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月刊機能材料 2020年7月号

【特集】無機ナノシートの最新動向

商品コード:
M2007
発行日:
2020年7月7日
体裁:
B5判
ISSNコード:
0286-4835
価格(税込):
4,400
関連カテゴリ:
雑誌・定期刊行物
雑誌・定期刊行物 > 月刊機能材料

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著者一覧

宮元展義  福岡工業大学 
緒明佑哉  慶應義塾大学
長田実  名古屋大学
毛利恵美子  九州工業大学 
中戸晃之  九州工業大学
鈴木康孝  山口大学
川俣純  山口大学
粟屋恵介  熊本大学
伊田進太郎  熊本大学
嘉治寿彦  東京農工大学
万代俊彦  (国研)物質・材料研究機構  

目次+

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【特集】無機ナノシートの最新動向

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はじめに
Introduction

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ナノシート材料の合成:基礎から最先端手法まで
Syntheses of Nanosheet Materials : Fundamental and Advanced Methods

 ナノシート材料は,二次元異方的な形状に由来した特異な性質や機能に期待が集まっている。薄く・幅広い形状の材料を合成するには,等方的な形状をもつ材料とは異なるアプローチが必要となる。本稿では,無機・有機問わず様々なナノシート材料のボトムアップおよびトップダウン合成について,基礎から最先端の手法を俯瞰する。

【目次】
1 はじめに
2 ナノシート材料のボトムアップ合成
3 層状物質の層間相互作用とナノシート材料のトップダウン合成
4 層間相互作用の変換による柔軟な層状物質を利用したナノシート材料の合成
5 ハイスループット化とマテリアルズインフォマティクスによる制御性の向上
6 柔軟な層状物質を利用したはく離手法の有機高分子ナノシート作製への応用
7 おわりに

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無機ナノシートの精密集積と電子デバイスへの応用
Controlled Assembly of Inorganic Nanosheets and Its Application to Electronic Devices

 無機ナノシートは究極の2次元性と共に,グラフェンにはない組成,構造,機能の多様性を具備しており,グラフェンで実現できない機能発現を目指す「ポストグラフェン材料」の新しい舞台として注目されている。本稿では,酸化物ナノシートの精密集積技術と電子デバイスへの応用について紹介する。

【目次】
1 はじめに
2 ナノシートの精密集積
3 ナノシートの電子デバイス応用
4 おわりに

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無機ナノシート液晶とソフトマテリアル
Inorganic Nanosheet Liquid Crystals and Soft Materials Prepared from Nanosheets

 無機結晶という典型的なハードマテリアルから,ソフトマテリアルとしてふるまう無機ナノシート液晶が創出される。この一見矛盾するかのような事実は,近年,様々な研究事例により広く受け入れられている。無機ナノシート液晶を構成するナノシートは個々の粒子として結晶構造を維持しつつ,その集合体であるコロイドは液晶となってソフトマテリアル特有の柔らかさを示し,外力に対する敏感な応答性を有する。本稿では,無機ナノシート液晶について,その合成方法から有機物質由来のソフトマテリアルとの比較,外場による操作,無機―有機ハイブリッド材料としての無機ナノシート液晶の役割まで概説する。

【目次】
1 はじめに-ソフトマテリアルとは
2 無機ナノシート液晶の形成?無機結晶(ハードマテリアル)をソフトマテリアルに変換する
3 ソフトマテリアルとしての無機ナノシート液晶?有機ソフトマテリアルとは何が違うか
4 無機ナノシート液晶の操作?柔らかい構造を外場で制御する
 4.1 剪断による配向操作
 4.2 磁場による配向操作
 4.3 電場による配向操作
 4.4 光による配向操作
5 無機ナノシート液晶と有機高分子とのハイブリッド?刺激応答ゲルへの展開
6 おわりに

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粘土ナノシートが生み出すミクロな環境下にある有機化合物の光機能
Optical Functionalities of Organic Compounds Confined in Micro-Environments of Clay Nanosheets

 本稿では,粘土ナノシートの表面,あるいは層間のミクロ環境が,有機化合物から引き出す特徴的な光機能について概説する。特に,ミクロ環境がもたらす有機化合物の特異的な会合状態,立体構造の平面化,分子振動の抑制による一分子レベルの電子的性質の変化にフォーカスして紹介していく。

【目次】
1 はじめに
2 ナノシートの表面に吸着した有機化合物の会合状態の制御
3 立体構造の平面化
4 分子振動の抑制
5 粘土鉱物の膨潤性を利用した光学特性のスイッチング
6 おわりに

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ナノシート触媒
Nanosheet Catalyst

 層状化合物の剥離等によって合成できるナノシートは,高い比表面積を持ち,1 枚のナノシートは単結晶に近く粒界等が非常に少ない結晶であるため,光触媒材料や触媒材料として注目されている。本稿ではこのような「ナノシート触媒」の可能性について紹介する。

【目次】
1 はじめに
2 ナノシート光触媒
3 ナノシートpn接合光触媒
4 可視光応答性の酸窒化物ナノシート光触媒
5 揮発性有機物分解触媒
6 ナノシート水素化触媒
7 ナノシート電極触媒
8 まとめ

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 [Material Report-R&D]

10 μm 超の有機顔料半導体層でも動作する結晶化有機薄膜太陽電池
Crystallized Organic Photovoltaic Cells Operable with Organic Pigment Semiconductor Layers up to 10 μm

 有機顔料も適切に結晶化すると10 μm まで厚くしても有機薄膜太陽電池の光電変換層としての効率をほとんど落とさないことを発見した。有機顔料が従来より桁違いに大きい厚さでも正常に光電変換素子に利用できたことから,今後,結晶の利点を活かした顔料系の有機薄膜太陽電池や有機発光ダイオードなどの有機光電変換素子も期待される。

【目次】
1 はじめに
2 有機薄膜太陽電池とその光電変換層の膜厚の光学設計
3 有機薄膜太陽電池の活性層の膜厚と太陽電池特性の関係の結晶化による変化
 3.1 活性層が結晶化された顔料OPV素子の作製
 3.2 活性層の膜厚と太陽電池特性の関係
 3.3 10μmの結晶化有機薄膜太陽電池の膜形態と結晶性
 3.4 活性層の膜厚と吸収・太陽電池特性の関係
4 バッファ層と反射防止膜の効果
 4.1 安定した比較のためのバッファ層の選択
 4.2 反射防止膜の効果
5 まとめと展望

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[連載 革新型蓄電池の開発に向けた取り組み 第3回]

マグネシウム二次電池電解液の発展と実電池化への課題
Development of Magnesium Rechargeable Battery Electrolytes and Issues of Practical Battery Materialization

 マグネシウム二次電池は,安価かつ高容量化を望めることから,実用化が期待される革新電池の一つである。最も重要な要素材料である電解液が近年目覚ましい発展を遂げたものの,実電池化までは程遠い。本稿ではこれまでの研究動向を振り返りながら,マグネシウム電池電解液の課題,そして今後の展望を議論する。

【目次】
1 はじめに
2 マグネシウム二次電池電解液の分類と特徴
 2.1 ハロゲン化物含有電解液
 2.1.1 有機ハロゲン化物系電解液
 2.1.2 改質ハロゲン化物系電解液
 2.1.3 無機ハロゲン化物系電解液
 2.1.4 ハロゲン化物添加電解液
 2.2 非ハロゲン化物電解液
 2.2.1 有機ホウ素系/水素化ホウ素系
 2.2.2 イミド系
 2.2.3 弱配位性アニオン系
 2.2.4 その他
3 各電解液系の課題
 3.1 ハロゲン化物含有電解液
 3.2 非ハロゲン化物電解液
4 まとめと今後の展望