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撥水・撥油・親水性材料の開発と市場

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Development and Market for Water-Repellent, Oil-Repellent, and Hydrophilic Materials

★PFAS規制で加速する「脱フッ素」潮流に対応した、撥水・撥油・親水性材料の決定版!
★フッ素代替技術からナノ構造制御、バイオミメティクスまで、最先端の表面改質と機能付与を詳解!
★開発技術と自動車・繊維・建材・フィルムなど主要応用市場の企業動向を1冊で俯瞰!

商品コード:
S0904
発行日:
2026年10月13日予定
体裁:
B5判、約280ページ
ISBNコード:
978-4-7813-1929-2

キーワード:

撥水/超撥水/撥油/親水/超親水/滑水/濡れ性/フッ素フリー/PFAS/ケイ素フリー/フッ素コーティング/防汚/防曇/ポリマーブラシ/セルロースナノファイバー/ナノ構造制御/バイオミメティクス/ポリウレタンコーティング/シリコーンアクリルポリマー/表面改質/光触媒コーティング/無機系親水コーティング/繊維用撥水剤/自動車用撥水/住宅設備・外装建材/機能性フィルム/電線被覆材料/電子・精密部品保護/医療・ヘルスケア材料

刊行にあたって

 物質表面の「ぬれ(濡れ性)」,すなわち撥水・撥油性や親水性を意図通りに制御する技術は,現代社会において必要不可欠な基盤技術となっている。雨具や衣類などの繊維製品から,自動車,住宅・建築資材,さらには電子・精密機器や医療・ヘルスケア分野に至るまで,私たちの生活を取り巻くあらゆる場面で,コーティングや表面処理による恩恵を享受している。製品に防汚性,防曇性,防水性,滑水性といった機能を付与することは,製品の付加価値を飛躍的に高め,他社との差別化を図るうえで極めて重要な要素である。
 しかし近年,この分野を取り巻く環境は大きな転換期を迎えている。特に撥水・撥油材料において長年主役を務めてきたフッ素系化合物(PFAS など)に対する環境・安全規制が世界的に強まっており,代替となる「フッ素フリー(脱フッ素)」技術の確立が産業界の急務となっている。また,SDGs やカーボンニュートラルの観点から,環境負荷の低い水性タイプへの移行や,自然界の構造に学ぶバイオミメティクス(生物模倣技術),セルロースナノファイバー(CNF)を活用した新素材への期待もかつてないほど高まっている。
 このような背景を踏まえ,次世代の表面制御技術とその社会実装に向けた最新動向をまとめるべく,本書は企画された。本書は大きく【開発編】と【市場編】の二部構成となっている。
 【開発編】では,産学官の第一線でご活躍中の研究者・専門家の方々に執筆をお願いした。「ぬれ」の基礎から始まり,従来のフッ素コーティング技術に加え,喫緊の課題であるフッ素フリー撥水・撥油材料の開発(ポリウレタンコーティングや繊維用撥水剤など),Graft-onto型ポリマーブラシ,CNFを活用した独自の滑液製品開発技術を網羅している。また,ナノ構造制御や加工面性状を利用した金属表面の濡れ性制御,生物の環境適応に着想を得た超撥水コートの開発と実用化,さらには親水化処理による防汚・防曇・滑水性の付与から,高透過率な付着性撥水表面,シリコーンアクリルポリマーの応用まで,多角的なアプローチによる最先端技術を詳述いただいた。
 一方,【市場編】では,多岐にわたる関連市場の全体像とトレンド,各企業の動向を徹底的に調査・分析している。材料別(フッ素系・非フッ素系,光触媒,無機系親水コーティング,バイオミメティクス等)の市場動向を整理した上で,繊維,自動車(内装・ガラス・ボディ),住宅設備・建材,フィルム,電線被覆から,電子部品,光学レンズ,医療,航空宇宙といった様々な応用分野ごとに市場を細分化し,川上から川下まで数多くの有力プレイヤーの事業展開と戦略を解き明かしている。
 素材の表面機能を操る技術は,次世代のイノベーションを生み出し,新たな市場を切り拓く原動力である。環境対応という大きな波を乗り越え,持続可能な社会に貢献する高機能製品を創出するために,本書が関連する技術開発,製品企画,販売,マーケティング活動に携わるすべての方々にとって,実りある羅針盤となれば幸いである。

 本書「はじめに」より

著者一覧

穂積 篤   (国研)産業技術総合研究所
伊藤隆彦   ㈱フロロテクノロジー 
椛島真一郎  ライオンハイジーン㈱ 
白木慶彦   東ソー㈱  
松井徳純   日本ペイント・サーフケミカルズ㈱ 
猿渡欣幸   大阪有機化学工業㈱ 
土屋雄作   花王㈱ 
谷口 淳   東京理科大学 
寒川哲夫   摂南大学 
福井俊巳   元㈱KRI
堀田芳生   ㈱SNT;東京都市大学  
前田高輔   日華化学㈱ 
坂本陽一   大成ファインケミカル㈱ 

目次   クリックで目次を閉じる

【開発編】

第1章 ぬれ[(超)撥水・撥油性]の基礎と開発動向
1 これまでのぬれ性の評価手法と(超)撥水・撥油性の定義
2 固体表面でのぬれの現象を説明する理論
 2.1 ぬれの基本式(Youngの式)
 2.2 Dupréの式
 2.3 Wenzelの式
 2.4 Cassieの式/Cassie–Baxterの式
3 超撥水・撥油(撥液)性表面の開発動向
4 まとめ

第2章 フッ素コーティング剤による撥水撥油コーティング
1 はじめに
2 フッ素系コーティング剤について
 2.1 撥水撥油
 2.2 防湿コーティング
 2.3 防汚・指紋防止
 2.4 離型剤
3 PFAS規制と各種類における対応策
 3.1 フッ素コーティング剤におけるPFAS 規制の概要
 3.2 用途別対策例
  3.2.1 撥水撥油,防湿コーティング
  3.2.2 防汚コーティング剤
  3.2.3 離型剤
4 おわりに

第3章 フッ素フリーで実現可能な滑落性に優れた撥水・撥油(撥液)処理
1 はじめに
2 微細構造を利用した超撥水・撥油(超撥液)処理の課題
3 Liquid–like(低接触角ヒステリシス)表面
 3.1 有機シラン単分子膜
 3.2 ポリマー薄膜・皮膜・ブラシ
 3.3 有機-無機ハイブリッド皮膜
4 まとめ

第4章 プラスチック・ガラス表面の親水化技術と防汚・防曇機能付与への応用
1 はじめに:水を「ありふれた資源」から「サステナブルな機能媒体」へ
2 サステナビリティの観点から見た表面機能化
3 水系プロセスで利用する表面改質高分子の設計指針
4 両性両親媒性高分子による防汚・防曇機能と応用
 4.1 プラスチック表面の親水化と防汚性(浴槽・日用品からインフラへ)
 4.2 ガラス表面の親水化
 4.3 今後の展望:超分子・材料インフォマティクス・循環型材料へ
5 二次元超分子フィルム:自己集積と水素結合による機能性分子集合体
6 おわりに:水を介した表面改質技術の社会的インパクト

第5章 フッ素・ケイ素フリーの撥水・撥油性ポリウレタンコーティングの開発
1 はじめに
2 濡れのメカニズムと影響する因子
 2.1 物理的因子と化学的因子
 2.2 表面エネルギーの起源
3 PUコーティングの撥液性評価とメカニズムの考察
 3.1 撥液性PUの設計と合成
 3.2 HHPIP PUの撥液性
 3.3 密度が撥液性へ与える影響
 3.4 HHPF PUの撥液性と表面解析
4 おわりに

第6章 滑水性に優れる親水化処理剤
1 はじめに
2 家庭用エアコン用親水化処理剤について
3 親水滑水処理剤の開発
 3.1 平滑表面で高排水性を発現する親水滑水化処理剤
 3.2 親水滑水化処理剤の難着霜・除霜への適用
 3.3 親水滑水性発現メカニズム
4 モデル皮膜を用いた親水滑水性発現メカニズムの解析
 4.1 モデル皮膜構造
 4.2 モデル皮膜の滑水メカニズム
 4.3 モデル皮膜の滑水挙動
5 終わりに

第7章 Graft-onto型ポリマーブラシによる超親水表面の構築と防曇・防汚機能
1 はじめに
2 Graft-onto型ポリマーブラシLAMBICの設計
3 超親水化処理と防曇性能  
4 超親水性を利用した防汚機能
5 表面状態の解析 
6 被覆率改善型ポリマーTRAPIST 
7 応用展開と将来展望 
8 おわりに

第8章 セルロースナノファイバーを活用した滑液製品の開発
1 はじめに
2 花王の界面制御技術とCNF
 2.1 花王の界面制御技術
 2.2 TEMPO酸化CNF
 2.3 CNFの疎水化技術
3 疎水化CNFピッカリングエマルション技術を応用した花王の滑液技術
 3.1 疎水化CNFを用いたピッカリングエマルションの作製
 3.2 滑液膜の形成
 3.3 花王滑液製品『ルナフロー』
  3.3.1 離型剤『ルナフローRA』としての製品化
  3.3.2 土砂付着防止
  3.3.3 菌付着抑制
  3.3.4 滑雪用途の開発
4 おわりに

第9章 高透過率な付着性撥水表面の作製
1 はじめに
2 付着性撥水表面の作製方法
3 作製した付着性撥水表面の評価
4 おわりに

第10章 加工面性状を利用した金属表面の濡れ性制御
1 はじめに
2 金属の加工面性状と濡れ性
3 機械加工による金属表面の濡れ性制御の例
4 切削痕による濡れ性制御
5 ワイヤ放電加工面における形状と表面化学状態が濡れ性に及ぼす影響
 5.1 実験方法
 5.2 保存湿度と経過時間の影響
 5.3 ワイヤ径が接触角に及ぼす影響
 5.4 溝および格子形状が接触角に及ぼす影響
6 実用化に向けた課題と展望

第11章 ナノ構造制御によるフッ素フリー撥水撥油材料の開発
1 はじめに
2 撥水・撥油,滑落性の基本コンセプト
3 ハイブリッド系撥水撥油材料
 3.1 撥水撥油性と滑落特性
 3.2 ナノ相分離構造
 3.3 機械特性
 3.4 耐熱性
 3.5 プライマリーフリーでの成膜性
4 シリコーン系撥水撥油材料
5 まとめ

第12章 生物の環境適応に着想した表面設計による超撥水コートの開発と実用化
1 生物の環境適応と撥水・超撥水表面
2 超撥水表面の基本原理と形成方法
 2.1 接触角と弾き性
 2.2 超撥水表面形成へのアプローチ
 2.3 ハスの葉を模倣した技術
  2.3.1 池沼に生育するハス
  2.3.2 コーティングによるハスの葉構造の作製
  2.3.3 化学組成の変更でハスの葉を超える
  2.3.4 ハスの葉構造の実用化検証
 2.4 鳥の羽根を模倣した技術
  2.4.1 水辺に棲むペンギンの羽根
  2.4.2 不織布へのコーティング
  2.4.3 超撥水コートを施した不織布の特徴
  2.4.4 超撥水不織布の安全・衛生用品への応用開発
 2.5 昆虫の眼を模倣した技術
  2.5.1 効率的に光を取り込む蛾の複眼
  2.5.2 樹脂表面の型押しによる凹凸構造の形成および評価
 2.6 ウツボカズラの表面を模倣した技術
  2.6.1 滑らせる表面の戦略
  2.6.2 2つの滑る表面モデル
  2.6.3 固体表面による滑り膜
  2.6.4 潤滑膜(液膜)
3 求める機能と表面形成に対する戦略

第13章 繊維用フッ素フリー撥水剤の開発
1 はじめに
2 フッ素フリー撥水剤に求められる性能
3 フッ素フリー撥水剤の技術的課題
4 NEOSEEDシリーズの開発コンセプト
5 アクリル系NEOSEEDの特徴
6 シリコーン系NEOSEEDの特徴
7 SG-10によるフッ素フリー防汚加工
8 フッ素フリー撥水剤の選定と使用上の留意点
9 今後の展望
10 おわりに

第14章 シリコーンアクリルポリマーの特徴と基材への撥水,撥油性付与
1 はじめに
2 シリコーンアクリルポリマーの構造について
3 UV硬化技術について
4 シリコーンアクリルの物性例について
 4.1 UV硬化系
 4.2 熱硬化系
5 おわりに

【市場編】

第1章 撥水・撥油・親水性材料の動向
1 撥水・撥油材料
 1.1 撥水・撥油材料の分類
 1.2 溶剤タイプによる分類
  1.2.1 不燃性溶剤タイプ
  1.2.2 水性タイプ
  1.2.3 石油系溶剤タイプ
2 親水性材料
 2.1 親水性材料の分類
 2.2 溶剤タイプ

第2章 撥水・撥油コーティング市場の動向
1 市場概要
 1.1 需要動向
 1.2 技術動向
2 市場動向
 2.1 市場規模
 2.2 市場の課題
3 企業動向
 3.1 化学(材料)メーカー
  3.1.1 AGC
  3.1.2 ダイキン工業
  3.1.3 大原パラヂウム化学
  3.1.4 カントーカセイ
  3.1.5 キャノンオプトロン
  3.1.6 京絹化成
  3.1.7 日油
  3.1.8 日華化学
  3.1.9 野田スクリーン
  3.1.10 ハーベス
  3.1.11 フロロテクノロジー
  3.1.12 明成化学工業
  3.1.13 ユニケム
  3.1.14 レゾナック
  3.1.15 コタニ化学工業
 3.2 材料加工メーカー
  3.2.1 SNT
  3.2.2 NTT アドバンステクノロジ
  3.2.3 オーエフテクノ
  3.2.4 ネオス
  3.2.5 吉川工業
  3.2.6 吉田SKT

第3章 親水コーティング市場の動向
1 光触媒コーティング剤
 1.1 市場概要
 1.2 市場動向
 1.3 企業動向
  1.3.1 イドス
  1.3.2 キャノンオプトロン
  1.3.3 信越化学工業(信越シリコーン)
  1.3.4 積水樹脂
  1.3.5 ナガムネコーポレーション
  1.3.6 ピアレックス・テクノロジーズ
  1.3.7 福井キャノンマテリアル
  1.3.8 石原産業
2 無機系親水コーティング剤
 2.1 市場概要
 2.2 市場動向
 2.3 企業動向
  2.3.1 エスエス工研
  2.3.2 大阪有機化学工業
  2.3.3 島貿易
  2.3.4 大光テクニカル
  2.3.5 トレードサービス
  2.3.6 丸昌産業
  2.3.7 宮崎化学

第4章 バイオミメティクス撥水・撥油・親水性材料の動向
1 市場概要
2 市場動向
3 企業動向
 3.1 ジオマテック
 3.2 東洋アルミニウム
 3.3 東レ
 3.4 RYODEN
 3.5 その他
4 大学・研究機関の研究動向

第5章 繊維関連市場
1 市場概要
2 市場動向
3 企業動向
 3.1 合繊メーカー
  3.1.1 旭化成アドバンス
  3.1.2 倉敷紡績(クラボウ)
  3.1.3 クラレ
  3.1.4 シキボウ
  3.1.5 セーレン
  3.1.6 ダイワボウレーヨン
  3.1.7 帝人フロンティア
  3.1.8 東レ
  3.1.9 日清紡テキスタイル
  3.1.10 丸井織物
  3.1.11 ユニチカトレーディング
 3.2 染色加工メーカー
  3.2.1 朝倉染布
  3.2.2 岐セン
  3.2.3 小松マテーレ
  3.2.4 サカイオーベックス
  3.2.5 ソトー
  3.2.6 東海染工
  3.2.7 東洋染工
  3.2.8 新潟染工
  3.2.9 パールトーン

第6章 自動車関連市場
1 市場概要
2 市場動向
3 企業動向
 3.1 自動車内装材メーカー
  3.1.1 共和レザー
  3.1.2 SUMINOE
  3.1.3 帝人
  3.1.4 東レ
  3.1.5 日本バイリーン
  3.1.6 本田技研工業
 3.2 撥水ガラス
  3.2.1 AGC
  3.2.2 セントラル硝子
  3.2.3 日本板硝子
 3.3 ガラス/ボディコーティング剤

第7章 住宅設備/建材市場
1 市場概要
 1.1 建材市場
  1.1.1 内装材
  1.1.2 断熱材
  1.1.3 外部建具
  1.1.4 屋根材/外装材
  1.1.5 サイディング
 1.2 住宅設備市場
  1.2.1 キッチン
  1.2.2 トイレ用住設機器
  1.2.3 浴室用住設機器
2 市場動向
3 企業動向
 3.1 アイカ工業
 3.2 クリナップ
 3.3 サンゲツ
 3.4 TOTO
 3.5 ニチハ
 3.6 LIXIL

第8章 フィルム市場
1 市場概要
2 市場動向
 2.1 超撥水フィルム
 2.2 一般的な撥水・撥油/防汚フィルム
3 メーカー/製品動向
 3.1 大日本印刷
 3.2 3M
 3.3 ニッパ
 3.4 中川ケミカル
 3.5 中興化成工業
 3.6 三菱ケミカル
 3.7 デクセリアルズ
 3.8 綜研化学
 3.9 旭化成
 3.10 シチズンファインデバイス
 3.11 リンテック

第9章 電線被覆市場
1 市場概要
 1.1 電線の種類
 1.2 電線に求められる撥水機能
2 市場動向
3 メーカー/製品動向
 3.1 SWCC
 3.2 住友電工
 3.3 大晃電工社
 3.4 フジクラ
 3.5 古河電気工業
 3.6 プロテリアル

第10章 その他の応用市場
1 電子・精密部品用途
2 光学レンズ用途
3 医療・ヘルスケア用途
4 調理器具・キッチン用品用途
5 食品・包装機器用途
6 日用品用途
7 化粧品用途
8 エネルギー/インフラ用途
9 航空宇宙用途

防汚・防曇技術の最新動向

価格(税込): 62,700 円

機能性コーティングの最新動向

価格(税込): 68,200 円