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高次π空間の創発と機能開発《普及版》

Emergence of Highly Elaborated π-Space and It’s Function(Popular Edition)

2013年刊「高次π空間の創発と機能開発」の普及版!2008年度〜2012年度、文部科学省研究補助金、新学術領域研究におけるフラーレンやポルフィリンをはじめとした、多彩なπ電子系化合物研究成果をまとめている!!

商品コード:
B1304
監修:
赤阪健・大須賀篤弘・福住俊一・神取秀樹
発行日:
2019年11月11日
体裁:
B5判・245頁
ISBNコード:
978-4-7813-1387-0
価格(税込):
6,490
ポイント: 59 Pt
関連カテゴリ:
テクニカルライブラリシリーズ(普及版)

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キーワード:

新しいπ電子化合物の創製(エレクトロニクス応用/金属表面での高次π空間)/π電子化合物の集積化(新規共役ポルフィリノイド/シークエンス制御)/革新的機能開発(界面電荷輸送特性/有機薄膜太陽電池/カーボンナノチューブ)/生体π空間(光合成反応/クリック化学人工核酸)

著者一覧

徳丸克己   筑波大学名誉教授;(独)産業技術総合研究所 
土屋敬広   筑波大学
溝呂木直美   筑波大学 
永瀬茂   京都大学 
赤阪健   筑波大学 
安蘇芳雄   大阪大学 
安倍学   広島大学 
岩本武明   東北大学
川瀬毅   兵庫県立大学 
小林潤司   国際基督教大学
櫻井英博   分子科学研究所 
関口章   筑波大学 
藤原尚   近畿大学 
仲程司   近畿大学 
松尾司   近畿大学 
水畑吉行   京都大学 
村田靖次郎   京都大学 
山口茂弘   名古屋大学
森重樹   愛媛大学 
宇野英満   愛媛大学 
荒谷直樹   奈良先端科学技術大学院大学 
大須賀篤弘   京都大学 
清水宗治   東北大学 
小林長夫   東北大学 
忍久保洋   名古屋大学 
鈴木修一   大阪市立大学 
田代健太郎   (独)物質・材料研究機構
谷文都   九州大学 
辻勇人   東京大学 
古田弘幸   九州大学 
俣野善博   京都大学 
狩野佑介   大阪府立大学 
太田英輔   大阪府立大学 
池田浩   大阪府立大学 
金原正幸   岡山大学 
菊池純一   奈良先端科学技術大学院大学 
安原主馬   奈良先端科学技術大学院大学
田原圭志朗   奈良先端科学技術大学院大学 
北村千寿   兵庫県立大学 
佐伯昭紀   大阪大学 
関修平   大阪大学 
羽曾部卓   慶應義塾大学
福住俊一   大阪大学大学院 
真島豊   東京工業大学 
松尾豊   東京大学 
村田英幸   北陸先端科学技術大学院大学 
柳和宏   首都大学東京 
柳久雄   奈良先端科学技術大学院大学 
佐々木史雄   (独)産業技術総合研究所 
堀田収   京都工芸繊維大学
鬼頭-西岡宏任   京都大学
安藤耕司   京都大学 
磯部寛之   東北大学 
藤野智子   東北大学 
川井清彦   大阪大学 
神取秀樹   名古屋工業大学 
寺角香菜子   京都大学 
中津亨   京都大学 
野口巧   名古屋大学 
藤本和宏   神戸大学 
山本泰彦   筑波大学 
太虎林   筑波大学 

執筆者の所属表記は、2013年当時のものを使用しております。

目次 +   クリックで目次を表示

巻頭言

第1章 新しいπ電子化合物の創製

1 π空間に閉じ込められた物質系の創製と機能 
1.1 はじめに
1.2 La@C82のラジカルカップリング反応
1.3 La@C82とジエンとの位置特異的可逆付加反応
1.4 Sc2C82の構造解析
1.5 π共役拡張型テトラチアフルバレンを用いたLa2@C80を鍵分子とするドナー・アクセプター連結型分子の合成
1.6 金属内包フラーレン誘導体の電荷輸送特性

2 拡張π電子共役系の創製に基づく高次π空間の機能とエレクトロニクス応用
2.1 はじめに
2.2 分岐構造を導入したオリゴチオフェン・ポリチオフェンの開発と機能
2.3 パーフルオロアルキル基を有するオリゴチオフェン/フラーレン連結系の開発と機能
2.4 分子エレクトロニクスに向けた絶縁被覆分子ワイヤの開発と評価
2.5 おわりに

3 炭素-炭素π単結合の創製による新規π電子系の構築 
3.1 はじめに
3.2 局在化ジラジカルのスピン整列
3.3 I型の一重項シクロペンタン-1,3-ジラジカルの発生とその反応性
3.4 長寿命型一重項ジラジカルの発生
3.5 ストレッチ効果を利用したπ単結合性化合物の長寿命化

4 構造制御されたケイ素π電子系化合物の合成と構造 
4.1 はじめに
4.2 ケイ素π系から炭素π系への電荷移動吸収帯を示す含ケイ素二重結合化合物
4.3 二重結合まわりの構造制御によるジシレンの電子状態と反応性の制御

5 特異なπ空間をもつ縮合多環状共役系化合物の構築
5.1 はじめに
5.2 ニッケル錯体を用いたジベンゾペンタレン類の合成
5.3 ニッケル錯体を用いたπ拡張ペンタレン類の合成
5.4 π拡張ペンタレン類の結晶構造
5.5 π拡張ペンタレン類の吸収スペクトルと理論計算による電子構造
5.6 ジナフトペンタレンの固体物性
5.7 おわりに

6 スマネン骨格を有する三座配位子を活用したバルクおよび金属表面での高次π空間の創出

7 精密有機合成によるカーボンπ空間の構築 
7.1 はじめに
7.2 キラルバッキーボウルの合成法の確立
7.3 トリアザスマネンの合成
7.4 おわりに

8 三重結合ケイ素化合物による特異なπ空間の創出と反応場の形成 
8.1 はじめに
8.2 ケイ素三重結合への付加反応および付加環化反応
8.3 ジアザジシラベンゼンおよびジシアノジシレン
8.4 ビラジカロイド
8.5 N-ヘテロ環カルベンとの反応およびジシレニルカチオンの合成
8.6 まとめ

9 高次組織化π共役ポリマーナノチューブ複合体のキラルπ空間制御と機能開発
9.1 はじめに
9.2 金属ナノ粒子-ポリチオフェンハイブリッドナノチューブの合成とナノ触媒能
9.3 異種金属ナノ粒子バーコード型キラルハイブリッドナノチューブ
9.4 プラズモン活性金属ナノ粒子-フラーレン-ポリチオフェンナノチューブ複合体における表面増強ラマン散乱:プラズモニックナノチューブ
9.5 キラルマグネタイト-ポリチオフェンハイブリッドナノチューブ:キラル磁性ナノチューブ
9.6 磁性ナノ粒子のπ空間包接複合体
9.7 レドックス機能化πチューブにおけるゲスト分子・金属ナノ粒子の包接と放出

10 π共役電子系ジシレン化合物の構築と機能開発
10.1 はじめに
10.2 π共役系ジシレン化合物
10.3 ケイ素アヌレン化合物
10.4 おわりに

11 リン原子を骨格構成元素とするフタロシアニン類の合成とその性質
11.1 はじめに
11.2 フタロシアニン-リン類縁体の合成検討

12 活性小分子の内包された球状π空間の創製と物性制御
12.1 はじめに
12.2 結果と考察
12.2.1 水素分子内包フラーレンの合成とフラーレン内部の磁気環境
12.2.2 内包水素分子の核スピン変換
12.2.3 C60内部における水単分子の実現
12.3 おわりに

13 ホウ素を含むπ電子系の創製
13.1 はじめに
13.2 特異な電子構造をつくる:ボロールを含むπ電子系
13.3 安定化の新しい考え方:平面固定トリアリールボラン
13.4 新たなホウ素π電子系-ホウ素ドープナノグラフェン
13.5 おわりに


第2章 π電子化合物の集積化による高次π空間の開発

1 ベンゼン融合ジピロール前駆体を鍵骨格としたπ電子系の創出とその物性評価 

2 新規共役ポルフィリノイドの分子設計とπ空間の構築 
2.1 はじめに
2.2 様々な結合様式をもつポルフィリン多量体
2.3 まとめ

3 フタロシアニンを用いた新規π電子分子の創製 
3.1 はじめに
3.2 MCD測定を用いた有機π電子系分子の電子構造解明
3.2.1 環拡張フタロシアニン
3.2.2 元素の特性により近赤外吸収を示すフタロシアニンリン錯体
3.2.3 フタロシアニン4量体
3.4 今後の展望

4 ジピリン誘導体の連結反応による新規ポルフィリノイドの合成 
4.1 はじめに
4.2 反芳香族性環状BODIPY多量体の合成
4.3 ジピリン金属錯体からポルフィリノイドへ
4.3.1 アザコロールおよびジアザポルフィリンの合成
4.3.2 チアコロールおよびジチアポルフィリンの合成
4.3.3 ノルコロールおよびオキサコロールの合成
4.4 まとめ

5 安定高スピンπ電子系の創出と物性開拓 
5.1 はじめに
5.2 ヘテロ原子導入型トリメチレンメタン
5.3 ニトロニルニトロキシド置換酸素架橋トリフェニルアミン
5.4 トリニトロキシド置換酸素架橋トリフェニルアミン
5.5 おわりに

6 π電子化合物のシークエンス制御
6.1 はじめに
6.2 π電子化合物集積体中のシークエンス制御によるヘテロジャンクションの設計
6.3 強磁性/フェリ磁性がスイッチするπ電子化合物シークエンスの発見
6.4 π電子界面を利用した分子の配列パターン制御
6.5 配列制御による液晶性有機半導体のデザイン
6.6 固相合成法を用いたπ電子系金属錯体アレイの構築

7 自己集合性ポルフィリンによる高次π空間の創出と機能性π複合体の構築 
7.1 はじめに
7.2 溶液中での複合体形成
7.3 ニッケルポルフィリン二量体とC60のπ複合体
7.4 フリーベースポルフィリン二量体とC60のπ複合体
7.5 ポルフィリン二量体とPCBMやC70のπ複合体
7.6 まとめ

8 縮環フラン化合物の集積化に基づく光・電子機能発現 
8.1 はじめに
8.2 ベンゾジフランの合成と物性,結晶構造
8.2.1 ベンゾジフランの物性と有機ELへの応用
8.2.2 両極性ベンゾジフランとホモ接合型有機ELへの応用
8.2.3 2-PyBDF:特異な構造・物性を示す誘導体
8.3 拡張縮環フラン化合物
8.4 おわりに

9 N-混乱ポルフィリノイドが創出する新規π空間
9.1 はじめに
9.2 N-混乱ポルフィリン
9.3 N-フューズポルフィリン
9.4 ネオ混乱コロール
9.5 N-混乱ヘキサフィリン
9.6 おわりに

10 ヘテロ元素を含む新奇ポルフィリンπ空間の創発と機能化
10.1 はじめに
10.2 メソ位へのリン・硫黄官能基の導入
10.3 リンと硫黄による核置換
10.4 窒素によるメソ置換


第3章 高次π空間を利用した革新的機能開発

1 「ねじれたπ空間」がもたらす基底および励起ラジカル種の特異な軌道相互作用 
1.1 はじめに
1.2 「ねじれたπ空間」を有する六員環状1,4-ラジカルカチオン2?+の吸収特性と軌道相互作用
1.3 「ねじれたπ空間」を有する六員環状励起ビラジカル^{1}2??*の発光特性と軌道相互作用
1.4 おわりに

2 π軌道-金属軌道接合を有する高次π空間の界面電荷輸送特性の解明

3 人工細胞膜の自己組織化能を利用する高次集積π空間の構築とナノデバイス機能 
3.1 はじめに
3.2 π集積空間構築のための人工細胞膜
3.3 メンブレントラフィックデバイス
3.4 分子情報変換デバイス
3.5 おわりに

4 側鎖置換基によるアセン分子の固体状態における光物性の制御 
4.1 はじめに
4.2 アルキル置換テトラセンの固体色調
4.3 アルキル置換テトラセンの結晶構造解析
4.4 分子間相互作用の理論的解釈
4.5 おわりに

5 ナノ〜マイクロスケールでのπ分子ワイヤーの電荷輸送特性評価 
5.1 はじめに
5.2 TRMC法による分子内電荷移動度測定
5.3 SCLC,FET法による電荷移動度測定
5.4 おわりに

6 ポルフィリン分子集合体と光エネルギー変換機能 
6.1 はじめに
6.2 金属架橋を利用したポルフィリンナノ集合体の作製と構造制御
6.3 ドナー層とアクセプター層が層分離・共役した棒状ナノロッドの構築
6.4 その他の系
6.5 おわりに

7 人工光合成における高次π空間の構造と電子移動機能
7.1 はじめに
7.2 長寿命電子移動状態を有する光合成反応中心モデルπ分子の開発
7.3 おわりに

8 走査型トンネル顕微鏡による高次π空間系分子の精密電子物性計測と電子機能の発現 

9 有機薄膜太陽電池に用いる高機能フラーレンの設計と合成
9.1 はじめに
9.2 フラーレンのπ電子共役系の形
9.3 高いLUMO準位をもつフラーレン誘導体
9.4 低いLUMO準位をもつフラーレン誘導体
9.5 フラーレン誘導体の分子集合とドナー・アクセプター界面の精密構築
9.6 おわりに

10 自己組織的高次π空間形成を利用した高効率有機薄膜太陽電池 
10.1 有機薄膜太陽電池の動作機構とモルフォロジー制御
10.2 ナノ界面構造を有する有機薄膜太陽電池

11 高純度単一電子構造単層カーボンナノチューブを用いた高次πナノ空間 
11.1 はじめに
11.2 分子内包可能な単一カイラルSWCNTの精製法
11.3 高純度SWCNTネットワークにおける電気伝導特性,磁気的特性
11.4 高純度金属型SWCNT薄膜におけるエレクトロクロミック特性
11.5 高純度SWCNTの配列制御集合体の作製について
11.6 まとめ

12 規則配列したπ電子系結晶空間が示す協同的発光現象 
12.1 はじめに
12.2 TPCO結晶の発光増幅現象
12.3 TPCO単結晶のパルス型遅延発光
12.4 おわりに


第4章 生体π空間の制御機構解明と新機能開発

1 光合成反応中心における長距離電子移動の経路解析
1.1 はじめに
1.2 光合成反応中心における電子移動
1.3 巨大分子系の電子状態計算
1.4 電子移動経路解析
1.5 光合成反応中心への応用
1.6 おわりに

2 π電子豊富分子の生体内化学:クリック化学人工核酸 
2.1 はじめに
2.2 TLDNAの設計とデオキシリボヌクレオシド類縁体の合成
2.3 TLDNAの固相合成法
2.4 TLRNAの合成
2.5 TLDNAと天然DNAの二重らせん形成
2.6 末端修飾酵素がTLDNAを基質として認識する
2.7 おわりに

3 HOMOギャップ改変および柔軟化によるDNA分子ワイヤーの構築 
3.1 はじめに
3.2 DNA内光電荷分離,DNA内の長距離ホール移動の観測
3.3 HOMOギャップ改変によるDNA内ホール移動の高速化
3.4 DNAの柔軟性がホール移動に与える影響
3.5 おわりに

4 分光学的手法による生体π空間の制御機構解明と新機能の開拓 
4.1 はじめに
4.2 レチナールタンパク質のπ空間制御:波長制御のメカニズム
4.3 レチナールタンパク質のπ空間制御:機能をもたらす構造変化
4.4 フラビンタンパク質のπ空間制御
4.5 新たな機能の開拓

5 生体π空間の制御機構の解明と新機能開発-ホタルルシフェラーゼによるπ空間制御機構 
5.1 ルシフェリン-ルシフェラーゼ反応とは
5.2 ルシフェラーゼ立体構造から明らかになった発光色制御メカニズム
5.3 オキシルシフェリンのスペクトル解析および量子化学計算による発光色制御メカニズム
5.4 ルシフェラーゼの水素結合ネットワークによる発光色制御メカニズム
5.5 今後の課題,展望

6 π系生体ナノ電極における光合成電子移動反応の分子制御機構 
6.1 光化学系IIにおける光誘起水分解反応
6.2 フェオフィチン電子受容体の酸化還元電位制御
6.3 キノン電子受容体の酸化還元電位制御
6.4 おわりに

7 電荷分離状態を経由した励起エネルギー移動に対する計算手法の開発
7.1 はじめに
7.2 TDFI法とTI法
7.3 エチレン二量体への応用計算
7.4 おわりに

8 四重鎖DNAのπ空間におけるヘムのπ電子系の制御と機能調節 
8.1 はじめに
8.2 四重鎖DNAのπ空間
8.3 ヘム-DNA複合体の分光学的性質
8.4 ヘム-DNA複合体の機能
8.5 ヘム-DNA複合体におけるヘムとDNAの相互作用
8.6 おわりに

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