キーワード:
超親水 / 超撥水 / 撥油 / ぬれ性 / 滑落性 / 接触角 / バイオミメティクス / PFAS / 有機フッ素化合物 / フッ素フリー / 抗菌 / 防曇 / セミナー
開催日時
2025年12月23日 火曜日 12:30~16:30
定員
30人
講師名
(国研)産業技術総合研究所 上級主任研究員 穂積 篤 氏
会場
Vimeo(https://vimeo.com/jp)によるインターネットライブ配信にて開催します。ご自宅・お勤め先などから安定したネット環境にてご視聴ください。
注意事項
・インターネットライブ配信にて実施いたします。推奨視聴環境や動画の視聴テストについてはこちら をご覧ください。 ・会員の方は、マイページから動画をご視聴いただけます。 ・セミナー映像の録音・録画および配布・二次利用については、禁止いたします。 ・セミナー資料は開催前日までに送らせていただきます。 ・セミナー受講料は、開催前日までにお支払いください。 ・本セミナーは、セミナー終了1週間後まで、録画映像を参加者限定で公開いたします。 講師へのご質問は、セミナー開催時のみ承ります。
目次
平成11年 工業技術院 名古屋工業技術研究所入省 通商産業省議官
平成13年~平成22年 組織改変,産業技術総合研究所(産総研),研究員,主任研究員
平成19年 University of Bristol,Visiting Scholar
平成19年 University of Massachusetts, Amherst,Visiting Professor
平成22年~令和5年 産総研,研究グループ長
令和1年~ 愛知工業大学,客員教授
令和4年~ 高分子学会バイオミメティクス研究会,運営委員長
令和5年~ 産総研,上級主任研究員,現在に至る。
専門分野は,表面化学,薄膜工学,材料プロセス工学,バイオミメティクス(生物模倣技術)
【概要】
本セミナーでは,まず最初に,固体表面のぬれ性(撥水,撥油,親水性)をどのように評価し,いかに制御するかについての基礎知識や,実用上のポイントとなる動的ぬれ性(滑落性)についての理解を目指します。次いで,各種表面処理・改質技術について,国内外の最新の研究開発動向を概観しながら,講師らが開発している,動的ぬれ性(滑落性)に優れた(超)撥水,撥油,親水性薄膜(単分子膜,オルガノ/ハイドロゲル,ポリマーブラシ,ハイブリッド皮膜等)について,実例を挙げて分かりやすく詳細に解説します。
【プログラム】
1. ぬれの基礎とこれまでの評価法の問題点
1.1 Youngの式
1.2 表面張力の定義と測定方法
1.3 表面自由エネルギーとは?
1.4 Cassieの式(凹凸表面におけるぬれ)
1.5 Wenzelの式(複合表面におけるぬれ)
1.6 CassieとWenzelの式は本当に正しいのか?
1.7 既存理論を否定する研究事例
1.8 三相接触線の重要性
1.9 これまでのぬれ性評価法とその問題点
1.10 静的接触角とぬれ性との関係
2. 動的ぬれ性の考え方と測定・制御方法
2.1 動的ぬれ性とは?
2.2 動的ぬれ性制御の重要性
2.3 動的接触角の定義と近年の役割
2.4 動的接触角の測定方法
2.5 接触角ヒステリシスの定義と発生原因
2.6 自然界における高/低接触角ヒステリシス表面
2.7 接触角ヒステリシス制御に関する過去の研究
2.8 接触角ヒステリシスを抑制するためのコンセプト
2.9 接触角ヒステリシスと滑落性の関係(Kawasaki/Furmidgeの式)
2.10 低接触角ヒステリシス表面の応用事例
3. 超撥水・撥油処理の最新研究開発動向
3.1 バイオミメティクス(生物模倣技術)とぬれに関する開発事例
3.2 超撥水・撥油性を得るための表面設計指針
3.3 これまでの超撥水・撥油性表面の問題点・課題
3.4 耐久性を向上させるための表面設計指針と研究事例
3.5 超撥水・撥油処理の最新研究開発動向
4.長鎖有機フッ素化合物に依存しない各種(超)撥水・撥油処理技術
4.1 フッ素フリー(超)撥水・撥油処理の最新研究開発動向
4.2 各種機能性薄膜を利用したフッ素フリー(超)撥水・撥油性表面の開発事例
4.2.1 単分子膜を利用した撥水・撥油性表面の作製方法とその特徴
4.2.2 高分子薄膜/ブラシを利用した撥水・撥油性表面の作製方法とその特徴
4.2.3 ゾルーゲル法による撥水・撥油性表面の作製方法とその特徴
4.2.4 フッ素化合物よりも優れた耐熱性を示す撥油性皮膜の作製方法とその特徴
4.2.5 オルガノゲルを利用した難付着性表面の作製方法と応用事例(着氷雪防止他)
5.(超)親水処理の最新研究開発動向
5.1(超)親水性を得るための表面設計指針とこれまでの問題点・課題
5.2 ゾルーゲル法による親水性と滑水性が並立する特異な機能表面の作製方法とその特徴
5.3 ハイドロゲルを利用した透明防曇皮膜の作製方法とその特徴
5.3.1 曇り(曇化)のメカニズムとぬれ性制御の重要性
5.3.2 防曇処理のカテゴリー
5.3.3国内外の防曇処理の最新研究開発動向
5.3.4これまでの防曇処理の利点,課題と問題点
5.3.5自己修復型多機能透明防曇皮膜(自己修復性,抗菌性,水中超撥油性)の作製方法とその特徴
5.3.6自己修復型透明防曇皮膜の大面積処理/One-pot成膜法/防汚性付与技術
6. 質疑応答




