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バイオプラスチックの最新技術動向 ―真の普及を目指して―

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The Latest Technical Movements of Bioplastics for the Real Spreading

★2021年6月のプラスチックに関わる資源循環の促進等に関する法律(通称促進法)成立など、プラスチックへの規制が強まることで再度脚光を浴びるバイオプラスチック!
★非可食バイオマス、海洋分解性プラスチックなど注目を浴びるなか、各社の取り組み状況は?
★耐熱性・透明性など製品応用に向けて課題となる機能性を如何にして解決するか!?

商品コード:
T1216
監修:
木村俊範
発行日:
2022年7月29日
体裁:
B5判・252頁
ISBNコード:
978-4-7813-1676-5
価格(税込):
71,500
会員価格(税込):
64,350
ポイント: 585 Pt
関連カテゴリ:
地球環境
新刊・近刊
新材料・新素材 > 高分子・プラスチック
新材料・新素材 > バイオマス素材
地球環境 > 低環境負荷製品・製造プロセス

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キーワード:

バイオマス / 生分解性 / プラスチック / バイオプラスチック / SDGs / 非可食 / 海洋分解性 / 木質 / セルロース / ポリ乳酸 / PLA / PLLA / PHA / フェノール / PET / ポリウレタン / デンプン / エポキシ / 藻類 / 植物由来 / ポリアミド / 資源循環 / 規制

刊行にあたって

これまでにバイオマス利活用に係る大きなうねりは2回ほどあり,まず,1970年代のオイルショックに端を発するものが第1波, 1992年の「地球サミット」(開催地ブラジル)を契機に世界的な関心事となった地球温暖化問題に誘導されたものが第2波である。
 そして今般の第3波である。第1章にて触れるが,これまでの2つの波が目指した目標は未解決であり,地球温暖化に伴う異常気象の発生も無視できない状況である。加えて,生物多様性や人類の幸福までも含めた持続性の高い要求(SDGs等)が世界的に重要視されるようになり,バイオマスの利活用もこの新しい枠組み内での展開が必須と言えよう。
 最近までの我が国の対応に目を転ずると,世界の動きからかなり遅れている。バイオマス由来のプラスチック製品についても同様であり,2002年のバイオマスニッポン総合戦略,バイオテクノロジー戦略大綱,2005年の愛・地球博以後は関心が薄れ,今や製品製造の空洞化にも陥ってしまっている。
 しかし,漸く我が国政府も重い腰を上げ,2016年にプラスチック資源循環戦略,地球温暖化対策計画においてバイオマスプラスチックの導入と温室効果ガス(GHG)削減目標が数値化(2030年までの導入量197万トン,削減量207万トン)された。バイオマスプラスチックの普及拡大を唱えつつも2002年の2つの戦略では数値目標が明確に示されずに終わったが,この度数値目標を示したことでその達成に向けた関連施策がかなり具体的に検討され,2021年1月バイオプラスチック導入ロードマップの発出,同年6月のプラスチックに関わる資源循環の促進等に関する法律(通称促進法)成立,そして促進法の肉付けと関連法規制の改正等が盛り込まれて4月1日に正式施行されたのは大きな進歩と言える。
 今般の情勢に呼応してバイオマスやプラスチックに関する専門書や啓蒙書が種々出版されているが,第1波,第2波,そして今日に至るまで継続的に取り組んできた経験者としてバイオプラスチックの来し方行く末を俯瞰し,目標達成のための課題と展望を披露することを,本書の特徴の一つとしたいと思う。
 各論において貴重な玉稿を提供された執筆者各位に感謝すると共に,本書が読者の皆様のご期待に多少なりとも沿えられることを願うものである。
(本書「はじめに」より抜粋)

著者一覧

木村俊範   北海道大学名誉教授
宇山 浩   大阪大学
徐 于懿   大阪大学
島村道代   京都大学
粕谷健一   群馬大学大学院;食健康科学教育研究センター
鈴木美和   群馬大学
甘 弘毅   東京大学
岩田忠久   東京大学
宮原佑宜   東京工業大学
柘植丈治   東京工業大学
大倉徹雄   ㈱カネカ
金髙武志   トタルエナジーズコービオン
山口政之   北陸先端科学技術大学院大学
野口広貴   (地独)京都市産業技術研究所
金沢良親   豊田通商㈱
仲亀誠司   神奈川工科大学
山崎 聡   三井化学㈱
松本幸三   近畿大学
橘 賢也   住友ベークライト㈱;グリーンケミカルズ㈱
村井威俊   住友ベークライト㈱
乾 将行   公益財団法人地球環境産業技術研究機構;グリーンケミカルズ㈱
高田健司   北陸先端科学技術大学院大学
金子達雄   北陸先端科学技術大学院大学
樋口暁浩   ㈱ダイセル
荻原剛之   ダイセルミライズ㈱
位地正年   環境・バイオ・プラスチックリサーチ
田中修吉   日本電気㈱
渡邉 信   筑波大学
宮保 淳   アルケマ㈱
橘 熊野   群馬大学
伊福伸介   鳥取大学

目次 +   クリックで目次を表示

【基礎編】
第1章 バイオマスプラスチックの基礎と普及に向けた課題と展望
1 バイオプラスチックの定義と登場経緯
1.1 重要キーワードの定義
1.2 バイオマスプラスチックの登場経緯
2 バイオマスプラスチックの基礎特性概観
2.1 ポリ乳酸(Poly-lactic acid,PLA)
2.2 ポリヒドロキシアルカノエート(Polyhydroxy alkanoate,PHA)
2.3 バイオポリエチレン(Biobased polyethlene,バイオPE)
2.4 バイオポリエチレンテレフタレート(Biobased polyethylene terephthalate,バイオPET)
2.5 酢酸セルロース(Acetyl cellulose,アセチルセルロースあるいはCellulose acetateセルロースアセテート,CA)
2.6 その他
3 真の普及を目指して政策,技術の表裏両面を見る!
3.1 内外プラスチック関連施策の動向
3.2 バイオプラスチック導入・普及実現のための課題と展望

第2章 生分解性プラスチックの基礎と技術動向
1 はじめに
2 脂肪族ポリエステル
3 その他の生分解性プラスチック
4 分岐状ポリ乳酸
5 おわりに

第3章 海洋プラスチック汚染問題─科学的事実と持続可能性─
1 はじめに
2 海洋プラスチック汚染:科学的事実
3 問題を取り巻く社会の状況

第4章 プラスチックの生分解性に関する評価と規格
1 プラスチックの生分解機構
2 プラスチックの生分解評価に関する規格
2.1 コンポスト環境下での生分解評価法
2.2 土壌,活性汚泥,淡水中での生分解評価法
2.3 嫌気汚泥環境下での生分解評価法
2.4 海洋環境中での生分解評価法
3 認証制度
4 おわりに

【材料技術編】
第5章 多糖類を原料とした新規バイオマスプラスチック
1 はじめに
2 虫歯菌の酵素を用いたα-1,3-グルカンの試験管内合成
3 β-1,3-グルカンとα-1,3-グルカンエステルの調製と基礎物性評価
4 β-1,3-グルカンエステルの熱成形加工と物性評価
5 α-1,3-グルカンエステルのフィルムと繊維の作製と物性評価
6 β-1,3-グルカンとα-1,3-グルカンの分岐状エステル基の導入による物性向上
7 おわりに

第6章 ポリヒドロキシアルカン酸(PHA)
1 はじめに
2 ポリヒドロキシアルカン酸(PHA)とは
3 天然微生物が合成するPHAと生合成経路
4 PHA重合酵素
5 PHAの材料特性と物性向上のための戦略
5.1 超高分子量P(3HB)
5.2 中鎖長(mcl)PHAホモポリマー
5.3 scl/mclハイブリッドPHA
6 新規モノマーを含有する共重合体PHA
6.1 分岐側鎖構造を有する共重合体PHA
6.2 側鎖にフェニル基を有する共重合体PHA
6.3 α位炭素にメチル基を有するPHA
7 おわりに

第7章 カネカ生分解性ポリマーGreen Planet®の海水中における生分解性と社会実装

第8章 デンプンをベースとする高分子材料
1 はじめに
2 デンプン/セルロース複合材料
3 熱可塑性デンプン/プラスチックブレンド
4 おわりに

第9章 ポリ乳酸
1 ポリ乳酸概略
2 現在の市場
3 光学純度と物性
4 圧電高分子
5 ステレオコンプレックスポリ乳酸
6 抗菌性
7 耐衝撃性
8 ガスバリア性
9 加工適正
10 結晶化
11 バイオマスプラスチックとしてのポリ乳酸
12 バイオマスプラスチックを使用する意義
13 生分解性プラスチックとしてのポリ乳酸
14 生分解性樹脂を使用する意義
15 最近の使用例
16 海外での事例

第10章 ポリ乳酸系ブレンド
1 はじめに
2 溶融弾性の向上
3 結晶化速度の向上
4 破壊靭性の向上

第11章 セルロースナノファイバーによるバイオポリエチレンの性能強化
1 はじめに
2 セルロースナノファイバーの概要
3 セルロースナノファイバーの調製
4 京都プロセスⓇによるCNF複合樹脂の開発
5 バイオポリエチレン
6 CNF強化バイオPEの性能
6.1 CNF強化バイオPEの調製および試験条件
6.2 樹脂中の繊維状態観察
6.3 CNF強化バイオPEの性能
7 おわりに

第12章 植物由来ポリエチレン
1 はじめに
2 生産概要と用途
3 植物由来ポリエチレンの製造工程
4 食糧との競合・熱帯雨林への影響
5 今後の展望

第13章 バイオPET
1 はじめに
2 バイオPETの特性
3 PETの市場動向
4 バイオPETの市場動向
5 石油由来PETの製造方法
6 MEGの市場動向と製造方法
7 PX,PTAの市場動向
8 バイオPTAの研究開発状況
8.1 熱分解法
8.2 水相改質(APR)法
8.3 バイオマス由来のフラン化合物を用いた製造法
8.4 発酵法と化学触媒法を組み合わせた製造法
8.5 微生物を用いたワンステップ製造法
9 生物学的手法によるPXからPTAへの変換法
10 バイオPETを利用した製品
10.1 ポリエステル繊維
10.2 飲料用ボトル
10.3 容器・包装用フィルム
11 バイオPETによるCO2 排出量の削減
12 まとめ

第14章 バイオイソシアネート利用ポリウレタン
1 はじめに
2 開発の背景およびコンセプト
3 STABiOⓇ(スタビオⓇ)PDIⓇおよび硬化剤の特徴
4 スタビオⓇ PDIⓇウレタンシステムの用途
4.1 メガネレンズへの展開
4.2 ゲルへの展開
5 おわりに

第15章 バイオベースエポキシ樹脂
1 はじめに
2 様々なバイオベースエポキシ樹脂
2.1 植物油由来エポキシ樹脂
2.2 リグニン由来エポキシ樹脂
2.3 カルダノール由来エポキシ樹脂
2.4 バニリン由来エポキシ樹脂
2.5 イソソルバイド由来エポキシ樹脂
2.6 新しいバイオベースエポキシ樹脂開発の取り組み
3 おわりに

第16章 バイオマス由来フェノール樹脂の生産技術
1 フェノール樹脂について
1.1 フェノール樹脂の歴史
1.2 フェノール樹脂とは
1.3 フェノール樹脂の市場動向
2 グリーンフェノールの生産技術
2.1 フェノールのバイオマス由来化の重要性
2.2 バイオプロセスの生産性向上
2.3 濃縮精製プロセスの開発
2.4 パイロット設備での実証
2.5 グリーンフェノール樹脂の特性
3 リグニン変性フェノール樹脂

第17章 高耐熱性・透明性を有する芳香族バイオプラスチック
1 バイオベースモノマーの分子設計
2 バイオベースポリイミドの開発
2.1 高耐熱バイオベースポリイミドの合成
2.2 屈曲型バイオベースポリイミドによる溶解性ポリイミドへの応用
2.3 水溶性ポリイミドの開発
3 バイオベースポリアミドの開発
3.1 高強度バイオベースポリアミドの合成
3.2 バイオベースポリアミドナノ薄膜への応用

第18章 バイオプラスチックとしての酢酸セルロースの展開
1 はじめに
2 酢酸セルロースの概略
3 酢酸セルロース樹脂とは
4 酢酸セルロース樹脂の特長
5 用途展開

第19章 藻類系バイオプラスチック
1 はじめに
2 微細藻類を利用したバイオプラスチックの分子設計と実用特性の実証
3 藻類バイオマスを使ったバイオプラスチックの生産プロセスの開発
4 今後の展望と課題

第20章 バイオポリアミド
1 はじめに
2 ポリアミドとは
3 バイオポリアミドの基礎原料-ヒマシ油
4 バイオポリアミドの歴史と現在
5 バイオポリアミドの物性
6 SDGsとCOP21の影響
7 バイオポリアミドの開発動向
7.1 植物由来原料のみからなるポリアミド
7.2 植物由来原料と石油由来原料を組み合わせたポリアミド
7.3 マスバランス方式よる再生可能原料を使用した認証ポリアミド
7.4 研究開発段階のポリアミド
8 バイオポリアミドのサプライチェーンに対する環境的アプローチ
9 バイオポリアミドの将来
9.1 バイオポリアミド間の製品特性の明確化
9.2 芳香族成分の非石油由来化の進展
9.3 環境特性の正確な評価と情報公開の重要性
9.4 マテリアルリサイクルの推進
10 おわりに

第21章 フラン誘導体を用いたバイオプラスチック
1 バイオマス由来化合物としてのフラン誘導体
2 フラン誘導体からの汎用高分子モノマー合成
3 フラン環のDiels-Alder反応
4 フラン環含有高分子
5 ビスフラン骨格含有高分子
6 ビフラン骨格含有高分子
7 フラン環の利用
8 まとめ

第22章 ナノキチンの製造技術とその繊維補強材料
1 はじめに
2 カニ殻由来の新素材「ナノキチン」
2.1 ナノキチンの調製
2.2 部分脱アセチル化ナノキチンの調製
3 ナノキチン補強高分子複合体の製造
3.1 透明でフレキシブルなナノキチン補強樹脂複合フィルムの作成
3.2 ナノキチン補強キトサンフィルムの作成とその抗菌性
4 おわりに

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