の実験使用設備    
 1 はじめに
 2 日新ハイボルテージ㈱
 3 住友重機械工業㈱
 4 (株)ラボ
 5 岩崎電気(株)
 6 (株)アイ・エレクトロンビーム
 7 東京都立産業技術研究所
 8 富山県工業技術センター
 9 福井県工業技術センター
 10 その他)

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