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バイオマス発電・熱利用技術と市場 2020

Biomass Power Generation, Heat Utilization Technology and Market 2020

★2012年のFIT法施行を契機に市場参入者が急増したバイオマス発電について、2017年の改正FIT法施行後の業界動向、事業化、技術開発、燃料調達、市場動向など,あらゆる角度から分析した一冊!
★【技術編】では、木質バイオマス小規模発電、バイオマス混焼発電、熱電併給、バイオガス事業など、バイオマス発電が抱える課題解決に向けたトピックスを中心に掲載!
★【市場編】では、エネルギー需給動向、国内外バイオマス資源、バイオマス発電事業者、プラント・装置メーカーなど、バイオマス発電・熱利用の技術・市場動向、取り巻く環境、参入メーカーなどについて解説!

商品コード:
S0844
編集:
シーエムシー出版編集部
発行日:
2020年6月25日
体裁:
B5判、246ページ
ISBNコード:
978-4-7813-1511-9
価格(税込):
88,000
ポイント: 800 Pt
関連カテゴリ:
地球環境
マーケット情報・業界動向・その他
エレクトロニクス > 発電機器・燃料電池
地球環境 > 省エネルギー・クリーンエネルギー
地球環境 > 未利用資源活用・リサイクル

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キーワード:

再生可能エネルギー / バイオマス発電 / 木質バイオマス / 事業化ポイント / 成功・失敗事例 / 課題 / 原料調達 / 事業採算性 / 林業再生 / 木質バイオマス小規模発電 / 熱電併給 / スターリングエンジン / バイオマス混焼発電 / FIT法 / バイオガス事業 / 地域社会システム / エネルギー需給動向 / 市場動向 / 政策動向 / 国内外バイオマス資源 / バイオマス発電事業者 / プラント・装置メーカー

刊行にあたって

 資源エネルギー庁が2020年4月に公表した2018年度のエネルギー需給実績(確報値)によると 、最終エネルギー消費は前年度比2.7%減となった。エネルギー別内訳では 、石油 、都市ガス 、電力 、石炭などがいずれも消費量を落とす中で 、再生可能・未活用エネルギーは消費量・シェアは未だ少ないものの前年度比6.0%増と伸長している。
 バイオマス発電は 、2012年に施行された「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法(FIT法)」において 、木材などを燃焼させて発電に使う木質バイオマス発電と 、家畜糞尿や食品廃棄物などの有機性廃棄物から生成するバイオガスを燃やして発電するバイオガス発電が対象とされている。FIT法によって20年間は安定的に売電できるようになり 、バイオマス発電事業者の事業リスクが軽減されたことから市場参入者は増加した。 ただ 、FIT法開始4年で再生可能エネルギーの導入量は大幅に増加した一方 、国民負担の増大や未稼働案件の増加などの課題が浮き彫りとなってきた。これらの課題を踏まえて制度の見直しが行われ 、2017年4月に改正FIT法が施行 、さらに2020年度末までにFIT法の抜本的見直しを行うことになっており 、バイオマス発電を取り巻く環境の変化は激しさを増しつつある。
 本書【技術編】では 、第一線でご活躍中の専門家の方々にお願いし 、木質バイオマスエネルギーの状況 、バイオマス発電事業化のポイント 、林業再生 、木質バイオマス小規模発電 、スターリングエンジン 、バイオマス混焼発電 、熱電併給 、木質ペレット製造 、バイオガス事業 、社会システム構築など 、バイオマス発電が抱える課題解決に向けたトピックスを中心に執筆して頂いた。
 【市場編】では 、エネルギー需給動向 、バイオマス発電 、バイオガス発電 、国内バイオマス資源 、輸入バイオマス原料 、バイオマス発電事業者 、バイオマス発電/バイオガスプラント・装置メーカーなどの章構成にて 、バイオマス発電・熱利用技術の動向 、取り巻く環境 、参入メーカーなどについて調べあげた。
 本書がバイオマス発電・熱利用の研究 、事業運営 、装置開発・販売などをされている方々へ向けて 、マーケティング活動の一助となれば幸いである。

本書「はじめに」

著者一覧

川越裕之  (一社)日本木質バイオマスエネルギー協会
湯木将生  三菱UFJキャピタル㈱
松岡秀尚  中国木材㈱
西川祥子  中国木材㈱
笹内謙一  ㈱PEO技術士事務所
高見 弘  芝浦工業大学
北村真一  (一社)バイオマス発電事業者協会
菅野明芳  ㈱森のエネルギー研究所
古俣寛隆  (地独)北海道立総合研究機構
大藪吉郁  三洋貿易㈱
岡庭良安  バイオガス事業推進協議会,(一社)地域環境資源センター
三崎岳郎  ㈱バイオガスラボ
文 多美  東京大学

目次 +   クリックで目次を表示

【技術編】
第1章 国内における木質バイオマスエネルギーの状況
1 はじめに
2 木質バイオマスエネルギーの現在地
3 FIT認定量の急減と海外バイオマス燃料の急増
4 海外バイオマス燃料の持続可能性の確認
5 再生可能エネルギーの主力電源化におけるバイオマス発電
6 木質バイオマスエネルギー熱利用の状況
7 おわりに

第2章 バイオマス発電における事業化のポイント
1 はじめに
2 バイオマス発電が難しい理由
3 事前に把握しておくべき事項
3.1 バイオマス発電の計画の全体像
3.2 大事な成功・失敗事例分析
4 事業化のポイント
4.1 原料の調達
4.1.1 原料調達に関する留意事項
4.1.2 原料調達に関わる契約
4.2 エネルギー技術の選定とプラント設置条件に関わる事項
4.2.1 エネルギー技術の選定
4.2.2 プラント設置条件に関わる事項
5 事業採算性の検討にあたって
5.1 事業検討する際の主要費目と検討フロー
5.2 リスク抽出と責任分担が重要
6 さいごに

第3章 木質バイオマス発電と林業再生
1 はじめに
2 大型製材・加工工場と大型木質バイオマス発電の事例―日向モデル―
2.1 木質バイオマス発電事業に取り組む製材企業
2.2 日向モデル
2.3 森林資源フロー
3 日向モデルと自立可能性
3.1 自社工場由来の発電燃料
3.2 乾燥した良質な燃料
3.3 燃料輸送費の削減
4 日向モデルと持続可能性
4.1 森林資源の現状
4.2 安定的な原木集荷
4.3 国産材の利用拡大
4.4 持続可能に不可欠な循環利用の確立
5 日向モデルがもたらす効果
5.1 地域貢献
5.2 SDGs
6 日向モデルと全国展開
7 終わりに

第4章 木質バイオマス小規模発電
1 はじめに
2 2,000 kW未満の発電所のメリットとデメリット
3 BTG発電
4 ORC発電
5 熱分解ガス化発電(ガス化CHP)
6 汎用ガス化CHPの留意点
6.1 燃料チップあるいはペレットの確保および製造方法(Quantity & Quality)
6.2 ファイナンス(Finance)
6.3 系統連系(Grid)
7 熱電併給は必須

第5章 地産地消,災害時対応型のスターリングエンジン
1 はじめに
2 SEG-PV電源車に搭載したFPSEG
3 SEG-PV電源車の概要
3.1 SEG-PV電源車の構成とパワーフロー
3.2 SEG-PV電源車の運用のイメージ
3.3 SEG-PV電源車に搭載している主要機器
4 SEG-PV電源車の燃焼制御と発電制御
4.1 燃焼系の制御
4.2 電気系(発電)の構成と制御
5 SEG-PV電源車の運用試験
6 まとめ

第6章 バイオマス混焼発電の現状と将来
1 始めに
2 バイオマス混焼の歴史について
3 現在のバイオマス混焼発電の類型
3.1 微粉炭焚ボイラへの混焼
3.2 流動層ボイラやストーカー炉による混焼
4 微粉炭,流動層,ストーカーのメリット比較
4.1 燃料適応性
4.2 建設コスト(kWあたり)
4.3 発電効率
4.4 混焼比率
5 FIT法改定等政策変更に伴う混焼発電の現状
5.1 バイオマス,石炭混焼発電のFIT対象からの除外
5.2 容量市場の動向
5.3 省エネ法の火力発電における判断基準の導入
6 石炭,バイオマス混焼発電の将来
6.1 石炭火力発電に対する圧力
6.2 限界費用をベースにした優先給電ルールの徹底
6.3 炭素税等の導入
6.4 FIT制度の廃止
6.5 バイオマス燃料の持続可能性への議論
6.6 林業基本計画の動向
7 最後に

第7章 バイオマス熱電併給・熱供給の最新動向
1 はじめに
2 木質バイオマスの熱利用を伴う発電(熱電併給)・熱供給の現状
2.1 他の再エネ発電と,木質バイオマス発電の将来動向
2.2 木質バイオマスの熱利用の現況
2.3 民間事業者にとっての「儲かる木質バイオマスの熱利用事業」の定義
3 近年の特徴ある木質バイオマス熱電併給・熱利用の動向,導入事例について
4 結び

第8章 木質バイオマスを用いた熱電併給事業の事業性と環境性能
1 背景
2 木質バイオマス発電およびCHPの事業性
2.1 試算条件,方法および評価項目
2.2 結果と考察
3 木質バイオマス発電およびCHPの環境性能
3.1 試算条件,方法および評価項目
3.2 結果と考察
4 まとめ

第9章 木質ペレット製造とガス化熱電併給装置
1 はじめに
2 ブルクハルト社製木質ペレットガス化熱電併給装置について
3 これまでの日本のペレット工場の実情と改善すべき提案
4 三洋貿易が目指す欧州スタイルのペレット工場とは
5 ブルクハルト熱電併給装置と欧州スタイルのペレット工場の融合と展望
6 あとがき

第10章 バイオガス事業の概況と課題
1 はじめに
2 バイオマス活用の現状
2.1 バイオマス活用推進基本法
2.2 エネルギーミックスの実現とバイオマス利用
2.3 再生可能エネルギー政策の現状
3 バイオガス利活用の現状
3.1 国内のバイオガス施設の発電規模と事例
3.2 ドイツにおけるバイオガス施設
4 バイオガス施設の活用事例
4.1 北海道鹿追町
4.2 福岡県大木町
5 バイオガス利用の普及促進と課題

第11章 ラボテストの実施状況から見たバイオガス事業の現状
1 はじめに
2 バイオガス事業の特徴
2.1 他の再生可能エネルギー事業との違い
2.2 事業スキームの多種多様性
2.3 原料の多種多様性
3 バイオガス事業推進上の重要な課題
3.1 事業の重要な設備
3.2 事業の継続性
4 事前のラボテストの重要性
4.1 ラボテストの種類
4.2 ラボテストの留意点
4.3 ラボテストの結果の一例
5 ラボテストの依頼状況から見た現状
5.1 依頼先の状況
5.2 事業のトレンド
6 今後のバイオガス事業の展開

第12章 地域バイオマス利活用のための社会システムの構築
1 木質バイオマス利活用の可能性
1.1 バイオマスについて
1.2 木質バイオマスの利用価値
1.3 木質バイオマスのカスケード利用
1.4 木質バイオマス利活用に向けた政策推進
2 木質バイオマスを用いた地域エネルギー事業
2.1 木質バイオマスエネルギー事業の推進現状
2.2 木質バイオマス利活用事業の効果と課題
3 木質バイオマスの利活用による持続可能な地域社会システムの構築
3.1 プロセス別利活用仕組みの整備
3.2 ステークホルダー間の協力
4 まとめ

【市場編】
第1章 エネルギーの需給動向
1 エネルギー需給をめぐる動き
1.1 世界の動き
1.1.1 化石資源由来エネルギー
1.1.2 再生可能エネルギー(再エネ)
1.2 日本国内の動き
1.2.1 エネルギー需要の動向
1.2.2 エネルギー供給の動向
1.2.3 日本政府の主要エネルギー政策 (「第5次エネルギー基本計画」)
2 固定価格買取制度(FIT制度)の見直しと調達価格の推移
2.1 再生可能エネルギー特別措置法の一部改正
2.2 調達価格の推移
3 再生可能エネルギーの動向
3.1 再生可能エネルギー(再エネ)の発電電力量
3.2 太陽光発電の動向
3.3 風力発電の動向
3.4 中小水力発電の動向
3.5 地熱発電の動向
3.6 バイオマス発電の動向

第2章 バイオマス発電
1 概要
2 開発/市場動向
2.1 木質バイオマス発電
2.2 パーム油発電(バイオマス液体燃料発電)
2.3 その他のバイオマス発電

第3章 バイオガス(メタン発酵)発電
1 概要
2 開発/市場動向
2.1 海外の動向
2.2 国内動向

第4章 国内のバイオマス資源
1 概要
2 木質バイオマス資源
3 下水汚泥,し尿
4 食品廃棄物/生ごみなど
5 その他廃棄物系バイオマス

第5章 輸入バイオマス原料
1 概要
2 パーム椰子殻(PKS)
3 パーム油
4 木質ペレット,木質チップ
4.1 木質ペレット
4.2 木質チップ(木材チップ)

第6章 バイオマス利活用装置・プラント
1 バイオマス直接燃焼ボイラー
2 バイオマスボイラー用蒸気タービン
3 バイオ(メタン)ガス化装置
4 熱分解ガス化装置
5 木質ペレットボイラー
6 炭化・バイオマス固形燃料化装置

第7章 主要バイオマス発電事業者
1 イーレックス
2 エア・ウォーター
3 エネ・ビジョン
4 王子ホールディングス
5 グリーン・エネルギー研究所
6 グリーン・サーマル
7 グリーン発電大分
8 サミットエナジー
9 シンエネルギー開発
10 住友林業
11 大王製紙
12 日本製紙
13 フォレストエナジー
14 敦賀グリーンパワー/丸紅火力
15 レノバ

第8章 主要バイオマス発電プラント・装置メーカー
1 荏原環境プラント
2 サタケ
3 JFEエンジニアリング
4 ZEエナジー
5 高橋製作所
6 中外炉工業
7 ネオナイト
8 バイオマスエナジー
9 三井E&Sグループ
10 ヤンマーエネルギーシステム

第9章 主要バイオガスプラント・装置メーカー
1 IHIプラント
2 荏原実業
3 鹿島建設
4 栗田工業
5 神鋼環境ソリューション
6 水ing
7 住友重機械エンバイロメント
8 タクマ
9 日立造船
10 前澤工業
11 三菱化工機

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