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月刊機能材料 2020年9月号

【特集】機能材料R&D特集

商品コード:
M2009
発行日:
2020年9月7日
体裁:
B5判
ISSNコード:
0286-4835
価格(税込):
4,400
ポイント: 40 Pt
関連カテゴリ:
雑誌・定期刊行物
雑誌・定期刊行物 > 月刊機能材料
エレクトロニクス > その他の電子機器・材料
新材料・新素材 > 複合材料・ハイブリッド材料

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著者一覧

後藤拓  東京大学
伊藤剛仁  東京大学
清水禎樹  (国研)産業技術総合研究所
寺嶋和夫  東京大学
伯田幸也  (国研)産業技術総合研究所
板垣肇  日立金属(株)
川本将大  (株)バイオアパタイト
小澤晃代  堺化学工業(株)
吉田朋子  大阪市立大学
牧田龍幸  東京大学
渡邉峻一郎  東京大学
竹谷純一  東京大学
岡田正弘  岡山大学
松本卓也  岡山大学
新津敬介  千葉大学
矢貝史樹  千葉大学
齋藤守弘  成蹊大学
森保友樹  NADS Scientific合同会社 

目次 +   クリックで目次を表示

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【特集】機能材料R&D特集

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プラズマ表面改質カーボンナノチューブ/ファイバーと環動高分子を用いた複合材料の創出~金属並みの熱伝導とゴムの柔らかさを両立~
Development of High Thermal Conductive Composite Material of Plasma-Surface Modified Carbon Nonotube/Nanofiber/Slide-Ring Material

 環動高分子とプラズマ表面改質カーボンナノファイバー/カーボンナノチューブを用いて複合材料を設計した。ファイバー配向,ならびにプラズマ表面改質により,ゴムの柔軟性を有しつつ,金属領域の高熱伝導(14 W/mK)を示す複合材料の創出に成功した。

【目次】
1 はじめに
2 エラストマー・無機粒子複合材料の高機能化における課題
3 環動高分子とプラズマ表面改質無機粒子を用いた複合材料「タフコンポジット」
4 タフコンポジットの高熱伝導化への取り組み
5 一方向電界配向されたプラズマ表面改質マルチスケール多層カーボンナノチューブと環動高分子を用いた異方性高熱伝導コンポジットの創
 5.1 電界印加によるフィラー配向
 5.2 実験方法
  5.2.1 CNF ならびにCNT 改質手法
  5.2.2 複合材料作製
  5.2.3 サンプルの特性評価
 5.3 結果と考察
  5.3.1 形態観察
  5.3.2 熱伝導性評価
  5.3.3 力学特性評価
  5.3.4 従来複合材料との比較
6 おわりに

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磁区制御による低損失Fe基アモルファス薄帯MaDC-A™
Low Loss Fe-based Amorphous Strip MaDC-ATM with Magnetic Domain Control Technique

 Fe基アモルファス薄帯へのレーザースクライブ処理により磁区構造を制御し,変圧器用巻鉄心として30%を超える鉄損低減効果を実現した。この磁区制御技術を適用した新製品MaDC-ATM は,一軸磁気異方性を維持しつつ,最適な磁区幅に細分化させた低損失な材料であり,変圧器用途に限らずモータ他,幅広い分野への展開を期待したい。

【目次】
1 はじめに
2 Fe基アモルファス薄帯の磁区構造と鉄損
3 Fe基アモルファス薄帯の磁区制御
 3.1 磁区細分化による鉄損低減効果
 3.2 磁区細分化手法
 3.3 レーザースクライブによる磁区細分化
 3.4 単板磁気特性評価
4 変圧器用巻鉄心の特性評価
5 おわりに

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コンクリートがれきと廃木材から作る新規土木・建設材料の開発
New Materials Made from Concrete and Plants

 「廃コンクリート」と「廃木材」という廃棄物から,循環利用と環境負荷の低減を目的に,東京大学生産研の酒井先生と株式会社バイオアパタイトの共同研究にて「ボタニカルコンクリート」を開発した。本稿では既存コンクリートを超える性能をもつ今までにない新材料「ボタニカルコンクリート」について紹介する。

【目次】
1 はじめに
2 廃コンクリートの現状について
3 廃木材の再利用とリグニン
4 ボタニカルコンクリートの製造と性能
5 ボタニカルコンクリートの活用
6 ボタニカルコンクリートの展望
7 最後に

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黒リンの安全で高収率な溶液合成法
Success in Wet Synthesizing Black Phosphorus with a Safe and High-Yielding Method

 黒リンは,二次元シート(フォスフォレン)が三次元に積層した構造を有し,高いホール移動度や,シート数によりバンドギャップが可変である特徴のため,電池や光触媒,トランジスタなど幅広い分野での応用が研究されている。しかし黒リンの合成には高温高圧や,真空が必要であり,大量合成には課題が多い。本研究では赤リンを出発原料としてソルボサーマル反応で黒リンを安全に高収率で合成することに成功した。溶液中での黒リンの成長過程および生成した黒リンの構造や物性について解説する。

【目次】
1 はじめに
2 光触媒としての黒リン
3 黒リンの各種合成方法
4 溶液法による黒リンの合成
5 温度による影響
6 出発原料および濃度影響
7 合成した黒リンのキャラクタリゼーション
8 合成した黒リンのミクロまたはバルクの結晶構造
9 黒リン形成メカニズム
10 可視光照射下での水素生成活性の評価
11 まとめ

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有機半導体単結晶ウエハーの製造と転写積層による高性能有機トランジスタの開発
Wafer-Scale Organic Single Crystals and High-Performance Organic Transistors Using Transfer Techniques

 印刷可能な有機単結晶を用いた電界効果トランジスタの開発は急速に進展している。大規模な有機集積回路の実用化に向けて,安価・真空プロセスフリーかつ大面積化可能な転写積層手法について解説し,高性能有機トランジスタ開発の現状を概観する。

【目次】
1 緒言
2 印刷を用いた有機半導体単結晶ウエハーの製造
3 有機半導体単結晶薄膜の転写積層手法
4 電極の転写積層手法
5 今後の展開

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金属チタンをベースとした生体軟組織用の固体接着材
Titanium-Based Solid-State Adhesives for Biological Soft Tissues

 筆者らは最近,金属チタンを適切に表面処理することで「瞬時に生体軟組織と接着する」ことを報告した。液体や粘着体ではなく,硬化反応を伴わずに被着体と直接接着する固体の材料は「solid-state adhesive」と呼ばれ,その特徴を強調するために筆者らは「固体接着材」と訳している。本稿では,生体組織用の接着剤ならびに固体接着材の現状を概説した後,筆者らが開発した軟組織用のチタン製固体接着材を紹介する。

【目次】
1 はじめに
2 生体組織接着剤とは?
3 軟組織用接着剤(材)開発の現状
4 チタン製の軟組織用固体接着材
5 おわりに

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特異な熱応答性と超らせん構造を持ち,自発的に成長する超分子ポリマーの開発
Spontaneous Formation of Helicoidal Supramolecular Copolymers Exhibiting Specific Thermal Response

 近年,分子が一次元的に集合して形成される「超分子ポリマー」が,環境応答性や自己修復性に優れた次世代の高分子材料として注目を集めている。本稿では,筆者らが最近開発に成功した,2 種類のモノマーを混合することで自発的に形成される,超らせん性・熱応答性超分子ポリマーについて紹介する。

【目次】
1 はじめに
2 リング状超分子ポリマーの発見
3 2種類のモノマーが協働する超分子重合
4 おわりに

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[連載 革新型蓄電池の開発に向けた取り組み 第5回]

イオン輸送解析に基づく非水系Li空気電池用デュアル溶媒電解液の開発
R&D of Dual Solvent Electrolytes for Non-aqueous Li-air Batteries Based on Ion Transport Analyses

 近年,次世代電池の一つとして現行のLi イオン電池の5 倍以上の高エネルギー密度を示す可能性を有する非水系Li 空気電池(LAB)が期待されている。本稿では,非水系LABの電解液研究について著者らの進めている電解液解析からの開発アプローチを概説するとともに,これらの解析結果に基づくLAB に適した電解液設計の考え方と,その具体的な検討の一例について紹介する。

【目次】
1 はじめに
2 非水系LABの作動原理と課題
3 レドックスメディエータとLiNO3電解液
4 高誘電・低粘性溶媒を用いたデュアル溶媒電解液の溶液物性
5 デュアル溶媒電解液のLABへの応用
6 おわりに

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NIRを用いた多成分マトリックス中の金属イオン/無機・有機アニオン/有機物間接指標の非破壊迅速定量法の確立― 製造品・中間体・品質保証・工程・排水・製造残渣物管理メソッドの確立 ―

【目次】
1 はじめに
2 NIR分析法とは
3 工業系アプリケーション構築のための概念
4 NIR分光分析法のメリット
5 アプリケーション作製に用いたNIRシステムとスペック
6 工業系アプリケーションのご紹介
7 考察
8 最後に

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