著者一覧
山岡賢司 大阪大学
荒井隆行 リンテック㈱
髙島義徳 大阪大学
内田 喬 ㈱アイセロ
鈴木教一 フジコピアン㈱
半谷禎彦 群馬大学
森貞好昭 大阪大学
藤井英俊 大阪大学
笹井 亮 島根大学
大背戸 豊 奈良女子大学
三枝栄子 大阪公立大学
千葉正毅 千葉科学研究所
本間精一 本間技術士事務所
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【特集】易解体を実現する材料・技術
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複合架橋材料の設計とその性質
(強粘着と易解体の実現)
Design of Hybrid Cross-Linked Materials and Their Properties
(Achieving Strong Adhesion and Easy Detachment)
粘・接着材料における架橋は,機械物性を制御するだけでなく,様々な要求性能を満たすための重要な設計ポイントとなっている。我々のグループでは可動・可逆な架橋により粘着力・機械特性の制御だけでなく,易解体やリサイクルといった性能が付与できることを報告してきた。本稿では易解体性の粘・接着材料における架橋設計の例を紹介する。
【目次】
1 はじめに
2 超分子架橋による易解体材料の設計
3 超分子架橋を複合的に用いた易解体性粘着剤の設計指針
4 複合架橋粘着シートの一軸伸長除去による易解体
5 複合架橋粘着シートのリサイクル
6 結論
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易解体性と耐久性を両立させた熱可塑性接着フィルムとその応用
Thermoplastic Adhesive Films with Both Easy Disassembly and Durability and Their Applications
地球規模の脱炭素化に向け,自動車分野では軽量化と異種材料接合技術が重要となっている。本稿では使用時の高い接着強度と,使用後に熱で容易に解体可能な易解体性を両立した熱可塑性接着フィルム「FIXELON®」を紹介する。多様な材料に対応できる接着性能と使用後の分離を考慮した設計により,サーキュラーエコノミーへの貢献が期待される。
【目次】
1 はじめに
2 熱接着フィルム「FIXELON®」の特徴
2.1 フィルム状接着材
2.2 揮発性有機化合物(VOC)の低減
2.3 引張せん断接着強さと剥離接着強さの両立
2.4 異種材料との接着
2.4.1 ポリオレフィンとの接着
2.4.2 幅広い被着体との接着
2.5 熱と圧力により強固な接着力を発揮
3 易解体性によるサーキュラーエコノミーへの貢献
3.1 耐候性・耐久性を備えた強固な接着強度
3.2 解体トリガーに対する応答性
3.3 解体後の残渣量が少ないこと
4 FIXELON®の採用事例
4.1 自動車内装部品採用例
4.1.1 ステアリングホイールの加飾部品
4.1.2 フラットサーフェスシャッター
4.1.3 フットレスト
5 フィクセロンテクニカルセンターについて
6 おわりに
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易解体性と環境調和を両立する「基材レス ディファレンスフィルム」の設計と応用
“Non-Base Difference Film”: Achieving Both Easy Disassembly and Environmental Harmony
製造工程や製品固定において,易解体性に優れる吸着技術の重要性が高まっている。本稿では,フジコピアン㈱の主力製品である真空吸着原理を応用した「FIXFILM®」の基本特性ならびに最新開発品の「基材レス ディファレンスフィルム」を紹介する。アクリル粘着層とシリコーン吸着層を基材なしで直接積層し,優れた柔軟性と高透明性を実現した本技術は,電子デバイスの固定やリサイクルを前提とした接合など,幅広い工程での活用が期待される。
【目次】
1 はじめに
2 吸着フィルム「FIXFILM®」の基本構造とメカニズム
2.1 真空吸着による固定原理
2.2 吸着層の化学設計
3 基材レス ディファレンスフィルム (開発品)の設計
3.1 構造上の特徴
3.2 製品ラインナップ
4 基材レス ディファレンスフィルムの4つの主要な特長
5 「易解体」を実現する機能設計の詳細
5.1 非対称な接合力による分離コントロール
5.2 真空吸着原理による「糊残りゼロ」の実現
5.3 循環型社会(サーキュラーエコノミー)への貢献
6 想定される用途とプロセスへの貢献
6.1 仮固定材としての活用
6.2 易解体テープ・OCAとしての活用
7 おわりに
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異種金属接合体の易解体技術
Easy Disassembling of Dissimilar Metal Joints
構造物のマルチマテリアル化に伴い,鋼とアルミニウム合金の組合せなどの異種金属接合体が多く用いられるようになってきた。一方,製品が寿命を迎えリユース・リサイクルを行うためには,強固に接合された部材を,それぞれの素材に簡単に分離できることが不可欠である。本稿では,異種金属接合体の接合部を発泡させ低密度化することで,易分離する試みについて紹介する。
【目次】
1 はじめに
2 実験方法
3 実験結果
3.1 接合結果
3.2 発泡結果
3.3 接合まま試験片の4点曲げ試験結果
3.4 発泡した試験片の4点曲げ試験結果
4 おわりに
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[Material Report -R&D-]
色素・ナノシート複合体による環境センシング
Environmental Sensing Using Dye-Nanosheet Hybrid Materials
層状無機化合物の層間に色素分子を複合化した材料を用いた高感度・高選択的な環境センシングについて概説する。色素の会合解離,相互作用,配位結合,キレート反応に基づく分光応答を利用した分子・イオン検知系を紹介し,環境モニタリングや非侵襲診断への展開可能性を示す。
【目次】
1 緒言
2 会合解離現象を利用した分子検知
3 相互作用を利用した分子検知
4 配位結合を利用した分子検知
5 キレート色素を用いたイオン検知
6 さいごに
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レドックスヒドロゲル材料の開発
Development of Redox Hydrogel Materials
高分子ゲルの柔軟性・含水性と,レドックス分子の電子授受機能を融合したレドックスヒドロゲルについて概説する。特に,PVA/ ホウ砂ゲルにフェロセン/ シクロデキストリン包接錯体を導入したヒドロゲルを例に,材料設計,作製法,力学物性,電気化学応答を述べる。さらにエレクトロクロミックデバイスへの応用可能性を示し,柔軟なゲル状電子材料としての展開を展望する。
【目次】
1 はじめに
2 レドックスヒドロゲルの基本概念と設計指針
3 PVA/ホウ砂系を基盤としたレドックスヒドロゲル設計
4 構造形成と微細構造の特徴
5 力学物性―柔らかさ,流動性,構造回復
6 電気化学特性―ヒドロゲル中で働くフェロセン
7 エレクトロクロミックデバイスへの応用
8 今後の課題と展望
9 まとめ
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水溶液中における発光性ランタノイド錯体集合体の形成とセンシング機能
Self-Assembled Luminescence Lanthanide Complex and their Sensing Functions
発光性ランタノイド錯体は,柔軟な構造とユニークな発光特性を併せ持つ,次世代の機能性材料として注目されている。本稿では,3 価のランタノイドイオンを中心金属にもつ両親媒性錯体が,水溶液中で自己集合体を形成することで強い発光を示した研究成果について紹介する。さらに,この集合体を利用し,水溶液中のイオンや分子を検知する発光センシングへの応用についても展望する。
【目次】
1 緒言
1.1 ランタノイド錯体の発光特性
1.2 水溶性ランタノイド錯体の分子設計と発光応答
2 両親媒性ランタノイド錯体の分子設計と発光応答
2.1 L3-Eu錯体集合体の過塩素酸イオン選択的発光センシング
2.2 L4-Ln錯体集合体のゲスト認識
2.3 L5-Tb錯体集合体のpH応答性発光
3 まとめ
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希土類を使用しない高性能誘電エラストマアクチュータ,センサ及び発電機
High-Performance Dielectric Elastomer Actuators, Sensors, and Generators that do not Use Rare Earth Elements
誘電エラストマ(DE)人工筋肉は,エラストマの上下に収縮可能な電極を備えたシンプルな構造を持ち,高効率なDE アクチュエータ,DE センサ,およびDE 発電機の製作が可能である。このDE の最大の特徴は,希土類を必要としない点である。現在,0.15 gのアクリル膜を用いたDE アクチュエータは,8kgの重量を88msの速度で1mm以上持ち上げることができる。更に,DE 発電機の発電効率は,70%を超えた。
【目次】
1 はじめに
2 DE の駆動原理と最近の開発状況
3 DEの性能向上要因
4 纏め
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[連載講座 プラスチックの実用物性と物性向上技術(7)]
摩擦摩耗性
2つの物体が互いにその表面を接触して相互運動する場合に,その接触面の間で互いの運動をさまたげようとする抵抗が生じる。この現象が摩擦であり,このときに発生する抵抗力が摩擦力である。物体間で摩擦を繰り返すと接触面における材料は少しずつ摩耗する。摩耗は摩擦によって起きるが実用的には違いがある。摩擦に対する抵抗(摩擦係数)が小さいと摺動や回転に要する力が少なく動きやすい。一方,摩耗は接触面における材料が消耗することであるから材料の寿命に関係する。プラスチックの摩擦摩耗性は接触面の平滑性,摩擦面に対する垂直荷重,すべり速度(摺動速度),接触面での摩擦発熱,環境温度などによって変化するため,強度や耐熱性のように画一的な物性値として扱うことは困難である。本稿では基本的な摩擦摩耗特性を中心に解説する。
【目次】
1 摩擦・摩耗機構
2 ざらつき摩耗
3 摩擦摩耗
3.1 静摩擦
3.2 動摩擦
3.2.1 試験法
3.2.2 動摩擦挙動
4 耐摩擦摩耗性向上技術(良摩擦摩耗材料,潤滑剤添加材料)
4.1 良摩擦摩耗性材料
4.2 添加剤による摩擦摩耗性向上
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