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月刊機能材料 2018年6月号

【特集】半導体の配線微細化/高密度化に向けた表面処理技術動向

商品コード:
M1806
発行日:
2018年6月5日
体裁:
B5判
ISBNコード:
0286-4835
価格(税込):
4,400
ポイント: 40 Pt
関連カテゴリ:
雑誌・定期刊行物 > 月刊機能材料

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著者一覧

佐波正浩  (株)JCU
近藤英一  山梨大学
佐藤宗之  (株)アルバック
内海淳  三菱重工工作機械(株)
新宮原正三  関西大学
佐々木信也  東京理科大学

目次 +   クリックで目次を表示

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【特集】半導体の配線微細化/高密度化に向けた表面処理技術動向

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微細配線化と表面処理技術
Surface Finishing Technology for Fine Wiring

 半導体集積回路の微細化により電子機器は飛躍的な発展を遂げてきた。スマートフォンを代表とする小型電子機器には半導体デバイスとしての小型化,高性能化が求められており,その実現にはリジッド配線板やサブストレート,インターポーザといったプリント配線板の微細配線化が必要不可欠である。本稿では電子機器の高性能化を支える微細配線化に関する様々な取り組みと,それに貢献する表面処理技術について述べる。
 
【目次】
1. はじめに
2. 半導体集積回路の微細配線化
3. プリント配線板の微細配線化
 3.1 リジッド配線板
 3.2 サブストレート
 3.3 インターポーザ
 3.4 新しい半導体パッケージ技術
4. おわりに
 
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超臨界流体を用いた薄膜堆積・微細埋め込みと関連技術
Thin Film Deposition and Nano-feature Fill Using Supercritical Fluids

 超臨界CO2流体は,溶媒能や表面張力ゼロという特徴をもつ高圧流体である。ナノ浸透性を有し,拡散で物質輸送する能力が高い。本稿ではさまざまな超高アスペクト構造内に充填・被覆できる,「超臨界流体中薄膜堆積法」について紹介する。超臨界CO2流体のもつ特異な物理化学的性質により,気体や液体のプロセスのもつ限界を凌駕できる有望技術である。
 
【目次】
1. はじめに
2. 超臨界流体と「超臨界流体中堆積法」
3. コーティング堆積・微細孔内埋め込み
4. なぜ優れているのか
5. ウェハレベル堆積装置の開発
6. おわりに

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次世代高密度実装基板向けドライプロセスの開発
Development of Dry Process for High-density Packaged Panel

 IoT/M2M社会を支える電子機器の高機能化に伴い,半導体チップの性能向上と共に後工程の再配線技術やプリント基板上の高密度実装化も重要な開発課題となっている。今後,ビルドアップ工程において数μmオーダーのCu配線ピッチ形成を可能とする技術が望まれる。本稿では,ビルドアップCu微細配線形成工程のドライ化に向けたプロセス技術について紹介する。
 
【目次】
1. はじめに
2. パネルレベルビルドアップ工程のドライ化
3. 表面平滑性を制御したドライデスミアプロセスの検討
4. CO2レーザービアへのドライデスミア評価
5. UVレーザービアへのドライデスミア評価
6. ドライデスミア後の接続信頼性試験
7. リソグラフィー技術を用いたプラズマによる微細エッチングの検討
8. おわりに

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ハイブリッド接合のための常温によるウェハ接合技術
Room Temperature Wafer Bonding Technique for Hybrid Bonding

 Post Moore時代を支える技術潮流の一つであるMore than Mooreでは,同種もしくは異種機能デバイス同士を集積化して高機能化・多機能化を実現する。それにはデバイス同士を3次元的に積層化する実装技術が重要となり,ハイブリッド接合技術がキー技術となる。本稿では,同技術への適用を狙って,熱プロセスを必要としない常温接合法の優位性を生かした新しい接合手法を紹介する。
 
【目次】
1. はじめに
2. 表面活性化法を用いた常温接合技術
 2.1 接合原理
 2.2 接合装置
3. 常温接合技術によるハイブリッド接合
 3.1 Si中間層を用いたSiO2/SiO2接合
 3.2 Cu/Cu接合における接合特性及び電気特性
 3.3 ハイブリッド接合への適用
4. まとめ
 
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高機能3次元LSIの実現に向けたオールウエットTSV形成技術
Fabrication of TSV by All-wet Process for Realizing Highly Functional 3D LSIs

 無電解めっきによるバリア層,シード層形成によるオールウエットTSV形成法を提唱する。本技術においては,アスペクト比10を超す微細なTSVにおいても,均一な膜厚でCoWBバリア層およびその上に置換めっきCuシード層を形成可能である。またバリア層であるCoWB膜はW高濃度条件では,Siとの相互拡散が抑止され,またCuとCoの合金化反応もかなり抑制された。これより,本技術はビアラストTSV形成に適した技術であり,TSV作成コストの低減を可能とするものである。

【目次】
1. はじめに
2. TSV内部へのPdナノ粒子触媒の均一吸着処理
3. 無電解めっきバリア・シード膜のTSV内部への堆積
4. 無電解めっきバリア膜の密着性評価
5. 無電解バリアメタル膜のCu拡散耐性評価
6. まとめ

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表面テクスチャリング技術の最新動向とトピックス(6)

トライボロジーにおける表面テクスチャリング技術の今後の展望
Future Prospects of Surface Texturing Technology in Tribology

 表面テクスチャリング技術はトライボ要素の特性向上に広く利用されているが,より効果的な活用を図る上では,マルチスケール・テクスチャリング概念に基づく表面アーキテクチャの構築が必要不可欠である。3Dプリンタ活用による新しい表面テクスチャリング技術などを例に,表面テクスチャリング技術の今後を展望する。

 
【目次】
1. はじめに
2. マルチスケール・テクスチャリング
3. 新規表面アーキテクチャによるトライボシステム
 3.1 3次元キャピラリー構造
 3.2 微細3次元構造へのDLCコーティング
 3.3 ソフトマターと表面テクスチャ
4. おわりに

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[ 機能材料マーケットデータ ]

太陽電池用ケミカルスの市場動向
Market Trend of Chemicals for Solar Cells

 新エネルギーの中核の1つである太陽光発電システムは,2012年7月に再生エネルギーの固定価格での全量買取り制度がスタートしたことによって,加速的な市場の拡大が起こり始めた。地上設置型の大規模太陽光発電所の開設が相次ぎ,買取り条件となる設置認定の量は驚異的なペースで伸び,国内の太陽電池メーカーをはじめ,周辺機器,架台,基礎材など多くの事業者の太陽光発電事業への関与が進んだほか,不動産,金融,保険など異業種の事業者の参入も進んだ。一方,市場の拡大とともに,設備認定を取得しても開業にいたっていない事業者,案件の増加や買取価格を電力料金に転嫁される消費者の大幅な負担増などのリスクが顕在化したことから,政府は買取り価格を徐々に引き下げ,2017年4月に事業用の買取り価格を1kWあたり21円に引き下げた。

【目次】
1. 市場動向
2. 日本の出荷量
3. 世界の太陽光発電導入状況
4. タイプ別太陽電池の動向
 4.1 シリコン系太陽電池
 4.2 化合物系太陽電池(CIS,CIGS)
 4.3 色素増感型太陽電池
 4.4 有機薄膜太陽電池
 4.5 量子ドット太陽電池
 4.6 今後の太陽電池のトレンド
 4.7 次世代太陽電池
  4.7.1 ペロブスカイト太陽電池(PSC)
  4.7.2 透明太陽電池
  4.7.3 車載PV
  4.7.4 超極薄&最軽量PV
5. セル・モジュールの国内市場
6. 太陽電池の周辺材料・技術の動向
 6.1 ガラス関連
 6.2 封止材(膜)関連
 6.3 バックシート関連
 

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[ 機能材料マーケットデータ ]

小型モバイル機器用リチウムイオン電池の市場動向 (2)
Market Trend of Lithium-Ion Rechargeable Batteries for Small Electronic Equipments (2)

 小型モバイル機器のほとんどにリチウムイオン電池が内蔵・装着されており,具体的には携帯電話(スマートフォン),タブレット端末,デジタルオーディオプレーヤー,デジタルカメラ,ビデオカメラ,ノートパソコン,携帯ゲーム機などが挙げられる。これらに利用されるリチウムイオン電池は電子機器類の生産や販売量に直結して数量が変動することから,リチウムイオン電池の市場動向を知る手掛かりとなる。そこで前号に掲載した(1)より引き続き,小型モバイル機器の市場動向(2)を紹介する。

【目次】
1. デジタルカメラ
2. ノートパソコン
3. 携帯型ゲーム機