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月刊機能材料 2016年10月号

【特集】プラズマを利用する表面処理技術

商品コード:
M1610
発行日:
2016年10月5日
体裁:
B5判
ISBNコード:
0286-4835
価格(税込):
4,400
ポイント: 40 Pt
関連カテゴリ:
雑誌・定期刊行物 > 月刊機能材料

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著者一覧

大久保雅章  大阪府立大学
大久保雄司  大阪大学
山村和也  大阪大学
川口雅弘  東京都立産業技術研究センター
水越克彰  東北大学
玉井鉄宗  龍谷大学
清野智史  大阪大学
堀部博志  栗田製作所
西村芳実  栗田製作所
田村豊  春日電機
宮原秀一  東京工業大学,プラズマコンセプト東京
沖野晃俊  東京工業大学,プラズマコンセプト東京
加藤高志  オハラ
新岡宏彦  大阪大学
山本修也  大阪大学
大東寛典  大阪大学
浅谷学嗣  大阪大学
三宅淳  大阪大学
鷲尾裕之  特許戦略/ポ

目次 +   クリックで目次を表示

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【特集】プラズマを利用する表面処理技術

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特集にあたって
Introduction to Special Issue

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プラズマ表面処理プロセスの動向とフッ素樹脂接着への応用
Research Trends of Plasma Surface Treatment and Applications to Adhesion of Fluoropolymer Plastics

 近年応用が盛んになってきたプラズマ表面処理技術に関して,はじめに,CVD(Chemical Vapor Deposition)処理,DLC(Diamond‒Like Carbon)処理,触媒表面処理,自動車部品の処理,エレクトロスピニング,医療器具の処理,生体表面処理,航空機材料処理などの各種プロセスとその研究動向について述べる。次に応用の一例として,筆者のグループでは医療器具,生体適合材料への応用に向けたフッ素樹脂(テフロン)の接着性改良のための大気圧プラズマ複合表面処理を展開しており,それらへの適用を目指した試作と性能試験結果を紹介する。

【目次】
1. はじめに
2. プラズマ表面処理プロセスの動向
 2.1 誘導結合型RF プラズマによる表面処理
 2.2 DLCプラズマ表面処理
 2.3 プラズマによる触媒表面処理
 2.4 その他のプラズマによる表面処理の動向
3. プラズマ処理とプラズマグラフト重合処理
 3.1 プラズマ処理の電極系の例
 3.2 プラズマ表面処理とプラズマグラフト重合処理の効果
 3.3 大気圧プラズマグラフト重合と接着性向上の原理
 3.4 大気圧プラズマグラフト重合装置の概要
 3.5 フッ素樹脂フィルムのブチルゴムに対する接着性向上と応用例
 3.6 フッ素樹脂フィルムのブチルゴムに対する接着性向上の加硫(架橋)および接着の方法
 3.7 フッ素樹脂フィルム―ブチルゴム複合体の剥離試験と試験結果
4. おわりに

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熱アシストプラズマ処理によるフッ素樹脂の表面改質
Surface Modifi cation of Fluoropolymers via Heat‒Assisted Plasma Treatment

 フッ素樹脂は,化学的に安定であり表面エネルギーが低く,異種材料との接着が極めて困難な材料であり,他の樹脂と同条件でプラズマ処理しても十分な密着性は得られない。筆者らはプラズマ処理中の圧力と試料表面温度がフッ素樹脂の密着性に大きな影響を及ぼすことを見出した。プラズマ処理中の圧力調整と加熱の効果について解説する。

【目次】
1. はじめに
2. フッ素樹脂
3. プラズマ処理中の圧力の影響
4. プラズマ処理中の試料表面温度の影響
5. おわりに

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プラズマイオン注入法による表面改質技術
Surface Modifi cation by Plasma Based Ion Implantation and Deposition

 近年のプラズマ技術,イオン注入技術,パルス制御技術などは目を見張る発展を遂げてきており,これらを組み合わせた技術の一つであるプラズマイオン注入法は,すでに色々な産業部品・製品に実用化されている。本解説ではプラズマイオン注入法の仕組みや表面改質メカニズム,新しい研究成果の紹介などについて概説する。

【目次】
1. 緒言
2. 高周波―高電圧パルス重畳型PBII&D法とは
 2.1 概要
 2.2 重畳型PBII&D法の独自のパラメータ
 2.3 注入・成膜の同時処理
 2.4 注入深さ
 2.5 利点と欠点
3. 複雑形状・微細形状への注入成膜
4. 結言

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流水中における放電プラズマ発生システムの開発と応用
Development of Discharge Plasma Generation System in Flowing Water and its Applications

 水中に配置した金属電極に高周波数でパルス状の高電圧を印加すると,水中に安定的にプラズマを点灯できる。本稿では,この新しい水中励起反応場を用いたナノ粒子の調製や水質浄化について紹介した。また流水中に点灯可能なプラズマシステムを開発し,大量・連続水処理が可能であるという特性を活かした農業,衛生分野への応用・展望について紹介した。

【目次】
1. 水中での放電によるプラズマの生成
2. 水中プラズマによる金属ナノ粒子の生成
3. プラズマによる有機化合物の分解と活性酸素種の発生
4. フロー式プラズマの開発
5. おわりに

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コロナ処理による表面改質技術
Surface Treatment Technology by the Corona Discharge Processing

 プラズマを工業用途に使用しているものは様々であるが,最も歴史が古く,かつ汎用的に利用されているコロナ表面改質装置について,実用上の要点について一端を紹介する。改質の対象物は,高分子材料がメインではあるが,最近は金属箔や不織布といった材料にも利用されており,特殊基材の処理例についても概要を述べる。

【目次】
1. はじめに
2. コロナ処理装置の構成
 2.1 コロナ処理装置の構成
 2.2 導入事例
 2.3 放電部の構成
3. 表面の改質効果
 3.1 接触角・ぬれ張力
 3.2 化学的改質
 3.3 物理的改質
4. 経時変化
5. 金属箔への処理
6. 不織布への処理
7. おわりに

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大気圧プラズマ表面処理装置の開発
Development of New Atmospheric Pressure Plasma Source for Surface Treatment

 大気圧プラズマは真空容器や排気システムを必要とせず,プラズマを処理対象物に直接照射することが可能である。このため,処理装置は簡便になり,かつ連続的な処理が実現できるため,産業応用を考えた場合のメリットは極めて大きい。さらに,比較的温度が低く,放電損傷も少ない大気圧プラズマ装置が開発された結果,ここ5年ほどの間に,大気圧プラズマの研究と産業応用が飛躍的に進んでいる。本稿では,表面処理用に開発された大気圧プラズマ源とその応用事例について、最新の結果を報告する。

【目次】
1. はじめに
2. 新しい大気圧プラズマ装置
 2.1 マルチガスダメージフリープラズマジェット
 2.2 平面処理用リニア型ダメージフリープラズマ
 2.3 大気圧マルチガスコロナ
 2.4 大気圧マルチガスマイクロプラズマ
 2.5 マルチガス高純度熱プラズマ
 2.6 温度制御プラズマ
3. 大気圧プラズマを用いた表面処理
 3.1 表面の親水化処理
 3.2 銅酸化膜の還元処理
 3.3 半導体レジストの剥離
4. 低温プラズマを用いた表面付着物分析
5. おわりに

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[ Material Report -R&D- ]

リチウムイオン伝導性ガラスセラミックス(LICGC™)焼結体‒01
Lithium Ion Conductive Glass‒Ceramics(LICGC™)Sintered Plate‒01

 光学ガラス製造のオハラは,新製品LICGC™焼結体‒01を製品リリースした。同製品はグリーンシート工法を用いており,将来的に実用化が期待されているリチウム金属電池のような次世代電池需要に対する量産対応が可能である。本稿では,LICGC™の特徴ついて紹介する。

【目次】
1. はじめに
2. リチウムイオン伝導性ガラスセラミックス(LICGC™)
3. LICGC™焼結体‒01(新製品)
 3.1 バックゲートを用いたトランジスタ動作
 3.2 電気二重層を用いたトランジスタ制御
4. おわりに

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ディープラーニングの世界―新たな人工知能による産業の躍進に向けて― 最終回

ディープラーニングのバイオへの応用
Application of Deep Learning to Biology

 前回までに,ディープラーニングの構造や特徴,その応用範囲と応用例について解説がなされてきた。これまでの連載ではあまり語られなかったが,バイオテクノロジー分野のデータ解析もディープラーニングによって新たな展開が期待されている。CT画像,MRI画像,病理画像など,画像と名の付くものは畳み込みニューラルネットワークの対象となり,あるデータに対してその相関関係を得ようとする際はAutoEncoderを用いることができる。本稿では,我々の研究室で行っている研究から,ディープラーニングを用いた培養細胞画像解析やウィルスDNA解析について紹介する。

【目次】
1. はじめに
2. 畳み込みニューラルネットワークによる細胞画像判別
 2.1 細胞画像の準備
 2.2 CNNの構造
 2.3 細胞分化の識別
 2.4 細胞画像識別について今後の展望
3. フラビウィルスDNA の解析
 3.1 フラビウィルスDNAデータ
 3.2 Stacked AutoEncoder
 3.3 ウィルスDNAの2次元プロット
4. おわりに

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知的財産情報から見る熱可塑性エラストマー(オレフィン系,スチレン系)組成物の開発と利用 最終回

TPS,TPOにおける架橋とは何か
Crosslinking in the TPS, TPO

 今回は,スチレン系エラストマー組成物(TPS),オレフィン系エラストマー組成物(TPO)における「架橋反応とは何か」について説明する。特に「耐熱性や耐油性を要求される場合に行われる処理(コンパウンディングにおける動的架橋)であり成形加工や成形品を取り扱う際のトラブル対応には必須の考え方」について解説を行う。

【目次】
1. 熱可塑性エラストマー組成物の架橋とは?
2. まとめ

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