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月刊機能材料 2014年12月号

【特集】マルチマテリアル車体に向けた異種材接合技術

商品コード:
M1412
発行日:
2014年12月5日
体裁:
B5判
ISBNコード:
0286-4835
価格(税込):
4,400
ポイント: 40 Pt
関連カテゴリ:
雑誌・定期刊行物 > 月刊機能材料

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【特集】マルチマテリアル車体に向けた異種材接合技術
Joining Technology of Diff erent Materials for Multi‒Material Car Body Production

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特集にあたって
Introduction

山根健 (山根健オフィス)

 自動車には常に様々な規制が適用され, 対応した設計開発が行われてきている。特に1970年代以降は有害排出物の削減と衝突安全が重要課題であり, 様々な技術開発の結果, 飛躍的な進歩がみられた。1990年代以降は, 資源枯渇問題や地球温暖化問題などによりグローバルな視点での規制が論議され, 今日最も重要な自動車に関わる規制が走行時の二酸化炭素(CO2)排出量の削減となっている。
 自動車からのCO2排出量の削減のために, これまではパワートレインの改良を中心に開発され, ハイブリッド車や電気自動車が登場してきている。

・車両の軽量化技術
・材料研究

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マルチマテリアル車体と異種材接合技術の動向
Trend of Multi‒Material Car Body Production and Joining Technology of Diff erent Materials

山根健 (山根健オフィス)

 自動車車体軽量化のためには, 新材料を含む様々な材料を「適材適所」に採用して車体を組み立てるマルチマテリアル車体技術の開発が求められている。異なる材料を用いての車体製造においては, その接合技術が強度, 耐久性, 衝撃吸収性能などの鍵となり, さまざまな接合技術が開発されている。

1. 自動車に求められている変革
1.1 走行時CO2削減, 具体的な対応技術
1.2 軽量化の重要性
1.3 ライフサイクルでのCO2削減
1.4 次世代自動車の特徴
2. 自動車用材料の現状と課題
2.1 鉄鋼材料
2.2 アルミニウム
2.3 マグネシウム
2.4 樹脂
2.5 炭素繊維強化樹脂(CFRP)
3. マルチマテリアル車体研究動向
4. 新材料導入自動車の例
4.1 ハイテン材とその特徴
4.2 アルミ―鉄ハイブリッド車体(BMW5 シリーズ, 2003)
4.3 アルミ― CFRP 車体電気自動車(BMW i3, 2013)
5. 自動車車体接合技術
5.1 車体接合技術
5.2 異種材料車体接合技術
6. 今後の課題

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電子ビーム溶接による銅とアルミニウムなどの異種金属接合
Electron Beam Welding of Different Kind Metal like Copper and Aluminum

花井正博 (多田電機)

 高エネルギー密度ビームである電子ビームによる溶接は, 高品質・低歪溶接を必要とする製品や銅, アルミ, チタンなどの難溶接材料や異種金属といった従来の溶接法では困難な溶接対象に適用されている。その電子ビーム溶接の原理, 特長および適用事例などについて紹介する。

1. はじめに
2. 電子ビーム溶接法について
2.1 原理
2.2 特長
2.3 他工法との比較
2.4 適用用途
3. 異種金属材料の溶接事例
3.1 銅―銅合金の接合事例
3.2 銅―アルミの接合事例
3.3 銅―ステンレスの接合事例
3.4 アルミ合金の溶接事例
4. 電子ビーム加工機について
5. 現状の課題と今後の展望について

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アルミニウム合金の樹脂密着性向上のための電解処理技術
Highly Resin Adhesive Electrochemical Surface Treatment for Aluminium Alloys

兒島洋一 (UACJ)

 塗装, あるいは樹脂との接着に際しては, 下地処理により密着性を高めることができるため, 化成処理や陽極酸化処理などが行われる。近年, 密着性をより高め, より環境に優しい処理プロセスを求める声が高まっている。こうした技術的・社会的要請に応えるべくアルカリ交流電解処理が開発された。本稿ではその特徴について解説する。

1. はじめに
2. 処理工程
3. 皮膜性状
4. 皮膜特性
4.1 高密着性
4.2 低環境負荷
4.3 高信頼性
5. おわりに

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摩擦攪拌による接合技術
A Joining Technique by Friction Stir

平野聡 (日立製作所)

 摩擦攪拌接合(FSW)は接合材料を固相状態で線接合できる特殊な技術である。円柱状部材を回転させた状態で接合材料に押し込み, 接合線に沿ってツールを移動させることで接合する。固相接合のため, 接合後の変形が小さいなどの長所がある。一方, 大きな力でツールを材料に押し込むため, 材料の拘束, 支持に対策が必要である。溶融溶接が難しいアルミニウム合金や銅合金で実用化が進んでおり, ツール材料開発と並行して鉄鋼材料やチタン合金の研究も進んでいる。

1. はじめに
2. FSWの特徴
3. FSWの金属組織の特徴
4. FSW中の負荷と材料の拘束
5. FSWツール
6. 特殊なFSW技術
7. おわりに

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樹脂表面へのレーザー処理による異種樹脂材料接合技術
Adhesion Technology for Dissimilar Resin Materials with the Laser Treatment on the Resin Surface

望月章弘 (ポリプラスチックス)

 従来は困難であった二重成形による異なる樹脂材料の接合やLCP 樹脂の接合が可能な
新たな接合手法(AKI‒Lock Ⓡ:Advance Knitting Integrated Lock)を紹介する。
 レーザー処理によって1 次成形品に添加されているガラス繊維を残したまま樹脂分を融
除し,ガラス繊維を物理的なアンカーとして接合させるため,1 次側に繊維強化材料を用
いること以外,2 次材の選定には制約はなく,繊維補強された高強度な接合が可能な技術
である。

1. はじめに
2. AKI‒Lock®の概要
3. AKI‒Lock®の諸特性
3.1 接合強度
3.2 従来の接合技術とAKI‒Lock®の接合強度比較
4. 応用技術検討
4.1 超音波溶着の下処理としてのAKI‒Lock®
4.2 接着剤の下処理としてのAKI‒Lock®
5. まとめ

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熱可塑性エラストマーからなるインサート材を用いた異種材料のレーザ接合
Laser Joining of Different Materials Using Insert Materials Consisting of Thermoplastic Elastomer

水戸岡豊 (岡山県工業技術センター)

 筆者らは, 異種材料接合法として, 熱可塑性エラストマーからなるインサート材を用いたレーザ接合を開発した。接合材間にインサート材を介在させることで, その間の物性差が緩和され, 種々の異種材料接合が可能となる。現在, 本プロセスは, 電子機器に採用されており, 様々な分野で実用化に向けた取り組みが展開されている。

1. はじめに
2. インサート材を用いたレーザ接合
2.1 開発プロセスの特徴
2.2 プラスチックとの接合
2.3 金属との接合
2.4 他の異種材料接合プロセスとの違い
3. 現在の取り組み
3.1 スマートフォンへの採用
3.2 様々な分野への拡がり
4. 今後の展開
4.1 熱可塑性CFRP の接合
4.2 新たな接合の可能性
5. おわりに

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連載 : 最先端科学技術を駆使した新世代大規模植物工場の開設

植物工場野菜の安全・安心・栄養評価と魅力

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要素解析による栽培環境最適化と機能性成分増加技術の開発

和田光生 (大阪府立大学)

1. はじめに
2. アシュワガンダとボタンボウフウ
3. 栽培技術開発
4. 機能性成分増加技術の開発

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栄養分析プロファイル―植物工場レタスの評価―

明神千穂 (近畿大学)

1. はじめに
2. 野菜の栄養価と機能性成分の評価手法
3. 野菜の官能評価
4. 植物工場産レタスの評価

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消費者の植物工場野菜の見え方

西野慎一 (ベジフルプロデュース)

1. はじめに
2. 流通の現場から
3. 植物工場産の野菜の食べ比べ
4. 結果

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機能材料マーケットデータ

粘着剤工業の市場動向
Market Trend of Adhesive Industry

1. はじめに
2. 需給概要
3. 品目別概要
4. 需要動向
5. 輸出入の概要
6. 業界動向
7. 環境問題への対応

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異分野探訪コラム セレンディピティの種 ―最終回―

化学反応に魅せられて

河瀬雅美 (松山大学)

・はじめに
・化学反応とは
・メソイオンとの出合い
・おわりに

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