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月刊BIOINDUSTRY 2021年8月号

【特集】第三の生命鎖「糖鎖」を構築する合成化学~グリコシル化の最前線~

※月刊BIOINDUSTRYは2017年1月号より電子版のみの販売となっております。電子版をお求めの方は 電子書籍専用販売サイト「CMCebook」 よりご注文ください。

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商品コード:
I2108
発行日:
2021年8月12日
体裁:
B5判
ISBNコード:
-
価格(税込):
2,200
ポイント: 20 Pt
関連カテゴリ:
雑誌・定期刊行物 > 月刊バイオインダストリー
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著者一覧


戸嶋一敦 慶應義塾大学
高橋大介 慶應義塾大学
佐々木 要 東邦大学
植﨑菜々子 東邦大学
小西彬仁 大阪大学
角永悠一郎 大阪大学
真鍋良幸 大阪大学
深瀬浩一 大阪大学
安田 誠 大阪大学
眞鍋史乃 星薬科大学;東北大学
安藤弘宗 岐阜大学
小林祐輔 京都薬科大学
竹本佳司 京都大学
清水弘樹 (国研)産業技術総合研究所
梶 英輔 北里大学 
牧野一石 北里大学

目次+  クリックで目次を表示

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【特集】第三の生命鎖「糖鎖」を構築する合成化学~グリコシル化の最前線~

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特集にあたって
Introduction

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ホウ素媒介アグリコン転移反応と病原菌糖鎖合成への応用
Boron‒Mediated Aglycon Delivery and Its Application to the Synthesis of Pathogenic Bacterial Oligosaccharides

 β-ラムノシドやβ-マンノシドなどの1,2-cis-β-グリコシドは,様々な病原菌の抗原糖鎖中に含まれており,これら抗原糖鎖の合成とワクチン開発への応用が期待されている。しかし,1,2-cis-β-グリコシドは,立体選択的な構築が最も困難な結合様式の一つであることから効率的な合成法の開発が急務である。このような背景の中,著者らは近年,新たな1,2-cis 立体選択的グリコシル化法として,ホウ素媒介アグリコン転移反応(BMAD)を開発し,本手法を用いた応用研究に取り組んでいる。本稿では,BMAD 法を用いたβ-ラムノシル化反応の開発と病原性大腸菌糖鎖合成を行った最近の報告例について紹介する。

【目次】
1 はじめに
2 ボリン酸触媒を用いた立体選択的β-ラムノシル化反応の開発
3 ボロン酸触媒を用いた位置および立体選択的β-ラムノシル化反応の開発
4 病原性大腸菌O1由来五糖の合成と鳥類病原性大腸菌O1の抗原候補糖鎖の解明
5 おわりに

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異常配座糖を用いたグリコシル化
Glycosylations Using Donors Bearing Unusual Conformations

 一般的なマンノシル化反応はSN1 反応が優勢となり,α-グリコシドを与える。一方,配座を捻った2,6-ラクトン糖供与体は,SN2 反応を優勢とするのみならず,SN1 反応でもβ-グリコシドを与える。そして,2,6-ラクトングリコシドは立体配置決定も容易である。立体配座に注目し,既往の反応と2,6-ラクトン法を解説する。

【目次】
1 はじめに
2 糖鎖の化学合成における古典問題
3 ピラノースの立体配座
4 既往のマンノシル化反応の反応機構と立体選択性
5 2,6-ラクトン糖供与体のデザインと合成
6 1,2-cis-β-立体選択的グリコシル化反応の実証
7 立体配置の決定
8 偶然の発見と展望

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カゴ型アルミニウム触媒を用いた立体選択的グリコシル化
Stereoselective Glycosylation Catalyzed by Cage‒shaped Aluminum Complex

 ルイス酸はグリコシル化反応における重要な反応試剤である。温和な条件下で進行する立体選択的グリコシル結合形成は,ルイス酸を用いた触媒的グリコシル化の大きな課題とされてきた。筆者らは13 族典型元素に注目し,そのルイス酸触媒の性状制御に取り組んできた。本稿では,独自の触媒系であるカゴ型アルミニウム錯体の合成と室温下におけるβ選択的グリコシル化について紹介する。

【目次】
1 はじめに
2 カゴ型アルミニウム錯体の合成
3 カゴ型アルミニウム錯体を用いた触媒的グリコシル化
4 カゴ型アルミニウム錯体のルイス酸性と糖供与体活性化の機構
5 まとめと展望

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有機光酸触媒を用いた光グリコシル化
Photo‒induced Glycosylations Using Organophotoacids

 生命現象を左右する生体機能分子として,また,次世代の機能材料として注目される糖質。現在,この実用的な合成技術の開発が強く望まれている。本稿では,いくつかの有機光酸触媒を用いた環境調和型のグリコシル化反応による配糖体の高効率かつ簡便な合成法について解説する。

【目次】
1 はじめに
2 ナフトール誘導体を有機光酸触媒に用いたグリコシル化反応
3 芳香族チオウレアを有機光触媒に用いたグリコシル反応
4 おわりに

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糖環開裂反応を用いた立体選択的グリコシドの形成
Stereoselective Glycoside Formation via Endocyclic Cleavage Reaction

 アノマー炭素と環内酸素の結合が切断される,エンド開裂反応の存在を中間体の鎖状カチオンを捕捉することで証明した。N-アセチル2,3-trans カーバーメート基を持つピラノシドがエンド開裂反応を容易におこすことを用いて,これまでの合成法では困難であったアミノ糖の高選択的1,2-cis グリコシドの合成を行うことができることを示した。

【目次】
1 はじめに
2 アミノ糖の1,2-cis選択的グリコシル化反応:2,3-transカーバメート基を持つ糖供与体とオリゴ糖合成
3 2,3-transカーバメート基を持つ糖のエンド開裂による異性化反応
3.1 異性化反応の観測
3.2 立体電子効果理論によるピラノシド加水分解反応機構の理解
3.3 エンド開裂反応を経た異性化反応の合成化学への展開
3.4 複数のアノマー位立体化学の一挙変換反応
4 グルコース,ガラクトースの異性化反応,および他グループからのエンド開裂反応

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架橋糖のグリコシル化
Glycosylation with Cyclically Modified Glycosyl Donors

 糖環を横切るようにして架橋した糖供与体によるグリコシル化反応は,特異な立体選択性を示すことが知られており,グリコシル化反応の新たな選択肢として注目されている。本稿では,近年我が国で確立された架橋糖を用いるグルコシル化反応について解説する。

【目次】
1 はじめに
2 架橋グルコース
2.1 3,6-架橋糖による立体選択的グリコシル化
2.2 3,6-架橋糖のさらなる発展
3 架橋シアル酸供与体によるα選択的グリコシル化
3.1 シアル酸の架橋によるグリコシル化の立体制御
4 最後に

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アミドのグリコシル化
Glycosylation of Amide

 独自に開発したハロゲン化アゾリウム塩を触媒として用いることでアミドのβ-N-グリコシル化,およびα-N-グリコシル化を達成した。また,その過程でアミドがC2 位水酸基のアシル保護基に導入された特異なN-アシルオルトアミドが得られることを見出した。さらに,開発したアゾリウム触媒はアミドの2-デオキシグリコシル化にも応用できることがわかった。開発した触媒の機能と構造の関係についても述べる。

【目次】
1 緒言
2 β-N-グリコシドの合成
3 α-N-グリコシドの合成
4 2-デオキシグリコシドの合成
5 おわりに

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マイクロ波を用いたグリコシル化
Microwave Application for Carbohydrate Chemistry

 マイクロ波は,効率加熱法として多くの化学反応系に利用されている。一方,多くのグリコシル化反応は低温中で行われるため,グリコシル化反応にマイクロ波が利用された例は非常に少ない。本項では,糖鎖合成分野でマイクロ波の活用例と,マイクロ波効果考察の際の一助となるマイクロ波作用の電磁気学的な解釈と分子レベルでの挙動についても述べる。

【目次】
1 マイクロ波とグリコシル化の相性
2 n-ペンテニル糖供与体反応
3 金属試薬反応とマイクロ波
4 マイクロ波作用の指標である誘電率
5 複素誘電率,実部と虚部の解釈
6 マイクロ波効果と糖鎖合成への利用展望む


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ボロン酸保護基を用いたグリコシル化
Glycosylation Reaction by Using Phenylboronic Acid as a Protective Reagent

 フェニルボロン酸は糖質と混合するのみで,ヘキサピラノシドの4 位および5位ヒドロキシ基間やcis-1,2-ジオールと環状ボロン酸エステルを位置選択的に形成することが知られている。通常,形成されたボロン酸エステルは容易に加水分解を受けやすいが,この性質を利用することで糖アクセプターのヒドロキシ基を環状ボロン酸エステルで一時的にマスキングし,位置選択的なグリコシル化反応を行うことが可能である。

【目次】
1 はじめに
2 糖質に対するフェニルボロン酸の特性と位置選択的グリコシル化反応への応用
3 フェニルボロン酸の分子認識能を利用した完全無保護糖の位置選択的グリコシル化反応
4 まとめ